著作権法

文部科学省、提言「コロナ新時代に向けた今後の学術研究及び情報科学技術の振興方策について」を公表:大学図書館及び多様な学術情報のデジタル化の推進等に言及

2020年9月30日付で、文部科学省のウェブサイトに、同省科学技術・学術審議会の学術分科会・情報委員会の提言「コロナ新時代に向けた今後の学術研究及び情報科学技術の振興方策について」が公表されています。

この提言は、コロナ禍によって社会の在り方が変容し、その経験を踏まえた「コロナ新時代」を迎えつつあることを背景に、学術研究・情報科学技術が新時代の社会の負託に応えられるように、研究を継続するためのレジリエンスの確保、新しい研究様式への転換及び研究者の交流・連携の担保の政策的実現に関する、学術分科会と情報委員会の合同提言です。

新しい研究様式への転換のための振興方策に関する提言では、SINETなど国全体の一体的情報システム基盤及び大学等における情報システム基盤を整備・高度化すること、セキュアな研究データ基盤を構築すること、大学図書館及び多様な学術情報のデジタル化や著作権法の見直し・研究の遠隔化・スマート化などを通して研究環境のデジタル化を促進することに言及されています。

近畿病院図書室協議会・日本病院ライブラリー協会・日本図書館協会、著作権法第31条における「図書館等」への病院図書館の追加を求める要望書を連名で提出

日本病院ライブラリー協会のウェブサイト上に、要望書「文化審議会著作権分科会での「図書館関係の権利制限の見直し(デジタル・ネットワーク対応)について」における検討について(依頼)」が掲載されています。

近畿病院図書室協議会・日本病院ライブラリー協会・日本図書館協会の連名により、2020年9月15日付けで文化庁長官に提出された要望書であり、著作権法第31条における「図書館等」への病院図書館の追加を求めています。

著作権トピックス(日本病院ライブラリー協会)
https://jhla.jp/katudo/chosakuken/topics/
※「令和2年9月15日」の欄に要望書が掲載されています。

文化審議会著作権分科会での「図書館関係の権利制限の見直し(デジタル・ネットワーク対応)について [PDF:2ページ]
https://jhla.jp/files/2020youbou0930.pdf

学校図書館問題研究会、著作権法第31条における「図書館等」への学校図書館の追加を求める要望書を提出

2020年10月10日、学校図書館問題研究会は、2020年9月26日付で「著作権法第 31 条における「図書館等」に学校図書館を加えることについて(要望)」を提出したことを発表しました。発表によれば、提出先は「関係の方々」とあります。

学校図書館においても著作権法第 31 条に基づく複製が可能となるよう、第31 条の「図書館等」の範囲に学校図書館を追加するよう求める要望書であり、要望に至った理由として7点を挙げています。

同研究会では、文化審議会著作権分科会の「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム」の会議において新たに学校図書館が「図書館等」に位置付けられるよう、今後も活動を進めるとしています。

著作権法第31条における「図書館等」に学校図書館を加える要望書を提出(学校図書館問題研究会, 2020/10/10)
http://gakutoken.net/jo8ok83vu-870/#_870

一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)、授業目的公衆送信補償金の額を文化庁長官に許可申請

2020年10月1日、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)は、授業目的公衆送信補償金の額を文化庁長官に許可申請したことを発表しました。

2018年5月に公布された改正著作権法第35条では、「授業目的公衆送信補償金制度」の実施に当たって教育機関を設置する者は著作権者又は著作隣接権者に補償金を支払わなければならないことが定められています。SARTRASの許可申請はこの規定に基づくものです。

2020年4月28日に開始された「授業目的公衆送信補償金制度」では、2020年度については、新型コロナウイルス感染症の拡大という緊急事態に伴うオンライン授業のニーズの急増を受け、特例的な措置として補償金を「無償」で申請し、認可されていますが、今回SARTRASが許可申請した補償金の額が認可されれば、2021年度から有償となります。

授業目的公衆送信補償金の額を認可申請しました(SARTRAS,2020/10/1)
https://sartras.or.jp/archives/20201001/

文化庁、文化審議会著作権分科会の法制度小委員会に設置された「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第3回)」の議事次第・配布資料を公開

文化庁のウェブサイトに、2020年9月29日に文部科学省旧文部省庁舎5階テレビ会議室で開催された「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第3回)」の議事次第と配布資料が公開されています。

第3回のワーキングチームでは、著作権法第31条第3項に関係した絶版等資料へのアクセスの容易化についての論点整理や、図書館資料の送信サービスなどについての自由討議が行われました。

