出版

英・Emerald社、引用分析プラットフォームsciteと索引付けについての契約を締結

2021年11月9日、英・Emerald社は、引用分析プラットフォームsciteと索引付けについての契約を締結したと発表しています。

今回の契約により、sciteはEmerald社の全文記事から引用文を自動抽出し、scite上で発見できるようにします。このことにより、sciteの社会科学分野のカバー率が向上するとともに、Emerald社の記事の発見率も向上すると述べています。

scite signs indexing agreement with Emerald Publishing(Emerald Publishing, 2021/11/9)
https://www.emeraldgrouppublishing.com/news-and-press-releases/scite-signs-indexing-agreement-emerald-publishing

米・司法省、米国最大の出版社ペンギン・ランダムハウス社による同業大手サイモン&シュスター社買収阻止のため連邦地裁に提訴

2021年11月2日、米・司法省は、米国最大の出版社ペンギン・ランダムハウス社による同業大手サイモン&シュスター社買収阻止を求め、反トラスト訴訟をコロンビア特別区の連邦地裁に提起したことを発表しました。買収は2020年11月に発表されていたものであり、2021年中の完了が予定されていました。

メリック・ガーランド司法長官は、今回の訴訟は「米国の出版業界における公正な競争を確保するため」であるとし、買収が実現した場合に業界の寡占化が進むことへの懸念を表明しています。

オープンアクセス出版社・PLOS、北米の研究図書館センター(CRL)と学術図書館コンソーシアムNERLと新たな出版契約を締結

2021年10月27日、オープンアクセス出版社のPLOSが、北米の研究図書館センター(CRL)と学術図書館コンソーシアムNERLと新たな出版契約を締結したことを発表しました。

今回の契約により、CRLとNERLがPLOSの3つの出版プログラム“Community Action Publishing(CAP)”、“Flat Fees”、“Global Equity Model”に参加することになったと述べられています。契約期間は3年です。

CRL・NERLに所属する研究者は、PLOSが刊行するジャーナルにおいて、手数料なしで無制限に論文を出版することが可能とあります。

フランスの出版協会、環境に配慮した出版に関するガイドを公開

2021年10月27日、フランスの出版協会(Syndicat national de l’édition:SNE)が、環境に配慮した出版に関するガイド“Charte environnementale de l'édition de livres”を公開したと発表しました。

SDGsの達成に向けて出版業界が取り組むべき10の行動目標を定めた“SDG Publishers Compact”への、SNEによる署名を受けて作成されました。出版活動の環境への影響に対する出版者の関心を喚起すること、創作・製造・ロジスティックスのプロセスの再検討を促すこと、適切な指標についての情報提供、優良事例の紹介が目的とされています。

紙、印刷・製作、電子書籍、広報、発行をはじめとした書籍の製作・販売プロセスに関連するトピックについて、課題・取るべき行動・留意すべき指標等をまとめています。

ハゲタカ出版社の最新の手口:海賊版・リブランディング(記事紹介)

2021年10月26日付で、Springer Nature社が刊行する学術雑誌Natureに、カナダ・モントリオール大学のKyle Siler氏らによるコメント記事”Predatory publishers’ latest scam: bootlegged and rebranded papers”が掲載されています。

このコメント記事では、Web of ScienceやScopusといった選択的な論文データベースで索引付されていない出版社のデータベースLacunaを構築したことによって明らかになったハゲタカ出版社の手口について述べられています。

Lacunaは、主要な論文データベースから省略された出版物を表にすることを目的としており、10の出版社の2,300のジャーナルに掲載されている90万を超える論文のインデックスを提供しています。これにより、学術コミュニケーション全体の正当性を調査し、多様な出版場所、ならびに非合法、ニッチ、および新興のジャーナルを明らかにすることができる、と述べています。

記事では特に、いわゆるハゲタカジャーナルの出版等を手掛けるOMICS Group社による二つの慣行について報告しています。

米・フロリダ州立大学図書館、デジタルプロジェクトホスティングサービスCreateFSUの立ち上げを発表

2021年10月12日、米・フロリダ州立大学図書館は、デジタルプロジェクトホスティングサービスCreateFSUの立ち上げを発表しました。

フロリダ州立大学の教職員ならびに学生はCreateFSUを使用することで、最先端かつ業界標準のWeb公開ツールを使用して、デジタルの研究および教育プロジェクトに関するWebサイトをホスト・公開できます。CreateFSUは、インタラクティブな地図や可視化からデジタル博物館の展示に至るまで、プロジェクトのデジタルプレゼンスを構築する機能を提供します。

