図書館情報学

E2404 - 日本図書館研究会第62回研究大会シンポジウム<報告>

2021年3月15日,オンラインにて,日本図書館研究会第62回研究大会シンポジウム「コロナ禍における図書館~パブリックの再構築に向けて」が開催された。2020年2月に開催予定であった第61回の研究大会がコロナ禍を受けて中止されたため,2年振りの開催となり,オンライン形式としては初の試みとなった。

College & Research Libraries News誌が2022年からオンライン版のみの刊行に

2021年5月27日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)は、ACRLの公式ニューズマガジンCollege & Research Libraries News(C&RL News)誌を、2022年1月号からオンライン版のみの刊行にすると発表しました。2021年12月号が冊子版の最終号になります。

ACRLの理事会と同誌の編集長が、ACRLの各委員会に同誌の様々な出版モデルの可能性について意見を求めた結果、オンライン版のみの刊行とすることが同誌とACRLにとって得策であるとの合意を得たことによるものです。

コロナ禍における韓国の図書館情報学教育の一例:図書館作成のオンラインコンテンツ等の活用(記事紹介)

韓国図書館協会(KLA)が発行する『図書館文化』62巻3号(2021年3月)に、漢城大学校人文芸術学部副教授のパク・ジヨン氏による「코로나19 시대의 문헌정보학 교육- 도서관 현장의 온라인 콘텐츠를 활용한 전공 강의 설계 -(新型コロナ時代の文献情報学教育ー図書館現場のオンラインコンテンツを活用した専攻講義の設計ー)」という記事が掲載されています。

本記事で、パク氏は、オンライン講義のために相当量のコンテンツを準備しなければならず、特に多様なコンテンツが必要な基礎講義、説明が長いと退屈するため多様な具体例とともに説明する必要がある理論分野の講義の準備において、最も助けられたのは、非対面サービスへの転換により図書館が作成したオンラインコンテンツであったとしています。

そして、現在では、講義の準備において、概論書や論文のほか、カリキュラムに適したそのようなコンテンツを収集し、主題別に適したものを選別・編集し、学生と一緒に見て意見を交わすことができるようになったとしており、その過程で、パク氏は個別の図書館の特徴や時季別の図書館の業務をより多く確認するようになり、また、学生も周辺の図書館により関心を持つようになったとしています。

『メタデータ評論』が創刊

2021年5月1日付で『メタデータ評論』の第1号が刊行されました。

「創刊の辞」によると、同誌は、「著者と読者を仲立ちする目録・分類・索引・メタデータをめぐる議論と情報交換の場」と銘打ち、図書館分野に限らず、類縁機関(文書館・博物館・美術館等)、出版社、書店、デジタルアーカイブなどの情報も含めた広範囲の情報資源組織化(目録・分類・索引・メタデータ)を対象範囲とする「総合雑誌」と位置付けられています。

メタデータ評論 第1号(創刊号)
http://techser.info/

参考:
『資料組織化研究-e』が終刊
Posted 2019年11月12日
https://current.ndl.go.jp/node/39495

国際図書館連盟(IFLA)のBSLISEワーキンググループ、2021年2月付の「図書館情報学専門職教育プログラムのためのガイドライン」草案を公開しフィードバックを募集中

2021年3月15日、国際図書館連盟(IFLA)の図書館理論・調査分科会(LTR)は、図書館情報学教育の国際的な質保証等に関するワーキンググループ“Building Strong Library and Information Science Education”(BSLISE)が2021年2月付で作成した「図書館情報学専門職教育プログラムのためのガイドライン」草案を公開し、図書館情報学のコミュニティに対してフィードバックを募集していることを発表しました。

BSLISEは、IFLAの教育・研究分科会(SET)、発展途上国における図書館情報学教育に関する特別研究グループ(LISEDC SIG)、LTRの共同イニシアティブとして2016年に設立されました。BSLISEは、図書館情報学教育プログラムの枠組みの設定、教育の質の計画・開発・評価に対する支援、図書館情報学専門職の実践と継続開発の必要な知識分野を特定等を目的として、同ガイドラインの策定を進めています。

日本図書館協会(JLA)、2021年度における三ツール(NDC新訂10版・NCR1987年版改訂3版・BSH第4版)のオンライン配信に伴う負担金(手数料)を発表

2021年3月1日、日本図書館協会(JLA)は、「2021年度三ツールのオンライン配信事業に伴う負担金(手数料)について」を発表しました。

JLAは2021年度の図書館情報学の授業において、『日本十進分類法(NDC)新訂10版』・『日本目録規則(NCR)1987年版改訂3版』・『基本件名標目表(BSH)第4版』の三ツールのオンライン配信を行う際に必要となる負担金(手数料)について、基礎額と計算方式を発表しました。基礎額は著作物使用料として負担される受講学生一人あたりの金額であり、NDC新訂10版が350円、NCR1987年版改訂3版が190円、BSH第4版が360円です。「基礎額」と、各ツールを使用する学期ごとの科目・クラスの履修学生数を合算した「学生数」との積が、支払の必要な負担金の金額となります。

