情報アクセス

オンラインを利用した医療情報の検索行動におけるヘルスリテラシーの役割:米・ミネソタ州の成人を対象とした横断調査(文献紹介)

2021年1月27日付で、医療分野のイノベーションや情報技術を扱ったオープンアクセスの査読誌“Journal of Medical Internet Research”(JMIR)の第23巻第1号に、米国の社会福祉・公衆衛生分野の研究者らによる共著論文“Role of Health Literacy in Health-Related Information-Seeking Behavior Online: Cross-sectional Study”が掲載されています。

米・児童図書館サービス部会(ALSC)、子どもにテクノロジーへのアクセスを提供するための資源をまとめたツールキット“Accessibility to Technology”を公開

2021年2月6日、米国図書館協会(ALA)の児童図書館サービス部会(ALSC)が、ツールキット“Accessibility to Technology”を公開したと発表しています。

ALSCの「十分なサービスを受けていない子どもとその保護者への図書館サービス分科会(The Library Service to Underserved Children and Their Caregivers committee:LSCUTC)」では、2020年・2021年度、そのような人々に働き掛けるためのツールキットを作成しています。

2月版は、「子どもと技術に関する分科会(Children and Technology Committee)」と連携して作成したもので、コロナ禍において図書館がプログラムをオンラインへ移行した際に、多くの子どもが、重要な学習機会を失ったことが明らかになったとして、インターネットへのアクセスに関する不公平に対処し、子どもにテクノロジー、もしくは、最新の技術がなくても可能なプログラムを提供するための資源を紹介しています。

米国上院に「図書館インフラ支援法案(A bill to support library infrastructure)」が提出される:図書館施設の長期的な改善や情報へのアクセスが困難な地域・人々へのサービス拡充が目的

2021年1月28日、米国上院(第117議会)に「図書館インフラ支援法案(A bill to support library infrastructure)」が提出されました。

第116議会に提出されたBuild America's Libraries法案を再提出したもので、提案者はジャック・リード議員(民主党)、共同提案者は、シェルドン・ホワイトハウス議員(民主党)、ロン・ワイデン議員(民主党)、バーニー・サンダース議員(無所属)です。

米国図書館協会(ALA)によると、同法案は、コロナ禍で生じたニーズに対処することを含め、図書館施設の長期的な改善の支援や、図書館が地方・低所得者・障害者等といった情報へのアクセスが困難な地域・人々により良いサービスを提供できるようにするため、50億ドルを支出する内容となっています。

ALAでは上院議員対し、同法案の共同提案者となるよう呼びかけるとしています。

ドイツ図書館協会(DBV)、600人以上の図書館長の署名とともに連邦議会の議員に対して公開書簡を提出:図書館における電子書籍貸出の制限を撤廃するため法整備を要望

2021年1月22日、ドイツ図書館協会(DBV)は、国内の図書館長600人以上の署名とともにドイツ連邦議会の議員に対して公開書簡を提出したことを発表しました。

DBVの提出した公開書簡は、図書館が制限なく電子書籍の貸出サービスを利用者へ提供することにより、その文化的・教育的使命を十分に満たすことができるように、連邦議会の議員に対して法整備を求めるものです。公開書簡は、電子書籍の出版が増加し、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため施設としての図書館の閉館も行われ、デジタル情報へのアクセスへの重要性が高まっている中で、ニュース週刊誌『シュピーゲル(Spiegel)』にベストセラーとして掲載されたタイトルの約7割が、図書館での提供に最大1年間の制限があるなど、電子書籍貸出が十分に実施されていない現状を指摘しています。

公開書簡は、著作権法上で電子書籍の貸出に関する権利が明記されていないことなど、法整備の不十分さが公共図書館の電子書籍サービスを阻む原因であるとして、主に次の2点を要求しています。

新型コロナワクチンの接種会場となる米国の公共図書館(記事紹介)

American Libraries(オンライン)のブログ“The Scoop”の2021年2月2日付の記事“A Shot in the Arm”が、新型コロナワクチンの接種会場となっている米国の公共図書館を紹介しています。

記事では、2020年、新型コロナウイルスの検査センター、3Dプリンターを用いた保護具の作成、フードパントリーへの食料を寄付する場所として、図書館は、コロナ禍対応に不可欠な施設として認識されたが、通常毎日開館していること、車椅子での利用も可能なこと、防犯カメラ等の防犯機能を備えていることなどから、2021年は、新型コロナワクチンの接種会場となることが要請されているとします。

そして、公共図書館が新型コロナワクチンの接種会場となった事例として、ニューヨーク州・スケネクタディ郡公共図書館(SCPL)を取り上げ、2020年12月には医薬品が到着し、2021年1月4日からは、通常プログラミングのために用いられる部屋で、1日100人から150人の接種が行われていると紹介しています。同館職員は問診表のコピー、在庫の管理、クリップボートやペンの調達、医療従事者が使うノートパソコンの提供、警備員付き添いのもとでのワクチンの搬入や、ガウン・手袋・マスク・注射器・注射器廃棄箱等の搬入・搬出といった作業を行っているとのことです。

