オーラルヒストリー

英国図書館(BL)、科学者のオーラルヒストリーのアーカイブ“Voices of Science”を公開

2013年11月29日、英国図書館(BL)が、科学者のオーラルヒストリーのアーカイブ“Voices of Science”を公開しました。1940年から現在までの、英国の第一流の科学者や技術者100名にインタビューを行い、最も注目に値する科学的、技術的な発見や、個々人の身の上話を記録したものとのことです。科学者や技術者がざっくばらんにモチベーションや不満、功績、同僚、家族や幼少期について語る様子を音声、もしくは動画で視聴できるとのことです。科学者や技術者の名前、科学者の人生やキャリアなどのテーマ、大気科学などの学術分野からアーカイブを探すことができます。

“Voices of Science”のコンテンツは、”National Life Stories”のプログラム、”An Oral History of British Science”から選ばれたものとのことです。

Voices of Science
http://www.bl.uk/voices-of-science/

東松島市図書館の東日本大震災の被災体験談の取材、100人を超える

2013年11月14日付けの河北新報において、東松島市図書館(宮城県)の取り組んでいる被災体験談を収集する事業において、その取材件数が109人にのぼっていることが報じられています。記事によると、最初は手探りであったものが、人から人に縁がつながり、「語り手募集」の呼び掛けに応じて図書館を訪れる人が増えたとのことです。

また実際のプロセスについて、「録音機とビデオカメラを回し、約1時間をかけて聴く」、「ビデオ編集のほか、語りを一字一句、忠実に文章に起こす。皆で分担し、完成稿まで丸々1週間の作業」を経て、「1人の記憶が市民共有の記録に変わっていく」と報じています。

被災体験、永遠に残す/東松島市図書館(河北新報, 2013/11/14付け)
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1070/20131114_01.htm

英BBC Radio4と英国図書館(BL)等の“Listening Project”の成果が公開

2012に英BBC Radio4と英国図書館(BL)等が開始した“Listening Project”で記録された会話が2013年10月3日からBLのウェブサイトで公開されました。公開されたのは350以上の音源で、合計301時間に及ぶとのことです。

コンテンツは、家族や同僚、友人など、親しい関係にある2者の会話を、それぞれ1時間以内で録音したもので、700人余りの、年齢、性別、地域の多様な人たちの会話が収められているとのことです。参加者の年齢は8歳から85歳までにわたるそうです。

会話のトピックは、協力者にゆだねられており、人種やエスニシティへの考えや、イラク戦争、美容整形など多岐にわたる話題が録音されているとのことです。

プレスリリースによると、このプロジェクトは、英国の現在を後世に伝えるだけでなく、そのコンテンツが、社会学、言語学の研究資料として価値あるものとなることが期待されているとのことです。

Listening Project
http://sounds.bl.uk/Oral-history/The-Listening-Project

マサチューセッツ工科大学の音楽活動を伝えるオーラルヒストリー・コレクションが公開

マサチューセッツ工科大学(MIT)における音楽活動に寄与してきた教員や職員、学生などのインタビューを集めた“Music at MIT Oral History Collection”が公開されていました。2013年8月7日付けのMIT図書館のニュースが新しい図書館資料として紹介しています。

このオーラルヒストリー・コレクションは、同大学のルイス音楽図書館(Lewis Music Library)が1999年から実施しているプロジェクト“Music at MIT Oral History Project”を通じて録音・録画されたインタビューです。同サイトでは、音声・動画とともにテキストデータも提供されています。また、インタビューを収めたCDは同大学のルイス音楽図書館で利用可能とのことです。

Lewis Music Library launches Music at MIT Oral History Collection website(MIT Libraries News、2013/8/7付け)
http://libraries.mit.edu/news/music-library-launches/12333/

Music at MIT Oral History Collection

阪神・淡路大震災資料の公開に関する課題、経験を伝える語り部への要望の高まり(記事紹介)

1995年の阪神・淡路大震災の資料を収集・保存している兵庫県神戸市の「人と防災未来センター」に関して2本の新聞記事が掲載されています。

ひとつは、同センターで約18万点の所蔵資料のうち約5万点が公開できないままになっているというものです。その理由のひとつとして、公開の際は事前に連絡するという条件で寄贈された資料について、寄贈者への確認ができていないという事情が挙げられています。

