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カレントアウェアネス・ポータルは、図書館界、図書館情報学に関する最新の情報をお知らせする、国立国会図書館のサイトです。
2020年12月10日、フランス・文化省が運営するポータルサイトFranceArchivesに、フランス・国立労働文書館(ANMT)らが実施している、新型コロナウイルス感染症感染拡大下における、フランスの企業経営幹部の証言の収集プロジェクトに関する記事が掲載されました。
同プロジェクトは、ANMT、商業系ビジネススクールのESCP Business School、企業に関するアーカイブ事業等を行う機関Perles d'Histoireをはじめとした5つの機関が連携して実施しています。
新型コロナウイルス感染症感染拡大下における、企業の意思決定や危機管理の記憶を収集し、残すことを目的にとしており、発表によると約40の証言が収集されています。収集された証言は、2021年1月にANMTに委託される予定です。
Collecter la mémoire des entreprises au temps de la Covid-19(FranceArchives, 2020/12/10)https://francearchives.fr/en/actualite/267980634
2020年11月18日、オーラルヒストリーを記録・保存・共有する活動を行っている非営利団体StoryCorpsが、“Great Thanksgiving Listen”の名称のもと、オンラインでの会話を記録するためのプラットフォーム“StoryCorps Connect”を用いて、祖父母・教師・年配者との会話を録音するよう呼びかけています。
新型コロナウイルスの感染が拡大し、感謝祭の休暇の計画を再考するよう求められている米国において“StoryCorps Connect”を使って安全に一同に会してもらうとともに、そこでの会話のうち許可が得られたものを、米国の歴史の一部として、米国議会図書館(LC)のStoryCorpsアーカイブで保存するとともに、オンラインで公開する取組です。
また、Google CloudのAI技術と機械学習を用いて、会話のテキスト化も行う計画で、テキスト化された会話は情報として追加するとともに検索を可能とします。
2020年9月10日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、黒人女性の参政権運動に関するデジタルコレクション“Black Women's Suffrage Digital Collection”を公開したと発表しました。
1850年代から1960年代にかけての黒人女性の参政権運動に関する写真、動画、日記、オーラルヒストリー等、約20万件の資料をオンラインで閲覧することができます。同コレクションのウェブサイトには、黒人女性の参政権運動の歴史をまとめたタイムラインも掲載されています。
また、発表の中では、同コレクションの公開を記念して9月8日に開催されたイベントの録画映像が公開されている事にも触れられています。
DPLA launches Black Women's Suffrage Digital Collection(DPLA, 2020/9/10)https://dp.la/news/dpla-launches-black-womens-suffrage-digital-collection
米国図書館協会(ALA)によるアドヴォカシーのためのイニシアチブ“ilovelibraries”の2020年5月28日付の記事で、新型コロナウイルス感染症流行下においても米国の図書館がコミュニティ支援サービスに取り組んでいることを紹介しており、重要なサービスの例として以下の5点を挙げています。
・無料の電子リソースの提供 ・ブッククラブやストーリータイム等、オンラインや電話によるイベント・活動の開催 ・自宅でインターネットに接続できない人々に対するWi-Fiへのアクセス提供 ・オンラインや電話での1対1のレファレンスサービス提供 ・歴史のこの瞬間を記録するための支援
「歴史のこの瞬間を記録するための支援」については、多くの図書館が新型コロナウイルス感染症の流行を記録するためのオーラルヒストリープロジェクトやアーカイブの構築を開始したこと、米国図書館協会が非営利団体StoryCorpsと提携し、今回の経験に関する家族等の間での会話を記録するためのプラットフォームを立ち上げたことを紹介しています。
2020年5月28日、米国学校図書館員協会(AASL)が、ウェブ会議の技術等を用いての遠隔インタビューの記録化が可能なStoryCorps Connectの公開にあたり、あらゆる背景や信念を持つ人々のストーリーを記録・保存・共有する活動を行っている非営利団体StoryCorpsと連携したと発表しています。。
