オープンアクセス

国際図書館連盟(IFLA)とBrill社、2015年のオープンアクセス賞にDirectory of Open Access Books(DOAB)を選定

2015年6月17日、国際図書館連盟(IFLA)とBrill社は、オープンアクセスの書籍のディスカバリーサービスを行うオランダのDirectory of Open Access Books(DOAB)を、同分野において極めてすぐれ革新的な独創力があるとして2015年のオープンアクセス賞(IFLA/Brill Open Access award)に選定したと発表しています。

同賞は、IFLAとBrill社により2013年に創設された、学術書のオープンアクセス分野でのイニシアチブのために創設された賞です。

IFLA/Brill Open Access Award 2015 goes to DOAB(IFLA,2015/6/17)
http://www.ifla.org/node/9630

IFLA/Brill Open Access Award 2015 Goes to DOAB(Brill,2015/6/17)
http://www.brill.com/news/iflabrill-open-access-award-2015-goes-doab

Directory of Open Access Books(DOAB)
http://www.doabooks.org/

参考:

DOAJ、新機能「DOAJシール」運用開始 基準を満たした雑誌に対して付与

2015年6月11日、オープンアクセスジャーナルのディレクトリであるDOAJ(Directory of Open Access Journals)は新機能、「DOAJシール」(DOAJ Seal)の運用を始めたことを発表しました。

DOAJシールはアクセシビリティ、オープン性、発見可能性、再利用や著者の権利に関する基準を満たした雑誌に対して付与されるもので、2015年6月11日時点でDOAJ収録誌のうち88誌に対して付与されています。シールの付与自体は2014年3月から始まっていましたが、今後はDOAJのサイト上でも、DOAJシール取得誌の横にはシール画像が表示されるようになるほか、シールを付与された雑誌に限定しての検索を行うことができるようになります。

DOAJ Seal is now live on the site(DOAJ、2015/6/11付け)
https://doajournals.wordpress.com/2015/06/11/doaj-seal-is-now-live-on-the-site/

参考:
DOAJが新たな収録ジャーナル選択基準案を公開、コメント受付中
Posted 2013年6月14日
http://current.ndl.go.jp/node/23726

米退役軍人省のPMCを利用したパブリックアクセス方針

2015年6月10日付けの米SPARCブログで、退役軍人省(Department of Veterans Affairs)のパブリックアクセス方針が紹介されています。

同ブログ記事によれば、退役軍人省のパブリックアクセス方針は米国大統領府科学技術政策局(OSTP)が2013年2月22日に発表した、政府機関に対してパブリックアクセス方針策定を求めた指令に応えるために、2015年3月上旬に発表されていたものであるとのことです。

退役軍人省のパブリックアクセス方針は助成研究の成果に基づく論文と研究データを対象としており、同省の助成を受けた論文については、著者最終稿を論文の受理後ただちにPMCに登録すること、出版後12カ月以内にPMCで公開することを求める等、論文の公開先としてPMCを利用する方針になっています。

Department of Veterans Affairs (VA) Public Access Plan to Use PMC Platform for Articles(SPARC、2015/6/10付け)
http://www.sparc.arl.org/blog/department-veterans-affairs-va-public-access-plan-use-pmc-platform-articles

SAGE社と米国微生物学会、Publonsと協力関係を締結

2015年5月19日、SAGE社は、査読サービスの評価を行い査読者の貢献を認識し、ピアレビュープロセスを改善するために、レビュー掲載サイトPublonsと協力関係を締結したとのことです。また、6月1日には、米国微生物学会がPublonsと協力関係を結んだとのことです。

SAGE announces pilot partnerships with Publons(SAGE、2015/05/19)
http://www.uk.sagepub.com/aboutus/press/2015/may/19.htm

Sage and Publons announce peer review pilot(Research information、2015/05/20)
http://www.researchinformation.info/news/news_story.php?news_id=1909

Publons and the American Society for Microbiology announce pilot partnership(ASM society、2015/06/01)

2015年5月末現在の契約型(有償)及び無償の和文電子ジャーナルの調査結果が公開

『世界の出版情報調査総覧』のサイトで、2015年6月10日、5月末現在把握できている契約型(有償)及び無償の和文電子ジャーナルの調査結果が公開されました。

それによると、契約型(有償)の和文電子ジャーナルは約2,270件、無償の和文電子ジャーナルは約1万7,600件です。また、無償の和文電子ジャーナルの発行機関別の件数も掲載されています。

この調査結果は、無償電子ジャーナルの検索システムOJNavi(Open Journals Navigator, with fee journal information)の基礎データとなるもので、OJNaviもしくはその後継データベースで提供されます。

この調査では、各種の分類記号や書誌番号も同時に採取しており、主題検索や各種サービスとの連携が期待できるとのことです。

番外編: 和文電子ジャーナルの調査結果(2015年5月末現在)(世界の出版情報調査総覧, 2015/6/10付け)
http://biblioguide.net/survey/%E7%95%AA%E5%A4%96%E3%83%BB%E9%9B%BB%E5%AD%90%E8%B3%87%E6%96%99/5907.html

Open Journals Navigator, with fee journal information(通称OJNavi)

