オープン教育資源

カナダ研究図書館協会(CARL)、カナダの高等教育機関によるオープンエデュケーションサービスへの支援状況について調査した報告書を公開

2020年6月29日、カナダ研究図書館協会(CARL)のオープンエデュケーションワーキンググループ(OEWG)が、カナダの高等教育機関によるオープンエデュケーションサービスへの支援状況について調査した報告書を公開しました。

調査は、オープンエデュケーション、特に、オープン教育資源(OER)に利用に関し、大学図書館・研究図書館が果たした役割を明らかにする事を目的としたものです。2019年6月から12月にかけて、250を超す高等教育機関を対象に、主にウェブサイトで公開されている情報をオープンエデュケーションサービスへの支援方法に関する調査が行われました。

報告書には支援方法、サービス内容、技術、成功事例に関する概要や分析が掲載されています。

ウェブサイトで公開されている情報による調査であるため、重要な取組を見落としている可能性があることから、調査プロジェクトがデータ収集のために用いているスプレッドシートにコメントするよう依頼しています。

SPARC Europe、欧州の高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションに関する調査結果を公開

2020年6月24日、SPARC Europeが、欧州の高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションに関する調査結果の最終版“Open Education in European Libraries of Higher Education”を公開しました。

同調査は、欧州のオープンエデュケーション(OE)やオープン教育資源(OER)を強化することを目的に行われ、大学図書館を中心とした、欧州の28か国の146館の図書館からの回答を分析したものです。

調査結果は、高等教育機関の図書館におけるOEやOERに関して、費用、組織内の体制、方針の策定状況、図書館の関わり方、広報方法、図書館が提供しているサービス、求められるスキル、課題と可能性・利点の8つの観点からまとめています。

また、高等教育機関の図書館へ向けた推奨事項として、予算の一部をOEに充てること、OE方針の策定を支援すること、OER作成にかかわること、作成されたOERを適切に管理すること等を挙げています。

米・LYRASIS、米国の図書館におけるオープンコンテンツへの取組状況を調査した報告書を公表

2020年6月18日、米国の図書館等のネットワークLYRASISは、米国の図書館におけるオープンコンテンツへの取組状況を調査した報告書“Understanding the Landscape of Open Content Activities in United States Libraries”を公表しました。

調査は、オープンアクセス(OA)スカラシップ、オープンデータ、オープン教育資源(OER)に関する取組や財政支援の実施状況に焦点を当てた内容となっています。LYRASISのメンバー館等を対象として2020年1月31日から3月22日にかけオンラインで実施され、回答者は質問計30問への回答を求められました。計224の回答が寄せられ、空白回答や同一機関のメンバーからの重複回答の削除を経て、計166の回答が分析に用いられました。

報告書では、OAスカラシップのための機関リポジトリは広く学術図書館で採用されているが教員による学術コンテンツの登録は限定的であること、外部のOAイニシアチブへの財政支援を実施している機関は少ないこと、多くの大学図書館は機関リポジトリでOERへのアクセス提供を行っていないこと等の調査結果が図表を用いて示されています。また、調査に用いた質問票がPDF形式で、回答データがExcel及びCSV形式で公開されています。

北米研究図書館協会(ARL)第一回ベンチャー助成の助成対象者が決定

2020年6月8日、北米研究図書館協会(ARL)は第一回ベンチャー助成(Venture Fund)の助成対象者が米国のノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館、ノースウェスタン大学図書館、テンプル大学図書館に決定したことを発表しました。

ベンチャー助成は協会の重点事項を推進する加盟機関の活動を支援することを目的として、2019年に設立されました。

ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館のプロジェクトは“On the Books: Jim Crow and Algorithms of Resistance”であり、100年以上のノースカロライナ州の会期別法令集のテキストコーパスを作成し、機械学習を使用してジム・クロウ法を特定します。このプロジェクトは、研究者に新たな研究機会をもたらすことが期待されます。

ノースウェスタン大学図書館のプロジェクトは“Lowering Barriers for Publishing Open Textbooks: A Minimal Computing Toolkit”であり、助成はオープン・テキストブック作成者向けのツールキットの拡張に利用されます。ツールキットは、ARL加盟機関の司書、教職員を対象としており、オープン・テキストの出版を支援します。

カナダ研究図書館協会(CARL)、2019年5月開催のオープンスカラシップに関するワークショップ“Advancing Open”の報告書を公開

2020年4月30日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、ワークショップ“Advancing Open”の報告書を公開したことを発表しました。

“Advancing Open”は2019年5月6日から7日にかけて、カナダの学術図書館の学術コミュニケーションに関する実践者コミュニティが、オープンアクセス・オープンデータ・オープンエデュケーションを含む「オープンスカラシップ」をカナダ国内で促進するために新しい戦略を模索する機会として開催されました。CARL・カナダ研究知識ネットワーク(CRKN)や国内の大学図書館等の主催により実施されています。

報告書はワークショップ当日に70人以上の参加者の間で交わされた議論を取りまとめた内容となっています。ワークショップでは、機関から国際的なレベルまでのオープンスカラシップに関するポリシー、オープンスカラシップに関する日常業務などの実践のためのワークフローや運営、ソフトウェアやインフラなどのオープンスカラシップを支える技術、ダイバーシティ・作業量・コミュニティからの支援といった人的要素、教育・アウトリーチを通したオープンスカラシップのアドヴォカシーの5つのテーマについて、参加者の間で議論が交わされました。

