オープンアクセス

科学技術・学術政策研究所の『科学技術動向』2014年11・12月号にオープンデータのためのデータ保存・管理体制に関する記事が掲載

2014年11月25日、科学技術・学術政策研究所が、「科学技術動向」11・12月号を公表しました。レポート2として、「オープンサイエンスをめぐる新しい潮流(その2)オープンデータのためのデータ保存・管理体制」が掲載されています。

科学技術動向9・10月号に引き続き、研究データの共有とオープン化の最近の動向を解説しているとのことです。今回は、データの保存と管理に関する海外のイニシアチブ、日本の状況を中心に紹介し、保存すべきデータは何か、データの登録先をどこにするかについて議論しているとのことです。また、図書館、文献情報管理事業者などがデータの保存・管理において果たすべき役割を述べているようです。

レポート2「オープンサイエンスをめぐる新しい潮流(その2)オープンデータのためのデータ保存・管理体制」
http://www.nistep.go.jp/wp/wp-content/uploads/NISTEP-STT147J-16.pdf

「科学技術動向」11・12月号の公表について(NISTEP, 2014/11/25)
http://www.nistep.go.jp/archives/19075

参考:
科学技術・学術政策研究所の『科学技術動向』2014年9・10月号に科学技術・学術情報共有の枠組みの国際動向と研究のオープンデータに関する記事が掲載

オランダ大学協会とSpringer社、オープンアクセスに関して合意

2014年11月20日、オランダ大学協会(VSNU)が、Springer社とジャーナルについての購読契約と、公的助成を受けた研究成果のオープンアクセスに向けて合意したと発表しています。

Springer and universities take key step towards open access(VSNU, 2014/11/20)
http://www.vsnu.nl/news/newsitem/12-springer-and-universities-take-key-step-towards-open-access.html

Springer and Dutch universities reach wide-ranging agreement on access(Springer, 2014/11/20)
http://www.springer.com/gp/about-springer/media/press-releases/corporate/springer-and-dutch-universities-reach-wide-ranging-agreement-on-access/40938

参考:
Elsevier社とオランダの大学図書館による購読料とオープンアクセスについての交渉が決裂
Posted 2014年11月7日

欧州原子核研究機構(CERN)、実験データ等を公開するポータル“CERN Open Data Portal”を公開

2014年11月20日、欧州原子核研究機構(CERN)が、オープンデータのポータルサイト“CERN Open Data Portal”を公開しました。大型ハドロン衝突型加速器(Large Hadron Collider)の実験データを初めて公開するものとのことです。現在は、2010年のCompact Muon Solenoid(CMS)実験のデータが、データ分析のためのオープンソースのソフトウェアや関連文書等とともに公開されているようです。データはクリエイティブ・コモンズのCC0で公開されるとのことです。また、共同プロジェクトである、ALICE、ATLAS、LHCbについても、教育目的に加工したデータが公開されているとのことです。

CERN makes public first data of LHC experiments(CERN, 2014/11/20)
http://home.web.cern.ch/about/updates/2014/11/cern-makes-public-first-data-lhc-experiments

CERN Open Data Portal
http://opendata.cern.ch/

「そのメーリングリストから私を外せ」と繰り返し書かれているだけの論文が受理される

International Journal of Advanced Computer Technology(IJACT)というコンピュータ科学分野のオープンアクセス(OA)雑誌が、“Get me off Your Fucking Mailing List”と題し、本文にも同じ内容が繰り返されているだけの論文を受理したことが、米コロラド大学デンバー校図書館のJeffrey Beall氏のブログで報じられています。Beall氏は著者の支払う論文投稿料(APC)を得ることだけを目的としている、いわゆるハゲタカ出版のリストを公開している人物です。

今回受理された論文は元々は2005年に、雑誌ではなく国際会議への参加を誘うスパムメールに抗議するために作成されたものです。タイトルだけではなく、本文も章立て等はなされているものの、本文は全てタイトルと同じ内容の繰り返しで、見出しも途中から全く同じ文の繰り返しになり、図も全て同じ内容が書かれています。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団、助成を行った研究の成果とデータセットをオープンアクセスにする方針を発表

ビル&メリンダ・ゲイツ財団が、同財団が助成を行った研究の成果とデータセットをオープンアクセスにする方針を公開しています。2014年11月20日のブログ記事でも紹介されています。

