情報リテラシー

ライブラリー・オブ・ザ・リビングデッド:カナダ・ダルハウジー大学の図書館員が学生の情報検索技術養成のためゾンビパニックを題材としたビデオゲームを制作(記事紹介)

2019年10月31日付のカナダ・ダルハウジー大学のニュースで、同大学の図書館員が、学生の情報検索技術養成のためゾンビパニックを題材に制作したビデオゲーム“ZomBool”を紹介した記事が掲載されています。

“ZomBool”は、情報検索のための戦略を学びブール演算子(AND・OR・NOT)を活用する選択肢を選びながら、街に現れたゾンビに対抗する手段を獲得し、生き延びることを目的としたアドベンチャー形式のゲームです。プレイ中の選択肢に基づき3種類の分岐ルートと4種類のエンディングが用意されています。適切な情報検索戦略を行う選択肢をどれだけ選んだかによって、最終的な生存者の人数とエンディングが変わるようになっています。

“ZomBool”はダルハウジー大学のデータ・ライブラリアンであるJulie Marcoux氏によって制作されました。同氏は多くの学生が情報検索、特に関連性の高い情報検索のためにブール演算子を組み合わせることに苦労している、という実感からゲームの作成を開始しました。同氏のゲーム作成はダルハウジー大学着任以前の2012年から始まり、最終的に数百時間の制作期間を要して2018年に完成しています。

Adobe社、ニューヨーク・タイムズ社及びTwitter社と連携し、オンライン上の信頼性・透明性確保を目的としたコンテンツ属性の新しい業界標準開発のためのイニシアチブを開始

2019年11月4日、Adobe社がニューヨーク・タイムズ社及びTwitter社と連携し、オンライン上の信頼性・透明性確保を目的としたコンテンツ属性の新しい業界標準開発のためのイニシアチブを開始すると発表しました。

3社は、今後数か月以内に、大規模なテクノロジー企業やメディアのグループとともに、同イニシアチブを開始するとしています。

Adobe社では現在、創作者や出版者が、公表するコンテンツに、安全に属性データを加えることができるオプトインシステムを開発中であるとしています。

E2178 - 2019年米国図書館協会(ALA)年次大会<報告>

2019年6月20日から6月25日にかけて,米国ワシントンD.C.で2019年米国図書館協会(ALA)年次大会(E2054ほか参照)が開催され,2万1,400人を超える図書館員や出展者等が参加した。巨大なメイン会場のウォルター・E・ワシントンコンベンションセンターの他に市内のホテル等も会場となり,各地を結ぶシャトルバスが行き交った。筆者らは,科学技術振興機構(JST)のAIP加速課題に採択された「持続可能な学習者主体型教育を実現する学習分析基盤の構築」の支援を受け,大学図書館の学習支援に関する動向調査の一環として,同大会に参加した。以下,大会の概要を大学図書館に関するセッションを中心に報告する。

米国議会図書館(LC)、2019年の“Library of Congress Literacy Awards”受賞団体を発表

2019年8月29日、米国議会図書館(LC)が、2019年の“Library of Congress Literacy Awards”の各賞の受賞団体を発表していました。

同賞は、模範的で、革新的で、反復可能な、米国内外でのリテラシーや読書の振興・促進に関する取組を表彰するもので、2013年に開始されました。

2019年の受賞団体は以下の3つです。

・David M. Rubenstein賞(15万ドル): ProLiteracy Worldwide(ニューヨーク州シラキュース)
社会的弱者への成人に必要な幅広いリテラシー能力と基礎教育サービスの提供

・American賞(5万ドル): American Action Fund for Blind Children and Adults(メリーランド州ボルチモア)
視覚障害者への点字リテラシーの関する取組

・International賞(5万ドル: ConTextos(イリノイ州シカゴ)
エルサルバドルの学校、刑務所、コミュニティへのリテラシー能力を身につけるためのプログラムの提供や図書館の建設

その他、ベストプラクティスとして選ばれた15団体も表彰されています。

IFLA Journal、2019年10月号が発行:生活を変える健康情報を特集

2019年9月10日、国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の45巻3号(2019年10月)が公開されました。生活を変える健康情報(Health information transforming lives)を特集しています。

