ALIA(オーストラリア図書館協会)

オーストラリア図書館協会(ALIA)とオーストラリア学校図書館協会(ASLA)、学校図書館への人員配置に関する推奨基準を改訂

2020年11月24日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、ALAとオーストラリア学校図書館協会(ASLA)が実施した、学校図書館への人員配置に関する推奨基準“Recommended minimum information services centre staffing”の改訂について発表しています。

The Sydney Morning Heraldの同日付け記事でもこの改訂について報じており、21世紀におけるニーズを満たせるよう学校図書館に配置される“teacher librarian”の増加を意図したものであること、“teacher librarian”は教育及び情報サービスの修士号が求められる職位であること等が紹介されています。

ALIAの発表によれば、オーストラリアでは過去27年間において、生徒数に対する教師数の比率に改善が見られます。しかし、学校図書館で勤務する“teacher librarian”の数は減少し、不利な条件に置かれた地域(disadvantaged areas)の学校では特にその傾向が強いとしています。これは若年層のリテラシー・レベルに直接的な影響を及ぼすとし、ALIAとASLAは、州・準州の政府による対処が必要であると述べています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、オーストラリアの図書館員らを対象とした給与・雇用状況等に関する大規模調査の結果を公表

2020年8月26日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、オーストラリアの図書館員らを対象とした給与・雇用状況等に関する大規模調査の結果を公表しました。

近年、ALIAでは給与の目安としてニュー・サウス・ウェールズ州の公務員給与に関する規定である“Crown Employees Award”を参照してきたものの、これらの給与レベルが職場の現実を反映していない可能性を懸念しており、そのため図書館セクターで働く人々を対象とした調査を行うこととした、と調査の目的を述べています。

調査は2019年12月12日から2020年3月6日にかけてオンラインアンケートツールSurveyMonkeyを用いて実施され、1,794の有効回答を得ました。調査結果から判明した点の一つとして、高等教育資格(tertiary qualifications)がより高い年間給与額に繋がっていることを挙げ、例えば、二重資格(dual qualifications)を持つ司書教諭の給与が最も高い部類に属することを紹介しています。

調査結果をまとめた報告書“ALIA LIS pay and employment snapshot 2020”のほかに、館種ごとの調査結果を一目で(at a glance)分かるよう簡潔にまとめた資料も公開しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染症感染拡大による外出規制中の公共図書館の活動に関する調査結果を公開

2020年7月21日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、新型コロナウイルス感染症感染拡大による外出規制が行われた2020年4月における、公共図書館の活動に関する調査結果についての記事を掲載しました。

同調査は、2020年5月18日から7月10日にかけて、同国内の公共図書館を対象としたものであり、4つの州および2つの地域から93件の回答がありました。

報告書には、多くの館で電子書籍の貸出件数が増加したこと、大半の館で閉館期間中はアウトリーチサービスが拡充されたこと、ミステリーボックスをはじめとした資料提供の工夫が行われたこと、イベントがオンライン開催に移行したこと等の内容が記載されています。その他、調査時に寄せられたコメントについて、サービスのデジタル提供への移行等のトピックごとにまとめられています。

報告書は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY-NC-SAで公開されています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、政府による図書館情報学課程の学費の値上げ方針に反対する声明を発表

2020年6月29日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、政府による大学の学費の改訂方針に関し、図書館情報学課程の値上げに反対する声明を発表しました。

政府が提案する“Job-ready Graduates Package”では、労働市場での優先分野に合致した課程では学費が大幅に削減される一方(情報技術(IT;20.6%減)、教育(45.6%減))、図書館情報学課程は113%値上げとされたことをうけ発表されたものです。

そして、近年の新型コロナウイルス感染拡大下において示された、オンライン環境での活動への適応のためにITの知識と技術を活用した革新的な教育者としての図書館情報学分野の専門家の価値や、図書館情報学の専門家が教職の労働人口の重要な部分を占めていることを示したうえで、政府は、図書館情報学の卒業者が労働市場の優先分野に合致していることを考慮し、ITや教育に関する課程と同等の学費とするよう求めています。

ALIAでは図書館情報学課程の学費を削減することで、ITに詳しい教育者としての多様な労働人口として、図書館情報学分野の専門家を強化することができると指摘しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果を公表

2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)は、公共図書館における電子書籍貸出に関するアンケート調査の結果をまとめたレポート“A snapshot of eLending in public libraries”を公表しました。

アンケート調査はALAの書籍産業及び電子書籍貸出諮問委員会(Book Industry and eLending Advisory Committee)により2019年8月にオンラインで実施され、オーストラリア国内の図書館から398の回答を得ました。レポートでは、電子書籍プロバイダーが提供する資料タイトルやサービスへの満足度、電子書籍プロバイダーの提供サービスに対し改善を求める点等について集計結果を掲載しています。回答者の83%は、プロバイダーの提供する電子書籍の品揃えに「満足している」あるいは「非常に満足している」と回答している一方、91%はライセンス条件とコストに関し「満足とはいえない」あるいは「満足していない」と回答しています。

ALIAは、COVID-19によるロックダウンの期間中、2019年の同時期と比べて公共図書館における電子書籍貸出が倍増した一方で、今回の調査が明らかにしたように電子書籍の利用可能性、ライセンス条件、コストにおける問題は依然として存在する、と指摘しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、人種差別・人種に基づく暴力を非難する声明を発表