SPARC Europe、欧州の高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションの状況の基礎調査について中間結果を公開

2020年4月29日、SPARC Europeは、欧州の高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションの基礎調査について中間結果を公開したことを発表しました。

SPARC Europeは2019年の欧州研究図書館協会(LIBER)のカンファレンスで、学術図書館がオープンエデュケーションへどのように貢献しているかを調査する計画を発表していました。2019年後半に調査の第1弾として、高等教育機関の図書館におけるオープンエデュケーションの現況調査が行われています。

SPARC Europeの調査には欧州29か国から146件の回答が寄せられ、機関の状況・資金調達の状況・方針策定・図書館のリーダーシップ・アドヴォカシー・関連するサービス・関連する課題と利益の7つの分野への調査が行われています。

次のような調査結果が紹介されています。

・オープンエデュケーションに関する方針は、20以上回答されたものの機関の大方針の中の一部という位置づけにされている傾向にあった。オープンエデュケーションの価値を機関でより強固にする必要がある

・半数以上の機関が、オープンエデュケーションやオープン教育資源(OER)に関する取り組みの中心的な立場にあると回答している

ドイツ国立科学技術図書館(TIB)、新型コロナウイルス感染症に対抗する医療従事者を対象とするオープン化された教科書シリーズの第1弾として“Krisenmanagement”を公開

ドイツ国立科学技術図書館(TIB)は、2020年4月9日付のブログ記事において、新型コロナウイルス感染症に対抗する医療従事者を対象としたオープン教育資源(OER)の教科書シリーズ第1弾として、“Krisenmanagement(危機管理)”の公開を発表しました。

TIBでは、同館のオープンサイエンスラボが新型コロナウイルス感染症に対抗する医療従事者支援を目的として、迅速な図書製作(book sprints)・OER開発に取り組んでいます。この取り組みの一環として、8冊の公衆衛生サービスに関する教科書シリーズの製作が進められており、公開された“Krisenmanagement”は、このシリーズの最初のタイトルとなります。

“Krisenmanagement”はオープンアクセス(OA)となっており、GitHub上にも様々なフォーマットで公開されています。また、ドイツのeラーニングプロバイダー“oncampus”のウェブサイト上で、同書のコンテンツを基にしたMOOCが提供されています。このため、公衆衛生分野を新たに学ぶ医学生はすぐにこの教材を活用可能になっています。

ドイツ図書館協会(DBV)、ウィキメディア・ドイツ等と共同して公共放送局へ教育用コンテンツの公開を求めるキャンペーン“Öffentliches Geld – Öffentliches Gut!”を実施中

2020年3月3日、ドイツ図書館協会(DBV)は、ウィキメディア・ドイツ(Wikimedia Deutschland)、及び無料教育・オープン教育資源(OER)等に関わる機関や個人の連合体“Bündnis Freie Bildung”と共同して、「公共の資金は公共の利益へ!(Öffentliches Geld – Öffentliches Gut!)」をスローガンとするキャンペーンを実施していることを発表しました。

このキャンペーンはドイツの公共放送局であるドイツ公共放送連盟(Arbeitsgemeinschaft der öffentlich-rechtlichen Rundfunkanstalten der Bundesrepublik Deutschland:ARD)と第2ドイツテレビ(Zweites Deutsches Fernsehen:ZDF)に対して、制作した教育用コンテンツを可能な限り自由なライセンスで公開するように求めるものです。公共放送局制作のドキュメンタリー等のコンテンツは、学校での授業への貢献が可能にもかかわらず、Wikipedia等の無料プラットフォームで公開されているものはごくわずかであり、著作権法や利用規約によって多くの場合ダウンロードや編集に制限がかけられています。

米・EDUCAUSE、「ホライズン・レポート」の2020年指導・学習版を刊行

2020年3月2日、米国のNPO・EDUCAUSEが、「ホライズン・レポート」(Horizon Report)の2020年指導・学習(Teaching and Learnig)版を公開しました。

高等教育における、指導・学習の未来を形成する主なトレンドと新しい技術・実践を概観し、その未来のための数多くのシナリオと影響を想定するもので、これまでの「ホライズン・レポート」の本来の目的を維持しながら方法論を大幅に改定し、将来どのようになるかを示す証拠・データ・シナリオを提供しています。

世界の高等教育の指導・学習に現在影響を与えており今後も影響を及ぼし続けるトレンド、中等後教育の指導・学習の将来に重大な影響を与え始めている6つの新しい技術(適応学習・人工知能/機械学習・学業達成分析・教育デザイン/学習工学/UXデザインの高度化・オープン教育資源(OER)・XR技術)と実践、中等後教育の指導・学習の4つ(成長・制約・破綻・変化)の今後のシナリオのほか、報告書から得られた重要な概念を視覚的に表現した“Horizon Report mind map”が掲載されています。

フィンランド研究コミュニティの共同体“Avoin tiede”、2020年から2025年までのオープンサイエンス・オープンリサーチに関する共通の方向性を提示した宣言を公開

2020年1月9日、オープンサイエンスの推進に関するフィンランド研究コミュニティの共同体“Avoin tiede(Open Science)”が、2020年から2025年までのオープンサイエンス・オープンリサーチに関する共通の方向性を提示した宣言として、“Avoimen tieteen ja tutkimuksen julistus 2020-2025(Declaration for Open Science and Research 2020-2025)”の公開を発表しました。

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