オープンアクセス

筑波大学、オープンアクセス方針を採択

2015年11月19日、筑波大学は、「筑波大学オープンアクセス方針」を採択しました。

本方針は、同学に在籍する役員及び教員の教育研究成果(成果物)を学内外に無償で提供し、教育研究活動のさらなる発展に寄与するとともに、情報公開の推進と社会に対する説明責任を果たすためのものとされています。

出版社、学会、学内部局等が発行した学術雑誌に掲載された教員の成果物は「筑波大学学術機関リポジトリ」に登録され公開されるものとされ、適用例外や、適用は不遡及であること、また成果物の著作権は同学には移転しないことなどについても示されています。

筑波大学オープンアクセス方針(筑波大学附属図書館)
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/lib/ja/service/repository-oap
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/lib/sites/default/files/attach/Univ.ofTsukuba-OA-Policy-j.pdf
※2つ目のリンクは、「筑波大学オープンアクセス方針」の資料です。

「筑波大学オープンアクセス方針」を採択しました(筑波大学附属図書館)
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/lib/ja/information/20151120

PeerJが投稿者を対象に実施した満足度等の調査結果を公開(記事紹介)

オープンアクセス(OA)雑誌PeerJが、2015年10月後半から11月初旬にかけて実施した、同誌に論文を投稿した著者に対する満足度等の調査結果を、同誌のブログで公表しています。

この調査は2014年11月1日から2015年10月21日の間に、PeerJから論文の採否通知を受け取った責任著者を対象に行ったもので、対象者の中には査読の結果、論文を受理されなかった者も含まれています。回答率は51%で、596人の著者から回答があったとのことです。

集計の結果、回答者の97.5%(論文を受理された者に限れば99.2%)がPeerJを他の同僚にも薦めると回答しており、査読の速度について「非常に速い」または「速い」と回答した者は85%、査読の内容を「非常に有益」または「有益」と回答した者は83%にのぼった、としています。また、2015年の論文を受け付けてから最初の査読結果を出すまでにかかる期間(中央値)は26日間、採録が決定してから出版されるまでにかかる期間(中央値)は著者校正にかかる期間を含めて22日間だった、とされています。PeerJには査読の内容や査読者の氏名を公開する機能もありますが、出版された論文の著者の75%は査読内容を公開しており、査読者の38%は氏名を公開していたとのことです。

CHORUSと米国地質調査所(USGS)がパブリックアクセスを拡大するため連携

2015年11月16日に、出版社・学協会が公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けて組織した官民イニシアティブであるCHORUSが、米国内務省傘下の米国地質調査所(USGS)と、USGSの受託研究の成果のパブリックアクセスを拡大するため連携したとのことです。

USGSのパブリックアクセスプランは、2013年2月22日の米国合衆国科学技術政策局(OSTP)の覚書と研究成果のデータ共有やコミュニケーションを推奨する年来のUSGSの政策記載の目的に基づいているとのことで、2016年1月以降に支出もしくは支出予定の新たな補助金から適用されるとのことです。

CHORUS Signs Agreement With USGS to Collaborate for Advancing Public Access to Research(CHORUS,2015/11/13)
http://www.chorusaccess.org/chorus-signs-agreement-with-usgs-to-collaborate-for-advancing-public-access-to-research/

USGS
http://www.usgs.gov/

参考:
米国政府、公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けた計画案の策定を政府機関に指示

Taylor & Francis社とEIFLが、開発途上国の研究者が、APC(論文処理費用)の大幅な値引きもしくは無料で、研究成果をオープンアクセス(OA)で公開できる協定を締結

大手出版社Taylor & Francis社と、開発途上国において図書館を通じたデジタル情報へのアクセスを推進しているElectronic Information for Libraries(EIFL)が、APC(論文処理費用)の大幅な値引きもしくは無料で、開発途上国の研究者が、Taylor & Francis社とRoutledge社の雑誌において、オープンアクセス(OA)で研究成果を公開できる1年間の協定を結んだと発表しています。

これにより、EIFL連合の国々の研究者は、自然科学・社会科学・人文学分野の66のOA雑誌を選択することが可能とのことです。

開発途上国のOAを支援するこの種の出版社との契約は初めてとのことです。

北米研究図書館協会(ARL),米SPARC,カナダ研究図書館協会(CARL)など、Elsevier社を辞職した言語学雑誌‘Lingua’の元・編集者及び編集委員への支持を表明

