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カレントアウェアネス・ポータルは、図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイトです。
オープンアクセス(OA)の査読誌PLOS ONEに、2021年2月3日付で、公共図書館等と連携した、十分にサービスを受けられていない人々の臨床試験等に関するリサーチリテラシーを向上させるウェブサイト型ツール“Health for All”の開発について報告する論文が掲載されています。
同ツールは、著者らが以前開発したフラッシュカードベースのリサーチリテラシー支援ツールをもとにしています。マイノリティのリサーチリテラシーを向上し、臨床試験における人種・民族的な多様性の欠如を解決することを目的としています。開発は、米国のシカゴ公共図書館(CPL)、シカゴ大学ジョン・クレラー図書館、イリノイ大学シカゴ校ヘルスサイエンス図書館、シカゴ公衆衛生局との連携により行われました。
開発の過程では、CPLの利用者と職員を対象とした紙のプロトタイプを使ったデザインセッション7回、CPLの利用者計24人を対象としたウェブサイト形式のプロトタイプのユーザビリティテストが実施されました。参加者には、アフリカ系、ヒスパニック・ラテン系、アジア系の住民等が含まれています。
2020年9月29日、スイスのジュネーブ大学図書館が、西部スイス図書館ネットワーク“RERO”から、スイスの大学および図書館のコンソーシアム“Swiss Library Service Platform (SLSP) ”が運営する検索・サービスポータル“swisscovery”への切り替えを行うことを発表していました。切り替えは、2020年12月7日に行われる予定です。
SLSPは、15のスイスの大学および図書館により設立され、スイス国内の研究図書館475館が参加しています。
“swisscovery”は、ExLibrisのディスカバリサービス“Primo”を用いたディスカバリネットワークです。発表によると、同館の利用者は、3,000万以上の資料や30億以上のオンライン論文記事等が利用可能となります。また、SLSPのネットワークに参加する研究図書館のサービスが統合的に提供され、紙媒体の資料やオンライン資料の検索・利用が容易になるということも述べられています。
2020年8月17日、米国のコーネル大学のニュースサイトである“Cornell Chronicle”で、検索結果の公平性を向上するための動的なランク学習(Learning to rank)アルゴリズム“FairCo”に関する記事が掲載されました。
発表によると、同大学の研究者らにより、検索結果の表示に用いられるランキングについて、利便性や関連性を損なわずに公平性を向上するために開発され、関連度が同等の項目については、ほぼ平等に表示されるとされています。
同アルゴリズムについてまとめた論文では、ニュースフィードのデータを用いた “FairCo”の公平性に関する検証結果等が記載されています。
Algorithm improves fairness of search results(Cornell Chronicle, 2020/8/17)https://news.cornell.edu/stories/2020/08/algorithm-improves-fairness-search-results
2020年4月28日、株式会社カーリルが20万冊の書籍の表紙画像を一覧できる仮想図書館「カーリルブックウォーク」を公開しました。
同ウェブサービスは、図書館や書店で得られる「知らない情報に出会う機会」を提供することを目的としています。表示されている本は、カーリルの「読みたいリスト」に3人以上が登録していること、全国の公立図書館が3冊以上所蔵していること、openBDを通して書影が提供されていること、という3つの基準で選定されています。
ブログ記事の中では、本を入手する方法についても触れられ、同ウェブサービスのために抽出されたデータはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC0で公開されています。
20万冊の仮想図書館「カーリルブックウォーク」を公開(カーリルのブログ, 2020/4/28)https://blog.calil.jp/2020/04/bookwalk.html
2019年6月13日、国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の45巻2号(2019年6月)が公開されました。
ギリシャの図書館情報学のあらゆる側面での変化の始まりを意味するマイルストーンの概観、SDGsへのナイジェリアの農村住民の関与のためのオーダーメイドの情報リテラシーの提供の効果、議会図書館の図書館評価基準、新しい実践と専門職認識、バングラデシュの大学図書館におけるオープンソースの統合図書館システムの導入要因、新興国における大学生の情報探索行動、バングラデシュの中等学校の図書館及び図書館員の地位、に関する論考が掲載されています。
