台湾国家図書館

台湾国家図書館、台湾の修士・博士論文のうちインターネット未公開分を電子閲覧できるシステムを構築:同館内から利用可能

2021年1月22日、台湾国家図書館は、台湾の修士・博士論文のうちインターネット未公開分を電子閲覧できるシステム「台湾博碩士論文独立調閲系統」を構築し、館内から利用可能としていることを発表しています。

同館では学位論文約80万点の電子ファイルを所蔵していますが、そのうち30万点超は著者からの許諾が得られていないためインターネット上での閲覧・ダウンロードが不可となっています。これまで同館では、これらインターネット未公開分の論文は印刷版を用いて閲覧・複写する必要がありました。今回利用提供された「台湾博碩士論文独立調閲系統」は、これらインターネット未公開分30万点超の電子ファイルについても、同館内から閲覧・複写可能とするものです。

台湾の学位授与法では、学問分野によっては博士・修士論文の代替として作品等を提出することを可としています。これらマルチメディア形式の作品等を閲覧するためのシステム「博碩士電子論文数位影音串流系統」も新たに構築したこと、著者から許諾を得られたものは同システムを通じインターネット上で公開していることも発表しています。

台湾国家図書館、児童書を全面的にCIPプログラムの対象とすることを発表

2020年10月27日、台湾国家図書館は、児童書を全面的にCIP(Cataloging In Publication)プログラムの対象とすることを発表しました。

CIPプログラムでは、出版者は図書出版に先立ち校正刷等を国立図書館やその他全国書誌作成機関に提出し、それら機関において書誌情報が作成されます。その後、作成された書誌情報を出版者が当該図書の奥付等に印刷し、出版が行われます。

発表によれば、児童書のCIP申請に当たり、これまではページ数が50ページに満たないために同館のCIPプログラムの対象外となるケースが多く見られました。同館の曽淑賢館長は「国家図書館にとっては大きな業務負担増となるが、出版界・図書館の双方にメリットがある目録サービスである」とし述べています。出版者側のメリットとして、同館のウェブサイトや出版物を通じた情報流通による可視性向上を、図書館側のメリットとして、(CIPデータの利用による)各館での書誌作成業務の負担軽減、各館での分類一致による利用者の利便性向上を挙げています。

CIPプログラムにより作成された書誌情報は同館のデータベース「全国新書資訊網」に登録され、検索・ダウンロードが可能となっています。

台湾・教育部、学位論文の品質向上に向けた8つの取組を発表

2020年7月27日、台湾・教育部は、学位論文の品質向上に向けた8つの取組を発表しました。

これらの取組と支援の提供により、各大学が学位論文の品質保証メカニズムを積極的に強化するよう指導するとしています。取組の概要は以下のとおりです。

・学位プログラムの増設申請時に学位論文品質保証メカニズムの説明を義務付ける
・学位論文や学術倫理に関し生じた疑義に適切な対応を行っていない学部・研究所は新入生の定員枠を減らす
・学部・研究所に、学位論文に占める非公開論文の比率を明らかにさせる
・学位授与法第8条及び第10条における特殊条件(各条の第3、4項)に基づき大学側が口頭試問委員を任命する場合に、その選考基準と人数比率を明らかにさせる
・学位論文の内容に学術倫理違反等が見られた場合、指導教授や学部・研究所も責任を負うものとする
・学位論文の比較システムについて、台湾国家図書館との企画開発や、台湾・科技部との共同調達を通じて大学に提供し、学位論文の審査プロセスで使用させる
・修士・博士課程の学生に対する学術倫理教育の必修化等を引き続き奨励する
・論文の代筆状況について積極的な調査を行い、法律に基づき処罰する

台湾国家図書館、LINE公式アカウントを開設

2020年7月2日、台湾国家図書館は、LINE公式アカウントの開設を発表しました。アカウントを通じて、同館のイベントに関する最新情報を迅速に入手できる、としています。

