貴重書

東北大学附属図書館、同館が所蔵する「狩野文庫」のうち約4,000点の画像を「新日本古典籍総合データベース」上で公開

2021年6月11日、東北大学附属図書館は、同館が所蔵する「狩野文庫」全10門のうち、第7門(数学)、第8門(理学)、第10門(工学・兵学)に含まれる約4,000点の画像(約27万画像)の公開を発表しました。「狩野文庫」は、明治期の思想家・教育者である狩野亨吉文学博士の旧蔵書からなる、和漢書古典を中心とする古典籍コレクションです。

国文学研究資料館の「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」の一環としてマイクロフィルムからデジタル化されたものであり、国文学研究資料館の「新日本古典籍総合データベース」上で公開されています。

【本館】「狩野文庫」マイクロフィルムから4千点27万画像を公開(第一弾)(東北大学附属図書館, 2021/6/11)
http://www.library.tohoku.ac.jp/news/2021/20210611.html

神田明神、歴史資料のオンライン博物館開設のためクラウドファンディングを実施

2021年6月10日、神田明神(東京都千代田区)が、オンライン博物館開設のためクラウドファンディングを実施することを発表しました。

所蔵する歴史資料を未来に継承することを目的としており、発表の中では、未公開資料も公開するとあります。

歴史資料を未来へ!クラウドファンディング初挑戦(神田明神, 2021/6/10)
https://www.kandamyoujin.or.jp/infoblog/detail/?pid=22

参考:
京都府立京都学・歴彩館、「京都学デジタル資料閲覧コーナー」で閲覧できるデジタル資料に「賀茂別雷神社文書」が加わったと発表
Posted 2021年5月25日
https://current.ndl.go.jp/node/44065

中国国家図書館、『永楽大典』研究センターを設立

中国新聞網による2021年5月31日付けの記事で、中国国家図書館(NLC)による『永楽大典』研究センターの設立が報じられています。

『永楽大典』は中国・明代に編纂された中国最大級の類書(一種の百科事典)です。記事では、研究センター設立の意図として、国内外の専門家を結び付け、『永楽大典』の研究を進めるとともに、その価値・意義を広く示すことを挙げています。

あわせて、2021年6月1日からNLCで『永楽大典』に関する展覧会が開催されることも紹介されています。

中国国家图书馆成立《永乐大典》研究中心(中国新聞網, 2021/5/31)
http://www.chinanews.com/cul/2021/05-31/9489346.shtml

イスラエル国立図書館(NLI)、カフカの手稿類をデジタル化し公開

イスラエル国立図書館(NLI)は、同館Twitterアカウントでの2021年5月26日付けの投稿において、同館が所蔵するユダヤ人作家フランツ・カフカのコレクションを、保存・修復作業、目録作成、デジタル化を行い、オンラインで公開したと発表しました。

カフカの友人である作家マックス・ブロートが所有していた、フランツ・カフカによる書簡、学習に使用したノート、スケッチ等が提供されています。

@NLIsrael(Twitter, 2021/5/26)
https://twitter.com/NLIsrael/status/1397551463493251072

Franz Kafka(NLI)
https://www.nli.org.il/en/discover/literature-and-poetry/authors/franz-kafka

中国国外に所在する中国古典籍のデジタルアーカイブ「漢典重光古籍数字化平台」が公開される

中国・四川大学による2021年5月19日付けの記事で、5月18日に行われたデジタルアーカイブ「漢典重光古籍数字化平台」(「漢典重光」古典籍デジタル化プラットフォーム)の正式公開が紹介されています。

四川大学は、阿里巴巴(アリババ)公益基金会、中国国家図書館、浙江図書館、米・カリフォルニア大学バークレー校らと共同で、中国国外に所在する中国古典籍のデジタル収集・公開に取り組む「漢典重光」プロジェクトを進めていました。今回、その成果として「漢典重光古籍数字化平台」が公開されました。

「漢典重光古籍数字化平台」では、第一次公開分としてカリフォルニア大学バークレー校が所蔵する古典籍20万ページが公開されており、宋・元代の刊本をはじめとする貴重書40種余りも含まれています。また、これらの古典籍画像には、阿里巴巴と四川大学が共同で開発した人工知能(AI)技術を用いた文字認識も行われており、全文検索が可能となっています。

記事では、阿里巴巴の研究開発機関である「達摩院」院長の張建峰氏による発言も紹介されており、文字認識の精度は97.5%に達したことや、今後も米国・欧州・日本・韓国等の図書館と協力し国外所在古典籍の「デジタル帰国」を進めること、文字認識の精度・速度向上に取り組むこと等が述べられています。

京都府立京都学・歴彩館、「京都学デジタル資料閲覧コーナー」で閲覧できるデジタル資料に「賀茂別雷神社文書」が加わったと発表

2021年5月18日、京都府立京都学・歴彩館は、同館1階の「京都学デジタル資料閲覧コーナー」で閲覧できるデジタル資料に「賀茂別雷神社文書」が加わったと発表しています。