三ツールのオンライン配信に関する利用申請の受付は2021年4月21日から開始します。申請者は、配信が認められ希望するツールへのアクセス権とパスワードを受信後に、JLAが送付する請求書の記載事項に従って、指定の金融機関に負担金(手数料)を振込する必要があります。

E2356 - コロナ禍におけるオンライン学会:日本図書館情報学会の場合

日本図書館情報学会では,春季研究集会と研究大会の年2回,会員に対して研究発表の場を設けている。学会発表は会員それぞれの研究成果を発表し,質疑応答を経て研究の内容を改善した上で,学会誌への論文投稿へとつなげていく場である。特に研究発表を学位取得論文へとつなげる必要がある若手研究者にとっては,より重要な場であるといえる。しかし2020年度は新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響から,大会会場となる大学の施設使用が制限されるだけでなく,参加者の感染リスクを考えて会員を一か所に集合させての開催を避ける必要が生じた。

2020年度の図書館情報学・アーカイブズ学界における10大注目テーマ(中国)

中国社会科学院が主催するウェブサイト「中国社会科学網」の2021年1月7日付け記事で、中国の図書館情報学・アーカイブズ学の研究者等により選定された、2020年度の中国図書館情報学・アーカイブズ学界における10大注目テーマ及びその選定理由が紹介されています。

10大注目テーマは以下のとおりです。

・第14次五カ年計画(2021~2025年)時期の図書館情報学・アーカイブズ事業の発展と計画
・「新しい文系学問」(新文科)を背景とした図書館情報学及びアーカイブズ管理学科の開設
・新型コロナウイルス感染症の抑止に向けた情報管理とデータガバナンス
・国家発展のニーズに応じた学術評価の研究
・中国図書館学100年の回顧と展望
・スマート時代における図書館のモデルチェンジ
・「総体国家安全観」の下での情報学の発展
・新たな環境における科学技術情報活動と関連事業
・デジタル・メモリーの構築に向けたアーカイブズの発展と利用
・新たに改訂された档案法(アーカイブズ法)の分析・実行

日本図書館協会(JLA)、「2021年度における三ツール(NDC新訂10版・NCR1987年版改訂3版・BSH第4版)のオンライン配信事業について」を発表

2021年1月21日、日本図書館協会(JLA)は、「2021年度における三ツールのオンライン配信事業について」を発表しました。

JLAは、新型コロナウイルス感染症対応として2020年度に実施した『日本十進分類法(NDC)新訂10版』・『日本目録規則(NCR)1987年版改訂3版』・『基本件名標目表(BSH)第4版』の図書館情報学の授業におけるオンライン配信の特例措置について、年を改めてもなお引き続き対応の必要な事態になっていることから、2021年度にも実施することを発表しています。

2020年度と同様に、利用する科目名称・担当教員名・受講者数・各ツールの所持部数・オンライン配信を必要とする理由を明記した「利用許可申請書」の提出後、申請内容の確認を経て、希望するツールへのアクセス権とパスワードがJLAから送信されます。ただし、2021年度においては、利用を許可された大学は応分の負担金が必要となります。また、新型コロナウイルス感染症が収束、大学がほぼ平常の授業形態に戻った場合などには、年度途中でも終了する場合があります。

JLAは2021年度の利用に際しての許諾条件として以下の5点を挙げています。

図書館情報学分野における実務者の論文の「学術的インパクト」(文献紹介)

2021年1月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries(C&RL)”のVol.82, no.1に、国立台湾大学のチャン(Yu-Wei Chang:張郁蔚)教授による論文“Academic Impact of Articles by Practitioners in the Field of Library and Information Science”が掲載されています。

同論文は図書館情報学分野において、実務者(practitioner)の執筆した論文の「学術的インパクト(academic impact)」に対する分析の結果・考察等を報告するものです。出版後比較的早期に学術論文から引用されることを「学術的インパクト」とし、図書館員に代表される実務者の論文と研究者の論文とを比較・分析する研究が行われました。2005年から2014年の期間に、論文著者の職名が識別可能な図書館情報学分野の学術誌7誌で発表された合計1,388件の論文を比較・分析の対象としています。

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