クラウド

人文学にとってクラウドソーシングとは? 英AHRCが調査レポートを刊行

2012年12月21日、英国芸術・人文研究協議会(AHRC)の助成研究プロジェクト“AHRC Crowd Sourcing Study”が最終報告書“Crowd-Sourcing Scoping Study: Engaging the Crowd with Humanities Research”を刊行しました。このレポートは、人文学におけるクラウドソーシングの定義とその現状について、様々なクラウドソーシングプロジェクトやそれらプロジェクトへの参加者に対し実施した、アンケートやインタビュー等の結果をまとめたものとのことです。

Crowd-Sourcing Scoping Study: Engaging the Crowd with Humanities Research (PDF)
http://crowds.cerch.kcl.ac.uk/wp-uploads/2012/12/Crowdsourcing-connected-communities.pdf

Final report (AHRC Crowd Sourcing Study 2012/12/21付けの記事)
http://crowds.cerch.kcl.ac.uk/2012/12/21/final-report/

参考:
E1321 - 図書館界におけるクラウドソーシングの動きは?

米アイオワ大学図書館、17-20世紀の手書きレシピコレクションをクラウドソーシングでテキスト化するプロジェクトを開始

2012年10月9日、米国アイオワ大学図書館は、同館の所蔵するコレクション“Szathmary Culinary Manuscripts”のテキスト化をクラウドソーシングで行う新たなプロジェクトを開始しました。テキスト化される資料は、米国および欧州の、1600年代から1960年代までの手書きのレシピコレクションで、時代への変遷で味がどのように変わっていくかを伝えるものとのことです。なお、アイオワ大学図書館ではこれまでにも“Civil War Diaries and Letters Transcription Project”という、南北戦争期の日記や手紙のテキスト化を行うクラウドソーシングプロジェクトを実施しています。

Szathmary Culinary Manuscripts and Cookbooks
http://digital.lib.uiowa.edu/cookbooks/

DIY History
http://diyhistory.lib.uiowa.edu/

UI Libraries launches new crowdsourcing site with manuscript cookbooks and more (University of Iowa Libraries 2012/10/9付けの記事)

“史料”テキスト化におけるクラウドソーシング はたしてその成果は?(記事紹介)

2012年9月3日付けのChronicle of Higher Educationが“Historians Ask the Public to Help Organize the Past”という記事を掲載しています。

記事では、デジタル化資料(史料)のテキスト化を一般市民が協力するクラウドソーシングのプロジェクト(米国の旧陸軍省の資料や南北戦争期の日記等のテキスト化プロジェクト)が人文学の分野で様々に行われているとし、それらがコストの節約に役立ち、歴史資料を一般市民に開かれたものにするという声を紹介しています。他方で、クラウドソーシングのテキスト化のスピードは決して満足できるものではないとする論文等、クラウドソーシングに対する慎重な意見も取り上げて解説しています。

米ジョージメイソン大、クラウドソーシングによるテキスト化プロジェクトのためのオープンソースツール“Scripto”をリリース

2012年7月31日、米国のジョージメイソン大学ロイ・ローゼンツヴァイク歴史とニューメディアセンター(Roy Rosenzweig Center for History and New Media:RRCHNM)が、オープンソースのテキスト化ツール“Scripto”をリリースしました。このツールは、Omeka、WordPress、DrupalといったオープンソースのCMSに追加でき、登録利用者がデジタルファイルを閲覧したり、そのファイルをテキスト化して、検索できるようにするためのものです。

RRCHNMは、大学や図書館、文書館、博物館のデジタル人文学プロジェクトにおける共同テキスト化に役立つものであり、特に文化機関においてはボランティアによるクラウドソーシングで活用できるとしています。

Scripto
http://scripto.org/

米国ノースダコタ州の図書館ネットワークODINが、Ex Libris社の図書館システムAlephのクラウド版“AlephPlus”を導入

米国ノースダコタ州の様々な館種の60以上の図書館が参加するネットワーク“Online Dakota Information Network”(ODIN)が、導入しているEx Libris社の図書館システムAlephを、同社のクラウド環境へ移行させたと発表しました。このサービスは“AlephPlus”と呼ばれているようです。ODINがクラウドへの移行を選んだ「切実な」理由のひとつとして、Ex Libris社にインフラの管理やAlephの更新を任せることで、ODINのスタッフは加盟館に対するサポート等に集中できるという点が挙げられています。なお、Ex Libris社は図書館システムVoyagerに対してもクラウド版となる“VoyagerPlus”を提供しているようです。

ODIN migrates to the Ex Libris Cloud by upgrading to AlephPlus(Library Technology Guides 2012/3/27付けプレスリリース)
http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=16688

ODIN
http://www.odin.nodak.edu/

VoyagerPlus
http://upgradevoyager.com/

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