Linked Data

オープン化された引用データのデータセットCOCIの提供するデータ件数が10億件を突破

2021年8月4日、セマンティックウェブ技術の活用によるオープンな書誌データ・引用データ公開を通してオープンスカラシップの推進に取り組む非営利団体OpenCitationsは、“COCI, the OpenCitations Index of Crossref open DOI-to-DOI citations”(COCI)の提供するオープン化された引用データの件数が、10億件を突破したことを発表しました。

このマイルストーンに到達するにあたり、学術出版物のオープン・サイテーション(引用データのオープン化)を推進するイニシアティブInitiative for Open Citations(I4OC)が大きな役割を果たしたことが述べられています。I4OCの取り組みによって、主要な学術出版社がオープン・サイテーションに対する考えを変化させたことを指摘しています。

最新版のCOCIのリリースに先立ち、2020年12月にエルゼビア社が「研究評価に関するサンフランシスコ宣言」(DORA)に署名しました。このことによって、同社のジャーナルに掲載された全論文の参考文献リストがCrossref経由でオープンになり、最新版のCOCIで利用できるようになりました。

Canadian Federation of Library Associations、BIBFRAMEに関するタスクフォースの最終報告を公開

2021年6月14日、カナダの図書館コミュニティを統合する組織Canadian Federation of Library Associations(CFLA-FCAB)が、同組織のタスクフォース“Canadian BIBFRAME Readiness Task Force”の最終報告を公開しました。

同タスクフォースは、MARCからBIBFRAMEへの移行がカナダの図書館にもたらす影響の概説や理解状況の把握、推奨事項の策定等を行うものとして、2018年に設立されました。報告書は、英語版とフランス語版が公開されており、現在のBIBFRAMEの適用・移行に関する状況、カナダの図書館におけるLinked Dataに関する検討事項、利害関係者等を整理しています。

また、同タスクフォースがカナダの図書館を対象に、BIBFRAMEに関する理解度と移行の準備状況等を評価することを目的として実施した調査の結果と、BIBFRAMEへの移行に関する推奨事項がまとめられています。

国際図書館連盟(IFLA)、図書館とWikimediaプロジェクトをつなぐことを目的とした “WikiLibrary Manifesto”に署名

2021年6月15日、国際図書館連盟(IFLA)が、“WikiLibrary Manifesto”への署名を発表しました。

“WikiLibrary Manifesto”は、Linked Open Data(LOD)等のオープンな形式での知識の流通を促進するために、図書館と、WikibaseをはじめとしたWikimediaのプロジェクトをつなぐことを目的とした声明です。目標として、芸術・文化・科学のためのLODネットワークの構築および実現が掲げられています。ウィキメディア・ドイツと図書館の間の議論と協力により作成された、FAIR原則の適用を支援するものであり、7つの原則と5つの方策で構成されています。

発表の中では、図書館とWikimediaは、情報と知識の共有という同一の目的を持っていることが述べられています。

IFLA signs the WikiLibrary Manifesto(IFLA, 2021/6/15)
https://www.ifla.org/node/93952

E2391 - NCR2018年版が規定するエレメント等の語彙のRDFデータ公開

筆者が委員として参加している日本図書館協会(JLA)目録委員会は,日本目録規則2018年版(以下「NCR2018」;CA1951参照)が規定している実体,エレメント,語彙のリストの用語,関連指示子のそれぞれについて,その定義データをRDF(メタデータ記述の汎用的な構文枠組みの規定)に基づいた形式でCC BY 4.0の条件の下で2020年12月に公開した。これはLOD(Linked Open Data;CA1746参照)の実現に向けた取り組みの最初の一歩と位置づけられる。その後,2021年4月にも一部データの修正を行っている。

国際図書館連盟(IFLA)書誌分科会・目録分科会・主題分析及びアクセス分科会共催のウェビナー“New horizons: emerging metadata standards and practices in the 21st century”の資料および動画が公開

2021年5月28日、国際図書館連盟(IFLA)の書誌分科会・目録分科会・主題分析及びアクセス分科会の共催により開催されたウェビナー“New horizons: emerging metadata standards and practices in the 21st century”のスライドおよび動画が公開されています。

同ウェビナーは、5月27日に、メタデータの標準や実務について幅広く議論し、IFLAのメタデータ関連の分科会や標準化グループの最新動向を把握してもらうことを目的に開催されました。

