オープンアクセス

「RePEcは買収できない」 RePEcブログで宣言

2016年5月17日にElsevier社による社会科学分野の主題リポジトリSSRN(Social Science Research Network)の買収が発表されたことを受け、経済学分野の論文アーカイブRePEc(Research Papers in Economics)が「RePEcは独立した存在であり、買収することはできない」(”RePEc is independent and cannot be bought”)と題した記事をブログに掲載しています。

この記事中では、冒頭でRePEcがSSRN同様に買収されることはないと明言した上で、その理由として、RePEcが金銭的価値を追い求めていないこと、もともと収集・公開しているメタデータの自由な利用を認めているので、買収する意味が特にないこと等を解説しています。

RePEc is independent and cannot be bought(The RePEc Blog、2016/5/17付け)
https://blog.repec.org/2016/05/17/repec-is-independent-and-cannot-be-bought/

参考:
Elsevierが社会科学分野の主題リポジトリSSRNを買収
Posted 2016年5月17日

京都大学図書館機構、「平成27年度学内オープンアクセス費支出状況調査報告書」を公開

京都大学図書館機構APCワーキンググループが2016年2月付けで作成した「平成27年度学内オープンアクセス費支出状況調査報告書」が、京都大学学術機関リポジトリKURENAIで公開されています。

この報告書は、昨年度に引き続き、京都大学の教員によるオープンアクセス費の支出や、教員へのインタビューなどもあわせて行い、オープンアクセス費を巡る状況を調査したものです。論文データベースScopusを用いた調査の結果、2014年に京都大学の研究者が出版社に支払ったオープンアクセス費は、推計6,700万円で前年比34%増となったこと等が報告されています。

平成27年度学内オープンアクセス費支出状況調査報告書(KURENAI)
http://hdl.handle.net/2433/210594

「平成27年度学内オープンアクセス費支出状況調査報告書」を公開しました(京都大学図書館機構, 2016/5/19)
http://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1370343

参考:
京都大学附属図書館が「学内オープンアクセス費支出状況 予備調査報告書」を公開
Posted 2015年9月1日
http://current.ndl.go.jp/node/29332

E1686 - 京都大学オープンアクセス方針採択の経緯

米国の大学・研究図書館協会、“RBM: A Journal of Rare Books, Manuscripts, and Cultural Heritage”誌をオープンアクセスに

2016年5月17日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、同会が発行する、特殊コレクションや文化遺産に関する雑誌“RBM: A Journal of Rare Books, Manuscripts, and Cultural Heritage”を、2016年春号からオープンアクセスとすると発表しています。

2016年春の理事会で新しい方針が承認されたことにより、最新号へのエンバーゴが撤廃され、2000年の創刊号から最新号までの利用が可能となっています。

印刷版はそのまま維持されるようです。

RBM: A Journal of Rare Books, Manuscripts, and Cultural Heritage Becomes Open Access(ACRL,2016/5/17)
http://www.acrl.ala.org/acrlinsider/archives/11902

RBM: A Journal of Rare Books, Manuscripts, and Cultural Heritage Becomes Open Access
http://rbm.acrl.org/

参考:
College & Research Libraries誌が創刊号から全てオンラインで無料利用可能に

Elsevierが社会科学分野の主題リポジトリSSRNを買収

2016年5月17日、Elsevier社は社会科学分野の主題リポジトリSSRN(Social Science Research Network)を買収したことを発表しました。

SSRNは1994年に金融経済学者らが立ち上げたサイトで、買収前は発起人も経営陣に参加した企業、Social Science Electronic Publishingが運営していました。社会科学分野のワーキングペーパーについて、67万件以上のメタデータ、56万件以上の本文データを収録したリポジトリであり、物理学分野のarXiv等と並んで著名な主題リポジトリの一つです。

Elsevier社の発表によれば、今後も引き続きSSRNへの論文投稿・ダウンロードともに無料のままとするとのことです。

SSRN — the leading social science and humanities repository and online community — joins Elsevier(Elsevier、2016/5/17付け)
https://www.elsevier.com/connect/ssrn-the-leading-social-science-and-humanities-repository-and-online-community-joins-elsevier

研究者個人による”独立系”オープンアクセス雑誌の継続調査(文献紹介)

2016年5月10日、オープンアクセス(OA)雑誌PeerJで”A longitudinal study of independent scholar-published open access journals”と題した論文が公表されました、著者はフィンランド・Hanken School of EconomicsのBo-Christer Björk氏らです。