また、日本図書館協会(JLA)の著作権委員会が、JLAウェブサイトの「著作権に関する情報」ページ内に、同ワーキングチームの関係資料やメールマガジンに配信した同ワーキングチームの動向等に関する情報を掲載しています。

図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第3回)(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/toshokan_working_team/r02_03/

一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)、文化庁著作権課とともに「授業目的公衆送信補償金制度」の教育機関等設置者向けオンライン説明会を開催

2020年10月7日に、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)と文化庁著作権課が主催する、「授業目的公衆送信補償金制度」の教育機関等設置者向け説明会がYouTube Liveによるオンライン配信により開催されます。

同説明会では、2020年4月28日に施行された授業目的公衆送信補償金制度について、文化庁著作権課及びSARTRASから、制度の趣旨・概要、2021年度以降の運用、制度に関する教育機関の設置者に対する支援に関する説明が行われます。また、質疑応答の実施も予定されています。

説明会へ参加するためには、2020年10月5日の正午までに、SARTRASウェブサイト上の登録フォームから申し込みする必要があります。

授業目的公衆送信補償金制度のオンライン説明会 参加申込(SARTRAS)
https://sartras.or.jp/online/

米・Authors Alliance、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)第1201条へ研究目的のテキスト・データ・マイニング(TDM)を可能にするための例外追加を求めた申立を提出

2020年9月8日、作家の利益促進のために活動する米国の非営利団体Authors Allianceは、米国著作権局に対してデジタルミレニアム著作権法(DMCA)第1201条へ研究目的のテキスト・データ・マイニング(TDM)を可能にするための例外追加を求めた申立(petition)を提出したことを発表しました。

DMCA第1201条は、著作権保護のため著作物に設定された技術的保護手段の回避を禁じていますが、特定の条件下で適用を除外して回避を認める例外を規定し、3年ごとに例外対象の見直しを行っています。米国著作権局は2020年6月22日付で、通算8度目の見直しの開始と要望等の受付を通知し、Authors Allianceはこの手続きに基づいて、米国図書館協会(ALA)・北米研究図書館協会(ARL)・大学・研究図書館協会(ACRL)で構成する図書館著作権同盟(LCA)、及び米国大学教授協会(American Association of University Professors:AAUP)とともに申立を提出しました。

文化庁、文化審議会著作権分科会の法制度小委員会に設置された「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第2回)」の議事次第・配布資料を公開

文化庁のウェブサイトに、2020年9月9日に文部科学省旧文部省庁舎5階テレビ会議室で開催された「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第2回)」の議事次第と配布資料が公開されています。

第2回のワーキングチームでは、学術著作権協会、日本写真著作権協会、日本書籍出版協会・日本雑誌協会、日本新聞協会、日本美術著作権連合、日本文藝家協会、日本漫画家協会の権利者団体からのヒアリング、及び制度設計等に関する自由討議などが行われました。

図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第2回)(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/toshokan_working_team/r02_02/

北米研究図書館協会(ARL)、ILLサービスに関するCONTUのガイドラインを再検討するためのホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開

2020年8月31日、北米研究図書館協会(ARL)が、ホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開しました。

同ペーパーでは、1970年代に策定されたILLサービスに関するCONTU(著作権のある著作物の新技術による利用に関する全国委員会)のガイドラインは、継続的な再評価・調整が必要とされたものの行われないままとなっており、40年前のジャーナルの価格・学術出版・図書館の収集業務に基づいた時代遅れのものであると評価しており、米国著作権法108条(図書館・アーカイブズでの複写)や107条(フェアユース)といったILLサービスに適用される著作権法を再検討するとともに、CONTUの歴史や法的位置がまとめられています。

ARLでは、同ペーパーが、図書館や図書館協会が、ILLサービス・契約実務・ジャーナルの購入に関して議論するきっかけとなることを期待するとしています。

文化庁、文化審議会著作権分科会の法制度小委員会に設置された「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第1回)」の議事次第・配布資料を公開

文化庁のウェブサイトにおいて、2020年8月27日に文部科学省旧文部省庁舎5階テレビ会議室で開催された「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第1回)」の議事次第と配布資料が公開されています。

「図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム」は、2020年7月29日付の文化庁文化審議会著作権分科会法制度小委員会決定「ワーキングチームの設置について」に基づいて設置されました。2020年11月まで5回に分けて、絶版等資料へのアクセスの容易化・図書館資料の送信サービスといった検討課題を審議し、11・12月頃に開催予定の2020年度第2回の法制度小委員会において、ワーキングチームとしての一定のとりまとめの報告等を行う予定です。

図書館関係の権利制限規定の在り方に関するワーキングチーム(第1回)(文化庁)
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/toshokan_working_team/r02_01/

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