オープンアクセス

国際図書館連盟(IFLA)、図書館とWikimediaプロジェクトをつなぐことを目的とした “WikiLibrary Manifesto”に署名

2021年6月15日、国際図書館連盟(IFLA)が、“WikiLibrary Manifesto”への署名を発表しました。

“WikiLibrary Manifesto”は、Linked Open Data(LOD)等のオープンな形式での知識の流通を促進するために、図書館と、WikibaseをはじめとしたWikimediaのプロジェクトをつなぐことを目的とした声明です。目標として、芸術・文化・科学のためのLODネットワークの構築および実現が掲げられています。ウィキメディア・ドイツと図書館の間の議論と協力により作成された、FAIR原則の適用を支援するものであり、7つの原則と5つの方策で構成されています。

発表の中では、図書館とWikimediaは、情報と知識の共有という同一の目的を持っていることが述べられています。

IFLA signs the WikiLibrary Manifesto(IFLA, 2021/6/15)
https://www.ifla.org/node/93952

クリエイティブ・コモンズ、GLAM分野のコレクションのオープン化支援を目的としたプログラム“Creative Commons’ Open GLAM program”の実施を発表

2021年6月10日、クリエイティブ・コモンズ(CC)が、美術館・図書館・文書館・博物館(GLAM)分野のコレクションのオープン化を支援する“Creative Commons’ Open GLAM program”の実施を発表しました。

同プログラムでは、GLAMの所蔵コンテンツを入手可能・二次利用可能にすることを支援する取組が実施されると述べており、主な要素として、(1)方針(policy)、(2)基盤(infrastructure)、(3)能力育成(capacity-building)、(4)コミュニティへの貢献(community engagement)の4点を挙げています。

また、2021年6月3日に、CCは、GLAM部門におけるオープンアクセスを推進するための5年間の助成金500万ドルをArcadiaから受けることを発表しており、その中で同プログラムの実施について言及していました。

米・SPARC、パブリックアクセスに関する条項を含む「米国イノベーション・競争法案」が米国連邦議会上院を通過したことを歓迎する声明を発表

2021年6月8日、米・SPARCは、同日に米国連邦議会上院を通過した「米国イノベーション・競争法案」(US Innovation and Competition Act)に関する声明を発表しています。

同法案の第2527条では、年間1億ドル以上の研究助成を行っている連邦政府機関に対し、連邦政府による助成を受けた研究成果を対象としたパブリックアクセスポリシーの策定を求めています。その要件には、「査読誌に掲載後12か月以内に、できればより早期の」オンライン上での無料公開、等も含まれています。

SPARCは科学論文へのエンバーゴ設定に反対の立場をとっていることから、今回の声明はエンバーゴの短縮を求める同法案第2527条への上院の支持を歓迎する内容となっています。なお、同法案の成立までには、今後下院での審議と大統領の署名を経る必要があります。

英・Information Power社、図書館と小規模出版社による転換契約等の締結に関する進捗状況を調査した報告書を公表:cOAlition Sと英国の学会・専門協会出版協会(ALPSP)からの委託による調査

2021年6月9日、英国の研究情報に関するコンサルタント会社Information Power社は、図書館及びコンソーシアムと小規模出版社間での、転換契約等のオープンアクセス(OA)出版に関する契約締結について、2020年から2021年にかけての進捗状況を調査した報告書を公開しました。cOAlition Sと英国の学会・専門協会出版協会(ALPSP)からの委託により実施された調査の成果です。

同調査は、学会系出版社による即時OAへ移行するための契約締結を支援するプロジェクト“Society Publishers Accelerating Open access and Plan S (SPA-OPS)”の成果(2019年秋公表)を受けて、同プロジェクトのフォローアップ調査プロジェクトとして取り組まれたものです。

発表では、報告書の内容に関し次のような点等に言及しています。

Springer Nature社と米・LYRASIS、書籍のオープンアクセス出版についてのスポンサー契約を締結:SDGsに関連する書籍に焦点

2021年6月8日、Springer Nature社が、米国の図書館等のネットワークLYRASISと、書籍のオープンアクセス(OA)出版についてのスポンサー契約を締結したと発表しました。

気候変動、公正、平和、正義に関する書籍に焦点を当てており、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)を支援する分野の研究成果へのアクセスを提供すると述べられています。発表によると、OA出版された書籍は同社の電子リソース提供プラットフォームSpringerLinkから、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BYで提供されます。

