感染症

米国議会図書館(LC)、活字による読書が困難な利用者に優れたサービスを提供している図書館を対象とした“Library of the Year”の2020年・2021年度の受賞館を発表:コロナ禍での活動等が評価

2021年5月11日、米国議会図書館(LC)の障害者サービス部門である視覚障害者及びプリントディスアビリティのある人々のための全国図書館サービス(NLS)が、活字による読書が困難な利用者に優れたサービスを提供している図書館を対象とした“Library of the Year”の2020年・2021年度の受賞館2館を発表しました。

“Regional Library of the Year Award”には、アイオワ州デモインのIowaLibrary for the Blind and Print Disabledが選ばれました。5,700人以上の登録者がおり、2020年には41万点以上の貸出があった同館は、コロナ禍によって14人の職員のほとんどが在宅勤務を余儀なくされたものの、ボランティアによる支えもあってサービスを止めなかったこと、ポッドキャスト・ブログ・YouTube等オンラインで利用者とつながったこと、高齢の利用者が孤独を感じないよう電話で西部劇や推理小説を朗読するプログラムを実施したこと等が評価されています。

COVID-19についての研究データ共有状況の評価(文献紹介)

2021年4月26日付で、Springer Nature社が刊行する科学計量学分野の査読誌“Scientometrics”に、スペイン・バレンシア大学のRut Lucas-Dominguez氏らによる共著論文“The sharing of research data facing the COVID-19 pandemic”が掲載されています。

この論文は、科学出版物の根拠となっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についての研究データの共有状況を評価することを目的としています。対象とした科学出版物は、2019年12月1日から2020年4月30日までの期間にPubMed Centralに登録された論文のうち、COVID-19に関連がある5,905報です。うち13.6%である804報は研究データを含んでいます。最も研究データの共有を行っている学術雑誌は、The New England Journal of Medicine、The Lancet、The Lancet Infectious Diseasesであり、最も使用されているキーワードは肺炎(pneumonia)であり、最も使用されているリポジトリはGitHubおよびGenBankでした。

米国連邦通信委員会(FCC)、コロナ禍における学校・図書館によるインターネット接続機器購入を支援する「緊急接続基金」施行のための最終規則を採択

2021年5月10日、米国連邦通信委員会(FCC)が、「緊急接続基金」(Emergency Connectivity Fund)施行のための最終規則を全会一致で採択したと発表しています。

コロナ禍においてノートパソコン・タブレット・Wi-Fiのホットスポット・ブロードバンド接続を必要としている学生・学校職員・図書館利用者を支援するために、学校や図書館がそれらを購入することを可能とする内容で、米国救済計画法(American Rescue Plan Act of 2021:ARPA)から71億7,000万ドル規模の資金が拠出されます。

米国図書館協会(ALA)では、図書館が多くの人々にサービスを提供するため、緊急基金に申請し、助成を受けるために必要な情報を確実に入手できるよう引き続き取り組むとしています。

米国・英国・オーストラリアにおける公共図書館のサービスに関する調査報告書(記事紹介)

米国の出版情報誌“Publishers Weekly”に、2021年5月6日付で、公共図書館のサービス状況に関する調査報告書についての記事“Report Urges Library Leaders to Address Decline in Public Library Usage Stats”が掲載されました。

英国の書店の元最高経営責任者であるTim Coates氏による調査報告書“Freckle Report 2021”の内容が紹介されています。記事によると、同報告書は、米国・英国・オーストラリアにおける公共図書館のサービスに焦点を当てており、図書館に関係する政府機関等が発表したデータや2021年4月に実施された調査の結果をまとめています。

公共図書館の来館利用は、米国では2018年までの8年間で31%、英国では2000年以降70%、オーストラリアでは10年間で22%減少したと述べられています。また、新型コロナウイルス感染症感染拡大の読書行動に対する影響について、全ての年齢層で読書量が増えたこと、デジタルコンテンツの提供・利用が増えた一方、紙媒体の資料の利用が減少したこと等を挙げています。

E2378 - 小平市立図書館によるレポート作成支援講座のオンライン実施

小平市中央図書館(東京都)は,2020年11月28日に,オンライン講座「START UP!レポート作成支援講座」を実施した。本稿では,当イベントの実施背景と実施内容を報告し,最後に総括を行う。

E2377 - コロナ禍における熊本市立図書館の取組み

新型コロナウイルス感染症対策として新しい生活様式の実践や不要不急の外出自粛などが求められ,図書館へ来館することを控える人も多い中,コロナ禍あるいはポストコロナの時代に対応した図書館サービスを考え実践していくことは多くの図書館の課題となっていることだろう。今回は,コロナ禍における熊本市立図書館の取組みとして,電子図書館,長期間帰省中の大学生等への図書館カード発行,熊本県立図書館資料の貸出返却の3点について,概要や背景,今後の展望等を報告する。