BCM Review Group、ISBD Review Group、Linked Data技術小委員会(LIDATEC), Permanent UNIMARC Committeeによるライトニングトーク、パネルディスカッション、ライトニングトークやパネルディスカッション等への質疑応答などが行われています。

デジタルアートの保存に取り組む米国の団体Rhizome、ボーンデジタルの芸術作品のアーカイブ“ArtBase”をリニューアル

2021年4月26日、デジタルアートの保存に取り組む米国の団体Rhizomeが、ボーンデジタルの芸術作品のアーカイブ“ArtBase”をリニューアルしたことを発表しました。

“ArtBase”は、1999年に公開されたものであり、4月28日時点では、2,200件以上の作品のデータが蓄積されています。リニューアルの背景として、作品の外部にある技術的要素が必要であり、制作・流通の文脈と関連付けて理解される等の性質を持つボーンデジタルの芸術作品は、従来のシステムになじまず、データの使用性、アクセス可能性、他のデータセットとの互換性に制約が生じること等を挙げています。

発表では、今回のリニューアルについて、Wikibaseを用いたソフトウェア・インフラストラクチャーを採用したこと、SPARQLエンドポイントが利用可能であること等が述べられています。

E2372 - 2020年度NDLデジタルライブラリーカフェ<報告>

ディスカッションでは,データの利用拡大には,流行や時事によらず多様に使える汎用的なオープンデータセットの提供や,巨大で多様なデータの統合的な分析に使えるように,メタデータへの日本十進分類法(NDC)による分類付与やData Catalog Vocabulary(DCAT)等の標準的な語彙とWARPからの出力項目との対応表の作成・公開が有効等の意見があった。

慶應義塾ミュージアム・コモンズ、慶應義塾の文化コレクションを発信するポータルサイト“Keio Object Hub”を公開

2021年4月14日、「コモンズ」として機能する大学ミュージアムである慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)が、慶應義塾の文化コレクションを発信するポータルサイト“Keio Object Hub”を公開しました。

同ポータルサイトは、学内の図書館、研究所、学部、一貫教育学校等で収蔵・活用されてきた文化財コレクションについて、データベースを連携させ、展覧会等の学内の文化関連活動と結びつけ、慶應義塾のアートとカルチャーを一望できるものとされています。

発表によると、画像やメタデータはIIIFに対応しており、公開時点では約1万1,500件の文化財情報が掲載されています。今後もコレクションを追加するほか、Linked Open Dataへの対応やジャパンサーチとの連携も計画しているとあります。

慶應義塾のアート&カルチャーを発信するポータルサイト「Keio Object Hub」(v1.0)公開(慶應義塾, 2021/4/14)
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2021/4/14/28-79381/

E2368 - 「次世代のメタデータへの移行」に関する報告書

2020年9月,OCLC Researchは,次世代のメタデータへの移行に関する報告書,“Transitioning to the Next Generation of Metadata” を公開した。本報告は,メタデータ・マネジメントに関する意見交換等の活動を行う“OCLC Research Library Partners Metadata Managers Focus Group” による,2015年から2020年にかけての議論や次世代のメタデータに関わる予測の集大成であり,近年のメタデータの展開の概観と,次世代のメタデータへの移行が図書館サービスに与える影響の検討を行っている。

フランス・高等教育書誌センター(Abes)、学術出版物のメタデータのRDFストア“scienceplus.abes.fr”のベータ版を公開

2021年3月11日、フランスの高等教育・研究・イノベーション省が所管する高等教育書誌センター(Abes)が、学術出版物のメタデータのRDFストア“scienceplus.abes.fr”のベータ版を公開したことを発表しました。

“scienceplus.abes.fr”では、Abesが出版社から二次利用の権利を取得した、電子媒体の学術出版物のメタデータが提供されています。フランスの大学図書館の総合目録“Sudoc”のメタデータが雑誌や電子書籍のタイトルレベルなのに対し、“scienceplus.abes.fr”のメタデータは記事・章レベルであり、相互運用性のある形式で提供するとされています。

発表によると、“scienceplus.abes.fr”はSPARQLに対応しており、Linked Open Data(LOD)の原則・メカニズムに則っています。また、著者のデータについては、“Sudoc”の典拠ファイル“IdRef”や、ORCIDと連携していること等が述べられています。

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