オーラルヒストリー

英国図書館情報専門家協会、「人生を変える図書館賞2016」の受賞候補として3プロジェクトを発表:今年のテーマは、住民の健康管理や生活改善のための活動

2016年9月5日、英国図書館情報専門家協会(CILIP)が、2016年の「人生を変える図書館賞」(Libraries Change Lives Award)の受賞候補プロジェクトを発表しています。

2016年は、住民の健康管理や生活改善のための活動を支援する図書館の事業が対象で、

・イングランドのノーフォーク図書館における、住民に対して地域の健康プロジェクトに関する適切な情報提供・アドバイス・ガイダンス等を行なう“Healthy Libraries”事業

・スコットランドのレンフルーシャーの移動図書館“Skoobmobile”における、学校、保育園や地域イベントでの、読書・遊び・運動を通じて子どもの健康福祉の向上を図る活動

・イングランドの“Sefton Library Service”における、地域の福祉関係団体と連携し、在宅の認知症患者に回想法を用いたケア活動を行なうとともに、語られた過去の生活の記録をアーカイブ化し、地元の図書館で利用可能としている事業

が受賞候補のプロジェクトとして発表されました。

受賞者は、2016年9月29日に発表されます。

Libraries Change Lives 2016 shortlist announced(CILIP,2016/9/5)

東久留米市立図書館(東京都)、オーラル・ヒストリー事業「語ろう!東久留米」の記録を頒布

2016年8月1日、東京都の東久留米市立図書館は、2015年から実施しているオーラル・ヒストリー事業「語ろう!東久留米」において、『第1回 語ろう!東久留米』の頒布を開始したことを発表しています。

同館が2015年1月17日に実施した、「第1回 語ろう!東久留米50年前の東久留米の学校と子どもたちの生活~昭和30年代の子どもの視点から~」において、東久留米市の歴史・伝統・文化等について市民に体験や経験等を語ってもらった口述記録をまとめ発刊したものです。

『第1回 語ろう!東久留米』の頒布について(東久留米市立図書館, 2016/8/1)
https://www.lib.city.higashikurume.lg.jp/topics/index.html#997a35719cef4f2454515389a735e165532b1cd6

関連:
語ろう!東久留米 50年前の東久留米の学校と子どもたちの生活 ~昭和30年代の子どもの視点から~(東久留米市立図書館)
https://www.lib.city.higashikurume.lg.jp/files/attach/files344_1.pdf

第2回「語ろう!東久留米」 東久留米と戦争 ~戦後70年を迎えて(東久留米市立図書館)

スミソニアン協会、ビデオゲーム産業草創期のオーラルヒストリーアーカイブ事業に着手

2016年6月13日、スミソニアン協会は、レメルソン発明および革新研究センター (Lemelson Center for the Study of Invention and Innovation)において、ビデオゲーム産業の草創期に関するオーラルヒストリーインタビューのアーカイブ事業に着手すると発表しています。

最初の2年間は、1960年代から1970年代にかけての考案者やデザイナーのオーラルヒストリーインタビューに取組むとのことです。

事業を進めるため、同センターでは、著明なゲームのパイオニアや博物館・アーカイブズのビデオゲームの研究者・担当者からなる専門委員会を設置しています。

Smithsonian’s Lemelson Center Announces Video Game Pioneers Archive Initiative(Smithsonian,2016/6/13)
http://newsdesk.si.edu/releases/smithsonian-s-lemelson-center-announces-video-game-pioneers-archive-initiative

参考:
CA1719 - 動向レビュー:デジタルゲームのアーカイブについて―国際的な動向とその本質的な課題― / 細井浩一

韓国国会図書館、国会記録保存所のホームページを開設

2016年4月20日、韓国国会図書館が、国会記録保存所所蔵の国会の記録情報をオンラインで提供するために国会記録保存所のホームページを公開しました。

同ホームページでは、国会所属機関から移管された記録、歴代国会議長団口述記録、国会史年表、国会記録で見る特別委員会、サイバー展示館、国会刊行物など国会記録保存所で構築した重要なコンテンツを提供しています。

국회기록보존소 홈페이지 오픈(韓国国会図書館,2016/4/18)
http://www.nanet.go.kr/06_introduce/06_cyberhongbo/02/detail_Broadcast_All.jsp?seq=34776

국회기록보존소
http://archives.nanet.go.kr/main.do

ストーリーテリングやオーラルヒストリーの音源のトランスクリプション作成をクラウドソーシングで実施する試み(米国)

2016年4月5日、ニューヨーク公共図書館(NYPL)とストーリーテリングに関するイベントを実施する非営利団体“Moth”が“Together We Listen”と称するプロジェクトを開始したと発表しています。

NYPL Labsが開発した、誰でもオンラインでトランスクリプション(文字起し)を編集できるツール“Open Transcript Editor”を用いて、ニューヨーク市民にトランスクリプションの編集に参加してもらうプロジェクトで、NYPLの分館ではそれを編集するイベントを実施しているほか、6月にはハッカソンも行なわれることになっています。

今日、多くの図書館や公共メディアが公開している多数のデジタルオーディオコレクションでは、トランスクリプションや基本的なメタデータが欠けているために、検索エンジンではヒットせず、利用者、特に聴覚障害者が利用しづらいという欠点があるとの認識のもと、Mothが実施したストーリーテリングのイベントの録音や、NYPLが実施しているCommunity Oral History Projectの音源に対して行なわれるプロジェクトです。