國家圖書館有Line了!!(台湾国家図書館, 2020/7/2)
https://www.ncl.edu.tw/information_237_10909.html

参考:
慶應義塾大学日吉メディアセンター、LINE公式アカウントで質問を受付中
Posted 2020年6月19日
https://current.ndl.go.jp/node/41268

豊橋市図書館(愛知県)、LINE公式アカウントを開設
Posted 2017年12月21日
https://current.ndl.go.jp/node/35213

台湾国家図書館、学位論文の著者に同館データベース上での全文公開許諾を呼び掛け:感染拡大防止期間における知識共有促進のため

2020年3月26日、台湾国家図書館は、同館の修士・博士論文データベース「台湾博碩士論文知識加値系統」に収録されている学位論文の著者に対し、全文公開許諾の呼び掛けを発表しました。

「台湾博碩士論文知識加値系統」では、利用登録を行なえば51万点を超える学位論文の全文を無料で閲覧できるものの、まだ31万点余りの論文が公開の許諾を得られておらず、閲覧には国家図書館に直接来館する必要があるとしています。新型コロナウイルスの感染が拡大している状況において、遠方からの来館による感染リスクを避けつつ知識共有の促進を図るため、今回の呼び掛けが行われました。

許諾の手続きは、ダウンロード・印刷した許諾書に自筆で記入し、オンラインフォームに記入済みの許諾書画像を添付して提出するという流れになっており、簡易に行えるものであることも記載されています。

國家圖書館呼籲民眾授權學位論文全文公開,防疫期間共同促進知識便捷共享(台湾国家図書館, 2020/3/26)
https://www.ncl.edu.tw/information_237_10809.html

台湾国家図書館、台湾における2019年の図書出版動向に関する報告書を公表

2020年3月7日、台湾国家図書館は、台湾における2019年の図書出版動向に関する報告書「108年臺灣圖書出版現況及其趨勢分析報告」を公表しました。同館のISBNセンターへの申請及びCIP(Cataloging in Publication)データの集計結果を基に、同館が毎年発表しているものです。

同館による報告書の概要紹介によると、2019年に図書を出版した出版者数は4,952、出版点数は36,810種であり、出版点数が37,000種を下回ったのは2010年以来とあります。また、電子書籍のISBNを申請した図書は1,591種で、全体の4.32%を占めていますが、2018年の4,340種から大きく減少しています。

翻訳書は9,632種で、全体の26.17%を占めており、そのうち日本からの翻訳が5,191種(翻訳全体の53.89%)で最も多く、次いで米国、英国、韓国の順となっています。なお、翻訳書のテーマ分類のうち最多となっているのは「マンガ」であり、翻訳書全体の25.09%を占めています。

ジャンル別に見ると、出版点数の減少が前年と比べ最も大きかったのは「小説」であり、2018年の4191種から694種減少し、3,497種となっています。一方、増加したジャンルとして「教科書」「試験用参考書」「マンガ」を挙げています。

台湾国家図書館、公共図書館の利用状況等に関する報告書(2019年)を発表

2020年3月1日、台湾国家図書館は、2019年の公共図書館の利用状況等に関する報告書『108年臺灣閲讀風貌及全民閲讀力年度報告』を発表しました。

公共図書館の来館者数は延べ1億1,481万人(前年比24.82%増)で、そのうち本を借りた人数は延べ2,295万人(前年比5.90%増)、貸出冊数は8,130万冊(前年比4.35%増)となっており、いずれの数値も前年から上昇しています。

2019年の貸出統計に基づいた人気図書のランキング(総合及びジャンル別)も掲載されており、総合ランキング第1位の『射鵰英雄傳』をはじめ、上位10作品中6作品を香港の作家・金庸の武侠小説が占めています。日本関係書籍では『被討厭的勇氣』(岸見一郎、古賀史健『嫌われる勇気』の中国語版)が第8位となっています。

