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欧州国立図書館員会議(CENL)、国立図書館における多様性・包摂性をテーマとしたウェビナーの記録映像を公開

2021年1月8日、欧州国立図書館員会議(CENL)は、2020年12月14日に開催したウェビナー“Diversity & Inclusion in National Libraries”の記録映像をYouTube上で公開したことを発表しました。

同ウェビナーは国立図書館(National Libraries)における多様性・包摂性をテーマとしており、作家・劇作家のBonnie Greer氏による基調講演と、アイルランド国立図書館のSandra Collins館長が進行役を務めるパネルディスカッションからなります。

パネルディスカッションでは、スウェーデン国立図書館のKarin Grönvall館長と英国図書館のCecile Communal氏も参加し、国立図書館がLGBTQ+コミュニティや少数言語にどう関与し、包摂的(inclusive)な文化の発展に取り組んでいるかについて、事例に焦点を当てた議論が行われました。

豊田市中央図書館(愛知県)、「図書館を知りつくそう!外国人のためのバックヤードツアー」を実施:ベトナム語、中国語、ポルトガル語、英語の4コース

2021年1月5日、愛知県の豊田市中央図書館が、「図書館を知りつくそう!外国人のためのバックヤードツアー」を実施することを発表しました。

同県在住在勤の外国人とその家族を対象に、通訳ボランティアによる同時通訳付きで、館内の案内や貸出機器等の利用方法の説明が行われます。ツアー当日に、同館の利用カードを作成できます。

ベトナム語コース、中国語コース、ポルトガル語コース、英語コースの4つがあり、定員は各15人です。

各コースの開催スケジュールは以下の通りです。

・ベトナム語コース:2月6日
・中国語コース:2月20日
・ポルトガル語コース:2月27日
・英語コース:3月9日

American Libraries誌による2020年の振り返り(記事紹介)

2021年1月4日付けのAmerican Libraries誌(オンライン)が、2020年に図書館に影響を及ぼした事柄についての振り返り記事を掲載しています。

・米国図書館協会(ALA)の本部の移転

・ALAの10代目の事務局長として初のアフリカ系アメリカ人で女性のホール(Tracie D. Hall)氏が就任

・図書館が国政調査の実施を支援

・ALA、黒人・先住民・有色人種や抗議デモへの参加者・ジャーナリストへの警察の暴力を非難

・公民権運動家・作家で図書館の擁護者でもあった下院議員のルイス(John Lewis)氏の逝去

・マクミラン社、1図書館システムにつき電子書籍は1点のみ購入可能で利用可能期間は8週間とする条件を解除

・ALA、人種差別および差別を支持するシステムに加担してきたことを認める

・ハリケーン・山火事といった自然災害により図書館が被害をうける

・ALA、トランスジェンダーの人々の諸権利を支持

・ALA、既存の3部会を統合し新たな部会Coreを創設

・女性参政権100周年記念イベントの実施

令和2年度全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)、2021年1月にインターネット配信により開催:研究主題は「図書館とバリアフリー-あらゆる人に開かれた図書館とは-」

大阪府立中央図書館のウェブサイト上に、令和2年度全国公共図書館研究集会(サービス部門 総合・経営部門)の開催概要が掲載されています。

今回の研究集会は、「図書館とバリアフリー-あらゆる人に開かれた図書館とは-」を研究主題とし、図書館利用等に関するバリアを取り除くための様々な取組みの報告が行われます。主催は公益社団法人日本図書館協会 公共図書館部会、近畿公共図書館協議会、大阪公共図書館協会であり、主管は大阪府立中央図書館です。

インターネット配信により開催され、配信期間は2021年1月15日10時から1月31日17時までです。参加費は無料ですが、2021年1月22日までにオンラインでの参加申込みが必要です。

主なプログラムは次のとおりです。

〇基調講演
「読書バリアフリーと図書館」
野口 武悟氏(専修大学文学部)

〇講演
「すべての人が必要ながん情報を得られる社会へ -図書館と医療分野の連携-」
八巻 知香子氏(国立がん研究センター)

〇事例報告(1)
「矯正施設・児童自立支援施設等への支援」
正井 さゆり氏(広島県立図書館)

文化庁、アイヌ文化に関するポータルサイト「Touch the AINU Culture」を公開

2020年12月23日、文化庁は、アイヌ文化に関するポータルサイト「Touch the AINU Culture」を2020年12月25日に公開することを発表しました。

アイヌ語、刺繍、アイヌ料理等の多様な視点からアイヌ文化の魅力を配信するポータルサイトであり、日本博主催・共催型プロジェクト「ウテカンパフェスティバル~未来に向かって、手をつなごう~」として構築されました。

報道発表(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/index.html
※2020年12月23日の欄に「アイヌ文化に関するポータルサイト「Touch the AINU Culture」を公開します」とあります。

