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2021年1月8日、オーストリア国立図書館は、2020年後半に、ニーダーエスターライヒ州のハリングゼー(Haringsee)に建設された同館の新しい書庫棟へ約20万点の資料を移送したことを発表しました。
オーストリア国立図書館は、ウィーンから東に約40キロメートルの地点にあるハリングゼーに、合計利用可能面積が約1,000平方メートルの書庫棟を建設しました。新書庫棟の特徴として、多様な資料に対応し棚長の総計が5,400メートルに及ぶ収蔵庫、最新基準に準拠した火災・湿度に関する警報システム、入退・警報システムと同館のセキュリティシステムとの統合などが紹介されています。
新書庫棟へは、大半がデジタル化済の図書・ネガフィルム・新聞・ポスターなどの資料が移送されています。オーストリア国立図書館では、1992年にホーフブルク宮殿(Hofburg)内に建設された約400万冊の収蔵が可能な書庫について、収蔵能力の限界が近づいており、2013年から新しい図書収蔵庫建設のための計画を進めていました。当初、新しい図書収蔵庫は、ホーフブルク宮殿前のヘルデン広場(Heldenplatz)地下に建設される計画でしたが実現せず、代替案としてハリングゼーの書庫棟建設が行われました。
2021年1月5日、大阪大学附属図書館は、箕面新キャンパスへ移転準備中の同館の新しい外国学図書館について、開館日が2021年5月1日に決定したことを発表しました。
また、大阪府の箕面市も広報紙『もみじだより』の2021年1月号で、新図書館の入居する複合公共施設の外装工事がほぼ終了し、現在各施設の内装工事の着手段階にあり、同施設が2021年5月1日にオープンすることを発表しています。
新図書館の開館が令和3(2021)年5月1日(土)に決定(大阪大学附属図書館,2021/1/5)https://www.library.osaka-u.ac.jp/newlibrary2021/#open
2021年1月2日、台湾・台南市永康区に、台南市立図書館の新本館が開館しました。
台湾・中央通訊社の日本語ニュースサイト「フォーカス台湾」による2021年1月2日付け記事によれば、地下2階・地上6階建ての施設であり、総工費は約19億台湾元(約70億円)、敷地面積は1.5ヘクタールです。同記事では、蔵書数は100万冊であり、日本統治時代の書籍も1万6,000冊余り所蔵していること等も紹介しています。
台南市政府による2020年12月22日付けの発表では、新本館の特色として以下のような点等が紹介されています。
・台湾で初めて料理教室用のスペースを設けた図書館であること ・独立系書店(原文「獨立書店」)が館内に出店している台湾初の図書館であること ・4階にメイカースペースを設けていること ・1階ホールに台湾最大規模の24時間セルフ貸出・返却スペースを設けていること
台湾の自由時報電子報による2020年12月22日付け記事では、新しくお披露目された同館のマスコット「蛙寶」が写真付きで紹介されています。同館が立地する台南市永康区で発見された台湾固有種のカエル「諸羅樹蛙」に基づいてデザインされています。
2020年12月16日、岡山県の倉敷市立真備図書館は、2018年の「平成30年7月豪雨」の被災により休館中の同館の復旧工事が完了し、2021年1月30日午前10時に被災前と同じ場所で業務を再開することを発表しました。
真備公民館内の仮設真備図書館は2021年1月24日に閉館します。また、1月13日から24日まで、仮設真備図書館の業務は予約資料の受取と資料返却のみに限定されます。
再開館後の真備図書館では、一般書約6万8,000冊・児童書約3万2,000冊・視聴覚資料約2,200点の合計約10万2,200点の資料が利用可能な図書館としてリニューアルします。また、館内には新たに授乳室が設置されます。
真備図書館からのお知らせ(倉敷市立真備図書館)http://www.kurashiki-oky.ed.jp/chuo-lib/mabitosyokan_oshirase.html ※2020.12.16欄に「お待たせしました!真備図書館の再開日が決まりました」とあります。
2020年12月4日、神奈川県立図書館が、2022年度開館予定の新棟の概要や図書館再整備について紹介するウェブページ「新棟整備のご案内」を公開しています。
現在の同館の「専門的図書館」「広域的図書館」としての機能に加えて、新たに「価値を創造する図書館」として新棟を整備するとともに、「魅せる図書館」として既存の本館を再整備するとしています。また、既存の新館は、収蔵スペースの不足を解消することを目的に概ね20年から30年分の蔵書増加に対応可能な「収蔵庫」として改修するとしています。現本館、現新館は順次整備予定です。
具体的には、新棟には閲覧スペースを集約化し、「開架スペース」「展示スペース」「貸出・レファレンスカウンター」「交流スペース」「くつろぎスペース」「ゆったりとした閲覧スペース」が設けられるとしています。本館は、前川國男氏が設計したモダニズム建築の魅力をいかし、開放感のある吹抜け空間を活用するとともに、所蔵する記録フィルムの放映や、貴重な資料や蔵書の展示を行うスペースを整備するとしています。
2020年11月15日、三重県立四日市工業高等学校は、同校の2年生の在校生が「第66回工高生デザインコンクール」で最優秀賞を受賞したことを発表しました。
「工高生デザインコンクール」は、高校生の設計技能の向上を目的として、日本建築協会の主催により1955年から毎年開催されているコンクールです。2020年は『現代』の茶室を設計課題として開催され、119点の応募作品から入選作品が選出されました。
2020年の同コンクールでは「読まない図書館」をテーマとした作品が最優秀賞に選出されています。同作品は、図書館が障害を持つ人々にとって、公共建築として機能していないという設計者の経験をもとに制作されました。もてなす側ともてなされる側の一体感を非日常の空間で形成するという茶室の考え方に着想を得た、既存の図書館の敷地内に「一冊の本を通して、もてなす側ともてなされる側の一体感を感じられる非日常空間」である、と説明しています。
同作品は、既存の図書館に隣接した空間で障害を持つ人々がホストとなり、手話・点字・要約筆記等の様々な表現方法によって、図書館で本を借りた一般の人々に多様な体験を提供する場として設計されています。
同コンクールの入選作品は、日本建築協会の会誌『建築と社会』の2021年1月号に掲載される予定です。
2020年12月4日から6日まで、神奈川県の小田原駅東口図書館は、同館の入居する複合商業施設「ミナカ小田原」が12月4日にグランドオープンすることを記念して、「地域とつながる鉄道」をテーマとしたオープニングイベントを開催します。
オープニングイベントとして、小田原鉄道歴史研究会や、『知のナビ事典:日本の鉄道』の著者である専修大学の野口武悟教授、小田原市ゆかりの俳優である合田雅吏氏によるトークイベントが企画されています。また、12月5日には同じフロアに入居する子育て支援施設「おだぴよ子育て支援センター」とともに、子ども向けのプログラムを実施します。その他、館内では鉄道のジオラマ、鉄道写真等に関する展示も開催されています。
小田原駅東口図書館は、駅近という利便性に合った情報提供や、「歴史と文学の街小田原」の魅力を市民と連携しながら発信する図書館として、2020年10月19日に「ミナカ小田原」の6階にプレオープンしました。
「災害」に関する当サイトの記事
調査研究リポート「東日本大震災と図書館」
国立国会図書館 東日本大震災復興支援ページ
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