出版

国際出版連合(IPA)、米トランプ政権がボルトン元大統領補佐官の著書の出版差し止めを裁判所に求めた問題を受けて同書の出版社サイモン&シュスター社への支持を表明

2020年6月18日、国際出版連合(IPA)は、米国のトランプ政権が元大統領補佐官ボルトン(John Bolton)氏の著書“The Room Where It Happened”の出版差し止めを裁判所に求めた問題を受けて、同書を出版するサイモン&シュスター社への全面的な支持を表明しました。

IPAの出版の自由委員会の委員長であるKristenn Einarsson氏は、出版の自由を尊重し国家の重要問題に関して十分な情報に基づいた対話を可能にする民主主義社会において、ボルトン氏・サイモン&シュスター社はともに重要な役割を果たしており、同書は出版に値する内容である、と述べています。また、IPAのJosé Borghino事務局長は、米国は言論の自由を守る砦であり、その事実はサイモン&シュスター社が政権から受けた圧力に力強く対抗したことによって証明されているが、米国の公権力が作家や出版社の口を封じようとしている状況は、世界中に憂慮すべき悲観的な兆候を示したものであり、表現の自由は決して当然のものとみなすべきではなく脅かされた場合には防衛されなければならないことを想起させられる、とコメントしています。

なお、同書の出版差し止め請求については、2020年6月20日付で連邦地方裁判所がこれを棄却しています。

大阪市立中央図書館、「本と、本屋。」展を開催中:図書館による本と本屋の応援展

大阪市立中央図書館が、2020年7月15日まで、「本と、本屋。」展を開催中です。

街の本屋が閉店するというニュースが相次ぐ中、図書館になにができるのかを考え、本と本屋を応援するため、蔵書の中から「本を読みたくなる本」「本屋に行きたくなる本」を集めた展示です。

また、主に関西に拠点がある書店・出版社・著作者といった出版関係者に行った「本屋のいいところ」「図書館のいいところ」といった「本と本屋」について考えるためのヒントとなるアンケートの結果の掲示や、「思い出の一冊」の展示も行っています。

【中央】2階図書展示「本と、本屋。」展 7月15日まで(大阪市立図書館,2020/6/19)
https://www.oml.city.osaka.lg.jp/index.php?key=jo67f2x13-510#_510

株式会社紀伊國屋書店、ProQuest社の電子書籍プラットフォームEbook Centralを通じて出版大手ペンギン・ランダムハウス社の電子書籍を国内の大学図書館向けに販売開始

2020年6月17日、株式会社紀伊國屋書店は、出版大手ペンギン・ランダムハウス社の洋書電子書籍6万点以上について、国内の大学図書館向けに販売を開始することを発表しました。

ペンギン・ランダムハウス社の電子書籍販売は、紀伊國屋書店が2017年4月から販売代理店となっているProQuest社の電子書籍プラットフォームEbook Centralを通じて行われます。未購入タイトルの5分間の試し読みや図書館へ購入リクエストが可能なMediated DDAサービスの対象にもなっています。

紀伊國屋書店は、ペンギン・ランダムハウス社が提供する電子書籍には、“Penguin Classics”等の著名なコレクションや一般読者向けのフィクション・ノンフィクション、日本人作家の著作の英訳タイトル等が含まれており、学生の語学学習教材としての利活用が見込まれる、としています。

丸善雄松堂株式会社、独・De Gruyter社との日本販売総代理店契約を拡大:国内法人向けにDe Gruyter社のデータベース53タイトルの販売を開始

2020年6月15日、丸善雄松堂株式会社は、ドイツの出版社De Gruyter社との日本販売総代理店契約を拡大し、De Gruyter社提供のデータベース商品の約9割にあたる53タイトルの商品について、国内法人向けの販売を開始したことを発表しました。

丸善雄松堂株式会社は、2019年6月にDe Gruyter社の学術雑誌・イヤーブックに関する日本販売総代理店契約を締結しています。

丸善雄松堂、De Gruyter GmbH との日本販売総代理店契約を拡大 [PDF:853KB](丸善雄松堂株式会社,2020/6/15)
http://yushodo.maruzen.co.jp/ir/news/2020/release20200615-1.pdf

De Gruyter(丸善雄松堂株式会社)
https://kw.maruzen.co.jp/ln/ec/ec_gruyter01.html

全国学校図書館協議会(全国SLA)、第22回学校図書館出版賞の受賞者を発表

2020年6月14日、全国学校図書館協議会(全国SLA)は、第22回学校図書館出版賞の受賞者を発表しました。

同賞は、学校図書館向きの優良な図書の出版を充実させることを目的としています。今回は、出版賞大賞は該当なし、出版賞は3社(株式会社岩崎書店、株式会社金の星社、株式会社ポプラ社)、出版賞特別賞は1団体(一般社団法人農山漁村文化協会)が受賞しています。