2015年11月12日、北米研究図書館協会(ARL)などの組織が、言語学雑誌‘Lingua’の「公正な」オープンアクセス(OA)化などをめぐって、10月27日にElsevier社を辞職したとされる、同誌の元・編集者及び編集委員への支持を表明しています。

支持を表明している組織として挙がっているのは、ARLのほか、米SPARC,カナダ研究図書館協会(CARL)、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Association of State Colleges and Universities (AASCU)、American Council on Education(ACE)、米国のNPOであるEDUCAUSEです。

「公正な」オープンアクセス(OA)に関しては、2015年10月12日にオランダ大学協会(VSNU)のウェブサイトで、プレスリリース“Linguists to Publish Journal Articles in ‘Fair’ Open Access”が発表されていて、Johan Rooryck氏、VSNUのBastiaan Verweij氏の名があります。

ARL, Higher Education Groups Support Lingua Editors, Open Access(ARL, 2015/11/12)

Elsevier社、新しいオープンアクセス(OA)雑誌“Physics in Medicine”を創刊

Elsevier社が、医学・生理学・生物学への理論物理学・応用物理学の適用に焦点をあてた新しいオープンアクセス(OA)雑誌“Physics in Medicine”を創刊したと発表しています。

Physics in Medicine welcomes submissions(Elsevier)
http://www.journals.elsevier.com/physics-in-medicine/news/physics-in-medicine-welcomes-submissions/

Elsevier社の言語学雑誌‘Lingua’のオープンアクセスを巡り、同誌の編集者6名を含む編集委員全員が辞職し、新しい雑誌を立ち上げへ Elsevier社も声明を発表

2015年11月2日、Inside Higher Edにおいて、Elsevier社が発行する言語学の雑誌‘Lingua’の編集者6名と編集委員31名全員が辞職したことが報じられています。

同誌の編集長である、Johan Rooryck氏をはじめ編集者らは10月ころにElsevier社に対し、‘Lingua’のフルオープンアクセス化や、同誌の権利を編集者らに無償で譲渡することのほか、著者への著作権の帰属、CC BYの採用、APCの費用などに関し、要求を出していましたが、Elsevier社はこれを拒絶したようです。

同社は、編集者らの辞職に関し、11月4日に声明を発表していて、‘Lingua’が斯界の権威の雑誌となるまでには相当の時間と費用などがかかったもので、無償で編集者らに権利を譲渡することは出来ないこと、‘Lingua’はハイブリッドオープンアクセス誌なので、著者が望めばオープンアクセスに出来ること、要求通りの論文処理費用(APC)では、同誌が立ち行かなくなること、などを反論しています。

なお、Johan Rooryck氏らは、新しいオープンアクセスの雑誌‘Glossa’をたちあげる予定であるようです。

スウェーデン王立図書館が“Open Library of Humanities(OLH)”の図書館協力補助金制度(Library Partnership Subsidy system)に加盟

2015年11月6日、スウェーデン王立図書館が、人文科学分野のオープンアクセス(OA)の新しいモデル目指す“Open Library of Humanities(OLH)”の図書館協力補助金制度(Library Partnership Subsidy system)に加盟したと発表されています。

OLHは学会主導で、著者から料金を徴取しないゴールドオープンアクセス出版社で、資金は、アンドリューWメロン財団から得ており、また、プラットフォームにかかるコストは、国際的な図書館のコンソーシアムによって支援されているとのことです。

National Library of Sweden joins OLH LPS model(OLH,2015/11/6)
https://about.openlibhums.org/2015/11/06/national-library-of-sweden-joins-olh-lps-model/

National Library of Sweden joins Open Library of Humanities(National Library of Sweden,2015/11/6)

E1729 - 非英語圏の国のOAの専門書の利用状況<文献紹介>

Ronald Snijder. Evaluating the Impact of the FWF-E-Book-Library Collection in the OAPEN Library: An Analysis of the 2014 Download Data. D-Lib Magazine. 2015, 21(7/8).

E1725 - 欧州におけるオープンアクセス方針の実施に向けた準備状況

 国・大学・助成機関といったレベルを問わず,各国でオープンアクセス(OA)方針の策定が進められている(CA1851参照)。世界中のOA方針のダイレクトリであるROARMAPには700を超える方針が登録されている。しかしながら方針の策定はOA推進の出発点であっても,決してゴールではない。その後の着実な方針の実施は,策定それ自身よりもはるかに困難であろう。

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