ラテンアメリカの単行書の持続可能なオープンアクセスモデルの導入に向けたパイロットプロジェクト、第2フェーズを開始:他の大学出版局への拡大を意図

2021年6月9日、JSTORが、ラテンアメリカの単行書のオープンアクセス(OA)化を促すパイロットプロジェクトの第2フェーズを開始すると発表しました。同モデルを他の大学出版局へと拡大するための機会を探るものです。

同プロジェクトは、北米の研究図書館センター(CRL)が所管するLatin American Research Resources Project (LARRP) が主導し、JSTOR・ラテンアメリカ社会科学協議会(CLACSO)および書店のGarcía Cambeiro社が連携して取り組んでいるものです。

図書館界の支援を受けて、JSTORからアクセス可能なラテンアメリカの単行書を拡充することを目的としており、資金は、LARRPに加盟する、ニューヨーク大学図書館・コロンビア大学図書館・ニューヨーク公共図書館・ハーバード大学図書館・プリンストン大学図書館・テキサス大学オースティン校図書館・ピッツバーグ大学図書館・ミシガン大学図書館・カリフォルニア大学ロサンゼルス校図書館・イリノイ大学図書館が拠出しています。

京都大学学術研究支援室(KURA)、2021年度「人社系海外出版書籍のオープンアクセス(OA)化事業」の公募を開始

2021年6月1日、京都大学学術研究支援室(KURA)が、2021年度「人社系海外出版書籍のオープンアクセス(OA)化事業」の公募を開始しています。

同大学の指定国立大学法人構想のうちの一つである「人文・社会科学の未来形発信」計画を推進することを目的に、国立大学改革強化推進補助金(国立大学経営改革促進事業)に基づいて実施されるものです。

海外の出版社から外国語で書籍を出版した人からの応募が期待されています。

2021年度 【人社系海外出版書籍のオープンアクセス(OA)化事業】の公募を開始しました。(KURA,2021/6/1)
https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/news/funds/20210601-2/

人社系海外出版書籍のオープンアクセス(OA)化事業(KURA)
https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/support/shoseki/oa/

College & Research Libraries News誌が2022年からオンライン版のみの刊行に

2021年5月27日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は、ACRLの公式ニューズマガジンCollege & Research Libraries News(C&RL News)誌を、2022年1月号からオンライン版のみの刊行にすると発表しました。2021年12月号が冊子版の最終号になります。

ACRLの理事会と同誌の編集長が、ACRLの各委員会に同誌の様々な出版モデルの可能性について意見を求めた結果、オンライン版のみの刊行とすることが同誌とACRLにとって得策であるとの合意を得たことによるものです。

CESAER、EUA、Science Europe、出版者にオープンアクセスについての透明性と研究者の権利の尊重を求める共同声明を発表

2021年5月25日、欧州の科学技術大学の団体CESAER、欧州大学協会(EUA)、欧州の研究助成財団・研究実施機関が加盟するScience Europeが、出版者がオープンアクセスについての透明性を提供することで研究者の権利を尊重することを求める共同声明を発表しました。

共同声明では、出版者に対して、制限やエンバーゴ期間なしに査読済みの研究結果を共有するなど、研究者の権利を完全に尊重することを求めています。 特に、この声明は、著者最終稿をCC-BY等のオープンライセンスでリポジトリへ登録することを希望する研究者には、エンバーゴ期間なしに実現できなければならないと宣言しています。

通常、出版社は、著者が研究結果に対してできることを制限する独占的な出版契約に署名することを著者に要求しています。この声明は、このシステムが時代遅れであるとしてその置き換えを促し、社会の利益のために研究をオープンに広めるための多様なモデルを支援しています。

アイルランドの高等教育機関のコンソーシアムIReL、英・オックスフォード大学出版局(OUP)と3年間のRead & Publish契約を締結

2021年5月18日、アイルランドの、公的資金に基づく高等教育機関による電子リソース契約のためのコンソーシアムIReLは、英・オックスフォード大学出版局(OUP)と3年間のRead & Publish契約に合意したことを発表しました。契約期間は2021年1月1日から2023年12月31日までです。

この契約によって、参加機関は、OUPが刊行する340以上のタイトルにアクセスすることが可能となります。また、機関の著者は、個別の支払いなしにOUPのオープンアクセスジャーナルおよびハイブリッドジャーナルで、研究をオープンアクセスで出版することが可能となります。

Oxford University Press and IReL agree Read & Publish deal(IReL, 2021/5/18)
https://irel.ie/oxford-university-press-and-irel-agree-read-publish-deal/

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