StoryCorpsが3月から構築を開始したStoryCorps Connectは、新型コロナウイルス感染拡大下における貴重な一次資料としての家族の「語り」の記録化が可能で、学校図書館員に対しては、休校中の学習方法の転換にどのように対応したかを教員や同僚の司書にインタビューして記録化することができると紹介しています。記録は、米国議会図書館(LC)の米国民俗センターで保存されます。
StoryCorpsでは、AASLを含めた全国の機関と連携し、公共メディア・学区・教員とともに、同取組を国内に普及させており、AASLではStoryCorpsと連携し、学校図書館員を対象としたStoryCorps Connectの利用方法に関するウェビナーを開催しました。
2020年4月30日、台湾の文化部は、同部に属する国家人権博物館が、設立2周年となる2020年5月18日にデジタルアーカイブ「台湾人権故事教育館」(Taiwan's Human Rights Stories)等のデジタルコンテンツを公開することを発表しています。
「台湾人権故事教育館」には台湾における人権の歴史に関する同館の所蔵資料が収録されており、口頭インタビューを記録した視聴覚資料248点及び筆記資料15点、講演映像68点、電子ブック42点、研究報告書49点が含まれるとあります。
また、1949年から1987年にかけての戒厳令下に政治犯の収容施設が設けられ、現在は記念公園となっている「白色恐怖緑島紀念園区」(Green Island White Terror Memorial Park)のバーチャルツアーも公開されます。
Human rights museum goes digital for International Museum Day(文化部, 2020/4/30)https://www.moc.gov.tw/en/information_196_110809.html
2020年2月28日、米・ユタ州立大学は、同大学の大学エクステンションと大学図書館が共同して、「オピオイド危機(opioid crisis)」に関するインタビュー録音記録のコレクション“Informing the National Narrative: Stories of Utah’s Opioid Crisis Digital Collection”を、同大学のデジタルアーカイブ“Digital History Collections”で公開したことを発表しました。
同コレクションは、米国で社会問題化している医薬品オピオイドの過剰摂取による死亡事故の急増等の「オピオイド危機」について、回復期にある患者・患者の家族・治療の提供者など、オピオイドの流行と関わりのあるユタ州内9郡の住民から収集した32件のインタビューの音声とトランスクリプトで構成されています。インタビューは同大学の職員らによって、2019年の6月から12月に行われ、精査済のトランスクリプトは2020年1月に完成しました。
2020年1月17日、立命館大学ゲーム研究センターが、ゲームオーラルヒストリープロジェクトの2019年度の調査実績を更新したと発表しています。
同プロジェクトは、立命館大学ゲーム研究センター、一橋大学イノベーション研究センター、筑波大学、早稲田大学が共同で実施しているプロジェクトで、成果は、一橋大学イノベーション研究センターのリサーチライブラリで公開されています。
@rcgstudies(Twitter, 2020/1/17)https://twitter.com/rcgstudies/status/1218040120525254656
オーラルヒストリー(立命館大学ゲーム研究センター)https://www.rcgs.jp/?page_id=204
2020年1月25日、大阪府の豊中市立岡町図書館において、地域情報アーカイブ化事業実行委員会及び豊中市立図書館が主催する、北摂アーカイブス「わがまちの歴史を語る 住宅地の暮らし2 岡町住宅地」が行なわれます。
「わがまちの歴史を語る」は、昭和時代を中心に、豊中の歴史、文化、暮らし、生活などの体験を地域の方々に語ってもらい、そのような地域の記憶を映像と活字で記録するものです。
2回目の開催となる今回は、阪急宝塚線岡町駅西側に広がる岡町住宅地の成り立ちとそこでの暮らしなどについて語り手から伺うとしています。
費用は無料ですが、定員は30人(先着順)です。
北摂アーカイブス「わがまちの歴史を語る」 住宅地の暮らし2 岡町住宅地(豊中市, 2020/1/7)https://www.city.toyonaka.osaka.jp/jinken_gakushu/toshokan/event/hokusetsu20200125.html
「災害」に関する当サイトの記事
調査研究リポート「東日本大震災と図書館」
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