図書館サービス

米・ボストン図書館コンソーシアム(BLC)、加盟館内での図書館間貸出に“Controlled Digital Lending”を導入へ:導入に関する推奨事項等をまとめたレポートも公開

2021年9月14日、19の大学・研究図書館が加盟する米・ボストン図書館コンソーシアム(BLC)は、2021年8月に理事会で承認された計画に基づき、加盟館内での図書館間貸出に“Controlled Digital Lending”(CDL)を導入する意向を表明しました。CDLとは、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す方式です。

BLC内では、2020年9月にCDLワーキンググループの設置が承認され、国内外におけるCDLの状況調査、BLCのステークホルダーとの折衝、CDLに関わる組織との協議を行ってきました。その後、加盟館内の図書館間貸出にCDLを導入するという内容の提言をとりまとめ、理事会に提出しました。ただし、関心のある加盟館のみを対象としたオプトイン方式での導入となっています。

スイスで「COVID証明書」の提示を求める施設等の範囲が拡大:図書館も対象に

2021年9月8日、スイス連邦参事会(Federal Council)が、9月13日から「COVID証明書(COVID certificate)」の提示が必要な施設等の範囲を拡大すると発表しました。実施期間は2022年1月24日までです。

「COVID証明書」はワクチン接種済みであることや、新型コロナウイルス感染症からの回復、検査の陰性を証明するものです。今回の範囲拡大により、博物館・図書館を含む文化娯楽施設等が追加されました。

なお、提示義務に従わない場合、利用者・来場者には100スイス・フランの罰金が科される可能性があり、施設やイベント主催者は罰金または閉鎖となる可能性があると述べられています。

龍ケ崎市立図書館北竜台分館(茨城県)、延期となったオープンに先行してテレワークスペースの利用提供を開始

茨城県の龍ケ崎市立図書館北竜台分館が、オープンに先行して2021年9月14日からテレワークスペースの利用提供を開始しています。

同館は、9月4日のオープンが予定されていましたが、茨城県の非常事態宣言・国の緊急事態宣言の発令を受けてオープンが延期されました。今回、同宣言の発令期間中、市内在住(高校生以上)の人に限って、テレワークスペースの利用提供を先行して実施するものです。

事前の電話予約が必要で、利用時には、図書館利用者カードや身分証の提示が必要です。

オープンに先行して9/14より北竜台分館のテレワークスペースの利用を開始します(龍ヶ崎市立中央図書館)
https://tosyo.city.ryugasaki.ibaraki.jp/info/info210914.html

南アフリカ高等教育委員会(CHELSA)、南アフリカの学術図書館の現状に関するレポートを公開

2021年9月10日、南アフリカ高等教育委員会(CHELSA)が、南アフリカの学術図書館の現状に関するレポート“The State of South African Academic Libraries Report”を公開したと発表しました。テーマは“Embracing New Frontiers”です。

2020年11月に、南アフリカの高等教育の変化・新型コロナウイルス感染症への対応の文脈で学術図書館を概観することを目的として、公立の高等教育機関の図書館26館を対象としてオンライン調査が行われました。レポートでは、同調査の回答20件を基に、「価値提供」「管理・運営」「資金」「施設とインフラ」「蔵書構築・管理」「人的資源」「連携」「新型コロナウイルス感染症への対応」「オープンアクセス」等の観点でまとめられています。

結論の箇所では、南アフリカにおいて、学術図書館は、多様な形式で活発な教育・学習・研究の新しい方法に対応する大学の戦略で重要な役割を果たす場所であること等が述べられています。

福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」が書籍化

2021年9月9日、福井県立図書館は、同館のウェブサイトで公開している「覚え違いタイトル集」が『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』として書籍化されると発表しました。

「覚え違いタイトル集」の中から92事例を掲載し、覚え違いの裏話や司書が正しい本を探す方法等が含まれているとあります。発表によると、2021年10月20日発売です。

お知らせ(新着情報)(福井県立図書館)
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/tosyo/contents/newinfo/index.html
※2021年9月9日欄に「『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』の発売が決定しました」とあります。

長浜市立図書館(滋賀県)、「本のオーダーパック」を開始:希望に合わせた資料をオーダーメイドで用意し貸出

2021年9月8日、滋賀県の長浜市立図書館が、「本のオーダーパック」を開始すると発表しました。

対象は長浜市在住の個人利用者であり、事前に長浜市立長浜図書館へ電話またはメールで申し込みをすれば、オーダーメイドで用意された希望に合った資料を借りることができます。