米国図書館協会(ALA)、地方の特にヒスパニック・ラテン系の住民にSTEM分野の学習プログラムを提供するプロジェクトへの参加館を発表

2020年12月14日、米国図書館協会(ALA)は、“STAR Net STEAM Equity Project”に参加する12の地方の公共図書館の決定を発表しています。

同プロジェクトには、ALAのほか、宇宙科学研究所のNational Center for Interactive Learning、Twin Cities PBS (TPT)、Institute for Learning Innovation、Education Development Centerが参加しており、米国科学財団(NSF)の助成を受けて、都心部の科学館等へのアクセスが容易ではない地方の小規模の図書館において、特にヒスパニック・ラテン系の住民に、文化的に対応した男女平等のSTEM分野の学習(プログラム・展示)を提供するものです。

今後米国においてはSETM分野の技能が重要となるものの、同国で最大のマイノリティグループで、また、地方での人口が急速に拡大しているヒスパニック・ラテン系の住民の科学系・工学系の学士号取得者の割合や、STEM分野での労働者の割合が少ないことを受け、次世代のヒスパニック・ラテン系の住民がSTEM分野のキャリアに向けての準備ができるようにすることが目的です。

E2335 - カナダ国立図書館・文書館の2019-2020年活動報告

2020年9月,カナダ国立図書館・文書館(LAC)は2019年から2020年の年報を公開した。この年報では同年に行われた活動や将来に向けた他機関との連携,体制について触れられている。文化財の将来的な保存活用計画を考える上で参考となりうる事例として本稿では「新しい保存センターの建設」,「Co-LabおよびDigiLab」,「先住民の文化遺産の保存活動」の3つの活動を抜粋して紹介する。

米・歴史的黒人大学図書館連盟(HBCU Library Alliance)と米・図書館情報資源振興財団(CLIR)、歴史的黒人大学の図書館が所蔵するアーカイブ資料のアクセス促進を目的とした共同プロジェクトを実施

米・図書館情報資源振興財団(CLIR)が2020年11月20日付のプレスリリースとして、米・歴史的黒人大学図書館連盟(HBCU Library Alliance)とともに、アンドリュー W.メロン財団の7万5,000ドルの助成金を活用したプロジェクトとして、“Creating Access to HBCU Library Alliance Archives: Needs, Capacity, and Technical Planning”に取り組むことを発表しています。

米国の歴史的黒人大学(HBCU)の図書館は、文書資料・写真・視聴覚メディア等、アフリカ系米国人の歴史・文化・生活に関する多様な情報を含むコレクションを所蔵していますが、その大半について利用のためのアクセスが困難な状態にあります。同プロジェクトは、HBCU Library Allianceの加盟76機関が所蔵する貴重コレクションの保存・内容記述・デジタル化に必要な協力体制の検討を進めます。

プロジェクトチームは、HBCUに所属する図書館に対して、貴重コレクションの管理・利用状況やアクセス促進に関する意見を収集するためのアンケート調査の実施を予定しています。

米・アイビー・プラス図書館連合、南アジア地域のジェンダー・セクシュアリティに関連する運動等の記録を収集したウェブアーカイブを公開

2020年11月25日、米国のアイビー・プラス図書館連合は、ウェブアーカイブ“South Asian Gender and Sexuality Web Archive”が公開されたことを発表しました。

同アーカイブは、家父長制に対抗する人々を支援するために、南アジア及び南アジアから世界各地に離散した性的マイノリティ(LGBTQAI+)や女性運動の記録を保存する目的で構築されました。NGOや活動家団体、個人がウェブ上で作成したコンテンツに特に重点を置いて、南アジア地域のジェンダー・セクシュアリティ問題に関連するアドボカシーや教育、社会基盤強化の取り組みに、これらの組織がどのようなアプローチを試みているかを示したものである、と説明しています。また、当事者である女性やLGBTQAI+の人々の直接の意見が反映された口述記録・文章・パフォーマンス等の収集も重視したことで、疎外された人々の苦闘や逆境に対抗するあり方についての洞察を得ることが可能な貴重資料を提供している、としています。

米国議会図書館(LC)の法律図書館が今夏に公開した“Indigenous Law Web Archive”:先住民の部族政府策定の法律情報等を収集

2020年11月18日、米国議会図書館(LC)の法律図書館が、同館のブログにおいて、今年の夏に公開した“Indigenous Law Web Archive”を紹介しています。

先住民の部族政府においても法律の公布が紙媒体からデジタル媒体に移行しつつあることから、オンラインで公開された米国の578の連邦承認部族の政府や裁判所の法令・書式、および、カナダのいくつかの先住民の法律情報を収集し構築されたウェブアーカイブです。1年間のエンバーゴを経て公開されました。

先住民の法律に関する実務家や研究者を支援すること等が意図されています。

View Our New Web Resource: Indigenous Law Web Archive(In Custodia Legis Law Library of Congress, 2020/11/18)
https://blogs.loc.gov/law/2020/11/view-our-new-web-resource-indigenous-law-web-archive/

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