図書館サービス

カーネギー英国財団、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うロックダウンが英国の公共図書館サービスに与えた影響を評価した報告書を公開

2020年10月13日、カーネギー英国財団(Carnegie UK Trust)は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うロックダウンが英国の公共図書館サービスに与えた影響を評価した一連の報告書として、“Making a Difference: Libraries, Lockdown and Looking Ahead”を公開したことを発表しました。

同報告書は、英国内の成人2,196人を対象とした調査、英国内の公共図書館員を対象としたアンケート調査に対する1,196件の回答、図書館サービスの責任者22人に対する深層面接法による調査に基づいて作成されました。調査の結果として、2020年3月から6月までの期間中、延べ1,500万人が英国内の公共図書館を利用し、そのうちの約3分の2の利用者が公共図書館及び図書館職員が孤独感の軽減に役立ったと考えていることなどが示されています。また、公共図書館に対する肯定的な反応は全ての人口グループで一貫して確認され、公共図書館が等しく市民のために機能していることが証明されたことなどを指摘しています。

調査結果を示した報告書の他に、報告書作成のために実施された3種類の調査の背景や結果を詳述した報告書も作成されており、カーネギー英国財団のウェブサイトから4種類全てのレポートについて全文をダウンロードすることができます。

スイス・ジュネーブ大学図書館、スイスの大学および図書館のコンソーシアム“Swiss Library Service Platform”が運営する検索・サービスポータル“swisscovery”への切り替えを発表

2020年9月29日、スイスのジュネーブ大学図書館が、西部スイス図書館ネットワーク“RERO”から、スイスの大学および図書館のコンソーシアム“Swiss Library Service Platform (SLSP) ”が運営する検索・サービスポータル“swisscovery”への切り替えを行うことを発表していました。切り替えは、2020年12月7日に行われる予定です。

SLSPは、15のスイスの大学および図書館により設立され、スイス国内の研究図書館475館が参加しています。

“swisscovery”は、ExLibrisのディスカバリサービス“Primo”を用いたディスカバリネットワークです。発表によると、同館の利用者は、3,000万以上の資料や30億以上のオンライン論文記事等が利用可能となります。また、SLSPのネットワークに参加する研究図書館のサービスが統合的に提供され、紙媒体の資料やオンライン資料の検索・利用が容易になるということも述べられています。

英国の大学図書館における学生のメンタルヘルス・良好な精神状態への支援:新型コロナウイルス感染症の拡大以前との比較(文献紹介)

2020年10月5日付で、Elsevier社が刊行する大学図書館の関わるテーマを主に扱う査読誌“The Journal of Academic Librarianship”掲載記事として、英国の大学図書館における学生のメンタルヘルス・良好な精神状態(well-being)への支援を扱った論文がオープンアクセス(OA)で公開されています。

英国において、学習の基盤となる学生のメンタルヘルス・良好な精神状態への支援は、2017年以降の英国大学協会(UUK)の戦略へ正式に盛り込まれるなど、大学の関与の必要性が近年特に認識され、大学図書館のこの分野での取り組みもしばしば報告されています。また、2020年以降の新型コロナウイルス感染症の拡大により、感染への不安、孤独感、雇用への影響などに伴い、学生の精神衛生に関する課題へはさらに注目が集まっています。

公共図書館の分館のサービスにおけるオープンデータの活用(文献紹介)

2020年10月3日付で、Taylor&Francis社が刊行する“Public Library Quarterly”に、公共図書館の分館のサービスにオープンデータを活用する試みに関する論文“Using Open Data to Inform Public Library Branch Services”が掲載されました。

同論文では、米国のシアトルの公共図書館が、利用者の構成や地域の人口変動を把握できる、オープンソースのシステムのプロトタイプ開発の経緯等がまとめられています。

現在提供されている類似システムは保守性、各館に合わせたカスタマイズ、使用のためのスキル等の面で課題があるということが指摘されています。この状況を踏まえ、シアトルの公共図書館の分館の職員へのインタビュー等を通してニーズを調査し、利用するオープンデータの検討が行われ、米国・国勢調査局のデータをもとに、プロトタイプが作成されました。同プロトタイプは、プログラミング言語であるR言語のパッケージ“Shiny”を用いて、対象地域の年齢、世帯収入の中央値、家庭で使用される言語等のデータを地図上に表すものであると述べられています。

E2311 - 各国の国立図書館におけるCOVID-19の影響に関する調査結果

オランダ国立図書館(KB)は,同館館長が現在議長を務める国立図書館長会議(CDNL)の要請を受け,国際図書館連盟(IFLA)国立図書館分科会と協力し,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が各国の国立図書館に与えた影響と現状および対処方法について2回のアンケート調査を実施した。調査結果はCDNLのウェブサイト内の“COVID-19”ページにて公開されている。

認定NPO法人おもちゃの図書館全国連絡会、おもちゃ図書館の新型コロナウイルス感染症対策に関するアンケートの結果を公開

2020年10月13日、認定NPO法人おもちゃの図書館全国連絡会が、おもちゃ図書館の新型コロナウイルス感染症対策に関するアンケートの結果を公開したことを発表しました。