期間は9月8日から10月31日までで、1日に5人程度、一度に1人10冊程度の貸出が行われます。

「本のオーダーパック」始めます(長浜市立図書館, 2021/9/8)
http://lib.city.nagahama.lg.jp/index.php?flg=topics&sflg=175

参考:
荒川区立ゆいの森あらかわ、「図書館員からあなたへ オーダーメイドBOOKフェア」の展示を実施中
Posted 2021年5月26日
https://current.ndl.go.jp/node/44076

【イベント】愛知県図書館開館30周年記念講演会「公共図書館の過去・現在・未来」(10/29・名古屋)

2021年10月29日、愛知県図書館が、開館30周年記念講演会として「開館30周年記念講演会~いかにして「知の拠点」となり、コロナ禍を乗り越えていくのか~」を開催します。

地域の「知の拠点」である、同県の公共図書館の原点を改めて確認するととともに、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、デジタル化を中心に大きな変化を迎えつつある公共図書館の今後のあり方を考えることを目的としています。

会場は愛知県図書館で、定員は50人です。参加無料で申し込みは不要です。

当日の内容は以下の通りです。

・第1部 講演「近代図書館の先駆け愛知県羽田八幡宮文庫」
岩瀬彰利氏(豊橋市図書館主幹学芸員)

・第2部 講演「愛知県から考える図書館機能の再定置」
講師:福島幸宏氏(慶應義塾大学文学部准教授)

・第3部 シンポジウム「コロナ禍の中の公共図書館におけるデジタルリソースを考える」

マスク着用、手指消毒、換気等の感染症対策を講じて実施され、感染症等の状況により変更又は中止になる場合はウェブサイトでお知らせがされるとのことです。

米国の非営利団体Library Futures Foundation、“Controlled Digital Lending”の利点をまとめたポリシーペーパーを公開

2021年8月25日、米国の非営利団体Library Futures Foundation(LFF)が、ポリシーペーパー“Controlled Digital Lending: Unlocking the Library’s Full Potential”の公開を発表しました。なお、LFFは、知識への公平なアクセス権を擁護する非営利団体“Library Futures Institute”の「並列組織」(parallel organization)であり、法改正及び政策に焦点を当てています。

ポリシーペーパーのタイトルとなっているControlled Digital Lending (CDL)とは、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す方式です。発表によれば米国・カナダの図書館100館以上がCDLを採用しています。

ポリシーペーパーでは、CDLがもたらす利点をまとめるとともに、議会に対し次の点を要求しています。

米国図書館協会(ALA)、図書館のプログラムに関する3年間の基礎的研究プロジェクトを実施

2021年9月7日、米国図書館協会(ALA)が、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)から49万8,805ドルの助成を受けて、図書館のプログラムに関する3年間の基礎的研究プロジェクトを実施すると発表しました。

ALAによるNational Impact of Library Public Programs Assesment(NILPPA)の第2フェーズとして位置付けられており、特にコロナ禍の厳しい状況下において、(1)図書館やコミュニティにとってのプログラムのインパクトはどのようなものか、(2)そのインパクトを達成するために図書館がどのように他機関や指導者と連携しているのか、を調査することで、図書館界での図書館プログラムへの理解を深めるものとされています。

調査は非営利の調査機関Knologyと連携して行われ、アンケート・フォーカスグループ・インタビューを通じてデータを収集し分析するとしています。

【イベント】文部科学省委託事業「令和3年度読書バリアフリーに向けた図書館サービス研修」(11/4・さいたま、11/5・桶川)

2021年11月4日と11月5日に、埼玉県教育委員会の主催、埼玉県立久喜図書館の主管により、文部科学省委託事業「令和3年度読書バリアフリーに向けた図書館サービス研修」が開催されます。

会場と定員は、11月4日がさいたま市文化センターで170人、11月5日が埼玉県桶川市のさいたま文学館で75人です。参加には事前の申し込みが必要であり、後日動画視聴のみの参加も可能とあります。なお、新型コロナウイルス感染拡大状況により、変更・中止の可能性があるとしています。

当日の主な内容は以下の通りです。

●11月4日
・講演「録音資料製作と音訳者に求められる技術」
安田知博氏(音訳講師・フリーアナウンサー)

・記念講演「発達障害の子供を持つ親として思うこと 子育てから学びまで」
牧野綾氏(調布デイジー代表)

・パネルディスカッション「読書バリアフリー法を活用して視覚障害者等への情報提供を 公共図書館・学校図書館・点字図書館の役割」
パネリスト:杉山雅章氏(川崎市視覚障害者情報文化センター所長)、牧野綾氏、生井恭子氏(東京都立鹿本学園)

●11月5日
・行政報告「読書バリアフリー法とその基本計画」
文部科学省

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