アクセシビリティ

米国の書籍産業研究グループ(BISG)、“BISG Quick Start Guide to Accessible Publishing”を公開

米国の書籍産業研究グループ(Book Industry Study Group: BISG)が、“BISG Quick Start Guide to Accessible Publishing”を公開しました(2016年3月21日付)。

ガイドでは、アクセシビリティの重要性、コンテンツをアクセシブルにする際の投資対効果検討や、実用的アドバイス、アクセシブルなコンテンツの法的要件などがまとめられています。

なお、アクセシブルな出版物のモデルとしてEPUB 3形式でも提供されていますが、ガイドを読むには、アカウントの作成が必要です。

BISG Quick Start Guide to Accessible Publishing(BISG)
https://www.bisg.org/publications/bisg-quick-start-guide-accessible-publishing

The BISG Quick Start Guide to Accessible Publishing: Moving Inclusion Forward(BISG)
https://www.bisg.org/news/bisg-quick-start-guide-accessible-publishing-moving-inclusion-forward

W3Cのワーキンググループ、ロービジョンの人々の電子コンテンツ等へのアクセシビリティ要件を定める"Accessibility Requirements for People with Low Vision"のワーキングドラフトを公開

2016年3月16日、ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン・ワーキンググループ(Web Content Accessibility Guidelines Working Group: WCAG WG)と、ユーザー・エージェント・アクセシビリティ・ガイドライン・ワーキンググループ(User Agent Accessibility Guidelines Working Group: UAWG)の共同のタスクフォースである、ロービジョン・アクセシビリティ・タスクフォース(The Low Vision Accessibility Task Force: LVTF)によって開発された、ロービジョンの人々の電子コンテンツ等へのアクセシビリティの要件について定めたワーキングドラフト"Accessibility Requirements for People with Low Vision"が発表されました。

「ロービジョンの概要」として、ロービジョンの範囲や種類について示されているほか、「ユーザーのニーズ」もまとめられているもので、"ISSUE"として、今後正式公開に当たって拡充する予定のセクションなどについてのコメントも付されています。

2016年4月14日まで、意見が募集されています。

ウェブコンテンツのアクセシビリティに関するJISの改正版「JIS X 8341-3:2016」が公示

2016年3月22日、ウェブコンテンツのアクセシビリティに関する日本工業規格(JIS)の改正版「JIS X 8341-3:2016」(名称:高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ)が公示されました。2010年8月以来の改正となります。

2015年9月に改正原案が示されており、2012年10月にW3C勧告「WCAG 2.0」が、国際規格の「ISO/IEC40500:2012」として承認されたことをふまえ、「ISO/IEC40500:2012」と内容を一致させることが主眼とされていたものです。

ウェブアクセシビリティ基盤委員会では、「JIS X 8341-3:2016」の解説やガイドラインを順次公開する、としています。

ウェブコンテンツの JIS X 8341-3:2016 対応度表記ガイドライン 2016年3月版(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)
http://waic.jp/docs/jis2016/compliance-guidelines/201603/

2016年 新着情報(ウェブアクセシビリティ基盤委員会)
http://waic.jp/news/2016.html
※2016/3/22付で、「改正版「JIS X 8341-3:2016」が公示されました。」とあります。

【イベント】公開シンポジウム「電子書籍の出版・流通と図書館の課題--読書アクセシビリティを中心に」(東京・3/2)

2016年3月2日、ステーションコンファレンス東京においてIRIS(Integrated Research of Accessible Ebooks: Interfaces & Services)主催の公開シンポジウム「電子書籍の出版・流通と図書館の課題--読書アクセシビリティを中心に」が開催されます。

印刷物の利用が困難な人々の読書アクセシビリティ向上に資する技術・サービス・制度等について、電子書籍の出版・流通および電子図書館の現状と課題を中心に、産官学で議論するとのことです。

登壇者は以下の方々です。

石川准氏(静岡県立大学教授、内閣府障害者政策委員会委員長)
植村八潮氏(専修大学教授)
今川拓郎氏(総務省情報流通行政局情報流通振興課課長)
松原聡氏(東洋大学副学長、電流協アクセシビリティ研究委員会委員長)
松原洋子氏(立命館大学教授、R-GIRO研究プログラム「電子書籍普及に伴う読書アクセシビリティの総合的研究」代表)
盛田宏久氏(大日本印刷株式会社 hontoビジネス本部 教育事業開発ユニット企画開発第2部)
湯浅俊彦氏(立命館大学教授)

入場無料で、定員100名、申込は先着順とのことです。
視覚障害や聴覚障害がある方への情報保障については、テキストデータ・点字の提供、手話通訳(またはPC要約筆記)の用意があるとのことです。

フィンランドにおける公共図書館のためのアクセシビリティ・ガイドライン(記事紹介)

2015年8月に開催された第81回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会の資料として、IFLAのウェブサイトに、フィンランドのセリア図書館のKirsi Ylänne氏による、“Finnish Accessibility Guidelines for Public Libraries”と題した記事が公開されています。

2013年10月に始まったセリア図書館の“Library for All”プロジェクトに端を発し、フィンランドの公共図書館において、アクセシビリティの向上に関する認識の向上を図ることを目的とし、アクセシビリティのチェックリストを作成することになったという経緯や、単なるコンテンツそのもののアクセシビリティという物理的な側面のみならず、ソーシャル・アクセシビリティ(たとえば、読書障害の人にオーディオブック提供する際の掲示や場所、LGBTIへの配慮など)についても検討しており、加えて、フィンランドで高齢化が進行していることや、デジタル化が進展していることも、アクセシビリティの認識の要因である、などといったことが挙げられています。

