オープンアクセス

スウェーデン王立図書館(NLS)、ウェブサイト上で研究者向けに作成したクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに関する解説・FAQ等を公開

2019年11月18日、スウェーデン王立図書館(NLS)は、同館のウェブサイト上で、研究者向けに作成したクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに関する解説・FAQ等を公開したことを発表しました。

公開されたウェブページでは、研究者がオープンアクセス(OA)で研究成果を公表するための最も簡単な方法として、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを紹介しています。ウェブページ内では、研究成果に付与されるライセンスの意味、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの概要、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに関わるFAQ等が示されており、研究者向けに活用方法や関連情報を提供する内容となっています。

NLSは学術出版物のOAへの転換に関する全国調整事業の一環として、2019年3月にスウェーデン教育研究省(Swedish Ministry of Research and Education)へ5件の調査研究の報告書を提出していますが、OAポリシー・義務のモニタリングに関する報告書“Uppföljning av krav på öppen tillgång inklusive CC-licenser”の中で、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに関する実用的なガイドの作成を勧告しています。今回のウェブページ公開はこの勧告に応えるものである、としています。

【イベント】信州大学附属図書館講演会「基礎から知る「オープンサイエンス」~世界の潮流と研究者・大学の役割~」(12/10・松本)

2019年12月10日、長野県松本市の信州大学附属図書館中央図書館2Fセミナー室において、信州大学附属図書館講演会「基礎から知る「オープンサイエンス」~世界の潮流と研究者・大学の役割~」が開催されます。

オープンサイエンスが先進国の共通政策として推進され、日本でも各大学が本格的に対応を迫られていることを背景に、世界の動向や、個々の研究者・大学に求められることなど、オープンサイエンスについて基礎から学び、話し合う機会とする、という趣旨の下で開催されます。

講演会の対象は研究者、大学院生、研究支援担当者、図書館員等のオープンサイエンスに関心のある者となっており、信州大学の学外所属者も参加可能です。参加申込は必須ではありませんが、人数把握のため参加申込フォームからの申込が推奨されています。

講演会のプログラムは次のとおりです。

○講演「欧州研究大学連盟『オープンサイエンスが大学に果たす役割』を読む」
 杉田茂樹氏(上越教育大学学術情報課長)

○報告「信州大学におけるオープンアクセスの歩みとオープンサイエンスに向けて」
 岩井雅史氏(信州大学附属図書館情報システム担当)

○ディスカッション

CHORUS、機能拡張によりCHORUSダッシュボード・サービスでCrossrefの資金助成機関識別子Funder IDを持つ全てのDOIレコードを提供

2019年11月19日、出版社・学協会が公的助成研究成果のパブリックアクセス拡大に向けて組織した官民イニシアティブCHORUSは、機能拡張によりCHORUSダッシュボード・サービス上で、Crossrefの資金助成機関識別子Funder IDを持つ全てのDOIレコードが利用可能になっていることを発表しました。

CHORUSはこの機能拡張により、資金助成機関・研究機関・出版社への報告対象となる助成研究の識別を容易とする、より包括的で発見可能な論文レコードを提供できるようになった、としています。ダッシュボードにはフィルタチェックボックスが追加されており、出版社・研究機関はCHORUSに加盟する資金助成機関のレコードのみ表示させることが可能です。また、資金助成機関はフィルタチェックボックスによりCHORUSに加盟する出版社のレコードのみ表示させることができます。ダッシュボード上で識別しやすいように、CHORUS加盟出版社・資金助成機関はアスタリスク付きで表示されます。

ハンガリーのコンソーシアムEISZと米国化学会(ACS)の出版部門、試験的なオープンアクセス(OA)出版等に関する「転換契約」を締結

2019年11月12日、ハンガリーのコンソーシアムEISZ(Electronic Information Service National Programme)と米国化学会(ACS)の出版部門は、試験的なオープンアクセス(OA)出版等に関する「転換契約(transformative agreement)」を締結することを発表しました。

EISZのウェブサイト上で公開されたライセンスアグリーメントによると、契約期間は2019年から2021年までの3年間です。契約期間中、ハンガリー国内の7機関に所属する研究者は、ACSが刊行する主要な学術誌へのアクセスが可能となります。また、自身が責任著者である論文について、ACSが提供する即時OAの促進に関するプログラム“Consortia Offset Benefit Program”により、一定の条件の下で、追加費用を支払することなくACSが刊行する60以上の学術雑誌でCC-BYライセンスを付与した論文のOA化等が可能になります。

米・カリフォルニア大学バークレー校教員のオープンアクセス(OA)推進の動きに関する意識調査(記事紹介)

2019年11月12日、米国のITHAKA S+Rは、米・カリフォルニア大学バークレー校図書館と協力して同校教員に対して実施した、オープンアクセス(OA)推進の動きに関する意識調査とその結果を紹介した記事を公開しました。

カリフォルニア大学バークレー校図書館は、情報アクセスに関する障壁を取り除いて研究の影響力を最大限発揮できる出版のエコシステムを促進するため、OAの推進に多大な努力を費やしています。こうした問題に対する同校教員の意見を把握する目的で、2018年10月に同校教員2,748人のうち、全体の30%に当たる811人に対してアンケート調査を実施しています。

