図書館サービス

国際図書館連盟(IFLA)、“Controlled Digital Lending(CDL)”を支持する声明を発表

2021年6月16日、国際図書館連盟(IFLA)は、図書館が蔵書をデジタル化し、電子的な複製物を「1部1ユーザー」の制限のもと貸し出す“Controlled Digital Lending(CDL)”に関する声明を発表しました。

発表の中では、CDLはコロナ禍およびポストコロナにおいて、蔵書へのアクセスを提供する自由を図書館に与えるものであり、IFLAはCDLを支持すると述べられています。同声明は、2021年5月にIFLAの運営理事会(Governing Board)において承認されたものであり、それぞれの国や地域における政策を考慮する必要があるとしつつ、CDLの概要、CDLに関する経済的・法的根拠等を示しています。

経済的根拠について、市場はデジタル資料へのアクセスを一貫して公正な形では提供できないこと等を挙げています。法的根拠については、収集・貸出の自由は図書館機能の核となる、デジタル資料の利用は少なくとも紙媒体の資料と同程度の柔軟性を持つべきである、複数の例外規定や権利制限を同時に適用することは許容できるものであるといった3点が、原則として挙げられています。

米国議会図書館(LC)、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休止していた閲覧サービスを14か月以上ぶりに再開

新型コロナウイルス感染拡大防止のため閲覧サービスを休止していた米国議会図書館(LC)が、2021年6月1日から、閲覧サービスを14か月以上ぶりに再開しています。

6月1日からは、法律図書館(Law Library)、地理 ・地図(Geography and Map)閲覧室、手稿(Manuscript)閲覧室、逐次刊行物・政府刊行物(Serial and Government Publications)閲覧室が再開され、6月14日からは、舞台芸術(Performing Arts)閲覧室、録音資料(Recorded Sound)閲覧室、版画・写真 (Prints and Photographs)閲覧室、動画(Moving Image)閲覧室が再開しています。

利用にあたっては、事前にレファレンスインタビューを受けて、24時間前までに電話かオンラインレファレンスサービス“Ask a Librarian”を通じて予約する必要があります。

イングランド芸術評議会(ACE)、国内全ての公共図書館のための単一のデジタルプラットフォームの開発・公開のため340万ポンドを拠出すると発表

2021年6月3日、イングランド芸術評議会(ACE)は、国内全ての公共図書館のための単一のデジタルプラットフォームSingle Digital Presence(SDP)の開発のために340万ポンド拠出すると発表しました。

SDPは、ACEと英国図書館(BL)が共同で取り組んでいるもので、国内の図書館のコレクション・展示・オンラインイベントへの国内外からのアクセスを向上させることを目的としたものです。

2018年から2020年にかけて行われた第1段階では、世界の類似のプロジェクトの広範な調査や、プラットフォームの動作や必要な資源の検討のための協議が行われていますが、今回の資金は、同取組の次の段階として、ソフトウェアの開発・様々な図書館行政庁(library authority)との動作テスト・技術的なプロトコルの策定等、プラットフォーム構築のために必要な技術アーキテクチャを検討するために用いられます。また、資金のうち100万ポンドは国内の図書館がSDPに対応できるよう、IT機能の向上支援のため用いられます。

実施期間は3年間で、2年目にプラットフォームの公開が想定されています。

saveMLAK、「COVID-19の影響による図書館の動向調査(2021/05/31)」の結果を発表

2021年5月31日、saveMLAKが、「COVID-19の影響による図書館の動向調査(2021/05/31)」の結果を発表しました。

同調査は、2021年5月10日にsaveMLAKが結果を公開した第18回調査に続く、第19回目の調査として、5月28日10時から5月31日19時にかけて実施されました。調査対象は、全国の公共図書館等1,728館です。

発表によると、新型コロナウイルス感染症の影響で休館している図書館は342館と、前回調査時点の150館から倍増しており、入館記録を取っているのは278館でした。また、緊急事態宣言の対象となっている10都道府県の図書館では、51.99%の287館が休館していると述べられています。ウェブページでは「緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の影響」、「各図書館の状況・取り組み」等についてもまとめられています。

同調査のデータは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC0で公開され、saveMLAKのウェブページからダウンロードできます。また、調査の根拠となったウェブページの中で、可能なものはInternet ArchiveとArchive todayに保存され、調査時点のページを閲覧できます。

【イベント】第438回機振協セミナー「ウェブサイトは閲覧室:渋沢栄一記念財団情報資源センターの事業スタイルについて」(6/22・オンライン)

2021年6月22日、第438回機械振興協会セミナーとして、「ウェブサイトは閲覧室:渋沢栄一記念財団情報資源センターの事業スタイルについて」がオンラインで開催されます。

公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターの茂原暢氏を講師とし、同センターの設立の経緯・事業スタイルを概観し、あわせて、コロナ禍における図書館サービスのヒントについて講演が行われます。