著者にとって適切なAPCの金額は?―Thieme社が新OA誌で言い値モデルを開始

Thieme社が、新創刊のオープンアクセス誌“The Surgery Journal”において、論文処理費用(APC)の“言い値”(Pay What You Want:PWYW)モデルを開始しました。論文の受理後に、著者は自分で適切だと思う金額のAPCを支払うことになります。

これは、ドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンとのプロジェクトで、PWYWモデルに関する研究を行っている同大学のMartin Spann教授が共同リーダーを務めています。プロジェクトでは、論文著者のAPCに対する意識や、オープンアクセス誌のビジネスモデルとしてのPWYWモデルについて研究を行うとのことです。Thieme副社長のDaniel Schiff氏は、「さまざまな関係者がいろいろなことを主張しており、我々としては、著者の声に耳を傾け、彼らがオープンアクセスへのパラダイムシフトをどう評価しているのかを知る必要があると考えた」と述べています。

Thieme to launch new Pay What You Want Open Access Journal this spring(Thieme、 2015/06/03)

Open Policy Network、新たに4つの助成プロジェクトの立ち上げを発表

2015年6月4日、Creative Commons(CC)は、CCや米SPARC等が参加する、オープンライセンスポリシーの策定等を支援する団体Open Policy Network(OPN)において、新たに4つの助成プロジェクトが立ち上がったことを発表しました。

これらのプロジェクトはCCがWilliam and Flora Hewlett財団から得た資金に基づき、OPN参加機関から活動を募っていたものです。助成を得ることになったのは以下の4つのプロジェクトです。

・Openness Guides for OER and open policy (Centrum Cyfrowe):PLOSが2013年に策定したオープンアクセス(OA)ライセンス等に関するガイド、” How Open Is it?”を拡張・更新する

・Model open policies and advocacy / implementation resources (CC South Africa/re:share/Kelsey Wiens):モデルとなるオープンポリシーや資料を策定し、普及を図る

機関リポジトリ推進委員会、「博士論文のインターネット公開に関する現況と課題(報告)」を公表

機関リポジトリ推進委員会が「博士論文のインターネット公開に関する現況と課題(報告)」を公表しています。

この報告書は学位規則改正後の博士論文インターネット公表状況の把握、博士論文登録作業の状況の把握を目的に、機関リポジトリ推進委員会コンテンツワーキンググループが実施した調査の結果をまとめたものです。具体的には学術機関リポジトリデータベース(IRDB)に登録されたデータに基づく平成25年度の学位授与論文の機関リポジトリ登録件数の実態調査の結果と、18大学を対象とする機関リポジトリへの博士論文登録作業に関する実態調査の結果が報告されています。

登録件数実態調査によれば、平成25年度学位授与論文のうち、機関リポジトリで全文が公表されている論文は、2014年11月3日時点で約28%程度と見積もられるとのことです。また、登録作業の実態調査によれば、PDF入手までに要する時間や、著作権対応・部署間の連携等の課題が存在するとされています。

「博士論文のインターネット公表化に関する現況と課題」を公表しました(機関リポジトリ推進委員会)
https://ir-suishin.repo.nii.ac.jp/?page_id=31#_href_183

参考:
「学位規則の一部を改正する省令」が公布される
Posted 2013年3月11日

Wiley社、ジャーナルのセルフ・アーカイビングポリシーのまとめページを新設

Wiley社の各ジャーナルのセルフ・アーカイビングポリシーを簡単にチェックできるページが、Wiley Online Libraryのページ内に新設されたとのことです。

セルフ・アーカイビングとは、自分が書いた論文を出版社のサイト以外でネット公開することで、研究室ホームページや機関リポジトリ、またResearchGateのようなネットサービスなどでの公開が該当します。このページでは、Journal Policiesのドロップダウンメニューからジャーナルの誌名を選ぶだけで、ポリシーの概要をすばやくチェック出来るとのことです。また、ドロップダウンメニューの上にある、末尾に(+)のついた項目をクリックすると、Submitted Versionなどのことばの定義や、それについての標準的なポリシーなどの説明が掲載されています。

Wileyジャーナルのセルフ・アーカイビングポリシー(自分の論文のネット公開についての規定)のまとめページを新設 / ジャーナルごとに異なるポリシーが簡単にチェック可能に(ワイリー・サイエンスカフェ、2015/06/08)
http://www.wiley.co.jp/blog/pse/?p=32349

Wiley Self-Archiving Policy(Wiley Online Library)

Wiley社、ジャーナルに掲載されなかった論文をその著者がF1000Researchに投稿することができるパイロットプログラムを開始

Wiley社は、2015年6月4日、F1000Researchと共同で6か月間のパイロットプログラムを立ち上げたことを発表しました。

これは、Wiley社のジャーナル5誌に掲載されるために必要な基準を満たしていない論文の著者が、その論文をF1000Researchに投稿できるようにするものです。これにより、著者は自分の論文を速く簡単にオンライン上で公開できるようになります。

F1000Researchは、生物医学分野のオープンな出版プラットフォームで、基本的な基準を満たせば投稿後数日以内に出版され、その後オープンなプロセスで正式にピアレビューが行なわれます。

Wiley社のジャーナル5誌は、次のとおりです。

•Journal of Separation Science
•Electrophoresis
•Plant, Cell & Environment
•Journal of Medical Virology
•Journal of Pediatric Dermatology

Wiley-F1000Research pilot gives more choice to authors(Wiley, 2015/6/4)

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