コンクール・募集のニュース(全国SLA)
https://www.j-sla.or.jp/news/cn/
※2020年6月14日付で「第22回学校図書館出版賞が決まりました」というお知らせが掲載されています。

学校図書館出版賞(全国SLA)
https://www.j-sla.or.jp/contest/publication/

日本医書出版協会(JMPA)、会員出版社が無償公開中のコンテンツを一元的に閲覧可能な特設ウェブサイト「新型コロナウイルス関連無償コンテンツ」を公開

2020年6月4日、日本医書出版協会(JMPA)は、新型コロナウイルスに立ち向かう医療従事者支援を目的として、特設ウェブサイト「新型コロナウイルス関連無償コンテンツ」を公開したことを発表しました。

JMPAは医学・医療関連領域の専門書を発行する出版社28社が組織する出版団体です。同ウェブサイトでは、JMPAの会員出版社が無償で公開する新型コロナウイルス関連の書籍・雑誌論文・記事等が緊急寄稿も含めて掲載され、一元的に閲覧可能となっています。

新型コロナウイルスに立ち向かう医療従事者の皆様への感謝と支援  医学書出版団体が新型コロナウイルス関連情報を 無償で閲覧できる特設ページを開設(@Press,2020/6/4)
https://www.atpress.ne.jp/news/214792

新型コロナウイルス関連無償コンテンツ(JMPA)
https://www.medbooks.or.jp/special/covid19/

米国の複数の大手出版社がInternet Archive(IA)に対する著作権侵害訴訟を提訴

2020年6月1日、米国出版協会(AAP)は、会員企業のHachette Book Group・HarperCollins社・Wiley社・Penguin Random House社が、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所へ非営利団体Internet Archive(IA)に対する著作権侵害訴訟を提訴したことを発表しました。

この訴訟は、IAの運営する電子書籍貸出プログラム“Open Library”、及び2020年3月に開始した“National Emergency Library”事業において行われる、文学作品全体への大規模なスキャニング・公衆への公開・配布等についてその差し止めを裁判所に求めるものです。原告の出版社は、IAが最新作・フィクション・ノンフィクション・スリラー・児童書等を含む約130万点の書籍について違法な複製を行っている、と訴状の中で訴えています。また、IAのこれらの事業は、図書館や教育上の例外、フェア・ユースなど米国著作権法上のいかなる規定にも該当せず、IAの「盗難行為」を支持する著作権法上の根拠は存在しない、と主張しています。

中国科学院文献情報センターと英・オックスフォード大学出版局が中国初の転換契約締結に合意

2020年5月22日、中国のOA2020署名機関である中国科学院文献情報センターは、英・オックスフォード大学出版局(OUP)との間で、中国初の転換契約締結に合意したことを発表しました。

契約期間は2020年から2022年までであり、契約に参加する中国科学院傘下の26の研究所とその所属研究者は、OUPの科学技術分野の学術誌・論文へのアクセスのほか、これらの学術誌上に、一定数の論文を費用負担なしにオープンアクセスで公開することも可能となります。

この転換契約により、同センターと26の研究所は元々OUPの学術誌購読に用いていた費用をOA出版のための費用に転換することができ、研究者は論文処理費用(APC)の支払いなしにOA論文を発表することができる、と紹介しています。

中国科学院文献情报中心与牛津大学出版社达成国内首个开放出版转换协议(中国科学院文献情報センター, 2020/5/22)
http://www.las.cas.cn/xwzx/zhxw/202005/t20200522_5584635.html

台湾・文化部、2020年台北国際ブックフェアのオンライン版を公開

2020年5月15日、台湾の文化部は、2020年台北国際ブックフェアのオンライン版公開を発表しました。同ブックフェアは台北市内で開催予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年3月に開催中止が発表されていました。

オンライン版では、6つのテーマ別展示を収録した「主題展Online」、作家へのインタビューや出版社による作品・作家紹介の動画を収録した「閲読沙龍Online」(読書サロンオンライン)、各出版社が自社の出版物を紹介する「Online Book秀」(オンラインブックショー)等のコーナーが設けられています。

Welcome to the online edition of the 2020 Taipei book fair(文化部, 2020/5/15)
https://www.moc.gov.tw/en/information_196_110892.html

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