ALIA(オーストラリア図書館協会)

オーストラリア図書館協会(ALIA)、政府による図書館情報学課程の学費の値上げ方針に反対する声明を発表

2020年6月29日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、政府による大学の学費の改訂方針に関し、図書館情報学課程の値上げに反対する声明を発表しました。

政府が提案する“Job-ready Graduates Package”では、労働市場での優先分野に合致した課程では学費が大幅に削減される一方(情報技術(IT;20.6%減)、教育(45.6%減))、図書館情報学課程は113%値上げとされたことをうけ発表されたものです。

そして、近年の新型コロナウイルス感染拡大下において示された、オンライン環境での活動への適応のためにITの知識と技術を活用した革新的な教育者としての図書館情報学分野の専門家の価値や、図書館情報学の専門家が教職の労働人口の重要な部分を占めていることを示したうえで、政府は、図書館情報学の卒業者が労働市場の優先分野に合致していることを考慮し、ITや教育に関する課程と同等の学費とするよう求めています。

ALIAでは図書館情報学課程の学費を削減することで、ITに詳しい教育者としての多様な労働人口として、図書館情報学分野の専門家を強化することができると指摘しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果を公表

2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果をまとめたレポート“A snapshot of eLending in public libraries”を公表しました。

アンケート調査はALAの書籍産業及び電子書籍貸出諮問委員会(Book Industry and eLending Advisory Committee)により2019年8月にオンラインで実施され、オーストラリア国内の図書館から398の回答を得ました。レポートでは、電子書籍プロバイダーが提供する資料タイトルやサービスへの満足度、電子書籍プロバイダーの提供サービスに対し改善を求める点等について集計結果を掲載しています。回答者の83%は、プロバイダーの提供する電子書籍の品揃えに「満足している」あるいは「非常に満足している」と回答している一方、91%はライセンス条件とコストに関し「満足とはいえない」あるいは「満足していない」と回答しています。

ALIAは、COVID-19によるロックダウンの期間中、2019年の同時期と比べて公共図書館における電子書籍貸出が倍増した一方で、今回の調査が明らかにしたように電子書籍の利用可能性、ライセンス条件、コストにおける問題は依然として存在する、と指摘しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、人種差別・人種に基づく暴力を非難する声明を発表

2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)の理事会が、米国の同種の組織と団結し、人種差別・人種に基づく暴力を非難するとの声明を発表しています。

声明では、1991年の和解委員会の設置から30年を経ても、同国の先住民の拘束中の死亡が多いことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における同国の人種に基づくアジア系オーストラリア人への暴力が増加していることを指摘しています。

そして、ALIAは、その中核的価値において、情報専門職が、同国の社会的正義や多様性に関与することを重視しており、先住民や多文化コミュニティを支援・擁護するための方法を継続的に改善し、組織的な偏見や差別に積極的に反対する行動をしているとし、以下のような具体的な行動をとっていると紹介しています。

・業務の中心となる先住民との和解に関する活動計画の策定

・地方や農村地域でのリテラシーや衛生教育を改善するプログラム提供のための学校や医療提供者との連携

・同国の歴史や文化に先住民の視点を加えるための蔵書の構築

・マイノリティをコミュニティに受け入れるための蔵書、サービス、プログラムの開発

・法的な権利を伝えるための公共図書館での法情報の提供

オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウン中に図書館の利用に関して不自由に感じたことについての全国調査の結果を発表

2020年5月28日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、、同会の公共図書館部門であるAustralian Public Library Alliance (APLA)が共同で実施した、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウン中、図書館の利用に関して不自由に感じたことについての全国調査の最初の500件の回答に基づく結果を発表しています。

87パーセントが紙媒体の図書を借りることができないこと(電子書籍の貸出は可能)、44パーセントが図書館員からの専門的で親切な支援をうけられないこと、40パーセントが他の人と一緒にいられないこと、36パーセントが成人向けのイベントや活動に参加できないこと、20パーセントが他の家族と一緒に読み聞かせに参加できないこと(多くの図書館ではオンラインでの読み聞かせが行われたにもかかわらず)、16パーセントが図書館で勉強できないこと、13パーセントがインターネットを使えないことを回答しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)及び出版社・著作者団体、新型コロナウイルス感染拡大期間中の図書館による読み聞かせのライブストリーミング配信等に関する特別措置を発表

2020年3月19日、オーストラリア図書館協会(ALIA)・オーストラリア書店協会(ABA)・オーストラリア出版協会(APA)・オーストラリア著作者協会(ASA)からなるBooks Create Australiaが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期間中の図書館による読み聞かせに関する特別措置について発表しました。

感染拡大期間中、図書館によるFacebook Video・YouTube・Vimeoといったデジタルプラットフォームを用いたオンラインでの読み聞かせを認めるもので、APAとASAでは、図書館が読み聞かせを録画またはライブストリーミング配信(生放送)できるように、会員からの著作権許可を求める請求を一時停止するとしています。

