オープンサイエンス

プレプリントサービスAfricArXiv、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)等とアフリカにおけるオープンサイエンスの機能構築・基盤強化等を目的としたパートナーシップ協定を締結

2020年11月19日、アフリカ諸国の多様な科学分野の学術成果の共有を目的としたプレプリントサービスAfricArXivは、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)及び非営利団体Training Centre in Communication(TCC Africa)と、アフリカにおけるオープンサイエンスの機能構築・基盤強化等を目的とするパートナーシップ協定を締結したことを発表しました。

同パートナーシップ協定は、情報共有・機能開発・アドボカシー活動を通して、アフリカにおける書誌多様性(Bibliodiversity)を促進すること、AfricArXivが国際的なプレプリント・リポジトリサービスのネットワークの中で、ベストプラクティスや次世代のリポジトリ機能に関する議論へ参加できるようにすることを目的として締結されました。

TCC Africaは、学術情報流通・科学コミュニケーションに関するスキルの獲得を支援するアフリカで初めての組織です。2006年にケニアで非営利団体として設立され、Executive DirectorのJoy Owango氏はAfricArXivの諮問委員会のメンバーとなっています。

科学技術振興機構(JST)、2020年度第1回J-STAGEセミナー「ジャーナルから見た研究データ:研究データ公開の意義」の開催報告書を公開

2020年11月30日、科学技術振興機構(JST)は、2020年8月28日に開催した2020年度第1回J-STAGEセミナー「ジャーナルから見た研究データ:研究データ公開の意義」について、開催報告書の公開を発表しました。

同セミナーで行われた下記講演の概要、質疑応答の内容、セミナー後の反響等が掲載されています。

・研究データ公開が学術コミュニケーションにもたらす変化
倉田敬子氏(慶應義塾大学)

・Research data and scholarly journals: developments, policy and implementation
Dugald McGlashan氏(INLEXIO)

・社会科学分野における研究データ公開
朝岡誠氏(国立情報学研究所)

・実験技術開発における研究データ公開の役割について
笹川洋平氏(理化学研究所)

・J-STAGE Dataのご紹介
古瀬慶博氏(JST情報基盤事業部)

【イベント】第2回SPARC Japanセミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」(12/18・オンライン)

2020年12月18日、第2回SPARC Japanセミナー2020「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」がオンライン開催されます。

新型コロナウイルス感染症の拡大を契機としてますます加速する、多様なプラットフォームによるプレプリント公開の最新動向や目的を共有することによって、プレプリントの方向性を展望する機会として開催されます。特にオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)による『Bibliodiversity(書誌多様性)の形成に向けた行動の呼びかけ』で学術情報流通における多様性の障壁として挙げられた4項目を論点として、学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのかなどについて議論が行われます。

参加費は無料ですが事前申込が必要です。主な内容は以下のとおりです。

・開会挨拶/概要説明
 矢吹命大氏(横浜国立大学大学戦略情報分析室)

・機関リポジトリによるプレプリント公開
 河合将志氏(国立情報学研究所 / オープンサイエンス基盤研究センター)

・研究成果公開のグローバルスタンダードに向けた筑波大学の取り組み
 森本行人氏(筑波大学URA研究戦略推進室)

研究の透明性の自動評価手法の提案と生物医学分野への適用(文献紹介)

プレプリントサーバbioRxivに2020年10月30日付で、米・スタンフォード大学のStylianos Serghiou氏らの研究グループによる論文“Assessment of transparency indicators across the biomedical literature: how open is open?”が掲載されています。

オープンリサーチ、透明性の高い研究実践、及びそれらのモニタリングの重要性はますます高まっていますが、毎週数万件単位の論文が新たに発表される生物医学分野では、これを手動で行うことは現実的ではありません。著者らの研究グループは、統計分析ソフトウェアRを活用した自然言語処理によって、「データの共有」「コードの共有」「利益相反の開示」「研究助成元の開示」「研究プロトコルの登録」の研究の透明性の測定に必要な5指標を同定するオープンソースの自動化手法を開発し、PubMed Centralに収録されたオープンアクセス(OA)論文約275万件に適用しました。

E2324 - Asia OA Meeting 2020<報告>

2020年9月9日から16日にかけて,オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が組織するAsia OA Meeting 2020 “Building a Sustainable, Asian Knowledge Commons for Open Science Era”が開催された。Asia OA Meetingはアジア各国によるオープンアクセス(OA)およびオープンサイエンスに関する情報共有を支援する国際会議である(E2150ほか参照)。今回の会議は韓国科学技術情報研究院(KISTI)の主催であり,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により,オンラインでの開催となった。

