アフガニスタン

米・カリフォルニア大学バークレー校図書館、消滅の危険性があるアフガニスタンのウェブサイトのアーカイブを実施

2021年9月24日、米国のカリフォルニア大学バークレー校図書館が、タリバン政権下で消滅の危険性に瀕しているアフガニスタンのウェブサイトのアーカイブの実施を、同館の公式Twitterアカウントで発表しました。

アフガニスタンの政治的・文化的・歴史的・社会的遺産と経験を保存することを目的とした取組です。2021年8月からウェブアーカイビングが行われており、10月1日現在、Archive-It上で75件が公開されています。

@UCBerkeleyLib(Twitter, 2021/9/24)
https://twitter.com/UCBerkeleyLib/status/1441088184767574026

At-Risk Afghanistan Web Archiving Project (ARAWA) : 2021(Archive-It)
https://archive-it.org/collections/17329

英国図書館情報専門家協会(CILIP)、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)ら、アフガニスタンにおける図書館員・アーキビストに関する声明を発表

2021年9月7日、英国図書館情報専門家協会(CILIP)、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)らが、アフガニスタンにおける図書館員・アーキビストに関する声明を発表しました。

アフガニスタンの政変により図書館員・アーキビストの安全が脅かされることを懸念しており、政権に対して、図書館員・アーキビストが脅威や弾圧にさらされることなく職務を遂行できるよう保証することを要求しています。声明の中では、特に、アフガニスタンにおける女性の図書館員・アーキビストの役割の重要性に触れ、所属機関で妨げられることなく業務を継続できるようにするべきだと主張しています。

また、公的記録の管理と市民の安全・知的自由は国民国家の前提条件であること、図書館および文書館は健全な社会や市民の幸福度に不可欠なものであることを指摘しています。

その他、アフガニスタンの政権に対し、「武力紛争時の文化財の保護に関する条約」(1954年ハーグ条約)や、ユネスコの「文化財不法輸出入等禁止条約」を遵守することを求めています。

オーストラリア図書館協会(ALIA)、アフガニスタンの状況に関し声明を発表

2021年8月25日、オーストラリア図書館協会(ALIA)、アフガニスタンの状況に関し声明を発表しました。

アフガニスタンの全ての人々、特に女性や子どもにとって可能な限り最良の結果となること、国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)に掲げられているジェンダー平等、教育の質、健康、幸福度(wellbeing)を権力者が尊重することを望んでいると述べています。

また、図書館は、それぞれのコミュニティに属するアフガニスタンの人々を可能な限りサポートし、新たな移民としてオーストラリアに来る人々を歓迎するとあります。

Latest News(ALIA)
https://www.alia.org.au/Web/About/News/Web/News/Latest-News.aspx
※2021年8月25日付で、“ALIA statement on Afghanistan”が掲載されています。

国際図書館連盟(IFLA)、アフガニスタンの状況に関し声明を発表

2021年8月19日、国際図書館連盟(IFLA)が、会長・事務局長名でアフガニスタンの状況についての声明を発表しました。アフガニスタンでは、8月15日に反政府武装勢力タリバンが首都カブールに侵攻し事実上政権が崩壊したと報じられており、治安情勢の悪化が懸念されています。

何よりもまず懸念されることとして、アフガニスタンの人々、特に女性を含む最も弱い立場に置かれた人々のことを挙げ、アフガニスタン全国民の人権が尊重されることを求める国際的な呼び掛けに賛同する旨を述べています。

図書館分野からの声明として、教育と情報へのアクセス権、意見・表現の自由、全ての人のための文化的権利に特に重点を置くとし、アフガニスタンの当局に対し、文化的権利の確保、文化遺産及びその保存に従事する専門家の保護を求めています。

IFLA Statement on Afghanistan(IFLA, 2021/8/19)
https://www.ifla.org/node/94117

タリバンによる破壊を逃れたアフガニスタンの映画フィルムのデジタル化作業(記事紹介)

AFP通信社が、2017年9月9日付けで、アフガニスタンの国営映画会社Afghan Filmが、タリバンによる破壊を逃れた約7,000本の映画フィルムのデジタル化作業を行なっている記事を配信しています。

1990年代中頃、タリバンが全ての映画を破壊を意図してAfghan Filmに突入した際、担当者がフィルムを会社の敷地内に隠したもので、2001年にタリバンが撤退した際に、いくつかのフィルムは焼かれたものの、約7,000点のフィルムが発見されずに残ったとのことです。

これらフィルムのデジタル化を実施しているもので、16ミリフィルム・3万2,000時間分、35ミリフィルム・8,000時間分の映像があります。

タリバンによる破壊を逃れた映画を引き続き入手していることから、カタログ化作業は継続中とのことです。

担当者は、2年以内で全てのフィルムのデジタル化が完了することを期待しているとのことです。

米・研究図書館センター、米国議会図書館が収集したアフガニスタンの定期刊行物を媒体変換して保存

2016年5月24日、米国の研究図書館センター(CRL)のMiddle East Materials Project (MEMP)が、米国議会図書館(LC)のイスラマバード事務所が収集した、アフガニスタンの定期刊行物9点を媒体変換して保存したと発表しています。

保存されたものは、1930年から2011年までに刊行された定期刊行物で、ペルシャ語やパシュトー語のほか、英語の文献も含み、一般紙のほか、政治団体・政府機関が発行したもの、女性や子どもの問題を扱ったものがあります。

そのうち3点がデジタル化され、残りの6点はマイクロフィルム化されたとのことです。

Afghan publications preserved by MEMP(CRL,2016/5/24)
http://www.crl.edu/news/afghan-publications-preserved-memp

アフガニスタンで、図書館40館が女性のリテラシー向上などにむけ活動開始へ

リンダ・ノーグローブ基金(The Linda Norgrove Foundation)が、米国国際開発庁(USAID)からの約50万ポンドの助成金により、アフガニスタンに40館の図書館を設置し、女性に読み書きを教えるクラスを提供する活動を進めていることが、The Herald scotlandで報じられています。

リンダ・ノーグローブ基金は、2010年にアフガニスタンで支援活動中に拘束され、その後救出作戦中に死亡したスコットランドの女性リンダ・ノーグローブ氏の死を悼み両親が設立した基金です。記事によると、同基金は、カナダのNPO組織Canadian Women for Women in Afghanistanとともに既にパイロットプロジェクトを実施してきたとのことで、今回、それを拡大するもののようです。800人の女性が読み書きを学び、また2万人が図書館を利用する見込みとのことです。

Libraries for Afghan women are Scots aid worker's legacy(herald scotland, 2013/8/26付け)