Out Now: June 2019 issue of IFLA Journal(IFLA,2019/6/13)https://www.ifla.org/node/92223
2016年2月12日、文部科学省が、2013年11月に公表した「大学図書館における先進的な取り組みの実践例(Web版)」に、新たに実践例を追加していました。
追加されたのは次の3例です。
●お茶の水女子大学の、大学での学び方を学ぶ「図書館入試」の試み ●国立大学図書館協会教育学習支援検討特別委員会の、『高等教育のための情報リテラシー基準 2015 年版』を策定 大学生の情報活用能力の向上のために ●日本大学の、ゲーミフィケーション形式の図書館ガイダンス ボランティア学生と共につくる図書館
大学での学び方を学ぶ「図書館入試」の試み(お茶の水女子大学, 2016/2/12付)http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/02/17/1361417_05_2.pdf
『高等教育のための情報リテラシー基準 2015 年版』を策定 大学生の情報活用能力の向上のために(国立大学図書館協会教育学習支援検討特別委員会, 2016/2/12付)http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/02/17/1361417_06_2.pdf
2016年2月27日、筑波大学筑波キャンパス(つくば市)で、「筑波大学知的コミュニティ基盤研究センター2015年度成果報告&公開イベント『画像・映像アーカイブの可能性』」が開催されます。
筑波大学知的コミュニティ基盤研究センターが、筑波大学図書館情報メディア系との共催により開催するもので、以下のプログラムが予定されています。
●第一部 知的コミュニティ基盤研究センター成果報告 「実践知の熟達における認知過程:サウンドラーニングをフィールドとして」(筑波大学図書館情報メディア系・松原正樹氏) 「ビッグデータ時代の漫才の定量的評価」(筑波大学図書館情報メディア系・真榮城哲也氏) 「公共図書館における高齢者の情報探索活動とメディアの活用」(筑波大学図書館情報メディア系・辻泰明氏) 「組織記憶を再構築する試み:図書館情報専門職95年の軌跡」(筑波大学図書館情報メディア系・吉田右子氏)
●第二部 公開イベント「画像・映像アーカイブの可能性」 「テレビ報道の制作現場から伝えたいと思うこと―被災地報道を中心に―」(NHK水戸放送局放送部・下嶋徹氏) 「ウェブでつながるデジタルアーカイブ ― 災害アーカイブ群のアクセス性向上を目指して ― 」(筑波大学図書館情報メディア系・永森光晴氏)
参加費は無料です。
2016年1月5日、ワシントン大学のiScoolの“ Project Info Literacy”が、近年の大卒者が生涯学習を行なうに当たって必要なものを調査した報告書“Staying Smart: How Today's Graduates Continue Learning Once They Complete College”を公開しています。
2007年から2012年の間に米国の10の大学を卒業した1,651名に調査を行なったものとのことで、回答者の64%が25~29歳で、男女比は男性34%・女性65%とのことです。
調査では、大卒者の生活、職場、地域社会における情報探索行動についても明らかになっており、情報を得るに際して、ウェブで調べるのと同程度に友人・家族・同僚に相談していること、回答者の45%は彼らの個人の生活において情報を探すために公共図書館を利用していること、回答者の50%は卒業後、図書館の契約データベースにアクセスできないことに不満を感じていることなどが報告されています。
Latest Research(Project Info Literacy)http://projectinfolit.org/component/k2/item/73-latest-research
2015年11月7日、国際基督教大学図書館は、「資料探索チャート」を公開しました。ウェブサイト上に設けられたシステムで簡単な質問に答えることで、自身に最適なデータベースや図書や論文の入手方法を見つけることができる、というものです。
「資料探索チャート」は3種が公開されていて、 ・データベース探索チャート 媒体・言語・分野を選び、図書館で契約しているデータベースの中で最適のものを提案 ・図書の探し方チャート 同館や、他大学図書館での図書の探し方がわかるもの ・雑誌記事・論文の探し方チャート 同館や、他大学図書館での雑誌記事・論文の入手方法がわかるもの
があります。 2~4択程度の設問に対し、何回か回答すると、おすすめのデータベースと当該データベースへのリンクなどが表示されるようです。
資料探索チャート(国際基督教大学図書館)http://www-lib.icu.ac.jp/database/searchingchart/
「資料探索チャート」3種、堂々完成!(国際基督教大学図書館, 2015/11/7)http://www-lib.icu.ac.jp/news/7151/
Twitter(@ICU_Lib, 2015/11/7)
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