2012年1月27日,国立国会図書館(NDL)収集書誌部は2011年度の書誌調整連絡会議(E1006参照)を開催した。この会議は,国内の書誌調整の充実と発展に資することを目的として2000年度から毎年度開催しているものである。12回目となる今年度の会議は「RDA,その動向,構造及び課題整理」と題して,RDA(Resource Description and Access;CA1686,CA1713参照)をテーマとして採り上げ,研究者及び関係機関実務担当者7人並びにNDL職員が出席した。...
スウェーデン王立図書館(Kungliga Biblioteket:KB)が、2011年12月21日付けで発表した“No deal with OCLC”というニュースの中で、2006年から5年にわたって続けてきた交渉の結果、OCLCの総合目録WorldCatへの参加を見送ったことを公表しています。その理由は、OCLCのレコード利用ポリシーが、KBの開発・運営しているスウェーデンの総合目録LIBRISのポリシーと一致しないこと等にあるとしています。LIBRISのコンテンツは、KBに所有権があるものの他システムへ書誌データを移すなどの自由な利用が認められているそうですが、WorldCatからコピーした書誌データはそのような利用が制限されてしまうことになるそうです。また、KBがWorldCatに参加した場合、自由利用が可能なデータしか受け入れないと発表しているEuropeanaに対して書誌データを提供する際にも問題が起こるとしています。
・書誌データのオープン化:ケンブリッジ大学図書館(18万件)、英国図書館(300万件)、国際結晶学連合(件数不明)、PubMed Central(1900万件)の書誌データをMARC21フォーマットやLinked Dataの形式で公開。
・書誌データのオープン化に関する原則“Principles on Open Bibliographic Data”の策定。
・書誌データの検索サービス“Bibliographica”のリリースと、そこで使用されているシステム“Open Biblio”のオープンソースでの公開。
・書誌データの可視化。
・論文“Open Bibliography for Science, Technology and Medicine”の執筆。
Final Product Post: Open Bibliography (Open bibliography and Open Bibliographic Data 2011/6/30付け記事)
フランス・ディジョン市立図書館(Bibliothèque Municipale de Dijon)は、1985年にワインや料理のメニューの収集を開始し、現在、同館のウェブサイトでは1864年以降現在までの2,200点以上のメニューコレクションの目録が提供され、その一部の資料についてはデジタル化されているようです。また同館は、1991年に結成され、文化遺産としてのグルメに関する学術的な雑誌を発行している、「美食図書館協会」(l'Association des Bibliothèques gourmandes)にも加わっているようです。
OCLCの研究調査部門OCLC Researchと英国ケンブリッジ大学が、メタデータをオープンに継続的に提供するための研究プロジェクトを共同で実施するようです。ケンブリッジ大学の“COMET”((Cambridge OPen METadata)プロジェクトが、同大学の図書館の書誌データの一部を様々なフォーマットのlinked dataとして提供し、その入手可能性について検証を行うようです。提供されるデータには、OCLCのメタデータスキーマであるFAST(Faceted Application of Subject Terminology)やVIAF(Virtual International Authority File)の標目も付与されるとのことです。プロジェクトの期間は6か月で、英国情報システム合同委員会(JISC)が資金提供を行うとのことです。