コンピュータで自動生成したものにはエラーを含んでいたという問題もあったようです。

米・ミシガン州フリント公共図書館、水道水の汚染に関する住民の口述記録を収集するためにスタジオを開設

米・ミシガン州フリント公共図書館が、同市で発生した水道水の汚染に関する住民の口述記録を収集するためにスタジオを開設しました。

全米規模のオーラルヒストリープロジェクトStoryCorpsと連携しており、収集された口述記録は米国議会図書館(LC)に送信されるとのことです。

このプロジェクトは2016年4月1日に開始され、9月中旬まで行われる予定です。

Twitter(Flint Public Library,2016/4/1)
https://twitter.com/flintlibrary/status/716007881313751040

Flint Public Library to archive stories of residents living through the water crisis(Michigan Radio,2016/3/31)
http://michiganradio.org/post/flint-public-library-archive-stories-residents-living-through-water-crisis#stream/0

StoryCorps
https://storycorps.org/

関連:

【イベント】「第6期アニメビジネス・パートナーズフォーラム」(4/29・東京):「日本のアニメーション100周年プロジェクト」の詳細が発表予定

2016年4月19日、秋葉原UDX・GALLERY NEXT-1で、「第6期アニメビジネス・パートナーズフォーラム」が開催されます。

一般社団法人日本動画協会が提案する、「日本のアニメ100周年プロジェクト」の詳細などが発表されるほか、「アニメから始めるクールジャパン戦略~官民・異業種連携によるクールジャパン戦略が目指すものとは?~」なども発表があるようです。

参加費は無料で、定員は180名です。

なお、「日本のアニメーション100周年プロジェクト」については、ウェブサイトが開設されており、日本のアニメーションが100周年を迎える2017年にむけ、アーカイブの構築も視野に入れつつ、文化プロジェクトを実施していくとのことです。

第6期活動概要(アニメビジネス・パートナーズフォーラム)
http://abpf.jp/

日本のアニメーション100周年プロジェクト
http://anime100.jp/

アニメ文化プログラム日本のアニメーション100周年プロジェクト趣意書
http://anime100.jp/prospectus.html

日本アニメ100周年を記念して「100年後のアニメ文化のため」のプロジェクトがスタート(Gigazine, 2016/3/26)

フォーダム大学(米国)、ニューヨークのブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人に関するオーラル・ヒストリーの音声データとその文字起こしを公開

米国ニューヨーク州にあるフォーダム大学は、同学の“Bronx African American History Project”の一環としてブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人に関するオーラルヒストリーの資料を同学のウェブサイトで公開しました。

公開された資料は2002年以降、同学の研究者らが実施したインタビューの文字起こし原稿のPDFファイルと、音声ファイル(mp3)100点以上です。

インタビューの対象は、ブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人のみではなく、近隣に居住し、1940年代から1950年代にかけての同地区の「人口転換」を経験した白人も含まれるとのことで、白人の人口転出は、急激に起こったものではない、とされています。

Bronx African American History Project(Fordham University Research)
http://fordham.bepress.com/baahp/

Bronx Black History Archives Open to Public(Fordham University, 2015/11/13)
http://news.fordham.edu/politics-and-society/bronx-black-history-archives-go-public/

米国議会図書館(LC)、9/11米国同時多発テロ事件のオーラルヒストリーコレクションを取得

2015年12月18日、米国議会図書館(LC)は、同館の米国民俗センター(The American Folklife Center)が、2011年9月11日に発生したニューヨーク貿易センタービルへのテロ事件に関するオーラルヒストリーのコレクションを取得したと発表しています。

このコレクションは“Remembering 9/11 Oral History Project”として知られているもので、医師のルフト(Benjamin Luft)氏から寄贈されたとのことです。

コレクションは、約200名の被害者からのオーラルヒストリー(各々1~1.5時間)、1,000枚以上のデジタル写真、手稿類、日誌、索引から構成されるとのことです。

これらは、ルフト氏のコレクションの一部であり、今後も寄贈が予定されているとのことです。

Library of Congress to Receive 9/11-Responder Oral History Collection(LC,2015/10/18)
http://www.loc.gov/today/pr/2015/15-221.html

Library of Congress getting Sept 11 oral histories(AP,2015/12/18付け記事)

大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)、「労働史オーラルヒストリープロジェクト」のウェブサイトを公開

2015年12月8日、大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)は、「労働史オーラルヒストリープロジェクト」のウェブサイトを公開しました。

「労働史オーラルヒストリープロジェクト」は、同館と労働史研究者による共同プロジェクトで、社会運動史、労働組合運動史、労務管理史、労使関係史、経営史、技術史など幅広く労働史について聞き取り調査を行い、その様子を動画と書きおこしテキストとし、それに参考文献リストを加えて、インターネットで公開することを目指すものとのことです。

12月9日現在、4名へのインタビューと2011年11月27日に収録された座談会の様子が公開されています。

労働史オーラルヒストリープロジェクト
http://shaunkyo.jp/oralhistory/

大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)
http://shaunkyo.jp/
※トップページに「労働史オーラルヒストリープロジェクトのサイトを公開開始」とあります。

Twitter(Llibraryosaka, 2015/12/8)
https://twitter.com/Llibraryosaka/status/674124774906322944

参考:
大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)、オーラルヒストリー音声デジタル化資料リストを公開

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