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英・JiscとTaylor & Francisグループ、3年間の転換契約を締結

2020年3月2日、英・JiscとTaylor & Francisグループは、3年間の転換契約を締結したことを発表しました。契約への参加メンバーには、3年経過後にさらに2年の延長を可能とするオプションも提供されます。

発表によれば、契約には以下の内容が含まれています。

・英国の著者へのOA出版。Taylor & Francisグループの“Open Select journals”において、合意された上限まで、先着順で著者の費用負担なしにOA出版できる。
・現在の蔵書数に応じた購読コンテンツへの読み取りアクセス。
・参加メンバーが自館のOA成果物をモニターできる“Taylor & Francis Research Dashboard”を含む、OAインフラの提供。

Taylor & Francisグループは英国における全研究の9%を出版する最大の人文・社会科学系出版社とあり、そのため今回の契約締結は、科学・技術・医学(STM)分野の研究者ほどの資金を得られていない人文・社会科学分野の研究者向けのOAルートとして特に重要なもの、と述べています。

Wiley社、英JiscのPublications Routerに対しオープンアクセス論文のフルテキストのデータ提供を開始

2021年4月13日、英・Jiscは、Wiley社がJiscのPublications Routerに対しオープンアクセス(OA)論文のフルテキストのデータ提供を開始したことを発表しました。なお、Publications Routerとは、論文のメタデータおよび全文を出版社等から各大学の機関リポジトリ等へ通知・転送するためのシステムです。

JiscとWiley社は2020年3月に4年間の“Read and Publish”契約を締結したことを発表しており、同契約により英国の研究者がWiley社の学術誌でOAの論文を公表する割合は、1年目に27%から85%へ上昇し2022年には100%に達し得る、としていました。今回の発表では、Publications Routerへの提供開始はこの契約を踏まえたものであると述べています。

英・Jisc、英国の大学における学術誌購読契約の評価のためにダッシュボード・サービス“Unsub”を使用することを発表

2021年3月30日、英・Jiscは、英国の大学における学術誌購読契約の評価のために、ダッシュボード・サービス“Unsub”を使用することを発表しました。

“Unsub”は、非営利のソフトウェア企業Our Research社が2019年に作成しました。“Unsub”は様々な学術誌購読シナリオの予測を生成でき、これによりJiscは各大学やコンソーシアム全体での購読パッケージのコストとメリットに関する洞察を得ることが可能となる、とあります。

発表によれば、Unsubは現在、世界中の400以上の研究図書館のほか、米・LYRASISやカナダ研究知識ネットワーク(CRKN)等のコンソーシアムでも利用されています。Jiscは、今回のUnsubの利用開始により、Unsubによるデータに基づいた洞察を英国の高等教育セクター全体に拡大できるとしています。

英・Jisc、新興の大学出版局によるオープンアクセス出版を支援するためのツールキットを公開

2021年3月25日、英・Jiscは、新興の大学出版局(New university pres:NUP)によるオープンアクセス(OA)出版を支援するためのツールキット“New university press toolkit”を公開しました。

Jiscは2017年に、大学や学界主導の学術出版の動向をまとめた報告書“Changing publishing ecologies”を公開しており、同報告書で示された推奨事項「OA出版を行う大学・図書館主導の新しい出版局の企画・設立を支援するためのベストプラクティスをまとめたツールキットを作成すること」が本ツールキット作成の契機となっています。

本ツールキットは、11の主要セクションからなり、CC-BYライセンスで公開されています。既存のNUPだけでなく、これから出版局を設立する、あるいは設立を検討するに当たって、次のようなキーポイントをよりよく理解する上で役立つとしています。

・出版局設立が妥当であると示すために、どのように組織の賛同を得、資源と予算の要件を理解するか
・どのように持続可能性を達成し、その定義を行うか
・どのように著者の関心を引き、著者を支援するか

英国の機関リポジトリアグリゲーターCORE、PubMedのLinkOut機能に対応:PubMedユーザーにCOREポータルサイト上で利用可能な文献フルテキストへのリンクを直接提供

2021年2月3日付で、英・Jiscは研究支援活動等を紹介するブログ“Research”の記事として、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREが米国国立医学図書館(NLM)の生物医学文献データベースPubMedのユーザーに対して、文献のフルテキストを提供可能になったことを紹介しています。

COREのPubMedユーザー向けのフルテキスト提供は、PubMedによる外部サービスへの直接リンク提供機能“LinkOut”を利用して行われます。COREのポータルサイト上で利用可能な文献について、PubMedの検索結果画面上に、フルテキストへのリンクが形成された専用アイコンが表示されます。

