国際協力

E2408 - 「中村哲著述アーカイブ」の公開と今後の展望

   1984年にパキスタン北西部のペシャワールに赴任して以来35年余,常に現地の目線に立ち,アフガニスタン・パキスタン両国にまたがる医療・灌漑・農業事業で多くの人々の命を救った故中村哲医師(1946年-2019年。本学医学部卒,特別主幹教授)の志を次代に伝えるため,九州大学附属図書館では,氏の著述をデジタルデータで収集・保存・発信する「中村哲著述アーカイブ」を,2021年3月に公開した。

   本稿では,アーカイブ構築に至った経緯と概要,今後の展望などについて紹介する。

米・スタンフォード大学図書館、台湾国家図書館と貴重書のデジタル化のため連携

2021年7月13日、米国のスタンフォード大学図書館が、中国の貴重書のデジタル化に関して台湾国家図書館と連携することを発表しました。

対象となるのは、同大学の東アジア図書館と芸術や建築・デザイン等に関する資料を収集するBowes Art & Architecture Libraryが所蔵する中国の貴重書のうち、29タイトル210巻の3万ページ以上です。デジタル化の完了は2021年11月末を予定しています。

デジタル化された資料は、台湾国家図書館の古典籍データベース「古籍與特藏文獻資源」と同大学の検索ポータルサイト“SearchWorks”からアクセス可能となり、同大学の機関リポジトリに保存されると述べられています。

イラン国立図書館・公文書館とインドネシア国立図書館が覚書を締結:専門家の相互交流、資料修復、図書館員の知識向上等の分野で協力

イランの英字紙テヘラン・タイムズの2021年6月1日付け記事で、イラン国立図書館・公文書館とインドネシア国立図書館が覚書(MoU)を締結したことが報じられています。

記事によれば、今回の覚書は図書館・情報科学における協力を拡大する内容であり、両館は専門家の相互交流、資料修復、図書館員の知識向上等の分野で協力を行います。

National libraries of Iran, Indonesia sign MOU(Tehran Times, 2021/6/1)
https://www.tehrantimes.com/news/461593/National-libraries-of-Iran-Indonesia-sign-MOU

フランス国立図書館(BnF)、北米におけるフランスに焦点を当てた電子図書館“La France aux Amériques”を公開

2021年5月27日、フランス国立図書館(BnF)が、電子図書館“La France aux Amériques”を公開したと発表しました。

BnFが2017年から提供している、国内外の機関との協力により構築された電子図書館のコレクション“Patrimoines Partagés”に含まれるものです。

“La France aux Amériques”は、BnFと18のフランス・カナダ・米国・英国の文化機関や大学の協力により作成されました。16世紀から1900年にかけての、北米におけるフランスに焦点を当てており、歴史・知識・社会・経済等に関連する資料2,000件以上が提供されています。

Patrimoines Partagés : découvrez La France aux Amériques(BnF, 2021/5/27)
https://www.bnf.fr/fr/actualites/patrimoines-partages-decouvrez-la-france-aux-ameriques

英国図書館(BL)とシンガポール国立図書館委員会(NLB)によるデジタル化プロジェクトが完了

2021年5月3日、英国図書館(BL)が、シンガポール国立図書館委員会(NLB)と連携して2013年から進めていた、5年間のデジタル化プロジェクトが完了したと発表しました。

プロジェクトの初期はBLの所蔵するマレー語の手稿やシンガポールの古地図、トーマス・ラッフルズ(Sir Thomas Stamford Raffles)に関する資料に焦点が当てられていましたが、その後、ブギス語の手稿や東南アジアのコーランの写本も対象となりました。デジタル化した資料は、BLのウェブサイト“Digitised Manuscripts”やNLBの“BookSG”からアクセスできます。

発表によると、約120巻、約150点の手紙および文書からなるマレー語の手稿、約250の古地図、27巻のトーマス・ラッフルズに関する文書、ブギス語の手稿32冊、マカッサル語の手稿2冊、東南アジアのコーランの写本8冊のデジタル化が行われました。

長崎県と公益財団法人角川文化振興財団、「バチカンと日本 100年プロジェクト」を実施:バチカン使徒図書館等の日本関係文書の調査研究活動

2021年4月15日、株式会社KADOKAWAのウェブサイトに、長崎県と公益財団法人角川文化振興財団が、「バチカンと日本 100年プロジェクト」を発表したことが掲載されました。

教皇庁文化評議会(Pontificium Consilium de Cultura)の後援を得たものであり、プロジェクトの中心は、バチカン使徒図書館やバチカン使徒文書館等に所蔵されている日本関係文書の調査研究活動と述べられています。