その他、2016年春に完成予定であるというこのガイドラインに盛り込まれる予定の内容についても言及されていて、
・図書館におけるスペース、コミュニケーション、オンライン・サービスを含む内容となること

北米研究図書館協会(ARL)、大学図書館等におけるウェブアクセシビリティ―の推進に関するブログを開設

北米研究図書館協会(ARL)のAccessibility and Universal Design Working Groupは、2015年6月3日、大学図書館等におけるウェブアクセシビリティーの推進に関するブログを開設したことを発表しました。

このブログは、ARLの”Web Accessibility Toolkit”の機能拡張であり、

・アクセシビリティーやユニバーサルデザイン、デジタルインクルージョンを推進すること
・大学図書館等のデジタル・アクセシビリティーの確保に役立つこと
・大学図書館等と、デジタルコンテンツを提供するために必要なツールや個人、事例とを結び付けること

を目標としています。

今後、アクセシビリティーの検証、eラーニング、興味深い特別プロジェクトなどに関する記事が掲載されるだろうとのことです。

Blog on Web Accessibility in Research Libraries Launched by ARL(ARL, 2015/6/3)
http://www.arl.org/news/arl-news/3588-blog-on-web-accessibility-in-research-libraries-launched-by-arl#.VXTzLtK-2Fw

【イベント】デジタル時代のアクセシビリティ‐障害者政策の展開-(6/22・京都)

2015年6月22日、立命館大学衣笠キャンパス創思館カンファレンスルームにて「デジタル時代のアクセシビリティ‐障害者政策の展開-」が開催されます。

米国の障害者政策研究の第一人者であるピーター・ブランク氏による、米国でのウェブアクセシビリティをめぐる障害者運動と障害者政策についての「イクオリティそしてウェブアクセシビリティ実現に向けた闘い」がテーマの基調講演が行われるほか、社会学者で支援工学の専門家である石川准氏から日本でのアクセシビリティをめぐる状況も含めてのコメントがあるとのことです。

デジタル時代のアクセシビリティ―障害者政策の展開―(立命館大学生存学研究センター)
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/639

チラシ
http://www.ritsumei-arsvi.org/uploads/news/639/event.pdf

Wiley社、電子書籍に代替テキストの埋め込みを開始 アクセシビリティ向上を図る

2015年5月5日付けのWiley社のブログ”Exchanges”で、2015年5月から、同社の販売する電子書籍に画像の代替テキスト(alternative text、alt text)の埋め込みを開始すると発表しました。

代替テキストは画像等を表現できない音声読み上げソフトの利用者等に向けて、画像内の情報等を伝えるための文章を埋め込むものです。代替テキストの埋め込みにより、アクセシビリティの向上を図るとしています。

Wiley incorporates alt text to make content more accessible(Wiley Exchanges、2015/5/5付け)
http://exchanges.wiley.com/blog/2015/05/05/wiley-incorporates-alt-text-to-make-content-more-accessible/

米Wiley、電子書籍のアクセシビリティ向上のため「<alt>」テキストを埋め込み開始(hon.jp DayWatch、2015/5/7付け)
http://hon.jp/news/1.0/0/6436/

参考:
総務省、「音声読み上げによるアクセシビリティに対応した電子書籍制作ガイドライン」を公開
Posted 2015年5月1日

総務省、「音声読み上げによるアクセシビリティに対応した電子書籍制作ガイドライン」を公開

総務省のホームページで「音声読み上げによるアクセシビリティに対応した電子書籍制作ガイドライン」が公開されています。

ガイドラインは主に「1. 読み上げ対応のための電子書籍記述仕様」、「2. アクセシビリティ対応電子書籍リーダー設計指針」、「3. アクセシビリティに対応した電子書籍コンテンツ制作のあり方」の3章で構成され、EPUB(主にEPUB3)や、SSMLやPLSといった言語仕様などが取り上げられているようです。

総務省では、紙媒体での読書が困難な視覚障害者等が利用可能な電子書籍の普及・促進を図っており、このガイドラインもこの取組みの一環であるようです。

アクセシビリティに対応した電子書籍の普及促進(総務省)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/b_free/b_free04.html
http://www.soumu.go.jp/main_content/000354698.pdf

※2つ目のリンクは「音声読み上げによるアクセシビリティに対応した電子書籍制作ガイドライン」。

参考:
総務省、2012年度「デジタル・ディバイド解消に向けた技術等研究開発」に採択された5件の事業を発表
Posted 2012年7月11日

「2014年電子書籍フォーマットのアクセシビリティ対応状況に関する実態調査」のレポートが公開

2015年2月20日付けで、日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B)「書籍のアクセシビリティ向上のための対話とルールに関する研究」(研究代表:青木千帆子氏(立命館大学大学))の一環として実施された調査レポート「2014年電子書籍フォーマットのアクセシビリティ対応状況に関する実態調査」が、立命館大学大学の生存学研究センターアーカイブで紹介されています。

「2014年電子書籍フォーマットのアクセシビリティ対応状況に関する実態調査」 立命館大学衣笠総合研究機構プロジェクト研究員 青木 千帆子
http://www.arsvi.com/2010/1502ac.htm

書籍のアクセシビリティ向上のための対話とルールに関する研究 (KAKEN)
https://kaken.nii.ac.jp/d/p/26730165/2014/1/ja.ja.html

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