株式会社紀伊國屋書店、F1000Researchの学術機関向け日本販売総代理店契約を締結

2020年11月6日、株式会社紀伊國屋書店は、Taylor & Francisグループとの間で、同グループ傘下のF1000 Research社が提供するオープンリサーチ出版プラットフォーム「F1000Research」の学術機関向け法人販売について、株式会社紀伊國屋書店を日本販売総代理店とする契約を締結したことを発表しました。

「F1000Research」は、2013年に立ち上げられた世界初のオープンリサーチ出版プラットフォームです。研究の透明性・頑健性・再現性の確保、研究成果の迅速な出版、出版論文の国際的な書誌データベースへの登録、人文社会学分野における学術研究の言語障壁の緩和等を特徴とします。

紀伊國屋書店とTaylor & Francisグループは、現在の学術情報流通のシステムに関わる各種問題点の解決、オープンリサーチの推進、日本の学術研究の更なる発展への貢献を目的としてパートナーシップを締結しました。紀伊國屋書店は、同グループと協力しながら、同社の学術機関への販売網を活用して、F1000Researchの普及に努める、としています。

主要な学術雑誌171誌の査読・プレプリントに関する方針の明確性等の調査(文献紹介)

オープンアクセス(OA)の査読誌PLOS ONEに、2020年10月21日付けで、各研究分野の主要な学術雑誌について、査読・プレプリントに関する方針の明確性等の調査結果を報告した論文が掲載されています。

著者らは、研究者が適切な学術雑誌を選択して研究成果を出版するためには、各雑誌の出版に関する方針が明確でわかりやすく示されているかが重要であるという立場から、主要な学術雑誌の査読とプレプリントに関する方針の調査を実施しました。Googleの提供する学術雑誌の評価指標“Google Scholar Metrics”において、総合順位で上位100位までの雑誌と各分野別の順位で上位20位までの雑誌から、合計171誌を調査対象としています。論文では、調査の結果として主に次のようなことを報告しています。

“Library of the Year 2020”の大賞は「みんなで翻刻」

2020年11月5日、“Library of the Year 2020”の最終選考会が、オンラインで開催中の第22回図書館総合展内で行われ、審査員の投票により「みんなで翻刻」が大賞に選ばれました。

また、オンライン投票によるオーディエンス賞には、安城市中心市街地拠点施設アンフォーレ及び中核施設安城市図書情報館(愛知県)が選ばれています。

【速報】Library of the Year 2020 の大賞及びオーディエンス賞の決定について(第22回図書館総合展,2020/11/5)
https://2020.libraryfair.jp/forum/2020/f025

@CloudHonkoku(Twitter,2020/11/5)
https://twitter.com/CloudHonkoku/status/1324228276550733824

SPARC Europe、欧州のオープンサイエンスのインフラの現状に関する調査レポートを公開

2020年10月30日、SPARC Europeが、欧州のオープンサイエンスのインフラストラクチャーの現状に関するアンケート調査の結果をまとめたレポート“Scoping the Open Science Infrastructure Landscape in Europe”を公開したことを発表しました。

同調査は2020年春季に実施されたものであり、レポートは欧州28か国から寄せられた120件の回答をもとにしています。アンケートは、インフラストラクチャーの評価のパートと、インフラストラクチャーの対象利用者・利害関係者や技術的デザイン・持続可能性についてのパートの2つで構成されていました。

レポートでは、インフラストラクチャーのサービス対象は主に研究者と図書館であること、多くがAPIを提供しており、FAIR原則や既存のデータ管理システムを統合した研究基盤“European Open Science Cloud(EOSC)”のサービス要件等に則った戦略・方針を策定していること等が述べられています。結論の箇所では、オープンコンテンツの共有をはじめとした課題が残っていること、事例共有の実施が効果的と思われること等に触れられています。

学術雑誌の研究データポリシーの強度に影響を与える要因(文献紹介)

2020年10月13日、オープンアクセスジャーナルPeer Jが、”Data sharing policies of journals in life, health, and physical sciences indexed in Journal Citation Reports”と題した論文を公開しました。著者は韓国・梨花女子大学校のJihyun Kim氏ら5名です。

多くの学術雑誌は、データに関するポリシーを設けてきており、データ共有の実施、提出するデータの種類等が定められています。論文では、インパクトファクター、主題分野、ジャーナル出版者の種別、出版者の地理的位置等の要因が、データ共有ポリシーの強度にどのように関連しているかについて探られています。

対象となったジャーナルは、Web of Scienceの2017年版のJournal Citation Reportsの178の各カテゴリの各四分位数(Q1、Q2、Q3、Q4)のトップジャーナルです。このうち、生命科学、健康科学、物理科学の分野の700件が対象となりました。これらのジャーナルのWebサイトを著者が個別に閲覧することで、ジャーナルのデータ共有ポリシーを分類し、個々のジャーナルの特性を抽出しています。

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