オープンアクセス

研究者の一日を追う(記事紹介)

ケンブリッジ大学Office of Scholarly Communicationのブログ”Unlocking Research”に、同大学で行われた研究者の行動調査を紹介した記事”What does a researcher do all day?”が掲載されています。

この行動調査はRCUKのOA方針に対応するにあたって、研究者の行動や必要なサービスを知るために行われたものとのことです。この調査ではインタビュー等のほかに、10人の研究者を対象に48時間、はりついて観察し続けるとともに、その時の気分等を尋ねる調査も実施されており、記事中ではこの追跡調査からわかったこと等がまとめられています。

調査の結果、研究者は様々な役割を担うことが求められており、実質的に異なる複数の仕事をこなしているようなものであることがわかったとされています。記事中ではその詳細が列挙されるとともに、教育や研究に関して行っていることの詳細や、分野による違い等がまとめられています。また、研究者の一日を視覚化した図も複数公開されています。

What does a researcher do all day?(Unlocking Research、2016/2/1付け)
https://unlockingresearch.blog.lib.cam.ac.uk/?p=515

参考:

arXivで過剰な登録審査?(記事紹介)

2016年1月29日付けのNature誌オンライン版記事で、arXivに登録することに問題のないはずの論文が、登録審査で却下されてしまったというジュネーヴ大学の量子物理学者、Nicolas Gisin氏と彼が指導する学生のケースが紹介されています。

物理学分野等で用いられているプレプリントサーバarXivには、誰もが自身の論文を登録することができますが、登録にあたっては管理者のチェックがあります。学術雑誌における査読のような厳しい審査はありませんが、明らかに問題のある論文はこのチェックで登録を却下される場合があります。

Gisin氏が指導する二人の学生が書いたブラックホールに関する論文は、Gisin氏自身を含む多くの専門家から見て何か間違いが含まれているのではないかと感じられるものではありましたが、arXivに却下されるような内容ではなく、実際に後に学術雑誌に査読を通過して掲載されました。しかし同論文はarXivへの登録を却下されたばかりか、後に同じ学生らが書いた別の論文もわずかな審査期間で却下されたとのことです。Gisin氏は却下が続いたことで、arXivには登録却下者のブラックリストがあるのではないか等の疑念を述べていました。

OpenAIRE、700を超えるデータ提供機関から1,400万件超のオープンアクセス記事等を公開

2016年1月21日、EUが助成した研究成果をオープンアクセスで提供するリポジトリを連携させるOpenAIREが、700のデータ提供機関から1,400万件のオープンアクセス記事と1万6,800件のデータセットを公開していると発表しています。

The OpenAIRE data providers network is growing! (OpenAIRE,2016/1/21)
https://www.openaire.eu/the-openaire-data-providers-network-is-growing

参考:
EUが助成した研究成果をオープンアクセスで提供するリポジトリ連携“OpenAIRE”
Posted 2010年12月6日
http://current.ndl.go.jp/node/17225

OAPEN-UK、オープンアクセス単行書の出版への効果的な移行を容易にするための推奨事項をまとめた最終報告書を発表

2016年1月28日、英・Jiscと英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)の支援のもと、人文・社会科学系学術論文のオープンアクセス(OA)についてのエビデンス調査を進めているOAPEN-UKが、最終報告書を公開しています。

Jisc collectionが主導し、資金提供者・研究者・出版社・学会・大学・図書館と共同で実施した同プロジェクトは、OA単行書の出版へ移行することについて、利害関係者が情報に基づいた決定を行なうことを支援するための根拠を提供するために、大規模な定性的・定量的調査を行なっており、最終報告書では、この調査で得られた全ての知見を統合し、OA単行書の出版への効果的な移行を容易にするための推奨事項をまとめているとのことです。

OAPEN-UK Open Access Monograph Publishing final report released(Jisc,2016/1/28)
https://www.jisc-collections.ac.uk/News/OAPEN-UK-Open-Access-Monograph-Publishing-final-report-released/

Final Report(OAPEN-UK)
http://oapen-uk.jiscebooks.org/finalreport/

【イベント】記録管理学会2016年研究大会「オープン・アクセス時代と記録管理」 (仮題)(5/27-28・東京)

2016年5月27日と28日の両日、東京・神田の東京堂ホールを会場に、記録管理学会2016年研究大会「オープン・アクセス時代と記録管理」 (仮題)が開催されるとのことです。

大量情報時代におけるオープンなアクセスが進む中、その利活用への期待や展望、そして課題や潜むリスク等について、その社会的意味合いを含め議論するとのことです。

5月27日・28日 記録管理学会2016年研究大会が東京で開催されます(記録管理学会,2016/1/26)
http://www.rmsj.jp/2016/01/26/%EF%BC%95%E6%9C%88%EF%BC%92%EF%BC%97%E6%97%A5-%EF%BC%92%EF%BC%98%E6%97%A5-%E8%A8%98%E9%8C%B2%E7%AE%A1%E7%90%86%E5%AD%A6%E4%BC%9A2016%E5%B9%B4%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E3%81%8C%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%81%A7%E9%96%...