同財団が助成を行った研究の成果については、以下が求められるとのことです。

1.出版物はオンラインでアクセス、検索できるようにする。(適切なメタデータを付与し、リポジトリで公開される。)
2.出版物は、オープンアクセス(OA)で公開される。(CC-BY 4.0かそれと同等のライセンスを付与して公開される。)
3.財団はこの実現に必要な費用を負担する。
4.出版物は、すぐにオープンアクセスで公開する。(エンバーゴ期間を設けない)
5.出版された研究成果の基礎データをすぐに公開する。

この方針は、2015年1月から実施され、2年間の移行期間を経て、2017年1月から発効するとのことです。移行期間中は、出版社には1年間のエンバーゴ期間が許されるとのことです。

BILL & MELINDA GATES FOUNDATION OPEN ACCESS POLICY(BILL & MELINDA GATES FOUNDATION)

学生の研究成果を機関リポジトリで発信する(記事紹介)

2014年11月発行のCollege & Research Libraries News誌75巻10号に、” Focusing on student research in the institutional repository”と題した、ユタ州立大学(USU)における、学生の研究成果を機関リポジトリを使って公開するプロジェクトを紹介した記事が掲載されています。著者はUSUの機関リポジトリ担当、Danielle Barandiaran氏らです。

同記事によれば、米国でDSpaceもしくはbepressを使って構築された283の機関リポジトリのうち71%は学生の書いた修士論文や博士論文を収録している一方で、それ以外の論文やポスター、プレゼンテーション資料等を収録しているリポジトリは38%にとどまっているとのことです。その中でUSUでは学生の様々な研究成果を積極的に収集・保存しようとしてきたとした上で、活動の事例紹介がなされています。

E1626 - 学術書のオープンアクセスの実現に必要なものは(英国)

人文・社会科学分野の学術書のオープンアクセス(OA)を推進する欧州のコンソーシアムOpen Access Publising in European Networks(OAPEN)の英国でのプロジェクトOAPEN-UKは,2014年夏,当該分野の研究者における,読み手および書き手としての学術書の位置づけについて意識調査を行った。...

カリフォルニア州の州単位のオープンアクセス義務化(記事紹介)

2014年11月6日付けのLibrary Journal電子版に、米カリフォルニア州で成立した、州の助成を受けた研究のオープンアクセス義務化法についての紹介記事が掲載されています。この法案は2013年から審議されていましたが、2014年9月29日に州知事により署名され、成立していました。2015年1月1日より、州の公衆衛生部門による助成を受けた研究の成果に基づく査読論文については、無料でアクセスできるデータベースで公開することが求められるようになります。

Library Journal誌の記事では義務化内容の詳細や、成立までの過程でどのような譲歩がなされたか等が紹介されています。

AB 609: California Leads on Open Access to Publicly Funded Research(Library Journal、2014/11/6付け)
http://lj.libraryjournal.com/2014/11/legislation/ab-609-california-leads-on-open-access-to-publicly-funded-research/

参考:
カリフォルニア州議会に、州の助成を受けた研究のパブリックアクセス義務化を求める法案提出
Posted 2013年4月30日

ハゲタカ出版の雑誌に論文を発表しているのはどんな人?(文献紹介)

Journal of the Association for Information Science and Technology誌に掲載予定の論文、”Who publishes in “predatory” journals?”の早期公開版が、2014年11月6日付けで同誌のWebサイトで公開されています(本文は有料)。著者は米インディアナ大学のJingfeng Xia氏らです。

この論文では論文処理費用(APC)を得ることだけを目的に、まともな査読をせずに論文を掲載する、いわゆる「ハゲタカ出版」の雑誌に論文を発表している著者の特徴を明らかにすることを目的に、ハゲタカ出版の雑誌に論文を発表している著者と、著名なオープンアクセス雑誌に論文を発表している著者の経歴を比較・分析しています。その結果、両者の間には統計的にはっきりとした違いがあり、ハゲタカ出版の雑誌で論文を発表している著者の多くは若く、経験の浅い、発展途上国の研究者であったとのことです。

大学・研究機関の助成によりAPCが支払われた論文のデータ(ドイツ)

ドイツにおいて、大学や研究機関の助成を受けてAPC(論文加工料)が支払われた論文のデータがGitHubで公開されています。対象となっているのは、ドイツ研究振興協会(DFG)の支援の下で大学単位でのAPC助成プログラムを展開しているBielefeld Universityなど6大学と、マックスプランク協会の助成を受けた論文です。助成機関、助成金額、掲載誌等の情報に加え、データ分析用のサンプルプログラム等もあわせて公開されています。

njahn82/unibiAPC(GitHub)
https://github.com/njahn82/unibiAPC

Datasets on fee-based Open Access publishing(データの説明等の掲載ページ)
http://njahn82.github.io/unibiAPC/

ページ