1990年代後半に設計されたオリジナルの15項目で構成される「ダブリンコアメタデータ基本記述要素集合(DCMES)」は2003年に初めてISO規格(ISO 15836)となり、更新されたISO 15836 Part 1(ISO 15836-1:2017)が現在も利用可能になっています。ISO 15836 Part 2として設計された今回の規格は、ダブリンコアに基づく記述の精度と表現力を向上できるように、オリジナルの15項目を拡張した40のプロパティと20のクラスで構成されています。また、各語彙をLinked Open Data(LOD)形式で参照できるようにプロパティとクラスがURIで識別可能になっています。
2019年5月6日から10日まで,カナダのオタワでISO/TC46(International Organization for Standardization/Technical Committee 46)の国際会議(E2047ほか参照)が開催された。TC46は「情報とドキュメンテーション(Information and Documentation)」を担当する専門委員会である。今回はTC46総会と4つの分科委員会(Subcommittee:SC)の各総会及び作業部会(Working Group:WG)が開催され,日本から4人が参加した。以下,国立国会図書館からの参加者(筆者)が出席した「技術的相互運用性(Technical Interoperability)」を担当する第4分科委員会(SC4)と「識別と記述(Identification and Description)」を担当する第9分科委員会(SC9)の会議について,概要を報告する。