HathiTrust

HathiTrust、参加館向けアンケート調査等による冊子体資料共同管理プログラムの評価に関する報告書を公開

2021年3月18日付で、HathiTrustが、冊子体資料共同管理プログラムの評価に関する報告書や、報告書が示した知見を紹介する記事を掲載しています。

2020年8月末、HathiTrustは当時の参加館77館から、冊子体資料共同管理プログラムについての見解・意見を得るために、アンケート調査を実施しました。調査はプログラムの満足度の把握だけではなく、新サービス・機能強化の可能性を議論・特定する目的で行われています。また同時期には、ステークホルダーらによるグループ討論を主催しています。アンケート調査と討論の内容に基づき、2021年以降のプログラムの発展・拡大のため、プログラムを評価した報告書が2021年1月付で作成・公開されました。なお、今回の調査等は、2017年6月のプロフラム開始以来、参加館やステークホルダーの意向を得る初めての機会として行われています。

報告書では、参加館のプログラムに対する満足度の傾向、サービスに関する課題や、規模の拡大・特別コレクションへの重点化・より一層のデジタル化の推進など、今後のプログラムの方向性が示されています。報告書の全文はGoogleドライブ上で公開されています。

E2357 - ウィズ・コロナ時代の北米の大学図書館サービス<報告>

2020年12月10日,私立大学図書館協会オンラインセミナー「ウィズ・コロナ時代の大学図書館サービス~北米の現場から~」が協会加盟館の所属者を対象に開催された。筆者が所属する,本協会の国際図書館協力委員会では,例年,海外の図書館等を訪問し見識を深める海外認定研修を実施しているが,新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により,2020年度は中止となったため,その代替として実施したものである。企画・運営に関しては,丸善雄松堂株式会社様の多大なるご協力をいただいた。全国から135人の参加があり,また,東亜図書館協会(CEAL)日本語資料委員会のメンバーからも,特別に参加の希望があった。

カリフォルニア電子図書館(CDL)・研究図書館センター(CRL)・HathiTrust、“Collection Comparison Tool”を公開:自館のコレクションとシェアード・プリント・コレクションとの比較機能を提供するツール

2021年1月22日、HathiTrustのウェブサイト上で、カリフォルニア電子図書館(CDL)・研究図書館センター(CRL)・HathiTrustによる無料ツール“Collection Comparison Tool”の公開が発表されています。

“Collection Comparison Tool”は、研究図書館センター(CRL)のシェアードプリントイニシアティブによる総合目録「PAPRレジストリ」に登録された「保存責任」(retention commitments)、HathiTrustデジタルコレクションのメタデータ、そして利用者がアップロードする自館の雑誌コレクションの情報を組み合わせ、比較するものです。

“Collection Comparison Tool”はPAPRレジストリ上で公開されており、ツールの利用者は自館のコレクションとシェアード・プリント・コレクションとの重複状況を即時に把握することができる、とあります。なお、このツールは、CDLが構築・サポートする意思決定支援システムAGUAの技術を利用しています。

デジタル化された書籍群は出版された書籍群全体を反映しているか:1830年代後半に英国諸島で出版された小説の書誌目録を用いた調査(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年9月1日付で、文献“What Library Digitization Leaves Out: Predicting the Availability of Digital Surrogates of English Novels”が公開されています。

この文献は、1836年と1838年に英国諸島で初めて出版された小説の書誌目録を利用し、図書館等がデジタル化した書籍群が、その母集団となる出版された書籍群全体を反映しているかどうかを調査したものです。筆者は米・インディアナ大学ブルーミントン校のAllen Riddell氏と、米・パデュー大学フォートウェイン校のTroy J. Bassett氏です。

調査では、書誌目録所載の書籍について、Internet Archive、HathiTrust、Google Books、英国図書館のデジタルコレクションでのデジタル化の有無を確認しています。調査の結果、デジタル化の対象資料には偏りが見られること、特に男性が執筆した小説や多巻形式で出版された小説は、他の種類の小説に比べデジタル化資料の利用可能率が高いこと等が判明したとし、前後の数十年や別ジャンルにおいても同様の傾向が見られる可能性を指摘しています。

カリフォルニア電子図書館(CDL)・研究図書館センター(CRL)・HathiTrust、オープンで相互接続されたインフラ上に構築されたシェアード・プリント実現のため協力

2020年7月1日、米・カリフォルニア電子図書館(CDL)は、北米の研究図書館センター(CRL)およびHathiTrustと、シェアード・プリントをより完全に図書館サービスや運営に組み込むための相互接続されたオープンなインフラを実現するることを目的に、過去10年間の取組を基盤に、3機関が主導的な役割を担うことを確認したと発表しています。

