音声

Europeanaの新しいメディアプレーヤーの開発(記事紹介)

Europeana Proの2020年6月12日付け記事“Europeana Media: rolling out the new audiovisual player”において、2018年9月から2020年2月にかけて実施されたプロジェクト“Europeana Media”で開発された、Europeanaの新しいメディアプレーヤーが紹介されています。

メディアプレーヤーはオープンソースであり、コンテンツ埋め込みやアノテーション・字幕付与等のための機能を備えています。動画や音声にそれらの高度な機能を加えて提供するために、IIIFのバージョン3に基づいたIIIFマニフェストを使用している、としています。

プレーヤーの全機能は、欧州のテレビ放送アーカイブを提供する“EUscreen”のポータルサイト上において、コンテンツ・パートナーである“Istituto LUCE”のコレクションにアクセスし、MyEUscreenアカウントでログインすることにより体験可能となっています。Europeana上でも、コンテンツ・パートナー提供の視聴覚資料は全てこの新しいプレーヤーにより再生されますが、Europeanaにはユーザーのログイン機能がまだ実装されていないため、プレーヤーの機能は一部制限されている、とあります。

音声・動画デジタル化における品質管理:NYPLの事例(記事紹介)

米・ニューヨーク公共図書館(NYPL)は、NYPLウェブサイト上に掲載された2020年6月8日付けのブログ記事において、NYPLでの音声・動画デジタル化における品質管理について紹介しています。

NYPLのデジタル研究部門に属する、デジタルコレクションサービスの音声・動画保存ユニットがNYPLの視聴覚研究コレクション(audiovisual research collections)の物理的な保存とデジタル化を担当しており、内製あるいは外部委託により行われるデジタル化の監督作業を行っています。

記事によれば、品質管理プロセスでは成果物の100%に対し自動チェックを、約10%から15%に対しマニュアルチェックを実施しています。具体的なチェックポイントの例として、ファイルの技術仕様、ファイルの同一性、ディレクトリ構造及びファイル名の正確性など計8点を示しているほか、使用しているオープンソースのツールも紹介しています。

E2267 - 英国図書館が進める音声記録の保存事業

英国図書館(BL)では2015年に,録音資料の保存のために我々に残されているのはあと15年ほどである,という報告がなされた(E1753参照)。それを受けて同館では音声記録の保存プロジェクト“Save our Sounds”を発足し,その一環として,“Unlocking Our Sound Heritage”(UOSH)を2017年から開始した。UOSHの目的は,記録媒体の物理的劣化や旧式化により再生できなくなるおそれがある音声記録50万点を保存することである。BLが地域のハブ機関である国内10機関と連携して希少なコレクションをデジタル化・目録化し,その音源を誰もが自由に聴くことができるウェブサイトを開設する計画である。対象となる音源は録音の歴史が始まった1880年代からの多彩な音声記録であり,媒体はろう管,アナログレコード,オープンリール,カセットテープ等幅広い。なお,この事業は国営宝くじ文化遺産基金(The National Lottery Heritage Fund)からの助成金930万ポンドや,慈善団体や個人からの寄附を受けて運営されている。

ニュージーランド国立図書館(NLNZ)による新型コロナウイルス感染拡大下のオンライン情報収集の取組:政府サイト・新聞記事・ブログ・Twitter等

2019年4月7日、ニュージーランド国立図書館(NLNZ)が、同館による新型コロナウイルス感染拡大下の同国のオンライン情報収集の取組を紹介しています。

同館では可能な限り遠隔サービスを提供し続けるために在宅勤務をしており、同館のデジタル収集と法定納本チームの担当者は、将来の調査研究に資するために、法的義務に基づいて、新型コロナウイルス感染拡大下のボーンデジタル資料やオンラインコンテンツを収集・保存できるよう取り組んでいるとし、政府サイト、新聞記事、ブログ、 Twitter(APIを用いて関連ハッシュタグが付いたツイートを収集)、インターネット・ミーム等が収集されている事が紹介されています。

また、有益な情報としてミュージシャンやコメディアン等によるパフォーマンスの動画やポッドキャストをあげ、そのような情報の収集方法を検討しているとし、動画制作者の収集への協力を求めているほか、同館未収集のウェブサイトやオンライン出版物、Twitterハッシュタグを見つけた場合はメールやウェブフォームで知らせるよう依頼しています。

新型コロナウイルス流行下の社会の記憶を収集・アーカイブするプロジェクト“coronarchiv”(ドイツ)

2020年3月26日、ドイツのハンブルク大学は、同大学及びボーフム大学・ギーセン大学の研究者らが共同して、“coronarchiv”プロジェクトを開始したことを発表しました。

新型コロナウイルスとこれに対する政治的反応は、市民社会の生活全般を根本的に変革しつつあり、ウイルスの大流行とそれがもたらす帰結はすでに歴史的な重要性を帯びています。新型コロナウイルスの大流行は、報道やソーシャルメディア上で、画像・音声・動画等の形で広く流通しており、“coronarchiv”はこれらの記録を電子的な形で収集・アーカイブするプロジェクトです。