トピックス一覧(KADOKAWA)
https://www.kadokawa.co.jp/topics/
※2021年4月15日付で、「【長崎県×角川文化振興財団】共同で行う国際文化交流プロジェクトを発表!」が掲載されています。

【長崎県×角川文化振興財団】共同で行う国際文化交流プロジェクトを発表!(KADOKAWA)
https://www.kadokawa.co.jp/topics/5691

大日本印刷(DNP)とフランス国立図書館(BnF)、BnF×DNPミュージアムラボ第2回展「これからの文化体験」を開催

2021年4月15日から7月11日まで、大日本印刷(DNP)とフランス国立図書館(BnF)が、BnF×DNPミュージアムラボ第2回展「これからの文化体験」を、東京都品川区のDNP五反田ビルで開催します。

新型コロナウイルス感染症の影響により、BnFの所蔵品の現物は展示されていませんが、同館の貴重なコレクションや歴史的空間の3Dデジタルデータを活用し、眼鏡型のウェアラブルデバイスや大型ディスプレイ等を用いた作品の鑑賞を行えるとしています。

大日本印刷とフランス国立図書館 4/15〜7/11にBnF × DNP ミュージアムラボ 第2回展 「これからの文化体験」を開催(DNP, 2021/4/14)
https://www.dnp.co.jp/news/detail/10160770_1587.html

文化庁、ウィズコロナにおける持続的な国際交流モデルの構築を目的とした博物館等の国際交流の促進事業の実施を発表

2021年4月14日、文化庁が、博物館等の国際交流の促進事業の実施を発表しています。

同庁では、ICOM京都大会2019を契機に国際交流を促進してきたものの、コロナ禍の影響を受けているとのことです。しかし、「新たな日常」に対応した収益力の強化や、日本文化の発信機能の強化が重要であることから、海外の博物館等と連携して、ウィズコロナにおける持続的な国際交流モデルを構築することを目的に同事業は実施されます。

同事業の概要資料には、デジタルアーカイブを活用したオンライン展示会等が事業内容として書かれています。

5月中旬に予定されている公募開始に先立ち、4月19日から4月23日まで事前相談が行われます。

新着情報一覧(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/whats_new.html
※2021年4月14日欄に「博物館等の国際交流の促進事業」とあります。

【イベント】フランス国立図書館×大日本印刷共同オンラインセミナー「これからの文化体験~ニューノーマルへの挑戦~」(4/15・オンライン)

2021年4月15日、フランス国立図書館(BnF)と大日本印刷(DNP)による共同オンラインセミナー「これからの文化体験~ニューノーマルへの挑戦~」が開催されます。

同イベントは、BnFが進める「リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト」の一環として、同館とDNPが4月15日から7月11日にかけて開催する「BnF×DNPミュージアムラボ第2回展 これからの文化体験」に合わせて実施されます。

参加費は無料で、事前の申し込みが必要です。

当日のプログラムは以下の通りです。

・リシュリュー・ルネサンス・プロジェクト
ルイ・ジョベルティ氏(BnF リシュリュープロジェクト副責任者)

・電子図書館Gallica(ガリカ)の取り組み
ルー・ル=ジョリ氏(ガリカ デジタル・メディアション担当)

・リシュリュー・ミュージアムの文化体験
ナタリー・リザー氏(BnF デジタル・メディアションプロジェクト責任者)

・「BnF×DNPミュージアムラボ第2回展 これからの文化体験」の紹介
田井慎太郎氏(DNPマーケティング本部 アーカイブ事業推進ユニット)

国文学研究資料館、3月26日から「新日本古典籍総合データベース」で米・フリーア美術館の「プルヴェラー・コレクション」を公開:記念オンラインイベント等も実施

2021年3月22日、国文学研究資料館が、米国の国立アジア美術館と合意を締結し、フリーア美術館所蔵「プルヴェラー・コレクション」を「新日本古典籍総合データベース」上で提供することを発表しました。

「プルヴェラー・コレクション」は、日本の江戸時代以降から近現代までの「絵本」(絵が多く入っている書物一般)のコレクションです。3月26日に12点が先行提供され、今後計900点の画像が公開されます。また、先行提供にあわせて、日本古典籍の知的資源としての豊かさ・魅力への理解を深めるため、両館で作成した一般向けの動画5本、子ども向けの動画1本を、両館の公式YouTubeで公開すると述べられています。

加えて、同プロジェクトの開始を記念し、3月27日に日本と米国を結んでのオンラインイベント「プルヴェラー・コレクションの扉を開く ― フリーア美術館×国文研」が開催されます。

お知らせ(国文学研究資料館)
https://www.nijl.ac.jp/news/
※2021年3月22日付で、「「新日本古典籍総合データベース」でフリーア美術館所蔵「プルヴェラー・コレクション」の画像を公開開始」とあります。

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