オーラルヒストリー

CA1958 - 脚本アーカイブズ活動の成果と今後の展望 / 石橋 映里

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カレントアウェアネス
No.341 2019年9月20日

 

CA1958

 

脚本アーカイブズ活動の成果と今後の展望

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム:石橋映里(いしばしえり)

 

米・キーンランド図書館、サラブレッド産業の歴史を保存し後世に伝えるためのオーラルヒストリープロジェクトを開始

2019年8月26日、サラブレッド産業を手掛ける米・ケンタッキー州のキーンランドは、同社が運営するキーンランド図書館が、サラブレッド産業の歴史を保存し後世に伝えるためのオーラルヒストリープロジェクト“Life’s Work Oral History Project”を開始したことを発表しました。

キーンランド図書館のウェブサイトによると、同館はサラブレッドに関する情報では世界有数の所蔵規模を誇る公共の研究・参考図書館であり、3万冊近くの書籍と約100万枚の写真、馬産業のあらゆる面に関する数千の新聞、雑誌記事を所蔵しています。

今回のプロジェクトは米・ケンタッキー大学図書館の“Louie B. Nunn Center for Oral History”及びサラブレッドに関する電子新聞“Thoroughbred Daily News”との連携により行われ、サラブレッド産業に従事する著名な人物のインタビュー動画やポッドキャストが作成、公開されます。

米・ニューヨーク市立大学シティカレッジ(CCNY)図書館、著名なアフリカ系米国人アーティストのオーラルヒストリーのデジタル化実施を発表

2019年7月16日、米・ニューヨーク市立大学シティカレッジ(CCNY)図書館が、著名なアフリカ系米国人アーティスト(演劇、舞踊、視覚芸術、音楽、作家等)のインタビューやパネルディスカッションといった221のオーラルヒストリーの記録をデジタル化すると発表しました。

音楽を専門とするグラミー博物館が毎年実施している助成プログラムからの助成金2万ドルを得て、同大学の元教授が1960年代から取集し図書館に寄贈された録音テープ“Hatch-Billops Oral History Collection”の一部を対象に実施されます。

閲覧用のデジタル化データは、同大学や、ARTstorと契約している他のニューヨーク市立大学の機関からアクセスできるようになる予定です。

米・コロンビア大学及びオバマ財団、オバマ前米国大統領に関するオーラルヒストリー収集プロジェクトの実施を発表

2019年5月16日、米・コロンビア大学及びオバマ財団は、同大学のColumbia Center for Oral History Researchが、ハワイ大学及びシカゴ大学と連携し、オバマ前米国大統領に関するオーラルヒストリーを収集するプロジェクトを実施することを発表しています。

ハワイ大学はオバマ氏の若年期、シカゴ大学は同氏のシカゴでの時期に焦点を当てることになっています。

今後5年間で、約400人の関係者に対してインタビューが行われる予定です。収集されるオーラルヒストリーは、2026年までにオンラインで公開される予定となっています。

The Obama Foundation and Columbia Join Forces(Columbia News, 2019/5/16)
https://news.columbia.edu/news/obama-oral-history

米国議会図書館(LC)の米国民俗センター(The American Folklife Center)、米国・オレゴン州の在宅医療従事者のオーラルヒストリーアーカイブを公開:Occupational Folklife Projectの成果

米国議会図書館(LC)の米国民俗センター(The American Folklife Center)は、2018年12月26日付けのブログ記事において、米国・オレゴン州全域の在宅医療従事者の生活と経歴を記録したオーラルヒストリーアーカイブの公開を発表しています。

現代の米国における労働者の文化を記録するために米国民俗センターが実施しているプロジェクト“Occupational Folklife Project”の一部として行われた調査の成果であり、 “Taking Care: Documenting the Occupational Culture of Home Health Care Workers” と題されたオーラルヒストリーアーカイブで35のインタビューが公開されています。

宝塚市立中央図書館(兵庫県)、マチ文庫をつくるための連続講座2018「あの人に聞く宝塚の町のはなし 第1回 梅野町のマドンナ登場」を開催:インタビュー内容は冊子に

兵庫県の宝塚市立中央図書館が、2018年9月29日に、マチ文庫をつくるための連続講座 2018「 あの人に聞く宝塚の町のはなし」の第1回「梅野町のマドンナ登場」を開催しました。

