資金調達

フランス・文化省、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復等のため、文化セクターに対し20億ユーロの支援を発表:書籍部門へは5,300万ユーロの支援

2020年9月3日、フランス・文化省が、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復および文化政策の再構築を図る取組“Plan de relance”の一環として、文化セクターに対して20億ユーロの支援を行うことを発表しました。

同取組の優先事項としては、ライブショーと芸術関係の公共機関の支援、文化セクターの強化、文化産業の将来への投資等が挙げられています。

書籍部門については5,300万ユーロの支援が行われる予定です。発表の中では、公共図書館による書店からの書籍の購入費用や、書店の書籍遠隔販売ツールの開発への支援、図書館のための地方分権総合交付金(dotation globale de décentralisation:DGD)の一時的な増額等が挙げられています。

大阪教育大学、東京書籍とネーミングライツに関する協定を締結:附属図書館の「まなびのひろば」の名称を「東京書籍 Edu Studio」に

2020年9月3日、大阪教育大学が東京書籍とネーミングライツに関する協定を締結しました。

同大学では、インフラの長寿命化計画に基づき、大学全体のインフラ予防保全等の施設整備を実施するための財源獲得を目的に、ネーミングライツ制度を2020年4月から導入しており、「附属図書館2階まなびのひろば」と、「附属図書館天王寺分館まなびのひろば」のネーミングライツの公募に対して、東京書籍が応募し、選定されたものです。

期間は2020年9月から2023年8月までで、施設の名称は「東京書籍 Edu Studio」です。

大阪教育大学と東京書籍が、ネーミングライツに関する協定を締結(大阪教育大学,2020/8/25)[PDF:2ページ]
https://osaka-kyoiku.ac.jp/_file/kikaku/kouhou/press_release/2020/20200825.pdf

フランス図書館員協会、レバノン・ベイルートの公共図書館への寄付を呼びかけ

2020年9月2日、フランス図書館員協会(l'Association des Bibliothécaires de France:ABF)が、8月4日にレバノンのベイルートで起きた大規模な爆発で被害を受けた公共図書館に対する寄付の呼びかけをウェブサイトに掲載しました。

呼びかけの中では、文化、資料、情報へのアクセスを保証するためには、図書館の再建・再開館が肝要であることに触れ、ユーロでの寄付が可能なキャンペーンとドルでの寄付が可能なキャンペーンを紹介しています。

Appel au soutien des bibliothèques publiques de Beyrouth(ABF, 2020/9/2)
https://www.abf.asso.fr/1/22/887/ABF/appel-au-soutien-des-bibliotheques-publiques-de-beyrouth

プライドハウス東京、「LGBTQコミュニティ・アーカイブ」プロジェクトを立ち上げ

2020年8月21日、プライドハウス東京「文化・歴史・アーカイブ」チームが、日本のLGBTQなどのセクシャル・マイノリティのコミュニティに関するプロジェクト「LGBTQコミュニティ・アーカイブ」を立ち上げることを発表しました。

プライドハウス東京は、セクシャル・マイノリティに関する情報発信や多様性に関するイベントの開催等を行っています。同プロジェクトでは、日本のセクシャル・マイノリティのコミュニティによる活動や文化の記録を収集・保存・共有するコミュニティ・アーカイブの構築が行われます。

8月21日から11月18日にかけて、資料関係費や保管整備費等のアーカイブ初期収集体制整備の資金調達、LGBTQコミュニティへの協働の呼びかけを目的としたクラウドファンディングが実施されています。

欧州国立図書館員会議(CENL)、新型コロナウイルス感染症の拡大や“Black Lives Matter”運動の展開などの社会情勢に対応して2つの基金を設立

2020年8月14日、欧州国立図書館員会議(CENL)は、新たな基金として“Covid-19 Support Fund”、“Hidden Stories Fund”を設立したことを発表しました。

これらの基金の設立は、新型コロナウイルス感染症の拡大とそれに伴うロックダウンが多くの国立図書館の財政基盤やサービスのあり方に影響を与えたこと、米国の黒人男性ジョージ・フロイド氏の殺害事件とそれに続く“Black Lives Matter”運動の展開が、国立図書館における物語の収集・研究・伝達のあり方に歴史的な課題として現れたことを背景に行われました。基金は、この新たな課題へ対応しようとする会員館を支援する意図で設立されています。

“Covid-19 Support Fund”は、加盟館が新型コロナウイルス感染症による危機に関連して直面する課題への対応、長期的な将来に向けた協働体制への適応と再構築を支援するものです。加盟館は、感染症対応のための追加費用や創造的なプロジェクトについて、最大2,500ユーロの助成金を申請することができます。

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)、国内の図書館活動支援のために総額約1,820万ドルの助成を実施

2020年7月23日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、国内の図書館活動支援のために、70件の取り組みに対して総額1,825万6,177ドルの助成を実施することを発表しました。

IMLSの助成は2020年度中に、「図書館に対する全国リーダーシップ補助金プログラム(National Leadership Grants for Libraries Program)」、「ローラ・ブッシュの21世紀図書館員プログラム(Laura Bush 21st Century Librarian Program)」の2つのプログラムを通して行われ、助成対象者や助成対象となった取り組みの概要はIMLSのウェブサイト上で検索することができます。