米国議会図書館(LC)、将来にわたり保存すべき録音資料の2019年度分として25作品を追加

2019年3月25日、米国議会図書館(LC)が、将来にわたって保存すべき米国の録音資料を登録している“National Recording Registry”に、2019年度分として新たに加える作品25点を発表しました。

大リーグ・ナショナルリーグ優勝決定プレイオフ(ニューヨーク・ジャイアンツ対ブルックリン・ドジャース)最終戦の放送(1951年)、ケネディ大統領暗殺時のボストン交響楽団のラジオ放送局WGBHでの放送(1963年)、ヴィレッジ・ピープル「YMCA」(1978年)、ティナ・ターナー「プライヴェート・ダンサー」(1984年)、ホイットニー・ヒューストン「I Will Always Love You」(1992年)等が選ばれています。

LCでは、録音資料保存法(National Recording Preservation Act)のもと、全米録音資料保存委員会(National Recording Preservation Board)の助言を受け、文化的、歴史的、あるいは芸術的に重要で、発表から少なくとも10年以上が経過している録音資料25作品を毎年選んでおり、今回の登録により、登録資料が550点となりました。

米・ユタ州立大学、ユタ州内の住民から収集した「オピオイド危機」に関する32件のインタビューの録音記録コレクションを同大学のデジタルアーカイブで公開

2020年2月28日、米・ユタ州立大学は、同大学の大学エクステンションと大学図書館が共同して、「オピオイド危機(opioid crisis)」に関するインタビュー録音記録のコレクション“Informing the National Narrative: Stories of Utah’s Opioid Crisis Digital Collection”を、同大学のデジタルアーカイブ“Digital History Collections”で公開したことを発表しました。

同コレクションは、米国で社会問題化している医薬品オピオイドの過剰摂取による死亡事故の急増等の「オピオイド危機」について、回復期にある患者・患者の家族・治療の提供者など、オピオイドの流行と関わりのあるユタ州内9郡の住民から収集した32件のインタビューの音声とトランスクリプトで構成されています。インタビューは同大学の職員らによって、2019年の6月から12月に行われ、精査済のトランスクリプトは2020年1月に完成しました。

英国図書館(BL)、国内10機関との連携事業“Unlocking Our Sound Heritage”でデジタル化保存した再生できなくなる恐れがある音声記録が1万点を達成したと発表

2019年12月10日、英国図書館(BL)は、記録媒体の物理的劣化や旧式化により再生できなくなる恐れがある音声記録の保存を目的に国内10機関と連携して取り組んでいる事業“Unlocking Our Sound Heritage(UOSH)”でデジタル化保存した音声記録が今週1万点になったことを発表しています。

多くの参加機関は今年から事業を本格的に始めており、宝くじ基金(National Lottery grant)の助成を得て、今後5年間で、同事業の対象となる50万点の音声記録のうち、5万点の保存を実施する予定です。

BLの“同日付のSound and vision blog”では、同事業に参加している、ウェールズ国立図書館、北アイルランド国立美術館、スコットランド国立図書館、レスター大学、サセックス大学のKeep、Bristol Culture、アーカイブズ+、ロンドン市公文書館、ノーフォーク・レコードオフィス、タインアンドウィア文書館・博物館での取組内容が紹介されています。

国立国会図書館、歴史的音源約1,000点を新たにインターネット公開

2019年11月27日、国立国会図書館は、歴史的音源(れきおん)で提供する音源のうち、著作権・著作隣接権の保護期間満了を確認した約1,000点を、新たにインターネット公開しました。

今回の公開により、インターネット上で公開する歴史的音源は約4,900点となりました。歴史的音源の全音源約5万点は、国内外の約300館の歴史的音源配信提供参加館で聴くことができます。

2019年11月27日 歴史的音源約1,000点を新たにインターネットで公開しました(国立国会図書館, 2019/11/27)
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2019/191127_01.html

歴史的音源配信提供参加館一覧 (2019年11月20日現在)(国立国会図書館デジタルコレクション)
http://dl.ndl.go.jp/ja/rekion_librarylist.html

スイス視聴覚遺産保存協会Memoriav、フィルムとビデオのデジタルアーカイビングに関するガイドのバージョン1.2を公開

2019年11月7日、スイス視聴覚遺産保存協会Memoriavは、フィルムとビデオのデジタルアーカイビングに関するガイド“Memoriav Recommendations Digital Archiving of Film and Video:Principles and Guidance”のバージョン1.2を公開しました。

フィルムとビデオのデジタル化やデジタルアーカイビングに携わるアーキビスト、キュレーターを対象としたガイドであり、主な内容構成は次のとおりとなっています。

第1章:本文書の目的(Purpose of this document)
第2章:イントロダクション(Introduction)
第3章:用語:説明、定義、事例(Terms : explanations, definitions and examples)
第4章:計画と実施(Planning and practical implementation)
第5章:推奨事項(Recommendations)
第6章:付録(appendix)

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