情報アクセス

国際図書館連盟(IFLA)、デジタルデバイド解消に関する文書に署名

2020年10月16日、国際図書館連盟(IFLA)の情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)は、デジタルデバイド解消に関する2つの文書に署名したと発表しています。

1つ目は、図書館と技術者を代表する組織の連合体Partnership for Public Access (P4PA) による“Libraries in Response: Every Community Connected”です。

同文書において、署名者は全てのコミュニティが有意義につながることを保証するために全力を尽くすことを誓約するとともに、政府や意思決定者に対し、特に学校のためのコンテンツへの接続性・アクセスを促進し、持続可能な開発目標(SDGs)達成のための実験室としての図書館の可能性を活用し、住民が実質的なインターネット利用者になることを支援するための技術・資源を図書館が確保することを保証するよう求めています。

2つ目はIFLA自身による“Maximising Access Now: A Library Pledge to promote digital inclusion and access to information during COVID-19 and Beyond”です。

米国図書館協会(ALA)、暴風雨の被害を受けたマリオン公共図書館が仮設図書館でサービスを実施するための資金を提供:ノートパソコン・タブレット・プリンター・Wi-Fiを購入

2020年10月5日、米国図書館協会(ALA)は、8月10日に発生した暴風雨デレチョの被害を受けた、イリノイ州・マリオン公共図書館に対し、Library Disaster Relief Fundを通じ1万ドルの資金を提供したと発表しています。

同館が設置した仮設図書館において、地域住民に対してサービスを行なえるよう、ノートパソコン、タブレット、プリンター、Wi-Fiのホットスポットを購入するために用いられます。

資金の提供は、十分なサービスを享受できていない住民の支援、暴風雨により大きな被害を受けた地域へのWi-Fiを用いたインターネットへのアクセス提供、リソースが限られた児童生徒のオンライン学習の支援、復興期間中における継続的な質の高い図書館サービスの提供、を目的としており、同館の館長による、これらサービスの必要性は当面のものだが、同地域の長期的なニーズに答えるためにも役立つと発言が紹介されています。

米・ランド研究所、新型コロナウイルス感染症拡大下の学校教育における生徒のデジタルディバイド問題に関する調査報告書を公開

2020年9月24日付で、米国に拠点を置き公共政策課題の解決策開発等に取り組む非営利の研究組織・ランド研究所(RAND Corporation)は、調査報告書“The Digital Divide and COVID-19: Teachers' Perceptions of Inequities in Students' Internet Access and Participation in Remote Learning”を公開しました。

同報告書は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための学校閉鎖中における、生徒のインターネットアクセスに関する教員の認識と、生徒の家庭との相互コミュニケーションの関連性についての調査を報告しています。報告書の作成には、同研究所が2020年5月から6月にかけて実施した調査“American Instructional Resources Surveys(AIRS)”の回答データを使用しています。AIRSは同研究所がプロジェクトとして実施する、K-12(幼稚園から高校まで)の学校教員を対象にした授業教材等についての全国調査です。2020年の調査には、感染症の影響による学校閉鎖中の生徒への指導についての質問が含まれており、この質問群に関する5,978人の教員の回答が報告書の作成に使用されました。

研究機関におけるオープンアクセス方針の影響の評価(文献紹介)

2020年9月14日、eLife誌によって”Meta-Research: Evaluating the impact of open access policies on research institutions”と題する論文が公開されました。

Web of Science、Microsoft Academic、Scopusより世界の各大学の論文を特定し、それらの論文のメタデータをCrossref、オープンアクセス (OA)状況をUnpaywallより取得することによって、各大学のOA状況の調査を実施しています。

地域別にみると、ラテンアメリカ、アフリカの大学ではゴールドOA、欧州、北米の大学ではリポジトリによるOAの割合が高い傾向があることを示しています。アジアは大学によって大きな差があるとしています。

スコットランド国立図書館(NLS)、2020年から2025年までの新戦略“Reaching People: Library Strategy 2020-2025”を発表

2020年9月29日、スコットランド国立図書館(NLS)は、2020年から2025年までの新戦略“Reaching People: Library Strategy 2020-2025”が同日から開始したことを発表しました。

