図書館調査

韓国文化体育観光部、公共図書館統計調査(2020年基準)の結果を発表:コロナ禍での非対面サービスの拡充により一日平均の貸出冊数が増加/オンラインで利用できる資料も拡充

2021年9月27日、韓国文化体育観光部が、公共図書館統計調査(2020年12月31日基準)の結果を発表しました。

コロナ禍の影響で公共図書館の来館者数は2019年と比べて65.9%減少したものの、ドライブスルー貸出・宅配/郵便貸出・スマート図書館(無人貸出)といった非対面サービスの拡充により、一日平均の貸出冊数が38%増加したとしています。また、公共図書館によるオンラインプログラムが770館で18,096回実施され約440万人が参加したことや、オンラインで利用できる資料の1館当たりの点数が2019年に比べて31%増加したことも紹介されています。

また、韓国政府による生活密着型社会的共通資本(SOC)の拡充政策により、地域住民による公共図書館へのアクセスが向上していることもわかったとも指摘されています。

米国公共図書館協会(PLA)、“2020 Public Library Technology Survey”の調査結果を公開

2021年8月31日、米国公共図書館協会(PLA)が、American Institutes for Research と連携して行った、図書館が利用者に提供しているリソース、技術インフラ、デジタルリテラシープログラム、技術スタッフの配置や財政状況に関する調査“2020 Public Library Technology Survey”の概要報告書を公開しました。

プレスリリースでは、以下のような調査結果が紹介されています。

・63%以上の館で、仕事や雇用関係のリソースをオンラインで提供(拡張現実に関する職業訓練、ビデオ会議用のリソース、「現実」および「バーチャル」でのコワーキングスペース)。

・93%以上の館で、デジタルコレクション(電子書籍・オーディオブック)を提供。

・半数以上の館で、図書館のモバイルアプリを通じて図書館の資料や宿題支援サービスなどへのアクセスを提供。

・3分の2近くの館で、ワイヤレスでのプリントサービスを提供。

・88%以上の館が、公式・非公式でのデジタルリテラシーに関するプログラムを実施。

・36.7%以上の館でデジタルリテラシーや技術関連の講座や教育を担当する職員を雇用。

E2419 - オランダの公共図書館内メイカースペースに関する調査

オランダ王立図書館(KB)は,2020年,国内の公共図書館(以下「図書館」)における創作活動やメイカースペースに関する調査を実施し,2021年5月,結果を公表した。2018年にも同様の調査を実施しており,今回はその後追い調査となる。以下,概要を紹介する。

E2414 - フランスにおける図書館の障害者サービスの現状と課題

2021年3月, 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の「教育・スポーツ・研究監督官」(IGÉSR)は, フランスの図書館における障害者サービスの現状と課題についての調査レポート“La prise en compte des handicaps dans les bibliothèques de l’enseignement supérieur et dans les bibliothèques territoriales(高等教育機関図書館及び公共図書館における障害者配慮)”を公開した。

韓国・ソウル特別市、市民サービスの改善と地域の図書館支援のため『開かれた図書館政策叢書』を刊行すると発表:研究調査機能の強化等のためソウル図書館の司書が執筆

2021年8月3日、韓国・ソウル特別市は、『開かれた図書館政策叢書』を刊行し、同市およびソウル図書館のウェブサイトで公開すると発表しました。より多様な市民が図書館サービスを享受できるよう市民サービスの改善と地域の図書館を支援することを目的としたものです。

同叢書は『ソウル市公共図書館サービス環境』『小さな図書館政策の現状』『公共図書館感情労働保護制度の現状』『公共図書館非対面プログラムの手引き』の4冊で構成されており、同館の研究調査機能の強化や現場への実質的な支援を提供するため、ソウル図書館の司書が関係者と面談し、関連資料を調査して執筆したものです。

叢書の内容と関連し、公共図書館の利用が相対的に少ない10代と30代前半の市民が図書館サービスを立体的に理解できるよう、インフォグラフィック「図書館 IN ソウル」も公開するとしています。

2021年の下半期にも『より豊かな地域サービスのための図書館協力ガイド』『市民の生活の中で新たな価値を提供する図書館支援活動プログラム』『図書館を革新するための組織開発、今日から1日』を刊行する予定です。

