オープンアクセス

Europe PMC、新型コロナウイルス感染症に関する研究論文のプレプリント版についてXML形式のフルテキストを閲覧・再利用可能にするための新プロジェクトを発表

2020年6月8日、Europe PMCは、新型コロナウイルス感染症に関する研究論文のプレプリント版について、標準的なXML形式のフルテキストを閲覧・再利用可能にする取り組みを実施することを発表しました。

この取り組みは英国のウェルカム・トラストの支援、及び英国医学研究会議(UK Medical Research Council:MRC)・スイス国立科学財団(SNSF)との提携による新しいプロジェクトとして実施されます。今後数週間から数か月をかけて、Europe PMCはプレプリントサーバーやプレプリント版の著者と掛け合い、可能な限り多くの新型コロナウイルス感染症に関連する研究のプレプリント版がEurope PMC上で閲覧・再利用可能となるように取り組む予定です。また、主要なプレプリントのプラットフォームで公開された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)または新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する研究の責任著者に対しては、近日中に対応する研究論文プレプリント版のEurope PMCバージョンについて確認を依頼する、としています。

国立大学図書館協会、「研究データに関する研究者の実態とニーズの把握のための調査の手引き」及び「研究データのオープン化とそのメリット」を公表

2020年6月15日、国立大学図書館協会(JANUL)のオープンアクセス委員会は、「研究データに関する研究者の実態とニーズの把握のための調査の手引き」及び「研究データのオープン化とそのメリット」の公表について発表しています。

両資料は、研究者の実態及びニーズの調査・把握が各機関でのオープンサイエンス推進のために必要であるとの認識から、それらの調査における活用を意図して作成されました。

「研究データに関する研究者の実態とニーズの把握のための調査の手引き」は、各機関がアンケート・個別インタビューを実施する際の手引きであり、実施方法や調査項目等を示しています。なお、アンケート調査の実施に当たっては、大学 ICT 推進協議会の研究データマネジメント部会が作成・公開した「大学における研究データ管理に関するアンケート」(雛形)の利用を推奨しています。

一方、「研究データのオープン化とそのメリット」は、アンケート・個別インタビューの実施に際し、研究者にとっての研究データオープン化のメリットを説明するために活用できる資料となっており、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY 4.0で公開されています。

物質・材料研究機構(NIMS)、材料データの利活用に資するリポジトリ“Materials Data Repository”(MDR)を公開

2020年6月15日、物質・材料研究機構(NIMS)の統合型材料開発・情報基盤部門 材料データプラットフォームセンターは、材料データの利活用に資するデータリポジトリ“Materials Data Repository”(MDR)を公開しました。

MDRは、論文や学会発表資料等および付随する材料データの収集・保存を行い、物質・材料研究の推進やマテリアルズ・インフォマティクスに適した形で蓄積・公開するためのものであり、ユーザーは自由に閲覧やデータのダウンロードを行えます。ユーザー登録や利用料は不要です。

また、既存のNIMSリポジトリである文献用の“PubMan”および 画像データ用の“Imeji”の内容や一部、NIMS物質・材料データベース(MatNavi)についても、MDRにデータが移行されます。

マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館、Elsevier社との新たなジャーナル契約の交渉を終了

2020年6月11日、マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館は、2019年10月に策定したオープンアクセス(OA)方針“MIT Framework for Publisher Contracts” に沿った提案がなされなかったため、Elsevier社との新たなジャーナル契約の交渉を終了したと発表しました。

発表の中では、オープンスカラシップや公益に貢献し得るものとして100以上の機関が同方針を支持していること、今後同社が同学のニーズに応え、使命に資するような提案を行えるならば交渉を再開したいと考えていること等が述べられています。

また、同館のウェブサイトでは、現行契約の期間を6か月延長し提案を練る時間を設けた等の交渉終了までの経緯・理由の詳細や、使用できなくなるコンテンツ、同社の出版市場での役割および他の図書館や研究者の行動をはじめとした、今回の契約交渉に関してよくある質問に対する回答を掲載しています。

東京学芸大学附属図書館、デジタルアーカイブ「学びと遊びの歴史」の画像データをオープン化

2020年6月12日、東京学芸大学附属図書館が、デジタルアーカイブ「学びと遊びの歴史」の画像データについて、自由利用を可能にしたと発表しました。

同デジタルアーカイブでは、江戸時代・明治時代の教育に関する貴重資料の画像が公開されています。今回の変更により、利用者は同デジタルアーカイブで公開されている画像データの自由な転載・加工が可能となり、学校での教材作成、オンライン授業、商業利用等で幅広く活用できるようになりました。また、同デジタルアーカイブの画像データがウェブページからダウンロードできるように変更されました。