NLSの新戦略は、過去6か月に同館ウェブサイトやデジタルコレクションへのアクセス数が記録的に急増していることなどを背景に、デジタルコンテンツを活用した優れた取り組みによって、既存の利用者・新規の利用者双方に働きかけることに特に重点が置かれています。新戦略実施中に迎える2025年の開館100周年までに、スコットランド住民の大半が自身のニーズや関心に合わせたオンラインサービスを享受できる環境を目指す、としています。新戦略では次の5つの重点活動領域が設定されています。

E2307 - 「読書バリアフリー基本計画」を読む

国の「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」(通称「読書バリアフリー基本計画」。以下「計画」)が2020年7月14日に策定・公表された。この計画は,2019年6月28日に施行された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(以下「読書バリアフリー法」;CA1974参照)第7条に基づくもので,策定主体は文部科学大臣および厚生労働大臣である。策定に向けての検討協議は,「読書バリアフリー法」第18条に基づき設置された「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に係る関係者協議会」(以下「関係者協議会」)で行われ,計画案に対するパブリックコメントを経て,策定された。

総務省、「令和3年度総務省所管予算概算要求の概要」を公表

2020年9月30日、総務省が、「令和3年度総務省所管予算概算要求の概要」を公表しています。

デジタル活用支援の総合的な推進(新型コロナウイルス感染症対策を通じて明らかとなった我が国社会全体のデジタル化の遅れを速やかに克服し、「新たな日常」の構築を通じた質の高い持続的な成長を実現するため、知識やスキルが十分ではない利用者に対する助言・相談等、国民利用者がデジタル技術を十分に活用できる環境の構築に向けた取組を総合的に支援)、インターネット上の違法有害情報対策、地方公共団体における防災情報の伝達体制の強化(防災拠点(学校の体育館及びグラウンド等の避難所・避難場所、官公署)及び災害発生時の情報伝達手段の強化が望まれる公的な拠点(博物館、文化財、自然公園等)においてWi-Fi環境の整備を行う地方公共団体等に対し、その費用の一部を補助)、民主主義の担い手である若者に対する主権者教育の推進、等が挙がっています。

Internet Archiveによる学術論文のためのデータベース、Internet Archive Scholar(記事紹介)

2020年9月22日、ウェブ上で公開されている無料の文化・教育リソースを紹介するブログ“Open Culture”が、Internet Archive Scholarについて紹介しています。

オープンアクセスが進展してオンラインで閲覧可能な学術論文が増加する一方、それらの永続的な保存が課題となっています。このような背景から、Internet Archiveは、Internet Archive Scholar(アルファ版)を提供しています。Internet Archive Scholarは2,500万件以上の学術論文等の学術資料をインデックスしており、本文検索が可能となっています。

またブログ記事は、出版社がInternet Archive Scholarのサービスを停止するための法的な理由がないことにも触れており、学術界で望まれている革新に寄与できる可能性があることを指摘しています。神経学者のShaun Khoo氏の「研究者と一般の最善の利益に貢献する唯一の方法は、公共のインフラストラクチャと非営利の出版物を通してのみである」という言葉を引用して、Internet Archive Scholarが貢献できるだろうと述べています。

北米の都市図書館協議会(ULC)、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公表

2020年9月11日、北米の都市図書館協議会(ULC)が、新型コロナウイルス感染拡大下でのデジタルデバイドの問題に対処するための行動戦略を提供するブリーフィング“Digital Equity in the Age of COVID-19”を公開しました。

すべての世帯におけるブロードバンドを通じたデジタルエクイティの推奨と、コミュニティ全体のデジタルリテラシーの保障において、図書館の管理職が、より積極的な役割を果たすために公表されたものです。

@UrbanLibCouncil(Twitter,2020/9/11)
https://twitter.com/UrbanLibCouncil/status/1304179802820227074

国際図書館連盟(IFLA)、「性と生殖に関する健康と権利(SRHR)」に関する国際連合の意見照会に回答を提出:意識向上・情報アクセス保障など図書館の果たす役割等を表明

2020年9月3日、国際図書館連盟(IFLA)情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)は、女性・女児の「性と生殖に関する健康と権利(Sexual and Reproductive Health and Rights:SRHR)」に関する国際連合の人権高等弁務官事務所(Office of the High Commissioner for Human Rights: OHCHR)の意見照会に対して、回答を提出したことを発表しました。

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