多文化・多言語サービス

カナダ国立図書館・文書館(LAC)、デジタル化した先住民族関連資料を地図上で検索できる機能を公開

2021年2月22日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)、デジタル化した先住民関連資料を地図上で検索できる機能を公開したことを発表しました。

LACは、写真や多様な言語の出版物をはじめとした、先住民族関係資料のデジタル化プロジェクト“We Are Here: Sharing Stories”により、3年間で59万件以上の画像のデジタル化や記述を行っています。

発表によると、今回は、最近デジタル化された先住民族関係資料を探しやすくするため、コレクションのリストと、地域ごとに資料を閲覧できる、Google Mapを用いた機能が公開されました。

アイルランド国立図書館(NLI)、2015年から2016年にかけて展開された演劇界の女性の地位向上を求める運動 “#WakingTheFeminists”のデジタルアーカイブ構築を発表

2021年1月21日付で、アイルランド演劇界の女性の地位向上を求めるキャンペーン活動である “#WakingTheFeminists”は、アイルランド国立図書館(NLI)とアイルランド国立博物館(National Museum Of Ireland)によって自身の活動の記録がアーカイブ化されることを発表しました。

“#WakingTheFeminists”は、2015年から2016年にかけて、演劇関係者らによる草の根のキャンペーンとして展開した運動です。同キャンペーン活動のアーカイブ化は1月21日に開催されたオンラインイベントで、観光・文化・芸術・アイルランド語・スポーツ・文化担当のマーティン(Catherine Martin)大臣により発表されました。オンラインコンテンツのデジタルアーカイブ化をNLIが、キャンペーンを象徴する横断幕などの現物資料のアーカイブ化をアイルランド国立博物館が担当します。

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)、アフリカ系米国人の歴史・文化の発展を目的とした博物館助成プログラムについて15年間の取り組みを総括した報告書を公開

2021年2月1日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、アフリカ系米国人の歴史・文化を紹介する博物館への助成プログラム“Museum Grants for African American History and Culture Program”について、15年間の取り組みを総括した報告書を公開しました。

IMLSは同プログラムにより、アフリカ系米国人の歴史・文化を紹介する博物館に対して、組織的な能力構築、専門家の育成の支援等を目的として、2006年からの15年間で31州110の団体に合計約2,250万ドルの助成を実施しています。米国の非営利の社会経済問題研究機関であるUrban Instituteが、行政データの分析や関係者へのインタビュー、アンケート調査等により、同プログラムの目標達成度の総合的な評価を行って報告書を作成しました。

米・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、ロサンゼルスにおける警察活動・大量収監に関する資料のアーカイブ化プロジェクトを開始:デジタル化公開も実施予定

2021年1月28日、米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)は、同校の研究者がロサンゼルスにおける警察活動と大量収監に関する資料のアーカイブ化プロジェクト“Archiving the Age of Mass Incarceration”を開始したことを発表しました。

同プロジェクトは、人種・社会正義に関する次世代の研究に資するように、ロサンゼルスの警察活動・大量収監に関連したデータ・証言・現物資料・捜査記録などを収集・デジタル化し、持続可能なアーカイブとして保存することを目的にしています。同校米国文化研究所(Institute of American Cultures)の民族文化研究に関する4センターがプロジェクトの中心となり、アンドリュー W.メロン財団による3年間365万ドルの助成を受けて取り組まれます。

名古屋大学附属図書館、語学ワークショップ「Let's Talk in English!」および「日本語で話そう!」をオンラインで開催

名古屋大学附属図書館が、語学ワークショップの英語版「Let's Talk in English!」と日本語版「日本語で話そう!」を Zoomで開催します。

「Let's Talk in English!」は、英語を話したいがその機会のない学部生・大学院生を対象に行われるもので、留学生スタッフといっしょに英語で話す練習をするワークショップです。2021年2月18日には「カタコトでも大丈夫!初級者向き」が、同2月22日には「留学希望者・留学経験者向き」が開催されます。各回定員は7人です。

「日本語で話そう!」は、日本語を学習している留学生を対象としたワークショップで、日本語スタッフとゲームをしたり、身近なテーマについて話したりする内容です。2021年2月19日と同2月24日に行われます。各回定員は7人です。

語学ワークショップ(英語) Let's Talk in English! via Zoom (名古屋大学附属図書館)
https://www.nul.nagoya-u.ac.jp/guide/literacy/guidance.html#lte_A

オーストラリア図書館協会(ALIA)、公共図書館の分館が少額の年間使用料を支払うことで出版社がオンラインの読み聞かせでの絵本の利用を許可する取組を試行:出版社に対し対象となるタイトルを募集

2021年1月16日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、出版者に対し、ALIAが2021年に試行する「オンラインストーリータイム」に登録する絵本を募集すると発表しました。