なお、画像データの二次利用に際しては、所蔵館情報および改変した場合は改変した旨を記載するように求めています。

デジタルアーカイブ「学びと遊びの歴史」の画像データが自由に利用できるようになりました(東京学芸大学附属図書館, 2020/6/12)
http://library.u-gakugei.ac.jp/notice/20200612_2.html

米・オハイオ州立大学図書館とTaylor & Francisグループが3年間の“Read and Publish”契約を締結

2020年6月10日、米・オハイオ州立大学図書館とTaylor & Francisグループは合同して、“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

同契約はオハイオ州立大学にとって初めての“Read and Publish”契約となります。また、Taylor & Francisグループにとっては北米で締結した初めての“Read and Publish”契約となります。

契約期間は2020年7月からの3年間です。契約に基づき、オハイオ州立大学の構成員は2,300タイトル以上を提供するTaylor & Francisグループのジャーナルコレクションへ継続してアクセス可能となります。また、Taylor & Francisグループの学術雑誌へ掲載される同大学著者の論文のオープンアクセス出版にかかる費用も契約の範囲内に含まれています。

英・JiscのPublications RouterとElsevier社の研究情報管理システム“Pure”がシステム連携を開始

2020年6月9日、英・Jiscは、論文のメタデータおよびフルテキストを出版社等から各大学の機関リポジトリ等へ通知・転送するためのシステムPublications Routerが、Elsevier社の提供する研究情報管理システム“Pure”と連携を開始したことを発表しました。

両システムの連携により、Pureを利用して論文のオープンアクセス(OA)状況を管理している英国の約50の機関が、Publications Routerが提供するコンテンツ・アラート等の自動配信等のサービスを利用可能になっています。

両システムの連携は、JiscとElsevier社のオープンサイエンスに関する枠組である“Jisc-Elsevier Open Science Forum”が2019年2月に公開した声明を履行するものとして実施されます。

欧州研究図書館協会(LIBER)、2019/2020年の年次報告書を公開

2020年6月12日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、2019/2020年の年次報告書である“LIBER Europe 2019-2020 Annual Report”のリポジトリZenodo上での公開を発表しました。

LIBERによる年次報告書の公開は、2018/2019年版に続き今回が2度目となります。2019年6月から2020年5月までの主な出来事、2018-2022年の戦略計画の進捗状況、関与した国際的なプロジェクト、年次大会や季刊誌“LIBER Quarterly”に関するデータ、会計状況等が報告されています。

年次報告書公開に関する発表では、対象期間内の主な出来事として、第48回年次大会の開催、同大会でLIBERの運営を持続可能とするための提案が採択されたこと、国際プロジェクト(SSHOC、INOS、 reCreating Europe)での他機関との協力実施、第49回年次大会のオンライン開催決定、ウェビナーを17回開催し計2,500人以上の参加があったこと、LIBERに新たに10機関が参加したことなどを挙げています。

米・イリノイ大学図書館、IEEEおよび英国微生物学会(Microbiology Society)とのRead and Publish契約締結を発表

2020年5月26日、米・イリノイ大学図書館は、IEEEおよび英国微生物学会(Microbiology Society)とのRead and Publish契約締結に関するお知らせを掲載しました。

発表によると、IEEEとの5月13日付のRead and Publish契約は、イリノイ大学にとっては初となる大手出版社との転換契約締結であり、契約期間は3年です。これにより同学アーバナ・シャンペーン校およびシカゴ校の研究者は、IEEEが提供する“IEEE Xplore Digital Library”にアクセスでき、また、同学所属の論文執筆者はIEEEが刊行する200タイトル近くの雑誌で論文のオープンアクセス(OA)出版が可能となります。

また、英国微生物学会との年初のRead and Publish契約により、同学の論文執筆者は、同学会が刊行する雑誌で無料のOA出版が可能となり、また、同学所属者は同学会の雑誌の全てのタイトルに無制限でアクセスできるようになります。

cOAlition S、募集中であった「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究の受託者を発表

2020年6月9日、cOAlition Sは、2020年3月に募集を発表した「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究について、受託者の決定を発表しました。なお、ダイヤモンドOAとは、非営利・非APCベースで購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文をオープンアクセス(OA)で共同出版する、というビジネスモデルです。

合計11件の応募があり、その中からOPERAS(Open Access in the European Research Area through Scholarly Communication)が調整役を担うコンソーシアムが受託者に選定されました。同コンソーシアムには、OPERAS、Sparc Europe、オランダ・ユトレヒト大学、DOAJ、ノルウェー北極大学がパートナーとして、欧州研究図書館協会(LIBER)、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)、人文・社会科学における研究評価のための欧州ネットワーク(ENRESSH)、Redalyc-AmeliCA、パリ国立高等鉱業学校のイノベーション社会学センター(CSI)がアソシエイト・パートナーとして参加しています。

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