各ユーザには一意のドメイン名が提供され、WordPress、MediaWiki、Scalar、Omeka、Drupalなどの様々なアプリケーションを備えたダッシュボードへアクセスできます。これらのアプリケーションをインストールすると、ユーザはブログを作成したり、ビデオを公開したり、本を執筆したり、研究データを共有したりすることができます。

米・Educopia Institute、大学図書館の出版事業における学術誌出版ワークフローを文書化した資料を公開:北米の大学図書館12館が対象

2021年10月20日、米国のMLAおよびその他の文化資源保存機関の連携促進を目的とする非営利組織Educopia Instituteは、大学図書館の出版事業における学術誌出版ワークフローを文書化した資料を公開したことを発表しました。

Educopia Instituteが、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)及び北米の大学図書館12館と実施しているプロジェクト“Library Publishing Workflows project”の成果です。同プロジェクトは、図書館における学術誌出版ワークフローの調査や文書化を行うものであり、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)からの研究助成も受けています。今回公開されたワークフローはプロジェクト参加館12館のものであり、館ごとに公開されています。

発表では、プロジェクトからの今後のリリース予定についても紹介されています。今後数か月の間に、LPCのブログにおいてプロジェクト参加館による記事が掲載され、ワークフローの変遷等についての紹介が行われる予定です。また、2022年1月には、図書館出版が自らのワークフローを文書化するためのツールや、文書化を通じた業務改善を支援するためのツールをリリースする予定とあります。

個人著者がKindleストアで本を出版できるサービス「Kindle ダイレクト・パブリッシング」、電子書籍に加え紙の書籍での出版も可能に

2021年10月20日、アマゾンジャパン合同会社は、個人著者がKindleストアで本を出版できるサービス「Kindle ダイレクト・パブリッシング」(KDP)において、電子書籍に加え紙の書籍での出版も選択可能となったことを発表しました。

KDPにおける紙書籍の出版サービスは10月19日から提供されています。注文に応じ印刷を行う方式であるため、著者は在庫を抱える必要がないと述べています。

Amazon、Kindle ダイレクト・パブリッシングで紙書籍出版を開始 個人著者の皆様に、紙書籍で読者へ作品を届ける機会を提供(PR TIMES, 2021/10/20)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001376.000004612.html

日本出版クラブ、「忘れたくない本のはなし」を募集中

2021年10月20日、日本出版クラブが、「忘れたくない本のはなし」を募集すると発表しました。

募集しているのは、コロナ禍において、「未来に残したい 忘れたくない本」を1冊選び、タイトル・著者・出版社を明記の上、本に対するエピソードや思いを600字にまとめた原稿です。郵送、メールまたはGoogleフォームでの提出が可能であり、2021年11月末日が締め切りです。

原稿はデジタルアーカイブとして収蔵されるほか、ブックガイド「忘れたくない本のほん」としてまとめられて全国100館以上の図書館に寄贈される予定とあります。

「忘れたくない本のはなし」の原稿を募集します!(日本出版クラブ, 2021/10/20)
https://shuppan-club.jp/archives/info/698

Springer Nature社、書籍・論文の出版プロセスにおいて著者向けに無料の自動翻訳サービスを提供

2021年10月18日、Springer Nature社は、書籍・論文の出版プロセスにおいて著者向けに無料の自動翻訳サービスを提供していることを発表しました。

同サービスは、人工知能(AI)を活用した自動翻訳サービスDeepLを利用したものであり、6言語(ドイツ語・中国語・日本語・スペイン語・ポルトガル語・フランス語)から英語への翻訳に対応しています。

無料で簡単、かつ効率的な翻訳方法の提供により、著者は自らの好む言語で執筆できる一方、作品の読者層を大きく拡大できるメリットがあるとしています。なお、自動翻訳された書籍・論文は、人間により内容の正確性確認が行われるほか、出版に当たっては、原文及び翻訳文の著作権を保持する著者の承認を得た上で行う旨が示されています。

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