◆記録管理学会2016年研究大会のご案内(記録管理学会)

学術出版の世界で成長を続ける闇経済 DOIを模した識別子”SOI”まで登場(記事紹介)

単なる“金もうけ”の疑いのある、いわゆる「ハゲタカ出版」のリストを作成しているJeffrey Beall氏が、自身のブログに学術出版界の中で成長し続ける「闇経済」の状況を述べた記事”The Growing Parallel Economy in Scholarly Publishing”を掲載しています。

同記事では学術出版界における「闇経済」はハゲタカ出版や怪しげな評価指標を提供する企業等によって構成されるとしていますが、新たにDOIを模した識別子を提供する企業が現れたことを紹介しています。

当該識別子はSOI(Scientific Object Identifier)と名付けられ、25の出版社が導入し、Registration Agency(RA)まで存在するとされています。

The Growing Parallel Economy in Scholarly Publishing(The Scholarly Open Access、2016/1/21付け)
http://scholarlyoa.com/2016/01/21/the-growing-parallel-economy-in-scholarly-publishing/

参考:
ハゲタカ出版の雑誌に論文を発表しているのはどんな人?(文献紹介)
Posted 2014年11月11日

九州大学、オープンアクセス方針を採択

2016年1月19日、九州大学は、「九州大学オープンアクセス方針」を採択しました。

これにより、九州大学に在籍する教員の公的研究資金を用いた研究成果は、「九州大学学術情報リポジトリ」で公開するとのことです。

これは、九州大学学術憲章に基づき、開かれた大学としてその研究成果を学外に開示し、人類と社会に貢献する学術研究の国際的拠点となることを目指すものとのことです。

今後、実施要領を作成し、方針の運用を開始する予定とのことです。

「九州大学オープンアクセス方針」を採択しました(九州大学,2016/1/22)
http://www.kyushu-u.ac.jp/notice/index_read.php?kind=&S_Category=N&S_Page=Main&S_View=&word=&page=&B_Code=7238

「九州大学オープンアクセス方針」を採択しました(九州大学附属図書館,2016/1/22)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/news/1913

九州大学オープンアクセス方針
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/sites/default/files/top/kyushu_u_oap_j.pdf

九州大学学術情報リポジトリ(九大コレクション>成果文献)

アルメニア、電子学位論文のリポジトリ“The Armenian ETD-OA”を公開

EIFL(図書館を通じた情報へのアクセス向上に取り組んでいる非営利組織)が資金援助し、Electronic Library Consortium of Armenia (ELCA)とともに開発した、アルメニアの電子学位論文のリポジトリ“Open Access Repository of the Armenian Electronic Theses and Dissertations”(The Armenian ETD-OA) が公開されたとのことです。

アルメニアでは8万8,000点もの科学論文がOA化されている一方、これまで、博士論文についてはオンラインで見ることができなかったとのことです。

The Armenian ETD-OAはアルメニア国立図書館によって運営され、600以上の電子学位論文を含み、博士論文の書誌情報、フルテキスト、抄録から構成されているとのことです。

収録されている博士論文は、OAI-PMHのプロトコルを用いて、Googleによってメタデータがハーベストされインデックス化されているとのことです。

New Armenian OA ETD repository(EIFL,2016/1/21)
http://www.eifl.net/news/new-armenian-oa-etd-repository

Knowledge Exchange、オープンアクセスの主要な非商用サービスへの依存性に焦点をあてた報告書を発表

2016年1月20日、高等教育・研究向けインフラの活用と開発を目的とし、英・JiscやオランダのSURF等5機関で構成されるKnowledge Exchangeが、報告書“Putting down roots Securing the future of open access policies ”を公開しました。

オープンアクセス(OA)の主要な非商用サービスへの依存性や、機関や研究資金提供者によって策定されたOAポリシーが正しく実施される場合の、その持続可能性を保証することの重要性について焦点をあてた報告書とのことです。

同報告書では、リポジトリ・プロジェクトSHERPAとOAジャーナルのディレクトリであるDOAJが、長期にわたる持続可能性を保証するため、研究資金提供者による支援が必要な、OAコミュニティにおける最も重要なサービスとされているとのことです。

Knowledge Exchange report on Open Access dependencies(Knowledge Exchange,2016/1/20)
https://doajournals.wordpress.com/2016/01/20/knowledge-exchange-report-on-open-access-dependencies/

米SPARC、ウェブサイトとロゴを刷新するとともに、”Open Agenda”に関する活動を増やしていくと発表

2016年1月12日、米SPARCは新たなウェブサイトを公開しました。新ウェブサイトではデザインが一新されているほか、新たなコンテンツが追加されています。ウェブサイトの公開にあわせ、ロゴも刷新されました。

新ウェブサイトとあわせて公開されたExecutive DirectorのHeather Joseph氏による記事では、ウェブサイト、ロゴの刷新だけではなく、SPARCの活動方針についても述べられています。従来、SPARCは学術論文のオープンアクセス(OA)推進を目的に活動していましたが、近年では教育資源のオープン化等、OAと関連のある異なるテーマに取り組むことも増えていました。今後、SPARCはOA、オープンデータ、教育のオープン化をより広く”Open Agenda”を構成する要素と捉え、Open Agendaの推進に関する活動を増加していくとしています。

SPARC
http://sparcopen.org/

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