加須市(埼玉県)、スマートフォンによる新型コロナワクチンの接種予約を公共施設の窓口等において市職員がサポートすると発表:図書館も対象

埼玉県の加須市が、スマートフォンによる新型コロナワクチンの接種予約を、市役所本庁舎、各総合支所および各公共施設の窓口において市職員がサポートすると発表しています。

期日は2021年5月13日から当分の間で、対象の窓口には図書館が含まれています。

スマホによるワクチン接種予約を全職員がサポートします!(加須市)
https://www.city.kazo.lg.jp/korona/vaccine/yoyaku/26577.html

参考:
神戸市、ワクチン接種予約を支援する「新型コロナワクチン接種申込お助け隊」を市立図書館4館にも配置へ
Posted 2021年4月26日
https://current.ndl.go.jp/node/43887

コロナ禍における韓国の図書館情報学教育の一例:図書館作成のオンラインコンテンツ等の活用(記事紹介)

韓国図書館協会(KLA)が発行する『図書館文化』62巻3号(2021年3月)に、漢城大学校人文芸術学部副教授のパク・ジヨン氏による「코로나19 시대의 문헌정보학 교육- 도서관 현장의 온라인 콘텐츠를 활용한 전공 강의 설계 -(新型コロナ時代の文献情報学教育ー図書館現場のオンラインコンテンツを活用した専攻講義の設計ー)」という記事が掲載されています。

本記事で、パク氏は、オンライン講義のために相当量のコンテンツを準備しなければならず、特に多様なコンテンツが必要な基礎講義、説明が長いと退屈するため多様な具体例とともに説明する必要がある理論分野の講義の準備において、最も助けられたのは、非対面サービスへの転換により図書館が作成したオンラインコンテンツであったとしています。

そして、現在では、講義の準備において、概論書や論文のほか、カリキュラムに適したそのようなコンテンツを収集し、主題別に適したものを選別・編集し、学生と一緒に見て意見を交わすことができるようになったとしており、その過程で、パク氏は個別の図書館の特徴や時季別の図書館の業務をより多く確認するようになり、また、学生も周辺の図書館により関心を持つようになったとしています。

米・公共図書館協会(PLA)、米国の大手通信企業AT&Tと協力し家庭向けにデジタルリテラシー育成プログラムを提供へ

2021年5月3日、米・公共図書館協会(PLA)は、家庭や地域コミュニティにおけるデジタルリテラシーを育成し、ブロードバンドの普及を促進するため、米国の大手通信企業AT&Tと協力することを発表しました。

PLAとAT&Tは、遠隔教育やデジタル教育への子どもの参加を支援するために必要なスキルと自信を身につけることができるよう、両親や家族向けにデジタルリテラシー育成プログラムの提供を予定しています。プログラムは、PLAのウェブサイト“DigitalLearn.org”で提供しているコンテンツをベースにしたものや、モバイル機器やビデオ会議システムの利用に焦点を当てた新しいコンテンツが作成される予定です。なお、全てのプログラムは英語・スペイン語の両方で提供されます。

プログラムはバーチャルでの受講のほか、公共図書館やコミュニティセンター等の学習スペースで対面式での受講も可能とあります。また、AT&Tの従業員ボランティアは、 “DigitalLearn”の教室用研修教材を用いて、“AT&T Connected Learning Centers”において「伝統的にサービスが行き届いていない地域」(traditionally underserved neighborhoods)の家庭向けに技術スキルの研修も行います。

京都大学桂図書館、光による検知と測距の技術を用いた社会実験を開始:「密」検知システムの検証・構築を目指す

2021年5月10日、京都大学桂図書館が、LIDAR(光による検知と測距)を用いた安全安心なライブラリーの社会実験を、4月1日から開始したことを発表しました。

同社会実験は、新型コロナウイルス感染症拡大下において課題となっている「密」を検知するシステムの検証・構築を目的としています。発表によると、当該システムソフトウェアの開発は、新熊亮一氏(現・芝浦工業大学教授、元・同大学情報学研究科准教授)らの研究グループにより行われました。

研究支援機能を持つ同館は、図書館そのものを実証研究の場として役立てる取組を進めており、今回の社会実験の他、2件の実証実験の実施を予定していると述べています。

桂図書館でLIDARを用いた安全安心なライブラリーの社会実験を開始しました(京都大学, 2021/5/10)
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news/2021-05-10

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