定員は90人(先着順・要事前申込)であり、参加費は無料です。

「ウェブサイトは閲覧室:渋沢栄一記念財団情報資源センターの事業スタイルについて」(機械振興協会)
http://www.jspmi.or.jp/system/seminar.php?ctid=120307&smid=195

フランス図書館員協会ら、元老院に提出された図書館および公読書の発展に関する法案に対する意見を発表

2021年5月6日付で、フランス図書館員協会(ABF)、県立図書館員協会(Association des Bibliothécaires départementaux)、市町村立図書館長等により構成される協会“Association des directrices et directeurs des bibliothèques municipales et groupements intercommunaux des villes de France”が、連名により、図書館および公読書の発展に関する法案に対する意見を発表しました。

同法案は、2月3日に元老院(Sénat、上院)へ上院議員のSylvie Robert氏らにより提出され、6月9日に審議が予定されています。

ABFは、同法案への賛同の意を示し、公共図書館の使命や図書館への自由かつ無料なアクセス、コレクションの多元性と多様性、図書館員の専門資格等について法律で初めて言及されることになると指摘しています。

立正大学図書館、「古書資料館バーチャルツアー」を公開

2021年4月20日、立正大学図書館が、「古書資料館バーチャルツアー」を公開したことを発表しました。公開期間は6月30日までです。

画像は4月1日時点のものであり、「古書資料館バーチャルツアー」内の棚番号と対応している、4月1日時点の配架リストも掲載されています。

古書資料館バーチャルツアーを公開しました(立正大学図書館, 2021/4/20)
https://www.ris.ac.jp/library/news/cb6q79000000blqu.html

古書資料館紹介(立正大学図書館)
https://www.ris.ac.jp/library/kosho/introduction.html

米国・英国・オーストラリアにおける公共図書館のサービスに関する調査報告書(記事紹介)

米国の出版情報誌“Publishers Weekly”に、2021年5月6日付で、公共図書館のサービス状況に関する調査報告書についての記事“Report Urges Library Leaders to Address Decline in Public Library Usage Stats”が掲載されました。

英国の書店の元最高経営責任者であるTim Coates氏による調査報告書“Freckle Report 2021”の内容が紹介されています。記事によると、同報告書は、米国・英国・オーストラリアにおける公共図書館のサービスに焦点を当てており、図書館に関係する政府機関等が発表したデータや2021年4月に実施された調査の結果をまとめています。

公共図書館の来館利用は、米国では2018年までの8年間で31%、英国では2000年以降70%、オーストラリアでは10年間で22%減少したと述べられています。また、新型コロナウイルス感染症感染拡大の読書行動に対する影響について、全ての年齢層で読書量が増えたこと、デジタルコンテンツの提供・利用が増えた一方、紙媒体の資料の利用が減少したこと等を挙げています。

韓国・文化体育観光部、韓国図書館協会(KLA)等と共同で、地域の特性にあわせた公共図書館の新築・改修を支援すると発表:建築・デザイン・図書館といった多様な分野の専門家からなるコンソーシアムを結成して支援

2021年5月11日、韓国・文化体育観光部が、韓国図書館協会(KLA)・湖西大学校産学協力団と共同で、地域の特性にあわせた公共図書館の新築・改修に関してコンサルティングを行うと発表しています。

対象は14の市・道の62の公共図書館で、今回、建築・デザイン・図書館といった多様な分野の専門家からなるコンソーシアムを結成し、建築に加え、利用者・サービスプログラムといった図書館運営に関してもコンサルティングを行うとしています。

具体的には、企画段階から建設計画・運営計画を診断することで、公共図書館の規模や予算拠出に関する不確実性を減らし、地域の特性や多様性を反映できるように支援するとしています。また、新しい文化・技術と最新の状況を反映した未来型の公共図書館となるようにも支援するとしています。その他、個々の図書館にあった空間整備計画、蔵書計画、地域特性に合わせたサービス運営といった点も具体的に相談に乗り、効率を高めるとしています。

支援にあたっては、ウェブサイト「図書館建設計画支援システム」を通じて、オンラインまたはオフラインで地方公共団体でネックとなっている事項に関し、迅速に対応する方針であるとしています。

saveMLAK、「COVID-19の影響による図書館の動向調査(2021/05/09)」の結果を発表

2021年5月10日、saveMLAKが、「COVID-19の影響による図書館の動向調査(2021/05/09)」の結果を発表しました。

同調査は、2021年4月13日にsaveMLAKが結果を公開した第17回調査に続く、第18回目の調査として、5月7日10時から5月9日24時にかけて実施されました。調査対象は、全国の公共図書館等1,728館です。

発表によると、新型コロナウイルス感染症の影響で休館している図書館は150館であり、入館記録を取っているのは285館でした。また、「緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の影響」、郵送サービスやイベントをはじめとした「各図書館の状況・取り組み」等がまとめられています。

同調査のデータは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC0で公開され、saveMLAKのウェブページからダウンロードできます。また、調査の根拠となったウェブページの中で、可能なものはInternet ArchiveとArchive todayに保存され、調査時点のページを閲覧できます。

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