ALIA・APA・ASAは共同声明において、3団体ともにすべての子どもが本を楽しむという目標を共有しており、同国の著作権法において、特定の条件において絵本を用いた上演は可能であるものの、疑問点を明快にすることを目的に今回の措置を取ったとしています。

ただし、録画のダウンロードは許可されず、実施可能な場合、図書館のウェブサイトにサインインした図書館利用者のみ視聴可能とするようにとしています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染症への国内の図書館の対応状況や公衆衛生・渡航等に関する公的情報の共有を目的としたウェブページを公開

2020年3月16日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、新型コロナウイルス感染症への国内の図書館の対応状況等を共有するためのページを公開しました。閉館・イベントの延期/中止・貸出期間の延長・オンラインや電話によるサービスといった新型コロナウイルス感染症への対応戦略や公衆衛生や渡航等に関する公的情報の共有を目的としており、各館に対して情報の提供を呼びかけています。

ALIAの3月4日以降の対応状況(5月開催の全国大会の中止の決定、各活動グループの活動延期・中止やビデオ会議実施の養成、関係団体との情報交換、ALIAの職員のリモートワークの準備・実施)、図書館の資料や設備の安全性に関する情報、休館した図書館や延期・中止となったイベントの情報、新型コロナウイルス感染症に関する情報源へのリンク集等が掲載されています。

Australian libraries responding to COVID-19(ALIA, 2020/3/16)
https://www.alia.org.au/australian-libraries-responding-covid-19

オーストラリア図書館協会(ALIA)、先住民との和解に関する活動計画“Reflect Reconciliation Action Plan”を公開

2020年1月30日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、同問題の専門組織Reconciliation Australiaからの最終承認を受けて、先住民(アボリジニとトレス海峡諸島民)との和解に関する活動計画“Reflect Reconciliation Action Plan”を公開しました。

2019年2月に、ALIAの職員5人とオーストラリア国立図書館(NLA)の先住民に関するキュレータによって構成されるワーキンググループが設置されて策定が開始されたものです。

全ての人の多様性・個性・平等を尊重し、先住民の権利を認めることはALIAの戦略計画2018-2022の中心的な価値であるとしています。

The ALIA Reflect Reconciliation Action Plan published(ALIA, 2020/1/31)
https://www.alia.org.au/news/20457/alia-reflect-reconciliation-action-plan-published

オーストラリア図書館協会(ALIA)、図書館情報学の教育と技能・雇用に関するレポートの2019年版を公表

2020年1月29日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、図書館情報学(LIS)の教育と技能・雇用に関するレポート“ALIA LIS Education, Skills and Employment Trend Report”の2019年版の公表を発表しました。

同報告書は、ALIAの認定を受けた機関の数が2010年の31機関から2020年には23機関へ、ALIAの認定を受けた図書館情報学コースの数が2010年の50コースから2020年には34コースへ減少することを予測するなど、10年間でオーストラリアにおける図書館情報学教育が退潮傾向にあること等を示しています。その他、以下のような状況にあることを指摘しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」を開催する図書館を支援するためイベント開催の様子を撮影した写真送付を呼びかけ:ブリスベン・スクエア図書館で発生した中傷による妨害への対抗として

2020年1月13日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、クイーンズランド州のブリスベン・スクエア図書館で前日12日に発生した「ドラァグクイーンによる読み聞かせ(Drag Queen Storytime)」イベントの中傷による妨害に触れ、このような図書館のイベントへの妨害を非難し、図書館が主催する「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」を全面的に支持する声明を発表しました。

ALIA会長のナイト(Robert Knight)氏は、「図書館の蔵書・プログラム・サービスはコミュニティに所属する全ての多様なメンバーを対象としたものである。オーストラリア国内の多数の図書館が社会包摂プログラムへの関与の一環として、「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」を実施しており、偏見に基づいて図書館活動が妨害されることは全く受け入れられない」とコメントしています。

ALIAは「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」が図書館で広く支持されていることを示すため、「ドラァグクイーンによる読み聞かせ」の様子を撮影した写真をALIA宛にメール送信することを国内の図書館に依頼しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、オーストラリア人権委員会による人権とテクノロジーに関するディスカッションペーパーを、SDGsを支援する図書館の役割を認識しているとして評価

2019年12月17日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、オーストラリア人権委員会(Australian Human Rights Commission)が発表したディスカッションペーパー“Human Rights and Technology”について、SDGsを支援する図書館の役割を認識していると評価しています。

同ペーパーは、ALIAの同委員会に対するSDGsを支援する図書館の重要性に関する提出物を参照して、また、人権とテクノロジーに関する重要な課題として、デジタルインクルージョンとデジタルリテラシー教育を指摘しており、ALIAでは、その分野は、図書館が深く関与し影響力がある分野であると述べています。

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