米国連邦議会に図書館安定化基金法案が提出される:20億ドルの基金による図書館支援を意図

American Libraries誌の2020年7月8日付けの記事で、2020年7月2日に米国連邦議会の上院・下院において図書館安定化基金法(Library Stabilization Fund Act)の法案が提出されたことが紹介されています。

同法案は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて財政的苦境にある図書館の運営支援やサービスの強化を目的としており、成立した場合は、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)の管理下に20億ドルの基金が設立されます。

IMLSを通じ提供される基金の想定用途として、以下が示されています。

・17億ドルを各州の人口に基づき分配し、各州の図書館行政機関を通じて地域の図書館に配布。各州には最低1,000万ドルを分配。
・部族図書館(Tribal Libraries)への補助金として4,500万ドル。
・新型コロナウイルス感染症の影響を受けたコミュニティに対し、図書館サービスを強化するための競争的助成金として2億ドル。
・助成金管理と、新型コロナウイルス感染症の影響に関連する研究及びデータ収集のためにIMLSに4,000万ドル。

飛鳥未来プロジェクト実行委員会(奈良県)、飛鳥地域の本好きな子どもにオンライン読書を提供するためのクラウドファンディングを実施中:同地域の図書館の司書とも連携

2020年6月11日、飛鳥未来プロジェクト実行委員会(奈良県)が、飛鳥地域の本好きな子どもにオンライン読書を提供するためのクラウドファンディングを開始しました。

新型コロナウイルスの感染拡大のため、子どもの図書館利用にも制限があることから、その課題を解消するために行われるものです。文部科学省のGIGAスクール構想により、飛鳥全地域の小・中学生にタブレット端末が付与される機運が高まっていることをうけ、そのタブレットで利用可能なKindleアプリを利用しKindle Unlimitedとの契約を行なって、約1年間のオンライン読書環境を提供します。利用者は、クラウドファンディングの実行後、小・中学生を対象に募集を行なって決定されます。

飛鳥未来プロジェクトは、飛鳥地域(橿原市、三宅町、田原本町、高取町、明日香村)に係るプロジェクトで、田原本町・橿原市・明日香村が後援しています。同事業は同地域の図書館の司書と連携して行うとし、司書は、子どもの興味関心や、今後読んでいったらより良い書籍の推薦などを行います。また1年間のプロジェクト終了時には発表機会(ビブリオバトルやプレゼンテーションなど)が設けられます。

目標金額は100万円で期限は6月30日です。

公益財団法人冷泉家時雨亭文庫、台風被害を受けた江戸時代の資料を収めるプレハブ倉庫に代わる土蔵建設のためのクラウドファンディングを実施中

2020年6月9日、公益財団法人冷泉家時雨亭文庫が、台風被害を受けた江戸時代の資料を収めるプレハブ倉庫に代わる土蔵建設のためのクラウドファンディング「800年にわたる和歌の家・冷泉家に文化財を保存する土蔵を造りたい」を実施しています。

藤原定家の子孫である冷泉家伝来の典籍および古文書類の保存及び活用を図る事等を目的に設立された公益財団法人冷泉家時雨亭文庫では、計8棟の蔵のうち3棟が崩れたためにプレハブ倉庫を3棟設け保管してきたところ、2018年の台風で屋根が飛び、江戸時代の膨大な資料が一時雨ざらしの状態となりました。

現在は他の蔵に収納したり、他に分散して預けたりしている状況で、今回、資料保存のため、京都御所や同志社大学といった周辺環境との調和や保存環境の観点からしっくい塗りの土壁の蔵を建設することとなり、クラウドファンディングで調達される資金は、約2億円の建設費のうち、蔵の中に設ける棚の整備のために用いられます。

このクラウドファンディングは、株式会社京都新聞社と株式会社電通で構成されるTHE KYOTO実行委員会によるプロジェクトで、目標金額は350万円ですが、6月10日時点で目標金額を達成しています。別途、蔵の建設費への寄附も募集されています。

国文学研究資料館、アーカイブズ・カレッジ(史料管理学研修会)の地方開催継続を目的としたクラウドファンディングを開始

国文学研究資料館が、アーカイブズ・カレッジ(史料管理学研修会)の地方開催継続を目的としたクラウドファンディングを開始しています。

同館が、歴史記録の保存を担う人材(アーキビスト)の育成を目的に行っている「アーカイブズ・カレッジ」のうち、地方で開催する1週間の短期コースが、予算削減により2020年度から中止せざるを得なくなったことから、その継続のため実施されるものです。

目標金額を達成した場合、それをもとに、2021年から2年間、「アーカイブズ・カレッジ」を秋(10月・11月)に1週間開催するとともに(2021年:松江市、2022年:富岡町(福島県))、地方の危機という現実問題に取り組むために、これまでの蓄積を基にしながら、より現実即応型の人材育成とそのような人材による全国ネットワーク化を目指すとしています。そのうえで、3年目以降のさらなる事業展開を図っていくと説明されています。

また、人材育成に止まらず、開催地での市民向け講演会を開催し、一般社会にもアーカイブズの重要性を伝えていくとのことです。

目標金額は300万円で、期限は2020年8月7日の午後11時です。

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