宝塚市立図書館では、ひとりひとりの中にある宝塚の記憶や経験を小さな本にまとめ、共有し、保存していくの取り組み「マチ文庫をつくるための連続講座」を開催していますが、2018年度は、これまでの2年間行ってきた座学形式の入門講座ではなく、毎回、宝塚に関わりの深い人をゲストに招き、聞き手がその人にインタビューをして、その内容を1冊にまとめるという形式で実施されます。

インタビュアーの話の引き出し方や、聞き取った内容の本への纏められ方等の過程を実地に見て、参加者が、本(冊子)の作り方を学ぶことが目的です。

第1回目は多数の芸者がいた宝塚温泉街の思い出話を元芸者に聞く内容で行われました。

島根県の研究者、戦争体験記録集の収集・目録作成事業を開始

島根県で、研究者らにより、戦争記録集の収集・目録作成化事業が開始されたと報道されています。

同県内の戦争記録が体系的に整理されていないことから、同事業では、戦争体験記録集の提供を呼びかけるとともに、記録集の目録を作成するとのことです。

また、提供をうけた記録集は図書館に収蔵されると報じられています。

「記憶風化させぬ」戦争記録集収集へ 島根県内の郷土史研究者ら(山陰中央日報,2018/8/11)
http://www.sanin-chuo.co.jp/www/contents/1533951068041/index.html

米・ノースカロライナ大学チャペルヒル校ウィルソン図書館、地域の歴史を記録し保存する取組を支援するコミュニティー主導型のアーカイブ事業を開始

2018年4月5日、米・ノースカロライナ大学(UNC)ウィルソン図書館が、試験事業“Archivist in a Backpack”の開始を発表しています。

アンドリュー・W・メロン財団の助成を受けて、同館の南部史コレクション(Southern Historical Collection)担当のアーキビストであるマクロビー(Josephine McRobbie)氏が3年間の計画で行なう、コミュニティー主導型のアーカイブ事業です。

同館のアーキビストが技術・ノウハウ・道具類を提供することにより、地域の歴史を記録し保存する、地元の歴史家による草の根の取組を支援することが目的で、オーラルヒストリーインタビューの録音や、写真・手紙・文書・遺物を整理するための、音声録音機・ノート・ポータブルスキャナー・中性紙保存箱等が梱包されたバックパックやキャスター付きスーツケースが用意されています。

日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム、「日本アニメ脚本・脚本家データベース」を公開

2018年3月30日、一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムが、日本アニメ脚本・脚本家データベースを公開しました。

文化庁の「平成29年度文化芸術振興費補助金メディア芸術アーカイブ推進支援事業」として制作・公開されたもので、脚本アーカイブズ活動で寄贈されたアニメ脚本が検索できるデータベースです。

今後、テレビアニメの創成期に関わった脚本家・制作者のインタビューを順次公開予定です。

一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム
https://www.nkac.jp/
※NEWS欄に「アニメ脚本と脚本家のデータベース」公開開始(2018/3/30)」とあります。

アニメ脚本と脚本家のデータベース
http://animedb.nkac.or.jp/

【イベント】日本アーカイブズ学会2018年度大会(4/21-22・東京)

2018年4月21日と22日に、東京都文京区の東洋大学白山キャンパスにおいて、日本アーカイブズ学会2018年度大会が開催されます

4月21日は会員のみ参加可能な総会の後、宇賀克也氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)による講演会「意思形成過程の公文書の作成・保存と情報公開」が行われます。

4月22日は以下のような自由論題研究発表、ポスター研究発表、シンポジウムが開催されます。

〇自由論題研究発表会
【第1会場】
蓮沼素子氏
「まんがアーカイブズ利用に向けたFinding Aidsに関する一考察」

青木祐一氏・名村優子氏
「民間団体アーカイブズの整理・編成・記述のこころみ:日本力行会を事例として」

清水ふさ子氏
「公文書から社史に描かれた企業活動を読み解くー国立公文書館収蔵の企業関連資料の調査分析を事例としてー」

水島和哉氏
「第二次世界大戦敗戦直後における日本の民間所在資料の状況ー「近世庶民史料所在調査」調査書の分析を中心にー」

【第2会場】
筒井弥生氏
「大学アーカイブズと大学美術館アーカイブズの関係を人的ネットワークから読み解くーハーバード大学調査報告ー」

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