カレントアウェアネス-R

当サイトの運営担当者は、毎営業日、図書館に関する情報を収集しています。この「カレントアウェアネス-R」では、その中から、図書館の「いま」(カレント)がわかるニュースを中心に、ご紹介しています。

カレントアウェアネス-R 新着タイトル一覧 (⇒タイトルのみ表示


cOAlition S、“Journal Checker Tool”を更新

2021年10月13日、cOAlition Sは、ウェブベースのツール“Journal Checker Tool”の更新を発表しました。Journal Checker Toolは、Plan Sの原則に準拠した研究助成機関のオープンアクセス(OA)方針に従って特定の学術雑誌で研究成果を公表する方法を、研究者が明確に確認できるように設計されたツールです。研究者がPlan Sに準拠したOA化の方法を提供する学術雑誌・プラットフォームを容易にすばやく特定できることを意図しています。

最新の更新には、インタフェースの改修、結果の説明における言語の簡素化、および結果を共有するための新機能が含まれています。

多くのユーザーが、結果のページでは長いスクロールが必要であると指摘したことから、スクロールせずに検索結果を表示できるようになりました。同時に、ウェブサイトデザインのアクセシビリティ要件に沿って、レイアウトはシンプルで整頓されたものになりました。

さらに、混乱を生じさせやすかった検索結果の文言の修正が行われています。例えば、著者がリポジトリルート(「グリーンOA」と呼ばれることが多い)を介して原稿をOA化にする場合には、このルートに出版料金が適用されないことが明確にされました。

米・アイオワ州立大学におけるオープンアクセス契約と研究者の機会の拡大(記事紹介)

米・アイオワ州立大学(ISU)図書館は、2021年10月13日付で、オープンアクセス(OA)契約と研究者の機会の拡大について述べた記事を公開しました。

ISUは、2019年にDe Gruyterと初めてオープンアクセス契約を締結しました。以降、PLOS、Frontiers、オックスフォード大学出版局(OUP)、Wiley等の10を超える出版者とOA契約を取り交わしてきました。

初期のオープンアクセス契約のインパクトは僅かでしたが、2020年にはISU教員による200報以上のジャーナル論文の出版をサポートしました。インパクトが大きくなった要因として、より多くの研究者が大学図書館の宣伝とオープン・スカラーシップ・サービスに関する新ウェブサイトを通じて、OA契約について学んだことが挙げられています。200報以上のジャーナル論文の半分近くは動物科学学科と獣医学部によるものであり、契約を締結しているOUPとFrontiersが動物科学、遺伝学、獣医学の分野で優れたジャーナルを有することが主な要因として挙げられます。

Wileyと新たにOA契約を締結したことと、Frontiersの人気によって、2021年にOA契約によって出版される論文は2020年の約2倍になるとしています。

英・エジンバラ大学の新しいオープン教育資源(OER)方針(記事紹介)

英・エジンバラ大学のTeaching Matters blogにて、2021年10月11日付で、同大学の教育委員会が2021年9月に採択した新しいオープン教育資源(OER)方針について紹介する記事が掲載されています。

この方針は、教職員と学生がOERを使用、作成、公開して、学生の経験の質を高め、学習機会の提供を拡大し、共有知識コモンズを充実させることを奨励するものです。英国でOER方針を採択している数少ない大学のひとつとして、新方針は、オープン教育の世界的リーダーとしてのエジンバラ大学の立場を強化し、オープン性と国際連合の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の達成に対する戦略的コミットメントを改めて表明するものと位置付けられています。

2016年に最初のOER方針が採択されましたが、それから5年間の期間に、教職員と学生によって作成されたOERの量と質は大幅に向上したと述べています。同大には現在、数千のメディアアセット、数百のOER、数十の大規模なオープンオンラインコースのコレクションがあります。

中国、論文代筆業者を使用した研究者の取り締まりを強化(記事紹介)

Nature誌のオンライン版に、2021年10月1日付けで記事“China’s clampdown on fake-paper factories picks up speed”が掲載されています。中国の助成機関が、論文代筆業者(paper mills)を利用する研究者へ罰則を科していることなどが述べられています。

中国の2つの主要な助成機関が実施した不正行為の調査により、論文代筆業者を使用したことで少なくとも23人の科学者が処罰を受けました。その結果、中国科学技術部は、研究公正の侵害を取り締まることを約束し、2018年に不正行為に取り組むための抜本的改革を発表しました。2020年に新しい研究不正ポリシーが発表され、論文代筆業者について初めて明示的に言及されました。

記事によれば、論文代筆業者を使用した研究者への制裁は、警告、研究助成申請の最大7年間の停止、最大6年間の昇進の停止など多岐にわたります。一方、研究者らの意見として、これは大きな前進としつつも、論文代筆業者が制裁を免れているように見えることへの疑問や、中国の研究者が直面している論文執筆のプレッシャーを軽減するために、より柔軟で多様な研究評価スキームの開発の必要性等を指摘する声が掲載されています。特に、病院での研究評価スキームを見直す必要があると指摘しています。

【イベント】国際音楽資料情報協会(IAML)日本支部第70回例会「コンテンツホルダー・利用者視点に立った”次世代”楽譜流通を目指して」(10/30・オンライン)