1月に開催されたPrint Archive Network Forumにおける3機関の協力に関する発表を受けてのものです。

2020年後半に向けて、3機関ではコミュニティと協力し、協力の枠組に関する文書“Principles, Vision, Mission and Assumptions”で定義されたビジョンに寄与する短期間プロジェクトの可能性を調査し、完成したコミュニケーション計画を共有し、この取組について知ることができるウェブサイトを構築するとしています。

HathiTrust、臨時休館等の状況にある米国内の参加館を対象に「緊急一時アクセスサービス」を提供中

2020年3月30日、HathiTrustは、「緊急一時アクセスサービス」(Emergency Temporary Access Service:ETAS)の提供開始を発表しています。

ETASは、公衆衛生上の緊急事態を受けての臨時休館等により、所蔵する印刷資料への「予期しない、または不本意な、一時的な」アクセス制限が生じている米国内の参加館を対象とし、一定の制約の下、HathiTrust上にある著作権で保護されたデジタル化資料の本文への合法的アクセスを可能とするサービスです。

対象館が属する大学の学生、教職員、スタッフは、同館が印刷版を所蔵している資料について、デジタル化資料の本文への一時的なアクセスが可能となります。ただし、同時アクセス回数は所蔵部数が上限となります。また、資料を一冊単位でダウンロードするオプションも提供されていません。

HathiTrustによる承認を経て、すでにETASが利用可能となっている図書館のリスト“ETAS: Approved Libraries”も公開されています。

米・カリフォルニア大学図書館、HathiTrustに同館からの450万冊目の蔵書を登録

2020年2月28日、米・カリフォルニア大学図書館は、最近、HathiTrustに450万冊目の同館の蔵書を登録したと発表しました。

15年間継続してきた同館によるデジタル化作業の成果であり、同大学のカリフォルニア電子図書館(CDL)によると、その大半は、2006年に同大学が参加したGoogle Books Library Projectによるものですが、それに加え、同大学も創設メンバーである2005年創設のInternet Archive等が主導するデジタル図書館プロジェクトOpen Content Alliance(OCA)の成果約20万点や、同大学のサンディエゴ校・バークレー校・ロサンゼルス校の図書館が自館でデジタル化して登録したものも存在するとしています。

HathiTrustに登録されているもののうち、120万点以上(約28%)が米国内で全文閲覧可能で、同大学の利用者はShibboleth認証によりそれらのダウンロードも可能です。

CDLでは引き続き、学内で連携し、電子化された資料のメタデータの登録・送信の調整、及び、保存とアクセスのためのHathiTrustへの登録を行なっていくとしています。

HathiTrustの2019年前半の活動と今後の展望(記事紹介)

2019年8月6日、HathiTrustは、2019年から2023年までの戦略的方向性を示した“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”実施から半年が経過したことを受けて、半年間の活動を振り返りながら今後の展望を示したブログ記事“2019: HathiTrust at Mid-Year & Upcoming Opportunities”を公開しました。

2018年3月13日に承認された“HathiTrust’s 2019-2023 Strategic Directions”では、デジタル保存とアクセス、文化的記録の管理者としての役割等への関与の強化が示されています。HathiTrustの2019年の具体的な出資と活動はここで示された戦略的方向性を達成するために行われています。

2019年1月から6月までの主要な動きとして、印刷物を読むことに障害がある利用者へのアクセシビリティを向上させたこと、1923年に出版されパブリックドメインとなっている5万4,000点近くのタイトルを公開したこと、共同管理(Shared Print)プログラムの第2段階を完了したこと、などを挙げています。

米・バージニア大学、障害のある学生へのアクセシブルな資料提供のためのリポジトリ構築プロジェクトを実施

米・バージニア大学が、障害のある学生へのアクセシブルな資料提供のためのリポジトリ構築を行う2年間の試験プロジェクト“Federating Repositories of Accessible Materials for Higher Education”を実施することを発表しています。

同プロジェクトには、米国の7大学が参加しており、リポジトリの構築によって参加館同士でのアクセシブルな資料作成にかかる作業の重複の解消を図る予定です。リポジトリでは、参加館が作成したテキストのアップロードパスの提供や、認証、コンテンツの検索や選択、ダウンロードが可能になるとしています。

同プロジェクトはアンドリュー・W・メロン財団から100万ドルの助成を受けており、Internet Archive(IA)、HathiTrustやBookshareがリポジトリの構築に協力するとしています。IAのブログ記事によると、リポジトリ機能の提供のほかに、アクセシブルな資料作成のためにIAのコンテンツを提供すると述べています。

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