記事ではアンケート調査の結果に基づいて、同校教員のOA推進の動きに関する意識として、次のようなことが示されています。

・教員の大多数が従来の購読ベースの出版モデルがOA出版システムに転換することを歓迎している。研究成果を最大限アクセス可能にすることが研究成果の影響力を最大化するために重要な方法であることについて強い同意がある。生命科学・健康科学分野の教員がこの傾向をやや強く示している。

・教員は既存の出版社がOA出版モデルに転換することを望んでいる。多くの教員は研究成果をどの学術出版社で公表するかを重視している。

北米研究図書館協会(ARL)、学術成果をオープンに利用できるようにするための学術出版社との交渉の原則を定めた“MIT Framework for Publisher Contracts”への支持を表明

2019年11月7日、北米研究図書館協会(ARL)、“MIT Framework for Publisher Contracts”を支持することが11月6日付の理事会で承認されたと発表しています。

“MIT Framework for Publisher Contracts”は、学術成果をオープンに利用できるようにするための学術出版社との交渉の原則を定めたもので、マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館により策定されました。

著者の著作権保持、著者稿の機関リポジトリへの自動投入、追加のライセンスなしでの包括的なテキストデータマイニングの権利といった、図書館の出版者との交渉に係る6つの基本原則を定めたものです。また、出版サービスの持続可能で公正なコストベースの価格設定を求めています。

【イベント】学術講演会「オープンサイエンスと大学図書館-京都大学の取り組み-」(12/6・松山)

2019年12月6日、愛媛大学図書館(愛媛県松山市)において、学術講演会「オープンサイエンスと大学図書館-京都大学の取り組み-」が開催されます。

講師は京都大学附属図書館学術支援課長の山中節子氏であり、大学におけるオープンサイエンスの展望と課題に関し、大学図書館との関わりを中心として、京都大学での取り組みの紹介が行われます。

参加費は無料ですが、事前の申込みが必要です。

学術講演会「オープンサイエンスと大学図書館-京都大学の取り組み-」(愛媛大学)
https://www.ehime-u.ac.jp/data_event/data_event-105677/
https://www.ehime-u.ac.jp/wp-content/uploads/2019/11/2019_poster.pdf
※二つ目のURLはポスターです。[PDF:1ページ]

【イベント】公開シンポジウム「オープンアクセス:これまでとこれから」(12/17・堺)

2019年12月17日、大阪府立大学中百舌鳥キャンパス(大阪府堺市)において、大阪府立大学学術情報センター図書館、大阪市立大学学術情報総合センターが共催する公開シンポジウム「オープンアクセス:これまでとこれから」が開催されます。

大阪府立大学、大阪市立大学の学術リポジトリのこれまでの歩みを振り返るとともに、オープンアクセスやリポジトリについて、特に研究者にとっての意義と今後の展望を考えるシンポジウムとあります。

参加費は無料であり、定員は300人(事前申し込み要、残席に余裕がある場合のみ当日参加受付)です。

当日の主なプログラムは次のとおりです。

〇第一部
・大阪府立大学学術情報リポジトリOPERAの10年 
・大阪市立大学学術機関リポジトリOCURA
・基調講演「研究成果のオープン化から始まる研究戦略」
引原隆士氏(京都大学図書館機構長・附属図書館長)

ビル&メリンダ・ゲイツ財団からAPC助成を受けた3,268本の論文に関する分析結果とデータが公開される

2019年11月7日付けのThe Scholarly Kitchenブログ記事で、ビル&メリンダ・ゲイツ財団からAPC助成を受けた3,268本の論文について、同財団が公開した請求書データの分析結果が紹介されています。また、分析結果のデータも公開されています。

分析を行い、記事を執筆したのは出版コンサルティング会社Paloma & Associatesの研究者らや、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の大学図書館員らです。執筆者らがビル&メリンダ・ゲイツ財団の知識・研究サービス部門の担当者に、同財団のオープンアクセス(OA)方針を受け、APC(論文処理加工料)の助成を受けた論文の請求書データの提供を求めたところ、同財団が承諾し、データを公開したことによって、今回の分析が行われました。

SAGE社、英JiscのPublications Routerに対し論文フルテキストのデータ提供を開始

2019年11月7日、SAGE社は英JiscのPublications Routerに対して、論文フルテキストのデータ提供を開始したことを発表しました。

Publications Routerは論文のメタデータおよびフルテキストを出版社等から各大学の機関リポジトリ等へ通知・転送するためのシステムです。この提供に関するSAGE社とJiscの提携の最初のフェーズでは、SAGE社の160以上の完全オープンアクセス(OA)誌にゴールドOAモデルの下でOA化された論文のデータが提供されます。購読誌の論文データ提供については両者で調整が進められています。

Publications Routerは、SAGE社から提供された出版社版(published version of record)のデータを、提供から2カ月以内に参加機関の機関リポジトリへメタデータ・適用ライセンスとともに転送を行う予定です。

ページ