「オンラインストーリータイム」は、公共図書館の分館が少額の年間使用料を支払うことで、出版社がオンラインでの読み聞かせでの絵本の利用を許可するという枠組みで実施される取組です。コロナ禍において、オンラインでの読み聞かせが人気だったことを受けて行われるもので、今回の試行は、2022年に恒久的な協定を締結するに先立ち、同取組が、出版社・図書館・コミュニティーのニーズにどれだけ応えるのかをALIAとオーストラリア出版協会(APA)が評価するために行われます。

参加館は使用料を支払うことで、登録された絵本を用いて読み聞かせの動画を作成し自館のソーシャルメディアに投稿することができます。動画を使用できる期間は6か月です。300から400の公共図書館の分館から支払われる各館あたり150オーストラリアドルの年間使用料をもとに、2022年1月に出版社に対して約4万から6万オーストラリアドルを支払うとしています。使用料150オーストラリアドルの内訳は、運営費に25オーストラリアドル、出版社および著者・イラストレーターへの支払いとして125オーストラリアドル、となっています。

トランスジェンダーの研究者の著者名表記変更に関する5つの基本原則(記事紹介)

2021年1月13日付で、出版倫理委員会(COPE)は、学術出版におけるトランスジェンダーの研究者の著者名表記の変更について、5つの基本原則の提案やこのようなパラダイムシフトの意味を考察する記事として、“A vision for a more trans-inclusive publishing world: guest article”を公開しました。

同記事では、トランスジェンダーの研究者が自身の研究成果に対する正当な評価を得るために、過去に使用していた名称を現在の名称へ変更しようとする際に、出版社との煩雑な手続きが必要となるだけでなく、手続きの過程で自身の私的なアイデンティティに関わる問題を開示して交渉を強いられる現状を指摘しています。このような現状の改善のため、記事では出版社等に対して著者名表記変更について、次の5つの基本原則を提案しています。

在済州日本国総領事館、閉室した公報文化センター図書室旧蔵の日本書籍を済州特別自治道漢拏図書館に寄贈

2021年1月22日、在済州日本国総領事館が、1月8日に閉室した同総領事館の公報文化センター図書室旧蔵の日本書籍約140冊を、済州特別自治道漢拏図書館に寄贈したと発表しています。

閉室した同センター図書室の旧蔵書を有効活用することを目的に、外国語資料室がある漢拏図書館に寄贈を行ったものです。

漢拏図書館への日本書籍寄贈(在済州日本国総領事館,2021/1/22)
https://www.jeju.kr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00201.html

参考:
韓国国立中央図書館(NLK)、カザフスタン国立図書館に韓国資料室(Window on Korea)を設置
Posted 2020年10月9日
https://current.ndl.go.jp/node/42226

米・ボストン公共図書館、2021年は米国を分断する隔たりを埋めるための取組に注力することを発表:取組のテーマは“Repairing America”

2021年1月11日、米・ボストン公共図書館(BPL)は、2021年は米国を分断する隔たりを埋めるための一連の取組に注力することを発表しました。それらの取組を包括するテーマは“Repairing America”となっています。

“Repairing America”の取組は、2021年の同館のサービス及びプログラムにおいて重点的に実施されます。取組の主なテーマとして、「経済復興」「市民の参加と議論」「新型コロナウイルス感染症からの復興」「人種平等」「人材開発」「若年層の参与」が挙げられており、具体的な取組内容の一部も発表されています。

発表には、同館のDavid Leonard館長によるコメントも掲載されています。同氏は、米国の調査機関Pew Research Centerによる2017年の調査で米国の成人のうち80%近くが公共図書館を「信頼できる」(trustworthy and reliable)と回答したことに触れつつ、米国の民主的機関の一つとして、同館には復興・平等・コミュニティに関する米国の分断について理解を促し、隔たりを埋めるための支援を行う必要があると強調しています。

米・OverDrive社、公共図書館および学校における電子書籍貸出が前年比33%増加したと発表:新型コロナウイルス感染症感染拡大等の影響

2021年1月7日、米国のOverDrive社が、同社が提供するサービスで、2020年の公共図書館および学校における電子書籍貸出件数が、2019年と比べて33%増加したことを発表しました。新型コロナウイルス感染症感染拡大、社会正義、リモート学習を増加の背景として挙げています。

発表によると、公共図書館および学校における2020年の貸出件数は合計で4億3,000万件でした。また、社会情勢の影響から先住民や有色人種等に関する書籍や社会的に疎外されたコミュニティの所属者によって書かれた書籍の貸出が、前年比で165%増加しています。加えて、リモート学習等により、子どもやヤングアダルト向けのフィクション・ノンフィクションが増加したこと等が指摘されています。

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