2020年12月17日、米国のカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)は、ラジオ放送に関する世界最大規模のコレクション“American Radio Archives”が同校図書館の特別研究コレクションにまもなく追加されることを発表しました。
“American Radio Archives”は、カリフォルニア州サウザンドオークスの非営利の図書館支援団体サウザンドオークス図書館財団(TOLF)によって、1984年から構築の開始したラジオ放送に関するアーカイブコレクションです。英国のウィンストン・チャーチル元首相のオリジナル録音音源をはじめ、1922年以降の写真、ラジオ放送やテレビ放送の脚本、書籍、映像などで構成されています。1987年に著名な歌手でラジオ司会者であったヴァリー(Rudy Vallée)氏の遺品からラジオ放送に関する資料を引き継ぐなど、ラジオ放送業界の関係者からたびたび貴重資料の寄贈を受けてコレクションとしての価値を高めました。
発表の中では、貴重資料の収集・保存・提供を行う同館のコレクション“UCSB Library Special Research Collections”の編集チームが、録音資料の保存に関する取組を行う米国議会図書館(LC)の“National Recording Preservation Board”からの助成を受け、1年かけてLinked Dataの追加に取り組んだと述べられています。
europeana proの2020年8月3日付の記事“Interoperable access for audiovisual collections - exploring Avalon Media System”で、デジタルの音声・動画コレクションへのアクセスを管理、提供するためのオープンソースのシステム“Avalon Media System”が紹介されています。
Europeana Proの2020年6月12日付け記事“Europeana Media: rolling out the new audiovisual player”において、2018年9月から2020年2月にかけて実施されたプロジェクト“Europeana Media”で開発された、Europeanaの新しいメディアプレーヤーが紹介されています。
NYPLのデジタル研究部門に属する、デジタルコレクションサービスの音声・動画保存ユニットがNYPLの視聴覚研究コレクション(audiovisual research collections)の物理的な保存とデジタル化を担当しており、内製あるいは外部委託により行われるデジタル化の監督作業を行っています。