多文化・多言語サービス

国際図書館連盟(IFLA)、会長・事務局長名で人種差別を非難する声明を発表

2020年6月5日、国際図書館連盟(IFLA)が、米・ミネソタ州ミネアポリスの警察署内で発生した警察官の行為による黒人男性フロイド(George Floyd)氏の死亡事故等をうけ、会長・事務局長名で人種差別を非難する声明を発表しています。

声明では、あらゆる形態の人種差別を、人権、及び、積極的な包摂により個人・コミュニティーの生活を向上させるという情報専門職として価値観、双方に根本的に反するものとして非難するとしています。

そして、米国図書館協会(ALA)やオーストラリア図書館協会(ALIA)等の仲間とともに、図書館内外で人種差別の対象となっている人々と連携するとし、全ての人にとってより良い社会となるために図書館情報サービスを推進していくとしています。

Statement by the IFLA President and Secretary-General: Racism Has No Place in the Society Libraries are Working to Build(IFLA,2020/6/5)
https://www.ifla.org/node/93126

オーストラリア図書館協会(ALIA)、人種差別・人種に基づく暴力を非難する声明を発表

2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)の理事会が、米国の同種の組織と団結し、人種差別・人種に基づく暴力を非難するとの声明を発表しています。

声明では、1991年の和解委員会の設置から30年を経ても、同国の先住民の拘束中の死亡が多いことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における同国の人種に基づくアジア系オーストラリア人への暴力が増加していることを指摘しています。

そして、ALIAは、その中核的価値において、情報専門職が、同国の社会的正義や多様性に関与することを重視しており、先住民や多文化コミュニティを支援・擁護するための方法を継続的に改善し、組織的な偏見や差別に積極的に反対する行動をしているとし、以下のような具体的な行動をとっていると紹介しています。

・業務の中心となる先住民との和解に関する活動計画の策定

・地方や農村地域でのリテラシーや衛生教育を改善するプログラム提供のための学校や医療提供者との連携

・同国の歴史や文化に先住民の視点を加えるための蔵書の構築

・マイノリティをコミュニティに受け入れるための蔵書、サービス、プログラムの開発

・法的な権利を伝えるための公共図書館での法情報の提供

ACRL・ARL・ODLOS・PLAが多文化対応力に関する合同タスクフォースを立ち上げ

2020年5月18日、米国図書館協会(ALA)は、ALAの多様性、リテラシーとアウトリーチサービス事務局(Diversity, Literacy, and Outreach Services:ODLOS)、米国大学・研究図書館協会(ACRL)、公共図書館協会(PLA)、北米研究図書館協会(ARL)が多文化対応力(Cultural Competencies)に関する合同タスクフォースを立ち上げたことを発表しました。

同タスクフォースは、公共・大学図書館で利用できる、人種的公平(racial equity)における文化的習熟(cultural proficiencies)のためのフレームワーク構築を任務としており、先行する関連文献の調査、フレームワーク案の起草、案に対するステークホルダーや図書館コミュニティからのコメントの募集と必要に応じた修正を行うとしています。

駒ヶ根市立図書館(長野県)、「アイヌについて知ろう」展を開催中

長野県の駒ヶ根市立図書館において、「アイヌについて知ろう」展が開催中です。

アイヌ民俗を題材にした直木賞受賞小説『熱源』などのアイヌに関する図書資料に加え、札幌市のアイヌ民族文化財団様から取寄せたアイヌの民俗資料も展示されています。

地元紙の報道によると、最近話題となることが多いアイヌへの理解を深めてもらうことを意図しており、開催期間は2020年4月23日までとのことです。

今月のコーナー展示『アイヌについて知ろう』(駒ヶ根市図書館)
https://library.city.komagane.nagano.jp/tenji/index.html

アイヌ民族の資料並ぶ 駒ケ根市立図書館(長野日報, 2020/4/6)
http://www.nagano-np.co.jp/articles/60793

国際図書館連盟(IFLA)の多文化社会図書館サービス分科会とオーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための休館やイベント変更案内の多言語翻訳版を作成していると発表

2020年3月24日、国際図書館連盟(IFLA)の多文化社会図書館サービス分科会(Services to Multicultural Populations Section)は、オーストラリア図書館協会(ALIA)と共同で、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための休館やイベント変更案内の多言語翻訳版を作成していると発表しています。