閲覧は事前の申し込みが必要です。閲覧のみ可能で、複写や撮影はできません。また、複写・掲載・放映等については、賀茂別雷神社に直接たずねるようにとしています。

同コーナーでは、2017年から「陽明文庫」のデジタル資料の閲覧を開始しています。

「京都学デジタル資料閲覧コーナー」の資料について(京都府立京都学・歴彩館,2021/5/18)
https://rekisaikan.jp/news/post-news/post-5732/

賀茂別雷神社文書デジタル資料のご利用(京都府立京都学・歴彩館)
https://www.pref.kyoto.jp/rekisaikan/kamowake.html

米・カリフォルニア大学バークレー校図書館、1912年以前の中国語資料のデジタル化を実施すると発表:中国・四川大学と連携

2021年5月19日、米国のカリフォルニア大学バークレー校図書館が、同校東アジア図書館が所蔵する、1912年以前の中国語資料1万タイトルのほとんどをデジタル化するプロジェクトの実施を発表しました。

同プロジェクトは、中国の四川大学と連携して実施されます。3年にわたり年間50万ページのデジタル化が行われる予定で、さらに3年継続される可能性があると述べられています。その他、デジタル化した画像は、光学文字認識(OCR)を用いたテキスト化を行い、同館のデジタルコレクションへのポータルサイト“Digital Collections”でオンライン公開するとしています。

‘A long journey’: Richly detailed, fully searchable Chinese treasures will be made available for free online(Berkeley Library NEWS、2021/5/19)
https://news.lib.berkeley.edu/chinese-treasures

英国図書館(BL)とシンガポール国立図書館委員会(NLB)によるデジタル化プロジェクトが完了

2021年5月3日、英国図書館(BL)が、シンガポール国立図書館委員会(NLB)と連携して2013年から進めていた、5年間のデジタル化プロジェクトが完了したと発表しました。

プロジェクトの初期はBLの所蔵するマレー語の手稿やシンガポールの古地図、トーマス・ラッフルズ(Sir Thomas Stamford Raffles)に関する資料に焦点が当てられていましたが、その後、ブギス語の手稿や東南アジアのコーランの写本も対象となりました。デジタル化した資料は、BLのウェブサイト“Digitised Manuscripts”やNLBの“BookSG”からアクセスできます。

発表によると、約120巻、約150点の手紙および文書からなるマレー語の手稿、約250の古地図、27巻のトーマス・ラッフルズに関する文書、ブギス語の手稿32冊、マカッサル語の手稿2冊、東南アジアのコーランの写本8冊のデジタル化が行われました。

中国国家図書館など中国の図書館10館が古典籍のデジタル公開を実施:全国合計で1,700部余りの規模

中国国家図書館(NLC)は、2021年4月25日付けの記事において、国内の図書館9館と共同で、古典籍のデジタル公開を一斉に実施したことを紹介しています。9館の内訳は、天津図書館、南京図書館、安徽省図書館、湖北省図書館、四川省図書館、雲南省図書館、チベット自治区図書館、杭州図書館、河南省唐河県図書館です。

今回の一斉公開では、全国合計で古典籍1,700部余りが公開され、これまで全国で公開された古典籍の累計は7万4,000部に達しました。今回の公開対象に含まれる特徴的な資料として、チベット文及び中医薬関係の古典籍を挙げています。その他、宋・元代の善本や明・清代の古典籍等も含まれています。

記事では、NLCが2016年に「中華古典籍資源データベース」(中華古籍資源庫)、「全国古典籍センサス登録基本データベース」(全国古籍普査登記基本数据庫)を公開して以来、NLCは古典籍3万3,000部を公開しており、NLCが所蔵する古典籍善本のうち3分の2がオンラインで閲覧可能となっていること等も紹介しています。

東京大学総合図書館、「デジタル源氏物語(AI画像検索版)」の公開を発表

2021年4月27日、東京大学総合図書館が、「デジタル源氏物語(AI画像検索版)」の公開を発表しました。

国立国会図書館デジタルコレクションで公開されている『校異源氏物語』を基に、複数の写本・版本の全冊画像を横断的に検索できる機能です。検索対象は、各機関が公開している『源氏物語』へのリンクをまとめた「IIIF対応源氏物語リスト」の内、パブリックドメインか自由利用可能として公開されているものや、所蔵機関の許諾を得られたものです。

検索結果として提示される複数の候補画像から、類似度や人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)が開発したくずし字OCRによる翻刻を参考に、利用者自身が必要な画像を選択する仕組みです。なお、類似度は、『校異源氏物語』の本文と、くずし字OCRによる諸本翻刻を照合し算出されています。

@UTokyo_GenLib(Twitter, 2021/4/27)
https://twitter.com/UTokyo_GenLib/status/1386933140283822080

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