アンケートは、同連絡会に加入している362館を対象に、7月から9月にかけて実施され、150件の回答が寄せられました。発表によると、回答のうち、93%の館が新型コロナウイルス感染症の影響で休館を余儀なくされ、9月時点では7割の館が活動を再開しています。

結果をまとめた資料では、休館の開始時期・理由、休館中の取組、再開館の時期・サービスの提供状況、新型コロナウイルス感染症対策のために購入したものや実施した対策等について述べられています。

最新ニュース(おもちゃの図書館全国連絡会)
https://www.toylib-jpn.org/index.html#news
※2020年10月13日付で、「【新型コロナウイルス対策に関する緊急アンケート】の概要 <報告>」が掲載されています。

カナダ・バンクーバー公共図書館(VPL)、市街を眺望できる中央館の屋上庭園を会場とした小規模結婚式の申込を受付中

カナダ・バンクーバー公共図書館(VPL)が、市街を眺望できる中央館の屋上庭園を会場とした小規模結婚式の申込を受付中です。実施期間は、2020年10月25日から12月13日までの日曜日で、現在、先着順で予約を受け付けています。

料金は150カナダドルで、利用可能時間は45分です。待合所である大階段は予約30分前から使用可能で、写真撮影ができます。

挙式の遂行には夫婦、司会者、2人の立会人を含む最低5人が必要で、最大参加人数は、カメラマン等を含めて10人です。参列者のフィジカルディスタンスを保つための措置もとられます。イベントスタッフが進行を支援し、雨天の場合は、屋上庭園を臨む会議室Yosef Wosk Poet's Cornerを利用することができます。

挙式の録画や配信は可能ですがドローンは利用できません。会場の飾り付けを行なうことは可能ですが、テープ・釘等は使えません。また、ライスシャワーや紙吹雪も禁止です。

@VPL(Twitter,2020/10/4)
https://twitter.com/VPL/status/1312575677372289024

韓国・坡州市橋下図書館、司書の推薦図書・ボードゲーム・レジャーシート等が入った「散策バスケット」を貸出:館内長時間滞在不可に対応

韓国・京畿道の坡州市橋下(교하)図書館が、2020年10月4日から10月31日までの週末(土・日)、「散策バスケット」の貸出を行なっています。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、館内に長時間滞在することができないことから実施するもので、「散策バスケット」の中には、司書の推薦図書、ボードゲーム、レジャーシート、虫よけスプレー、メモ帳、同館発行の雑誌「PLAY」等が入っており、近くの公園等図書館外の好きな場所で利用可能です。

推薦図書は申込者の年齢を見て司書が選定し、ボードゲームは同館所蔵のものから選ぶことができます。利用は1日10人で、貸出時間は当日の10時から5時までです。

도서관 밖 도서관 즐기기 『산책(冊)바구니』 운영 안내(10/4~)(図書館外で図書館を楽しむ『散策(冊)バスケット』運営案内(10/4~))(橋下図書館,2020/9/24)
https://lib.paju.go.kr/ghlib/20001/bbsPostDetail.do?postIdx=30203

フランス・文化省、公共図書館によるデジタル資料提供への新型コロナウイルス感染症の影響に関する調査結果を発表

2020年10月8日、フランス・文化省は、公共図書館によるデジタル資料提供への新型コロナウイルス感染症の影響に関するアンケート調査の結果を公開したことを発表しました。

同調査は、2020年3月25日から26日にかけて実施された調査の第2弾として、6月末に公共図書館を対象に実施され、85件の回答が寄せられました。

発表の中では、外出規制期間中とその直後における公共図書館が提供するデジタル資料の利用の増加度合や、遠隔利用者への支援を調査すること、公共図書館におけるデジタル資料・サービスの改善への支援を継続するための方法を明らかにすることが目的として挙げられています。

報告書では、3種類以上のデジタル資料の提供を行っている館が前回の67%から95%に増えたこと、デジタル資料の利用件数が4月は同年2月と比べて321%増となる等、外出期間中はデジタル資料の利用が増えたこと等が述べられています。

saveMLAK、「COVID-19の影響による図書館の動向調査(2020/10/04)」の結果を発表

2020年10月7日、saveMLAKが「COVID-19の影響による図書館の動向調査(2020/10/04)」の結果を発表しました。

同調査は、8月30日にsaveMLAKが結果を公開した第10弾調査に続く、第11弾の調査として、日本の公共図書館・公民館図書室等1,721館を対象に、10月1日9時から10月4日21時にかけて実施されました。

発表によると、新型コロナウイルス感染症の影響で休館している図書館は2館であり、入館記録を取っている図書館は前回調査時の395館から376館に減少しました。

「各図書館の状況・取り組み」としては、自宅でのおはなし会用のセットの貸出をはじめとした「家で楽しむためのセット」、過去のイベントをウェブサイトで公開する等の「WEB活用」、オフラインでのイベント、各館での新型コロナウイルス感染症対策の事例等が挙げられています。

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