図書館サービス

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中の米・セントルイス郡図書館、子どもを対象に、ドライブスルー方式で朝食・昼食やおむつを提供

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中の米・セントルイス郡図書館が、NPOのOperation Food Searchと連携し、2020年3月30日から、18歳以下の子どもを対象に、同館の9つの分館の駐車場において、毎週月・水・金の10時から12時まで、ドライブスルー方式で、朝食と昼食の無償提供を行っています。

また、4月3日からは、毎週金曜日の10時から12時まで、NPOのSt. Louis Area Diaper Bankと連携し、4つの分館の駐車場で、ドライブスルー方式で3歳以下の子どもを対象におむつ25枚を配布する取組も開始しました。おむつの寄附も受け付けるとしています。

4月4日付の同館Twitterによると、同日、5,700件以上の食事と1万8,000枚以上のおむつが提供されたとしています。

感染症拡大の状況下において図書館資料の衛生状態を保つ方法(記事紹介)

American Libraries誌の2020年3月27日付ブログ記事として、フリーランスの著作家であるLara Ewen氏による“How to Sanitize Collections in a Pandemic”が公開されています。

公開されたブログ記事は、新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中で、利用者・図書館職員双方の安全を保つための課題等について、専門家の様々な意見を紹介する内容です。ブログ記事ではフロリダ大学図書館の資料保存担当者であるデュラン(Fletcher Durant)氏のコメントを紹介しながら、図書館資料の衛生状態を保ち安全を確保するために、簡単・安全でコストのかからない方法は、時間をかけてウイルスを隔離することであることを指摘しています。デュラン氏は、最低24時間、できれば14日間ウイルスから隔離することが最良の消毒方法であり、全ての図書館が2020年3月17日付の米国図書館協会(ALA)の勧告に従って、閉鎖すべきであると提案しています。デュラン氏は、図書館は感染症拡大を媒介するリスクを孕んだ施設であり、そのような事態が発生した場合には利用者の健康への直接的な影響のみならず、図書館への社会的な信頼低下を招く可能性がある、とコメントしています。

飛騨市図書館・飛騨市神岡図書館(岐阜県)、同館ウェブサイトに「飛騨市図書館館長より皆様へご挨拶」を掲載:司書の人員不足により2020年4月1日から貸出返却・予約以外の一部の図書館サービスを休止

2020年3月26日、岐阜県の飛騨市図書館・飛騨市神岡図書館が、同館ウェブサイトに「飛騨市図書館館長より皆様へご挨拶」を掲載しました。

4月1日から貸出返却・予約以外の一部の図書館サービスを休止することを受けてのもので、休止するサービスの再開時期は未定としています。

飛騨市図書館・神岡図書館両館ともに開館時間が変更されるほか、リクエストの受付・相互貸借サービスが休止されます。

また、飛騨市図書館では、新刊の受入、所蔵調査以外のレファレンスの受付、図書館資料の複写(コピー)、複写郵送サービス、寄贈図書の受付、司書の選書による団体貸出、団体向け出張サービス(読み聞かせ・ブックトーク等)、館内の特集本展示のほか、定例イベントの一部が休止となります。また、受入数の変更はないものの雑誌の受入頻度が減少(月4回程度)するほか、2階高度情報センター施設予約・問合せが飛騨市教育委員会のみでの対応となるとしています。

同市では前身の古川町立図書館時代より専任司書を雇用していましたが、正職員ではなく、嘱託職員であり、2020年度からは会計年度任用職員となり継続的な雇用ができない状況であると説明されています。

中国の図書館が各地で再開:新型コロナウイルス感染防止のため様々な対策を実施(記事紹介)

中国新聞網による2020年3月24日付けの記事で、新型コロナウイルス感染防止のために休館していた中国国内の図書館が各地で再開していること、利用者の感染防止のために様々な対策を実施していることが紹介されています。

多くの図書館で採用されている対策として、施設内及び資料の消毒、換気、施設全体のうち一部のみの開放、入館者数の制限、1.5メートル以上の座席間距離の確保等を挙げています。

各図書館での具体例も紹介されています。例えば広東省の広州図書館では、換気、閲覧座席数の削減、利用者間の距離確保に加え、返却資料は少なくとも三度の消毒処理を行った上で再排架しています。湖南省の湖南図書館でも、返却資料の消毒処理を行っており、利用者用にセルフ図書消毒機も設置しています。

また、広東省立中山図書館では、施設内の消毒を朝・昼・晩の計三度実施しており、セルフサービスの設備は二時間に一度消毒しているとあります。

その他、入館時の体温検査、利用者情報の確認、マスク着用の義務付けを行っている図書館の例や、複数の図書館におけるオンラインサービス強化等について紹介されています。

ホームレスの人々へのサービス:新型コロナウイルスによる休館中にできること(米国)

米国図書館協会(ALA)パブリックプログラムオフィスのウェブサイト“Programming Librarian”に、2020年3月17日付で“Serving Patrons Experiencing Homelessness in a COVID-19 Shutdown”という記事が掲載されています。

公共図書館を利用しているホームレスの人々にとって、新型コロナウイルスによる休館がもたらす影響がとりわけ大きいことを指摘し、休館中に図書館側ができることとして次のような点を紹介しています。

・図書館の玄関や窓をメッセージボードとして使用する。インターネットにアクセスできない人々に対しては、玄関や窓の掲示が情報源として機能しうる。掲示を通じ、地域の避難所やフードバンクのリストなど、現在必要な支援が受けられる場所の情報を提供する。
・図書館のウェブサイト上でも、玄関や窓での掲示と同じく支援が受けられる場所の情報を掲載する。ウェブサイトが、中流階層の人々だけでなく、大勢の人々に語りかける内容となっていることを確認する。
・地域の自治体や組織とのパートナーシップを構築し、その最前線に立つ。ホームレスや食料不安を経験している人々のための緊急時対応計画が地域にない場合は、その策定をリードする。

