デジタル人文学

国立国語研究所、「国語研変体仮名字形データベース」を公開

2020年7月1日、国立国語研究所は、「国語研変体仮名字形データベース」を公開したことを発表しました。

同研究所は公開したデータベースの特長を以下のように紹介しています。

・『春色梅児与美』の巻一・二・三、及び『比翼連理花廼志満台』の初編上・中・下を収録(2020年3月現在)した「字形データベース」から、平仮名・片仮名・漢字・合字・踊り字・その他の字形画像を閲覧可能

・平仮名(変体仮名)を、音価・字母・Unicodeの3階層に分類して表示

・音価・字母・Unicodeの各階層の見出しラベルから、「学術情報交換用変体仮名」ウェブサイトの該当文字(または検索結果)へのリンクを設定

・個々の字形画像から、原資料の該当箇所へのリンクを設定

・「資料一覧」にリストする資料名から、個々の原資料画像の閲覧が可能、また、原資料画像に埋め込んだ翻刻テキストから、「変体仮名字形データベース」の字形一覧へのリンクを設定

欧州研究図書館協会(LIBER)、2019/2020年の年次報告書を公開

2020年6月12日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、2019/2020年の年次報告書である“LIBER Europe 2019-2020 Annual Report”のリポジトリZenodo上での公開を発表しました。

LIBERによる年次報告書の公開は、2018/2019年版に続き今回が2度目となります。2019年6月から2020年5月までの主な出来事、2018-2022年の戦略計画の進捗状況、関与した国際的なプロジェクト、年次大会や季刊誌“LIBER Quarterly”に関するデータ、会計状況等が報告されています。

年次報告書公開に関する発表では、対象期間内の主な出来事として、第48回年次大会の開催、同大会でLIBERの運営を持続可能とするための提案が採択されたこと、国際プロジェクト(SSHOC、INOS、 reCreating Europe)での他機関との協力実施、第49回年次大会のオンライン開催決定、ウェビナーを17回開催し計2,500人以上の参加があったこと、LIBERに新たに10機関が参加したことなどを挙げています。

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、「Unicode変体仮名一覧」を公開

2020年6月11日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)は「Unicode変体仮名一覧」を公開したことを発表しました。

同一覧は、Unicodeに登録されている変体仮名285文字を現代ひらがなごとにまとめたもので、ひらがなごとに字母を確認できます。ひらがなに張られているリンクを押下すると、「日本古典籍くずし字データセット」に収録されている実際の字形を確認できます。また、変体仮名にマウスポインタ等を合わせると、Unicodeのコードポイントを確認することができます。

ニュース
http://codh.rois.ac.jp/news/
※2020年6月11日付で「Unicode変体仮名一覧」を公開したというお知らせが掲載されています。

Unicode変体仮名一覧
http://codh.rois.ac.jp/char-shape/hentaigana/

北米研究図書館協会(ARL)第一回ベンチャー助成の助成対象者が決定

2020年6月8日、北米研究図書館協会(ARL)は第一回ベンチャー助成(Venture Fund)の助成対象者が米国のノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館、ノースウェスタン大学図書館、テンプル大学図書館に決定したことを発表しました。

ベンチャー助成は協会の重点事項を推進する加盟機関の活動を支援することを目的として、2019年に設立されました。

ノースカロライナ大学(UNC)チャペルヒル校図書館のプロジェクトは“On the Books: Jim Crow and Algorithms of Resistance”であり、100年以上のノースカロライナ州の会期別法令集のテキストコーパスを作成し、機械学習を使用してジム・クロウ法を特定します。このプロジェクトは、研究者に新たな研究機会をもたらすことが期待されます。

ノースウェスタン大学図書館のプロジェクトは“Lowering Barriers for Publishing Open Textbooks: A Minimal Computing Toolkit”であり、助成はオープン・テキストブック作成者向けのツールキットの拡張に利用されます。ツールキットは、ARL加盟機関の司書、教職員を対象としており、オープン・テキストの出版を支援します。

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、IIIF準拠の画像ビューワIIIF Curation Viewerのバージョン1.9を公開:「アノテーションビューモード」への新機能追加等

2020年5月29日、人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)は、IIIF準拠の画像ビューワであるIIIF Curation Viewerのバージョン1.9を公開したことを発表しました。

CODHは、バージョン1.9の主な改良点として、資料画像上に文字やアイコン画像などのマーカーを表示可能な「アノテーションビューモード」の文字マーカーに対して、フォントサイズの自動調整・背景色の自動調整などを行う新機能の追加を挙げています。また、同モードに、文字マーカー背景色の資料画像に基づく自動調整・文字マーカー文字色の変更機能を有する「上書き表示モード」が追加され、画像に文字を重ねて表示する場合の可読性が大きく向上したことを紹介しています。

IIIF Curation Viewerを更新しました。(CODH,2020/5/29)
http://codh.rois.ac.jp/news/#20200529