この論文ではオープンアクセス(OA)運動のごく初期に多く立ち上げられていた、既存の学術出版に満足しない研究者が個人で立ち上げていたOA雑誌に着目し、それらを「独立系」(”indie”)OA雑誌と定義しています。そのうえで、2002年より前に創刊した独立系OA雑誌250誌について、2014年までの出版状況を継続調査しています。

調査の結果、独立系OA雑誌の51%は2014年に至るまで刊行を継続しており、継続中の雑誌については年間掲載論文数の平均が11本から18本に増加していました。また、継続中の雑誌でAPC(論文処理加工料)を取り始めていた雑誌は8%に過ぎなかったとのことです。さらに継続中の雑誌5誌についての詳細な事例分析も行われています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、次世代リポジトリプロジェクトを立ち上げ

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が新たな活動として、次世代リポジトリプロジェクト(”Next Generation Repositories Project”)を立ち上げることをウェブサイトで発表しました。

この発表の中では、高等教育機関・研究機関のほとんどがリポジトリを持つようになった一方で、現在のリポジトリプラットフォームは20年近く前にデザインされた技術やプロトコルに基づく時代遅れなもので、それがリポジトリネットワークが学術コミュニケーションの中核を成すようなものになれない大きな要因であると指摘しています。その上で、リポジトリネットワークが学術コミュニケーションの中で価値あるものとなるためには何が必要かを検討するとともに、必要な機能等をリポジトリに組み込んでいくための活動を立ち上げるとのことです。

2016~2017年は次世代リポジトリのコアとなる機能と、それを実現するために必要なシステム設計・技術を特定することを主な目標とするとしています。また、重点を置く領域として、”Discovery”、”Assessment”、”Workflows”、”Impact”の4領域が挙げられています。

COAR Next Generation Repositories Project(COAR)

ハゲタカ出版等に対抗する企業間連合CRPR立ち上げへ

2016年5月16日、研究者向けの論文校正・投稿支援サービス等を手掛けるEditageは、いわゆるハゲタカ出版をはじめとする無責任な、あるいは研究者を食い物にする出版サービスに関する知識を共有すること等によって、責任ある学術出版を守ろうという企業間連合”The Coalition for Responsible Publication Resources(CRPR)”の立ち上げを発表しました。

CRPRはEditageのDonald Samulack氏や、ハゲタカ出版のリスト公開等で知られるJeffrey Beall氏らが立ち上げを呼びかけていたものです。今回、5つの学術出版関係企業がこの試みに賛同し、資金拠出等に応じたことで、正式にCRPRのためのインフラ等を構築していくことになるとしています。また、CRPRは2016年後半には、米国の非営利団体として登録する見積もりでいるとのことです。

Cross-Industry Coalition Forges to Collaborate on Solutions to Protect Against Predatory Publishing and Irresponsible Author Support Practices(Editage、2016/5/16付け)

世界で一番オープンアクセス雑誌刊行タイトル数が多いのはElsevier(記事紹介)

オタワ大学のHeather Morrison氏が、ブログ”Sustaining the Knowledge Commons”でElsevier社等の出版者のオープンアクセス(OA)雑誌の状況を分析した調査結果を紹介しています。

この調査でMorrison氏は出版者のウェブページからデータを取得・分析したとのことです。その結果、現在もっともOA雑誌刊行タイトル数が多い出版者はElsevierで、511のOA雑誌を刊行していました。次いで多いのはDe Gruyter社の435誌、さらにHindawi社の405誌と続くそうです。

ブログ記事およびあわせてアップロードされた論文草稿(PDF)においてはElsevier社のデータ詳細も分析されており、511のOA雑誌中、315誌はAPC(論文処理加工料)によるのではなく学会や機関等のスポンサーシップによって成り立っていることが紹介されています。また、OA雑誌とハイブリッドOAを導入している雑誌のAPCの比較、著作権を誰が保持することになっているかの分析等もなされています。

Elsevier: now the world’s largest open access publisher(Sustaining the Knowledge Commons、2016/5/13付け)

2016年のオープンアクセスウィークのテーマは“Open in Action”

2016年5月12日、米SPARCが2016年のオープンアクセスウィーク(Open Access Week)のテーマを“Open in Action”と発表しました。

オープンアクセスウィークは毎年10月に、世界各地でオープンアクセスに関連する様々なイベントを開催する取り組みで、今年は10月24日から30日にかけて行われます。

Theme of 2016 International Open Access Week to be “Open in Action”(SPARC,2016/5/12)
http://sparcopen.org/news/2016/theme-of-2016-international-open-access-week-to-be-open-in-action/

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