若手図書館員のための活動を行っているIFLAの“New Professionals Special Interest Group”や国際学校図書館協会(IASL)といった国際的な図書館ネットワークも協力しています。

30か国語に翻訳したものが無料で利用可能で、自館に合わせた編集も可能となっています。対象言語は拡大中としていますが、他の未翻訳の言語、特に、インドのパンジャブ語・カレン語に翻訳するための支援を求めているとしています。

浜松市立図書館、電子図書サービス「はままつ電子図書」で新型コロナウイルス感染症についての多言語(9か国語)チラシを公開

2020年3月4日、浜松市立図書館は、同館の電子図書サービス「はままつ電子図書」で新型コロナウイルス感染症についての多言語チラシを公開したことを発表しました。

自治体国際化協会の作成した、英語・ポルトガル語・ベトナム語・スペイン語・タガログ語・フランス語・韓国語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)の9か国語、及び日本語・やさしい日本語による計11種類の新型コロナウイルス感染症に関するチラシが、「はままつ電子図書」で公開されています。

重要なお知らせ(浜松市立図書館)
https://www.lib-city-hamamatsu.jp/index.html
※2020.03.04欄に「【はままつ電子図書】新型コロナウイルス感染症についての多言語チラシ公開のお知らせ」とあります

米・ルイジアナ州の歴史的動画のアーカイブ“Louisiana Digital Media Archive”、1981年から1990年まで放映されたテレビシリーズ“Folks”の210エピソードを公開

2020年2月1日、米・ルイジアナ州の歴史的動画のアーカイブ“Louisiana Digital Media Archive(LDMA)”は、同州の公共放送サービスLouisiana Public Broadcasting(LPB)が制作したテレビシリーズ“Folks”の1981年から1990年まで放映された210エピソードをストリーミング配信したことを発表しました。

“Folks”はマイノリティ問題を扱うテレビシリーズとして、同州に住むアフリカ系アメリカ人やその他のマイノリティに関する話題が盛んに取り上げられました。毎年2月には「黒人歴史月間(“Black History Month”)」を際立たせるために、“Pause for Pride”という特集が組まれています。

同州ラファイエット郡における黒人コミュニティへの教育上の人種差別廃止の影響を扱った1982年放映のエピソード、ゴスペル音楽の歴史とアフリカ系アメリカ人のルーツを扱った1989年放映のエピソード、南北戦争の再建期(Reconstruction)から1980年代までの州政治における黒人の歴史を扱った1990年放映のエピソード等を無料で視聴することができます。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、先住民との和解に関する活動計画“Reflect Reconciliation Action Plan”を公開

2020年1月30日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、同問題の専門組織Reconciliation Australiaからの最終承認を受けて、先住民(アボリジニとトレス海峡諸島民)との和解に関する活動計画“Reflect Reconciliation Action Plan”を公開しました。

2019年2月に、ALIAの職員5人とオーストラリア国立図書館(NLA)の先住民に関するキュレータによって構成されるワーキンググループが設置されて策定が開始されたものです。

全ての人の多様性・個性・平等を尊重し、先住民の権利を認めることはALIAの戦略計画2018-2022の中心的な価値であるとしています。

The ALIA Reflect Reconciliation Action Plan published(ALIA, 2020/1/31)
https://www.alia.org.au/news/20457/alia-reflect-reconciliation-action-plan-published

福岡市総合図書館、外国人のためのゲーム大会を開催

2020年2月29日、福岡市総合図書館が、外国人のためのゲーム大会を開催します。

簡単な日本語で遊べるボードゲームや、日本の伝統的なゲーム(カルタ、けん玉、福笑い)で遊ぶ企画です。

対象は小学生以上で、参加費は無料です。
事前の申し込みも不要です。

外国人のためのゲーム大会(福岡市総合図書館)
http://toshokan.city.fukuoka.lg.jp/events/detail/1837

参考:
佐世保市立図書館(長崎県)、米軍基地内の学校の生徒と室内ゲームで交流する「第1回 英語 de 友活」を開催
Posted 2019年1月18日
https://current.ndl.go.jp/node/37402

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