【イベント】IIIF Week: Japan Showcase 「日本におけるIIIF関連活動の紹介」(6/3・オンライン)

2020年6月3日、IIIF日本支部の主催により、日本国内のIIIF関連の活動に関する日本語のセッション“Japan Showcase”が開催されます。

同セッションは、IIIFコンソーシアムが主催するオンラインイベント"IIIF Week"の一部であり、IIIFによる情報発信や協同編集活動の事例やIIIF関連の新技術の紹介、「ジャパンサーチ」や“Cultural Japan”といったデジタルリソースの収集・整理・活用プラットフォーム等、IIIFに関連する日本国内の最新の動向について報告が行われます。

参加費は無料で、事前の参加申し込みが必要です。プログラムは以下の通りです。

・菊池信彦氏(関西大学):関西大学デジタルアーカイブプロジェクト

・西岡千文氏(京都大学):京都大学貴重資料デジタルアーカイブ ―連携事例を中心に―

・吉賀夏子氏(佐賀大学):小城藩日記データベースでのIIIF画像公開および活用

・橋本雄太氏(国立歴史民俗博物館):みんなで翻刻:IIIFベースの歴史資料翻刻プラットフォーム

・北本朝展氏(国立情報学研究所):IIIF Curation Platformについて

欧州の20機関以上が参加するSSHOCプロジェクト、プロジェクト成果物“SSH Open Marketplace”の公開スケジュールを発表

2020年4月27日、欧州の20機関以上が参加する人文・社会科学分野(SSH)におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのSSHOC(Social Sciences & Humanities Open Cloud)プロジェクトは、同プロジェクトの成果物である“SSH Open Marketplace”の公開スケジュールを発表しました。

SSHOCプロジェクトはHorizon 2020の資金助成により2019年1月から2022年4月まで展開中のプロジェクトです。欧州研究図書館協会(LIBER)など欧州20機関以上が参加し、欧州オープンサイエンスクラウド(EOSC)の人文・社会科学分野における実現を目指しています。

国立歴史民俗博物館の情報基盤システム「khirin」のうち特にIIIFによる画像資料の閲覧ページとして「khirin-a」が公開される

2020年4月16日、国立歴史民俗博物館の情報基盤システム「khirin」のうち、特にデジタル画像相互運用のための国際規格IIIFに準拠した画像資料の閲覧ページとして「khirin-a」が公開されました。

現在khirin-aでは、5つの画像セットが公開され、Linked Dataにもとづく統合検索の可能な詳細な目録システムkhirin-ldとの相互リンクが形成されています。また、より精密なメタデータ定義をしたシステムも公開予定となっています。

khirin-aを公開しました(khirin-a,2020/4/16)
https://khirin-a.rekihaku.ac.jp/news/2020-04-16

khirin-a
https://khirin-a.rekihaku.ac.jp/

英国図書館(BL)、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)の主導する国家プログラム“Towards a National Collection”内の3件の基礎プロジェクトへ参加

2020年4月8日、英国図書館(BL)は、英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)の主導する国家プログラム“Towards a National Collection”へ参加することを発表しました。

“Towards a National Collection”は、UK Research and Innovation(UKRI)の助成の下、AHRCが主導し、約1,900万ポンドの予算規模で実施される5年間の国家プログラムです。博物館・公文書館・図書館・美術館といった様々な文化遺産機関が垣根を越えて、英国の文化遺産を世界に向けて発信し、オンライン上に統一された「国家コレクション」を構築するための第一歩となるプログラムです。同プログラムではUKRIが独立研究機関に認定した様々な文化遺産機関のコンソーシアムが英国内の大学・機関等と連携し、デジタル技術の活用によって、新たな研究機会の創出、これまで語られていなかった文化の発掘、過去と現在の新たなつながりの構築等を目指す、としています。

SAT大蔵経テキストデータベース研究会、聖徳太子御製とされる仏教典籍『勝鬘經義疏』のUnicodeとTEIに準拠したデジタル版を作成・公開

2020年4月2日、SAT大蔵経テキストデータベース研究会は、聖徳太子御製とされる仏教典籍『勝鬘經義疏』について、Unicode、及び人文科学テキストの符号化・交換のための規格TEIに準拠したデジタル版を作成し、公開したことを発表しました。

同研究会は日本の仏典をデジタル媒体として構造化する取り組みの一環として、今回の『勝鬘經義疏』TEI/XML版の公開を実施しました。公開されたTEI/XML準拠データを用いることで、一部の漢字の微細な形の違いの表示と一括検索・『勝鬘經義疏』に引用される『勝鬘經』当該箇所の参照・文書中に登場する固有表現の抽出と外部リソースとのリンク・返り点の表示と非表示やそれを用いたテキスト分析などが技術的には可能になります。また、同研究会が提供する「SAT大正新脩大藏經テキストデータベース2018版」を介することで、デジタル画像相互運用のための国際規格IIIFに対応することも可能です。

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