米・Schools, Health & Libraries Broadband Coalition(SHLB)、自宅からインターネットに接続できない学生の遠隔授業における格差を解消するよう、米国連邦通信委員会(FCC)に請願書を提出

2021年1月26日、米国のSchools, Health & Libraries Broadband Coalition(SHLB) が、自宅からインターネットに接続できない推定1,500万人から1,600万人の学生の遠隔授業における格差を解消するよう、米国連邦通信委員会(FCC)に請願書を提出したと発表しています。

SHLBは、地域の拠点機関での、オープンで手頃で高品質なブロードバンド接続を支援する団体で、米国図書館協会(ALA)、北米の都市図書館協議会(ULC)等が参加しています。

この請願が認めらると、学校および図書館において、E-rateプログラムによる資金を用いた、インターネットに接続できない学生へのアクセスの提供が可能となるとしています。

鳥取県、「鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画(案)」に対するパブリックコメントを実施中:読書バリアフリー法第8条第1項に基づく計画策定

鳥取県が2021年1月22日から2月12日まで、同県が作成した「鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画(案)」への意見募集を実施しています。

鳥取県は、視覚障がい者等の読書環境の整備を推進するため、同計画の策定を検討しており、公開された計画案は「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」第8条第1項の規定に基づいて定める計画に位置づけられています。計画案では、2021年度から2025年度までの期間における同県の視覚障がい者等の読書環境の整備について、推進体制・基本的な方針・施策の方向性・具体的な指標などが示されています。

パブリックコメントで提出された意見への対応は、後日、とりまとめて鳥取県立図書館のウェブサイト等で公開される予定です。

鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画(案)についてご意見をお寄せください!(鳥取県)
https://www.pref.tottori.lg.jp/295429.htm

新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館していた韓国国立中央図書館(NLK)、2021年1月19日から開館:館外から一時的に利用可能としたオンラインDBの提供期間を延長

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年12月8日から休館していた韓国国立中央図書館(NLK)が、2021年1月19日から開館しています。

1日あたりの利用者数を制限し、先着順の予約制により開館しています。同館内に設置されている、障害者用閲覧室「障害者情報ヌリト」(国立障害者図書館)や北韓資料センター(統一部)、同館が所管する国立子ども青少年図書館も同様です。

文化体育観光部からの1月18日付の発表によると、同じく休館していた、ソウル特別市所在の文化体育観光部所管の博物館・美術館等の文化芸術施設も1月19日から再開しています。

また、1月13日、NLKは、2020年末まで館外から一時的に利用可能としたオンラインDBの提供期間を2021年6月まで延長したと発表しています。対象は、国内のDB3種類(DBpia、e-article、KOREASCHOLAR)、海外のDB4種類(Nature、SAGE Journals、SpringerLink、Taylor & Francis)です。東亜日報と朝鮮日報の新聞記事DBは2021年中は館外から利用できるように切り替えたとしています。

文部科学省、緊急時におけるICTを活用した児童生徒の学びの保障に関し、民間事業者に協力を依頼:都道府県・指定都市教育委員会等へも学習活動の支援に関し通知を発出

2021年1月7日、文部科学省は、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、ICTを活用しながらの児童生徒の学びの保障に取り組むため、文部科学大臣から民間事業者に対し、学校現場を支援するための緊急の協力要請を行ったと発表しています。

また、都道府県・指定都市教育委員会等に対し、新型コロナウイルス感染症対策としてのICTを活用した児童生徒の学習活動の支援に関し、初等中等教育局長名で通知を発出しています。

新着情報(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/b_menu/news/index.html
※令和3年1月7日欄に「緊急時におけるICTを活用した児童生徒の学習活動の支援について」とあります。

緊急時におけるICTを活用した児童生徒の学習活動の支援について(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/other/mext_01125.html

American Libraries誌による2020年の振り返り(記事紹介)

2021年1月4日付けのAmerican Libraries誌(オンライン)が、2020年に図書館に影響を及ぼした事柄についての振り返り記事を掲載しています。

・米国図書館協会(ALA)の本部の移転

・ALAの10代目の事務局長として初のアフリカ系アメリカ人で女性のホール(Tracie D. Hall)氏が就任

・図書館が国政調査の実施を支援

・ALA、黒人・先住民・有色人種や抗議デモへの参加者・ジャーナリストへの警察の暴力を非難

・公民権運動家・作家で図書館の擁護者でもあった下院議員のルイス(John Lewis)氏の逝去

・マクミラン社、1図書館システムにつき電子書籍は1点のみ購入可能で利用可能期間は8週間とする条件を解除

・ALA、人種差別および差別を支持するシステムに加担してきたことを認める

・ハリケーン・山火事といった自然災害により図書館が被害をうける

・ALA、トランスジェンダーの人々の諸権利を支持

・ALA、既存の3部会を統合し新たな部会Coreを創設

・女性参政権100周年記念イベントの実施

ページ