また、本報告書には、2019年に同館が台湾全域の公共図書館を対象として行った「閲讀力」(読書力)の調査結果もまとめられており、地域別又は学校種別の一人当たり平均蔵書数・貸出冊数・来館回数や、貸出カードの所持率などが紹介されています。

米国議会図書館、所蔵する中国の貴重書1,000点余りの画像をオンラインで公開:台湾国家図書館との協力事業によりデジタル化

2019年5月6日、米国議会図書館(LC)は、同館のアジア部が所蔵する中国の貴重書1,000点余りの画像をデジタルコレクション“Chinese Rare Book Digital Collection”においてオンライン公開したと発表しています。

公開された貴重書の大部分は明代・清代のものですが、宋代・元代のものも30点近く含まれているとあります。“Chinese Rare Book Digital Collection”のコレクション紹介ページの記載によれば、アジア部が所蔵する約5,300点の資料から計2,000点近くを公開する予定であり、今後資料の追加公開を行うとしています。

台湾国家図書館との協力事業によりデジタル化されたものであり、台湾国家図書館も2019年5月9日付けで今回の公開に関するプレスリリースを出しています。その中では、2005年から2012年にかけてLCと同館が協力して行ったデジタル化事業の成果であること、すでに同館の古典籍データベース「古籍與特藏文獻資源系統」でも収録・提供されていることが紹介されています。

台湾国家図書館、公共図書館の利用状況等に関する報告書(2018年)を発表

2019年2月25日、台湾国家図書館が、2018年の公共図書館の利用状況等に関する報告書『107年臺灣閲讀風貌及全民閲讀力年度報告』を発表しています。

公共図書館の来館者数は延べ9,198万人(前年比6.68%増)で、そのうち本を借りた人数は延べ2,167万人(前年比5.71%増)、貸出冊数は7,791万冊(前年比3.98%増)となっており、いずれの数値も前年から上昇しています。

2018年の貸出統計に基づいた人気図書のランキング(総合及びジャンル別)も掲載されており、総合ランキングでは、ハリー・ポッターシリーズが第1位となっているほか、金庸や黄易など、香港の作家による武侠小説が多くランクインしています。日本関係書籍では『解憂雜貨店』(東野圭吾『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の中国語版)が第19位となっています。

また、本報告書には、2018年に同館が台湾全域の公共図書館及び学校図書館を対象として行った「閲讀力」(読書力)の調査結果もまとめられており、地域別又は学校種別の一人当たり平均蔵書数・貸出冊数・来館回数や、貸出カードの所持率などが紹介されています。

台湾国家図書館、台湾における2018年の図書出版動向に関する報告書を公表

2019年2月1日、台湾国家図書館は、台湾における2018年の図書出版動向に関する報告書「107年臺灣圖書出版現況及其趨勢分析報告」を公表しました。

同館のISBNセンターへの申請及びCIP(Cataloging in Publication)データの集計結果を基に、同館が毎年発表しているものです。

同館による報告書の概要紹介によると、2018年に図書を出版した出版者数は4,940、出版点数は39,114点で、いずれも前年に比べて減少しており、また、電子書籍のISBNを申請した図書は4,340タイトルで、全体の11.10%を占めています。

翻訳書は9,524タイトルで、全体の24.35%を占めており、そのうち日本からの翻訳が5,280タイトル(翻訳全体の55.44%)で最も多く、次いで米国の2,102タイトル(翻訳全体の22.07%)となっています。なお、翻訳書のテーマ分類のうち最多となっているのは「マンガ」の2,259タイトル(翻訳全体の23.72%)とあります。

それ以外にも、カテゴリー別出版図書数で例年1位であった「小説」類が3位となったこと、電子書籍の利用者人口が増加傾向にあること、電子書籍においてEPUBフォーマットが主流となっていること等が紹介されています。

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