同記事では、数十万件規模の文献がPubMedから直接利用可能になったことを説明しています。また、今回のフルテキスト提供は、CORE収録の論文データとPubMedのデータとを、効率的で正確に照合可能なアルゴリズムの新たな導入により実現したことを紹介しています。

COREは、Jiscと英国Open Universityによる非営利のサービスとして提供されています。

英・JiscとSpringer Nature社、既存の“Read and publish”契約の対象に医学・科学関連学会のジャーナルコレクション“Academic Journals”を追加して2022年まで延長

2021年1月20日、英国のJiscとSpringer Nature社は、締結済のSpringerブランドのジャーナルに関する転換契約について、nature.comが提供する医学・科学関連学会のジャーナルコレクション“Academic Journals”のタイトルを対象に加えて契約期間を延長したことを発表しました。

2,200誌以上のSpringerブランドのジャーナルと38誌のAcademic Journalsのジャーナルを対象とした同契約は、2021年1月から2022年12月までを契約期間とし、英国の104大学が参加しています。2020年には同契約によって4,674件の論文がオープンアクセス(OA)となっており、対象タイトルの増加等によって、2021年には英国で助成を受けた研究成果物の出版や利用のさらなる増加が見込まれる、としています。

英・Jisc、機関向けのSaaS型ソリューションとしてPlan Sの要件に準拠した次世代研究リポジトリの提供を開始

2020年12月8日、英国のJiscは、機関向けのSaaS型ソリューションとして、“Research repository”の提供を開始したことを発表しました。

“Research repository”は、オープンアクセス論文・研究データ・学位論文等を含む多様な研究成果を単一のシステムで管理可能なリポジトリを提供するサービスです。研究機関はサービスの利用により、Plan Sが求める要件や研究助成機関・出版社等のオープンスカラシップに関する義務の順守が可能になることなどを、その特徴として紹介しています。

また、相互運用性の高いシステムを採用しているため、最新研究情報システム(CRIS)データの自動収集をはじめ、各研究機関の研究管理システムとの効率的な連携が可能なこと、登録された研究データの「FAIR原則」順守状況を確認できる“FAIR checker”機能を備えていることなどが説明されています。

英・Jisc、“Open Access Switchboard”への支援を発表

2020年12月3日、英・Jiscは、英国研究・イノベーション機構(UKRI)及び英・ウェルカム財団とともに、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)が主導する“Open Access Switchboard”(OA Switchboard)を支援することを発表しています。

発表によれば、“OA Switchboard”は、研究コミュニティの完全・即時のOAへの移行を支援し、研究出版においてOAを主流モデルとするための取組を簡略化するものです。“OA Switchboard”のウェブサイトによれば、研究者・出版社・助成機関・研究機関間の情報交換改善によるOA戦略の実現促進を目指しており、関係者に対し標準化された論文単位の情報を交換できる「中央情報交換ハブ」となるサービスを提供します。

“OA Switchboard”の開発は2020年に開始され、2021年1月1日からの運用開始を予定しています。Jiscは“OA Switchboard”と協力し、どうすればそのサービスが提供する共有データ及びインフラから英国の機関が最大限の恩恵を享受できるかを検討しているとあります。

英・JiscとWiley社、英国の主要大学及び英国科学振興協会(BAAS)のアーカイブ資料の新たなデジタルコレクション構築を目的としたパートナーシップ関係を拡大

2020年11月19日、英国のJiscとWiley社は、新たなデジタルコレクション“British Association for the Advancement of Science”の構築のため、英国の主要大学及び英国科学協会(BSA)とのパートナーシップ関係を拡大したことを発表しました。

“British Association for the Advancement of Science”は、歴史的に価値の高い一次資料を提供するWiley社のデジタルプラットフォーム“Wiley Digital Archives”へのホスティングの下で構築が進むデジタルアーカイブコレクションです。1830年代から1970年代までの約150年間の英国科学史の記録として、英国の主要大学及びBSAの前身の英国科学振興協会(BAAS)のアーカイブ資料で構成されます。ヘリウムガスを発見した天文学者ロッキャー(Joseph Norman Lockyer)のメモやノーベル化学賞受賞者ラムゼー(William Ramsay)の講演ノートなどを収録し、完成時には約100万ページ相当の規模となることが見込まれ、収録内容の9割以上が初めてデジタル化される資料となります。

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