米・Ithaka S+R、アンケートに基づいて新型コロナウイルス感染症拡大に伴う米国の学術図書館の暫定的な対応状況を報告

米・Ithaka S+Rは2020年3月15日付で、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う米国の学術図書館の暫定的な対応状況を報告した記事“Academic Library Strategies Shift to Closure and Restriction”を公開しました。

Ithaka S+Rは2020年3月11日の午後8時(米国東部標準時)から、米国の学術図書館向けに新型コロナウイルス感染症への対応に関するオンラインアンケートを実施し、3月13日にアンケート開始から24時間経過時点の213件の回答に基づく対応状況を報告した記事を投稿しました。今回公開された記事はその後の48時間の間に収集された194件の回答の内容が含まれており、開始24時間時点で収集された回答と比較しながら米国の学術図書館の対応状況を報告しています。

Ithaka S+Rは、最新の回答では24時間時点の回答と比較して、休館・開館時間短縮・来館制限・サービス制限・リモートワークの拡大等を実施する学術図書館の数が顕著に増加していることを指摘し、平常通りのサービス提供を行う館はもはや少数派であることを報告しています。その他、米国の学術機関・学術図書館の主な対応状況として以下のことを報告しています。

中国・上海図書館が来館による資料の貸出・返却サービスを再開:対象はオンライン予約を行った利用者に限定

2020年3月12日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため臨時休館していた中国・上海図書館が、児童向け図書を除く図書・雑誌の貸出・返却サービス再開を発表しました。ただし、利用できる館内エリアは一部に限定されています。

入館に際しては、上海図書館のWechat(微信)公式アカウントからオンライン予約を行い、入館用QRコードを取得した上で提示すること、あわせて、「随申碼」というQRコードの表示が「緑」であることを示す必要があります。「随申碼」は、過去の滞在地域や新型コロナウイルス感染者との接触有無等から、感染リスクを判定して色で表示する仕組みとなっています。安全を示す「緑」表示と、公共の場所への立ち入り制限等の対象となる「赤」「黄」表示の三種類があります。

なお、2020年3月18日付けの新民網の記事によれば、入館予約の完了情報が「随申碼」に取り込まれる仕組みとなったため、18日以降、予約済みの利用者は「随申碼」のみの提示で入館可能となったとあります。

大分県立図書館、新型コロナウィルス感染拡大防止に伴う臨時休館期間に限り「宅配貸出サービス」(宅配図書館)を実施

2020年3月6日、大分県立図書館は、3月7日の午前9時から新型コロナウィルス感染拡大防止に伴う臨時休館期間に限り、「宅配貸出サービス」(宅配図書館)を開始することを発表しました。

大分県立図書館の「資料利用券」を持つ利用者がサービス対象で、通常貸出可能な図書を1人10冊まで貸出することができます。同館ウェブサイトからダウンロードした貸出申込書を郵送・FAXで送付、またはウェブサイト上の申込フォームから貸出を申し込むことができます。7日午前9時の受付開始後、準備の整った資料から順次発送されます。

貸出期間は原則として、宅配に要する期間を含め15日以内です。送料は利用者負担となります。資料を返却するためには、臨時休館の終了まで、同館のブックポストへの投函、または郵送・宅配便等で同館宛に返送する必要があります。

根室市図書館(北海道)、臨時休校中の子どもを対象とした宅配サービスを実施中

北海道の根室市図書館が、臨時休校中の児童・生徒や乳幼児を対象とした宅配サービスを実施中です。

対象は0歳から18歳までの子どもがいる家庭で、期間は3月5日から3月15日までです。申込は電話・FAXで受け付けており、貸出冊数は1人10冊までです。年齢や希望に合わせたセットも用意されています。

午前中受付分は当日14時以降、午後受付分は翌日の宅配です(一部地域は翌日の宅配)。本は図書館で消毒して届けられ、貸出中の本がある場合は回収も行なわれます。報道によると、図書館のバスなど5台を使って自宅まで本を届けるとのことです。

宅配サービスについて(こども向け)(根室市図書館)
https://www.lib-nemuro.jp/osirase.html

子どもたちに読書の時間を 根室市図書館、休校で児童らに宅配(毎日新聞, 2020/3/5)
https://mainichi.jp/articles/20200305/k00/00m/040/021000c

中国の文化・観光部、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休館している公共図書館が再開館する際に踏まえるべき事項を定めたガイドラインを公表

2020年2月25日、中国の文化・観光部は、「公共図書館、文化館(站)恢復開放工作指南」を公表しました。新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休館している公共図書館や文化館が、再開館する際に踏まえるべき事項を定めたガイドラインです。

ガイドラインは以下の5章に分かれており、合計16の事項が列挙されています。

1.再開館に関する一般要求事項
2.職員の健康状態のモニタリング・管理の強化
3.館内における予防の着実な実施
4.利用者の入退館管理の強化
5.非常事態における適切な対応の実施

1では、感染リスクが高い地域では引き続き休館とする一方、それ以外の地域での再開館は当地の党委員会・政府の判断によること、再開館前に計画策定と準備を行うこと等を定めています。

2では、入館前の体温チェックの実施、不要な外出を避けるなど個人でも予防に努めるよう指導すること、時差通勤や離れて食事をとるなど密集を避けること、会議については、開催数・規模の縮小と時間の短縮を行うとともに、参加者はマスク着用の上で安全な距離を保つこと等を定めています。

ページ