文部科学省、令和2年度「学校図書館の現状に関する調査」の結果を公表

2021年7月29日、文部科学省が、令和2(2020)年度「学校図書館の現状に関する調査」の結果を公表しました。

学校図書館への司書教諭や学校司書の配置状況、図書の整備状況、学校図書館の活用及び読書活動の状況等を調査したものです。

「学校司書」を配置している学校の割合は小・中学校は前回より増加したが高等学校は減少した、学校図書館図書標準を達成している学校の割合は小・中学校で増加しているもののその割合はいまだ十分ではない、学校に新聞を配備している学校の割合は前回より増加した、といった調査結果のポイントが紹介されています。

また、今後の対応として、以下の3点があげられています。

(1)学校司書、図書及び新聞については、「学校図書館図書整備等5か年計画」に基づき、地方財政措置が講じられており、引き続き、計画的な整備を進める。
(2)学校図書館を活用した授業改善や読書活動の推進のための学校司書の配置等による効果的な取組事例の横展開などを行う。
(3)学校においては、校長のリーダーシップの下、「学校図書館ガイドライン」を参考に学校図書館の適切な運営や利活用など学校図書館の充実を促していく。

次回調査は、令和7(2025)年度が予定されています。

E2410 - デンマークの公共図書館による新たな図書館評価手法の提案

緊縮財政下において継続的に公共図書館を運営するにあたり図書館評価が重視されている。そのような中,2020年の秋,デンマークのロスキレ中央図書館,およびコンサルタント会社のSeismonautが新たな図書館評価手法による調査“The Impact of Public Libraries in Denmark: A Haven in Our Community”を実施した。調査結果は同名の報告書に示されている。本稿では,ロスキレ中央図書館による調査および報告書について概要を紹介する。

米国法律図書館協会(AALL)、法律図書館・法情報専門家の現況調査報告書の第2版(2021年版)を刊行

2021年6月22日、米国法律図書館協会(AALL)が、法律図書館・法情報専門家の現況調査報告書の第2版として“AALL State of Profession 2021”を刊行しました

同報告書は、法律図書館(大学図書館、法律事務所、政府系法律図書館に分類されています)の、コロナ禍の影響・多様性・予算・利用者サービス・運営・コレクション・保存・連携・技術に関して定量的に把握できるものになっており、各機関での基準やアドヴォカシー・戦略策定や専門能力開発のためのツールとしての活用が想定されています。

同報告書での注目すべき事項として、法律図書館員が、新技術や研究成果の検査、新製品購入時の助言、契約交渉といった分野で貢献していることを指摘しています。

報告書は有料ですが、Executive Summaryが無料で公開されています。

米国学校図書館員協会(AASL)、コロナ禍での休校時の学校図書館の状況調査の最終調査の結果を公表:遠隔授業に移行するための教員の努力を支援し導くために学校図書館員は不可欠

2021年5月18日、米国学校図書館員協会(AASL)が、コロナ禍での休校時の学校図書館の状況に係る一連の調査の最終調査の結果を公表したことが発表されています。

調査結果は、AASLの機関誌“Knowledge Quest”のウェブサイトに5月3日付で公開されており、学校図書館員は、遠隔授業に移行するための教員の努力を支援し導くために不可欠であることが分かったとし、専門能力の開発、より多くの授業の担当、授業における技術面での教員の支援、デジタルツール等のオンライン資源の選定といった面で責任が増大したとの回答が寄せられたと紹介されています。

また、実務面に関しては、技術的なトラブルシューティング、電子書籍の利用促進、バーチャルに係る専門能力の開発、オンライン上のツールやデータベースの利用方法を段階的に説明する資料の作成に係る業務が増えたとの回答が寄せられたとしています。

AASLでは、2021学年度の学校計画策定にあたって、この調査結果は、教育・学習の変革における学校図書館員の重要な貢献を示すために管理職者と話し合うにあたって、有力なアドヴォカシーツールとなるとしています。

韓国国立中央図書館(NLK)、ISSUE PAPER『COVID‐19以降の国家図書館運営戦略』を発刊

2021年3月30日、韓国国立中央図書館(NLK)が、『COVID‐19以降の国家図書館運営戦略(COVID-19 이후 국가도서관 운영 전략)』をテーマとするISSUE PAPERの第2号を発刊しました。

各国の国立図書館のウェブサイト、および、国際図書館連盟(IFLA)をはじめとするいくつかの図書館団体が実施したアンケート調査の結果や報告書をもとに、コロナ禍の1年間の世界中の図書館の変化(動向・対応)を調べたもので、コロナ禍以降の国立図書館の運営戦略の変化として、デジタルサービス・デジタルリテラシー能力の強化、調査研究機能の強化、物理的サービス環境の変化、資源の再配分の4点を示しています。

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