2020年6月3日、オーストラリア図書館協会(ALIA)の理事会が、米国の同種の組織と団結し、人種差別・人種に基づく暴力を非難するとの声明を発表しています。

声明では、1991年の和解委員会の設置から30年を経ても、同国の先住民の拘束中の死亡が多いことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下における同国の人種に基づくアジア系オーストラリア人への暴力が増加していることを指摘しています。

そして、ALIAは、その中核的価値において、情報専門職が、同国の社会的正義や多様性に関与することを重視しており、先住民や多文化コミュニティを支援・擁護するための方法を継続的に改善し、組織的な偏見や差別に積極的に反対する行動をしているとし、以下のような具体的な行動をとっていると紹介しています。

・業務の中心となる先住民との和解に関する活動計画の策定

・地方や農村地域でのリテラシーや衛生教育を改善するプログラム提供のための学校や医療提供者との連携

・同国の歴史や文化に先住民の視点を加えるための蔵書の構築

・マイノリティをコミュニティに受け入れるための蔵書、サービス、プログラムの開発

・法的な権利を伝えるための公共図書館での法情報の提供

オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウン中に図書館の利用に関して不自由に感じたことについての全国調査の結果を発表

2020年5月28日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、、同会の公共図書館部門であるAustralian Public Library Alliance (APLA)が共同で実施した、新型コロナウイルス感染拡大防止のためのロックダウン中、図書館の利用に関して不自由に感じたことについての全国調査の最初の500件の回答に基づく結果を発表しています。

87パーセントが紙媒体の図書を借りることができないこと(電子書籍の貸出は可能)、44パーセントが図書館員からの専門的で親切な支援をうけられないこと、40パーセントが他の人と一緒にいられないこと、36パーセントが成人向けのイベントや活動に参加できないこと、20パーセントが他の家族と一緒に読み聞かせに参加できないこと(多くの図書館ではオンラインでの読み聞かせが行われたにもかかわらず)、16パーセントが図書館で勉強できないこと、13パーセントがインターネットを使えないことを回答しています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)及び出版社・著作者団体、新型コロナウイルス感染拡大期間中の図書館による読み聞かせのライブストリーミング配信等に関する特別措置を発表

2020年3月19日、オーストラリア図書館協会(ALIA)・オーストラリア書店協会(ABA)・オーストラリア出版協会(APA)・オーストラリア著作者協会(ASA)からなるBooks Create Australiaが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期間中の図書館による読み聞かせに関する特別措置について発表しました。

感染拡大期間中、図書館によるFacebook Video・YouTube・Vimeoといったデジタルプラットフォームを用いたオンラインでの読み聞かせを認めるもので、APAとASAでは、図書館が読み聞かせを録画またはライブストリーミング配信(生放送)できるように、会員からの著作権許可を求める請求を一時停止するとしています。

ALIA・APA・ASAは共同声明において、3団体ともにすべての子どもが本を楽しむという目標を共有しており、同国の著作権法において、特定の条件において絵本を用いた上演は可能であるものの、疑問点を明快にすることを目的に今回の措置を取ったとしています。

ただし、録画のダウンロードは許可されず、実施可能な場合、図書館のウェブサイトにサインインした図書館利用者のみ視聴可能とするようにとしています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、新型コロナウイルス感染症への国内の図書館の対応状況や公衆衛生・渡航等に関する公的情報の共有を目的としたウェブページを公開

2020年3月16日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、新型コロナウイルス感染症への国内の図書館の対応状況等を共有するためのページを公開しました。閉館・イベントの延期/中止・貸出期間の延長・オンラインや電話によるサービスといった新型コロナウイルス感染症への対応戦略や公衆衛生や渡航等に関する公的情報の共有を目的としており、各館に対して情報の提供を呼びかけています。

ALIAの3月4日以降の対応状況(5月開催の全国大会の中止の決定、各活動グループの活動延期・中止やビデオ会議実施の養成、関係団体との情報交換、ALIAの職員のリモートワークの準備・実施)、図書館の資料や設備の安全性に関する情報、休館した図書館や延期・中止となったイベントの情報、新型コロナウイルス感染症に関する情報源へのリンク集等が掲載されています。

Australian libraries responding to COVID-19(ALIA, 2020/3/16)
https://www.alia.org.au/australian-libraries-responding-covid-19

オーストラリア図書館協会(ALIA)、先住民との和解に関する活動計画“Reflect Reconciliation Action Plan”を公開

2020年1月30日、オーストラリア図書館協会(ALIA)が、同問題の専門組織Reconciliation Australiaからの最終承認を受けて、先住民(アボリジニとトレス海峡諸島民)との和解に関する活動計画“Reflect Reconciliation Action Plan”を公開しました。

2019年2月に、ALIAの職員5人とオーストラリア国立図書館(NLA)の先住民に関するキュレータによって構成されるワーキンググループが設置されて策定が開始されたものです。

全ての人の多様性・個性・平等を尊重し、先住民の権利を認めることはALIAの戦略計画2018-2022の中心的な価値であるとしています。

The ALIA Reflect Reconciliation Action Plan published(ALIA, 2020/1/31)
https://www.alia.org.au/news/20457/alia-reflect-reconciliation-action-plan-published

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