デジタル化と健康格差、各々の地域の状況に応じた医学ジャーナルの評価、健康情報リテラシーの向上、健康情報リテラシー教育における公共図書館の重要性、健康情報へのアクセスと子宮頸がん検査の受診率の関係、オーストラリア・ニュージランドにおける生物医学分野のオープンアクセスのリポジトリの可能性、ヘルスサイエンス分野の司書がデザイン思考により多様な人々が参加するヘルスデータリテラシー教育を実施する方法、についての論考が掲載されています。

Out Now: October 2019 issue of IFLA Journal(IFLA,2019/9/10)
https://www.ifla.org/node/92552

英国放送協会(BBC)、IT企業等と提携してフェイクニュースへ対抗するための新計画を開始

2019年9月7日、英国放送協会(BBC)はIT企業数社等とともにいわゆる「フェイクニュース」に対抗するための計画を開始したことを発表しました。

これは、反ワクチン論から有権者の投票行動への影響を意図した選挙干渉まで、フェイクニュースの拡散に対して大手のIT企業は十分の対策を講じていないという批判を受けたもので、計画の立案には主要出版社やGoogle、Twitter、Facebookが協力しています。

BBCは2019年夏に提携企業等を招いて開催した会議において、選挙期間中に生命を脅かしたり民主主義を混乱させるような情報を発見した際に相互に警報を発する「早期警報システム」の構築、合同のメディア教育キャンペーン、投票の方法や場所について共通の方法で説明するような選挙に関する市民向け情報発信に関する協力など、フェイクニュースへ対抗するための新計画が策定された、としています。計画に関する詳細な情報は後日公開される予定です。

E2171 - 子どもの電子メディアの利用実態と読書との関係

政府が2018年4月に閣議決定した第四次「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」では,スマートフォンの普及やSNSなどのコミュニケーションツールの多様化にみられる子どもの情報環境の変化が読書環境にも大きな影響を与えている可能性に鑑みて,「国は,本計画の実施期間中にこうした読書環境の変化に関する実態把握とその分析等を行う必要がある」とした。これを受けて,文部科学省では,2018年度に「子供の電子メディアの利用実態を把握し,読書活動等の関係を捉えること」を目的とした「子供の読書活動の推進等に関する調査研究(平成30年度委託研究)」を実施し,報告書を2019年5月にウェブサイトで公表した。この調査研究は秋田喜代美氏(東京大学教授)を座長とする委員会のもとで実施されたが,筆者も委員として参画する機会を得た。本稿では,筆者がポイントと考える点に絞って,関連する先行研究にも触れながら,調査結果を紹介したい。

若者の半数はソーシャルメディアやYouTubeからニュースを入手している:米国の調査

2019年8月13日、米国の非営利団体Common Senseは、オンラインアンケートサービスを提供するSurveyMonkey社と連携して実施した、若者のニュースの入手方法に関する調査の結果を発表しています。

調査は6月14日から25日にかけて、米国の13歳から17歳の若者1,005人を対象に行なわれました。

主要な調査結果として、

1.大多数の若者(78%)が現在の出来事に関心を持つことは彼らにとって重要だと回答。

2.若者は、報道機関から直接よりも、ソーシャルメディア(54%)やYouTube(50%)から頻繁にニュースを入手している。

3.YouTubeのレコメンド機能が若者のニュースの入手を促進している。

4.YouTubeからニュースを入手する若者の60%が、報道機関からよりも有名人・インフルエンサー等から入手していると回答。

5.ニュースを報道機関から入手している若者の65%が、そうすることで現在の出来事をより良く理解できると回答。

6.若者はニュースについて学ぶにあたり、明らかに視覚メディアを好む。

7.若者の45%は自身の意見と異なるメディアからもニュースを入手するが、異なる意見を持つ人と政治問題について議論する人は少ない。

米国学校図書館員協会(AASL)、2020年から「教育と学習に役立つデジタルツール」を発表:これまでの教育と学習に役立つアプリ・ウェブサイトを統合

2019年8月9日、米国図書館協会(ALA)の米国学校図書館員協会(AASL)は、2020年から「教育と学習に役立つデジタルツール」の選定を開始すると発表しました。

AASLがこれまで発表してきた教育と学習に役立つアプリとウェブサイトを一つにまとめるもので、引き続きAASLの学校図書館基準を支援するものが選定されます。

選定のための申請の受付は9月3日から開始されます。

AASL Announces Best Digital Tools Recognition(ALA,2019/8/9)
http://www.ala.org/news/member-news/2019/08/aasl-announces-best-digital-tools-recognition

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