2021年10月30日、国際音楽資料情報協会(IAML)日本支部第70回例会がオンラインで開催されます。テーマは「コンテンツホルダー・利用者視点に立った”次世代”楽譜流通を目指して」です。

清水拓哉氏(大日本印刷株式会社 出版イノベーション事業部)を講師として、楽譜配信・活用サービス事業の概要と現状および課題について講演が行われます。

定員は80人(要事前申込)で、参加費は無料です。

最新ニュース(IAML)
http://www.iaml.jp/saishin.html
http://www.iaml.jp/IAMLRM70.pdf
※2021年10月8日付で、「第70回例会のご案内」が掲載されています。
※2つ目のリンクはPDF版の案内[PDF:2ページ]です。

【イベント】公開研究集会「新たな画像公開方法とデジタル連携」(12/3・オンライン)

2021年12月3日、東京大学史料編纂所画像史料解析センターと前近代日本史情報国際センターの主催により、公開研究集会「新たな画像公開方法とデジタル連携」がオンラインで開催されます。

同所での画像公開方法として新たな取組となる「正保琉球国絵図」と「荘園絵図」のデジタルアーカイブについて、詳細の紹介が行われます。両デジタルアーカイブは、2021年12月に公開される予定です。

参加費は無料で、事前の申し込みが必要です。

当日のプログラムは以下の通りです。

・「史料編纂所の新たな画像公開方法について―倭寇図巻デジタルアーカイブの構築を例として―」
須田牧子氏(東京大学史料編纂所)、中村覚氏(東京大学史料編纂所)

・「正保琉球国絵図アーカイブについて」
黒嶋敏氏(東京大学史料編纂所)

・「荘園絵図アーカイブの計画と方向性」
井上聡氏(東京大学史料編纂所)

・コメント①
関野樹氏(国際日本文化研究センター)

・コメント②
高田祐一氏(奈良文化財研究所)

F1000Researchの対象が全分野に拡大:人文・社会科学等が追加

2021年10月12日、F1000は、F1000Researchの対象を全分野に拡大したと発表しました。

F1000Researchは、2013年に生物医学分野のオープン査読を取り入れたオープンアクセス(OA)出版プログラムとして開始され、その後、自然科学・農学・獣医学といった他の分野に拡大してきたとあります。発表によると、今回追加されたのは、人文・社会科学(HSS)分野と物理・工学(PSE)分野です。

また、HSS分野とPSE分野の研究や成果の公開におけるニーズを踏まえ、「ポリシーブリーフ(Policy Briefs)」と「ケーススタディ-(Case Studies)」という2つの新たな記事種別を追加したと述べています。

F1000Research is now open to all disciplines(F1000, 2021/10/12)
https://f1000.com/f1000research-is-now-open-to-all-disciplines/

米・サンフランシスコ近代美術館とThe North Face、クラウドソーシングによるデジタルアーカイブプロジェクトを開始

2021年10月14日、米国のサンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)が、アウトドア・スポーツ用品の制作・販売を行うThe North Faceと連携し、クラウドソーシングによるデジタルアーカイブプロジェクトを実施することを、同館Twitterアカウントで発表しました。

プレスリリースによると、同プロジェクトは、The North Faceの55周年を記念するものであり、ハッシュタグ「#MoreThanAJacket」を付けて製品の画像とそれに関するストーリーをソーシャルメディアに投稿することを求めています。

@SFMOMA(2021/10/14)
https://twitter.com/SFMOMA/status/1448339408487272452

米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)、学術誌3誌において著者に“Publish on Acceptance”オプションを試行提供:査読を経て受理された直後に論文をオンライン公開できるプログラム

2021年10月7日、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)は、発行する学術誌3誌において著者に“Publish on Acceptance”オプションを試行提供していることを発表しました。新しい研究をより迅速に広めるため、査読を経て受理された直後に論文をオンライン公開できるプログラムです。

“The Journal of Chemical Physics”、“APL Photonics”、“Journal of Renewable and Sustainable Energy”のいずれかに投稿した著者は、“Publish on Acceptance”オプションを選択することができます。同オプションによる論文公開後も編集・校正作業は継続され、準備が整い次第出版社版(version of Record)が掲載されます。

“Publish on Acceptance”提供開始直後の数日間では、3誌に投稿した著者の8割超が同オプションを選択しました。試行期間中、AIP Publishingでは同オプションを選択した著者からのフィードバックを収集するとしています。

米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)、著者名変更に関する新たなポリシーを発表

2021年10月12日、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)は、著者名変更に関する新たなポリシーを発表しました。

AIPの電子コンテンツプラットフォーム“Scitation”上で論文を掲載したことがある著者は、「個人的に、かつ理由を問わず」(privately and for any reason)著者名変更の申請を行うことができる、とあります。

著者からの申請メールを受け取った後、AIP Publishingでは著者名更新、論文の再投稿、サード・パーティーのインデックスサービスへの更新後メタデータの再配信を行います。著者は氏名変更の証明書類を提出する必要はなく、変更に際し共著者等への通知も行われません。

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