もうひとつは、阪神・淡路大震災の経験を伝える“語り部”の話が聞きたいという要望が増えているというものです。2011年度には前年度の約1.5倍の約9万人(1,562団体)が話を聞いたそうです。2002年のセンター開設時には18人の語り部でスタートし、現在は45人が登録しているとされています。

阪神大震災の資料5万点未公開…確認取れぬまま(Yahoo!ニュース 2012/12/21付け記事)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121220-00000747-yom-soci

阪神大震災18年:心の痛み風化させぬ 神戸の防災センター、語り部依頼1.5倍−−昨年度(毎日新聞 2012/12/21付け記事)
http://mainichi.jp/area/news/20121221ddf041040020000c.html

ニュージーランド地震での女性の体験談を集めたオーラルヒストリーアーカイブ、“QuakeStudies”で公開

2012年12月3日、カンタベリー大学によるニュージーランド地震のデジタルアーカイブ“QuakeStudies”で、地震のさなか、そしてその後の女性の体験談を収録したオーラルヒストリーアーカイブの提供が開始されました。

このオーラルヒストリーアーカイブプロジェクト“Women's Voices: Recording women's experiences of the Canterbury earthquakes”は、ニュージーランド女性協議会クライストチャーチ支部とカンタベリー大学との共同によるものです。プロジェクトでは、30人以上のボランティアが、クライストチャーチ在住の女性100人にインタビューしたとのことで、“QuakeStudies”では、その音声データとテキストが提供されています。

Women's Voices: Recording women's experiences of the Canterbury earthquakes (Quakesgtudies)
https://quakestudies.canterbury.ac.nz/store/collection/228

ポピュラー音楽の歴史が詰まったオーラルヒストリーの音源、米国議会図書館が公開開始

米国議会図書館(LC)の録音資料レファレンスセンター(Recorded Sound Reference Center)が、ポピュラー音楽の著名な歌手やプロデューサ等に対するインタビューを残した歴史的音源コレクションのインターネット公開を開始しています。このコレクションは、レコード会社元社長であったジョー・スミス(Joe Smith)氏が録音し、2012年にLCに寄贈したオーラルヒストリー・コレクションです。今回公開されたのは、このうち25件であり、ここには、トニー・ベネット、ポール・マッカートニー、オノ・ヨーコ、レイ・チャールズ(いずれも1987年録音)などのインタビュー音源が含まれています。

今後随時公開データを増やしていくようです。

Joe Smith’s Recorded Interviews with Music Icons Featured on Library Website(LC 2012/11/28付け)
http://www.loc.gov/today/pr/2012/12-219.html

The Joe Smith Collection at the Library of Congress
http://www.loc.gov/rr/record/joesmith/

参考

オーストラリア国立図書館、「忘れられたオーストラリア人」オーラルヒストリー事業の成果をまとめたブックレットを公表

オーストラリア国立図書館(NLA)が、2009年より3年間かけて進めてきた"National Apology to Forgotten Australians and Former Child Migrants"(忘れられたオーストラリア人と児童移民であった方々への謝罪)のオーラルヒストリー事業について、その成果をまとめ、ブックレットを公表しています。

同プロジェクトでは、200人以上のインタビューを録音しており、その多くがNLAのウェブサイトにおいて利用できるようになっています。

Forgotten Australians remembered
http://www.nla.gov.au/news/2012/11/16/forgotten-australians-remembered-1

Forgotten Australians remembered
http://www.nla.gov.au/media-releases/2012/11/16/forgotten-australians-remembered

(ブックレット) You can't forget things like that

スタンフォード大学文書館が所蔵するオーラルヒストリーコレクションがオンラインで公開

米国スタンフォード大学文書館が所蔵するオーラルヒストリーのコレクションがオンラインで公開されました。この、大学の歴史をオーラルヒストリーとして残す取組み“Stanford Oral History Project”は、1978年に、同館とStanford Historical Societyによって始まりました。大学の経営陣や教員、職員や卒業生に対する400以上のインタビューや会話が存在するそうです。今回は、13のコレクションのうち8つの録音およびテキストがオンラインで利用可能になっています。

Stanford Oral History Comes Alive(The Stanford University Libraries Newsletter)(左下の“The collections include”に各コレクションへのリンクあり)
http://hosted-p0.vresp.com/260487/51ea6f4169/

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