2010年11月16日、欧州委員会(EC)の研究開発情報サービス委員会(CORDIS)のニュースによると、“European Holocaust Research Infrastructure”というコンソーシアムが設立され、今後同コンソーシアムによって、ホロコースト関係資料のデータベースの構築が行われるとのことです。このプロジェクトは、オランダにある戦争資料の研究機関“NIOD”を中心に、EUの11か国とノルウェー、そしてイスラエル各国から、図書館や文書館、博物館等20機関が参加しているようです。データベースは、全欧州規模に分散しているホロコースト関係の資料を一元的に閲覧できるものを目指し、今後4年間かけて構築されるとのことです。
2010年10月28日、米国ジョージ・メイソン大学の「歴史とニューメディアセンター」(Center for History and New Media)が、“Omeka.net”(ベータ版)を公開しました。この“Omeka.net”は、図書館、博物館、文書館向けのウェブ出版用オープンソースソフト“Omeka”のクラウド版のようです。
2010年9月3日に,英国の生涯学習に関する調査プロジェクト“Inquiry into the Future for Lifelong Learning”が,『博物館・図書館・文書館はどうすれば生涯学習に貢献できるのか』(How museums, libraries and archives contribute to lifelong learning)と題した報告書を刊行した。このプロジェクトは,成人の継続教育に関する国立の機関である“The National Institute of Adult Continuing Education”(NIACE)が2007年に開始したものである。...
2010年11月12日に、Twitter上で“Follow an Archive Day”が開催されるようです。これは、デンマークのコペンハーゲンにある国立博物館の“Charlotte Jensen”氏と、同じくデンマークのオールボー市公文書館の“Bente Jensen”氏、そして、オランダのミッデルブルグにあるゼーラント公文書館の“Poulus Bleik”氏や“Anneke van Waarden-Koets”氏らを中心に運営されているもののです。“Follow an Archive Day”は、公文書館が他の公文書館のTwitterアカウントをフォローしたり、利用者が、どの公文書館が好きか、どの公文書館でわくわくするような発見があったのか等をツイートしてもらうことを通じて、公文書館のTwitterアカウントへのフォロワーを世界規模で増やそうというものです。なお、同イベントの参加者には、ツイートの際に、ハッシュタグ(#followanarchive)の使用が呼び掛けられています。
2012年に、スペイン初の近代憲法である1812年憲法の公布200周年を迎えるのを記念して、同国の1812年憲法200周年記念コンソーシアム(Consorcio para la Conmemoración del Bicentenario de la Constitución de 1812)は、2010年9月17日に、同憲法を含む1810年から1814年までの秘密会議録や通信記録等の議会関係資料、約20万点以上をデジタル化したと発表しました。デジタル化にあたっては、スペイン国立図書館や、憲法が公布された地であるアンダルシア州のカディスにある歴史文書館等の約20機関から資料提供を受けたとのことで、デジタル化した資料はDVDにまとめられたほか、今後ポータルサイトで公開されるとのことです。
Los diarios de sesiones de las Cortes de Cádiz se incorporan a los más de 200.000 documentos digitalizados del Doce hasta ahora (2010/9/17付け 1812年憲法200周年コンソーシアムのプレスリリース) http://www.bicentenario1812.com/contenido.cfm?id=1454
2010年9月3日、生涯学習の促進を行っている英国のNGOのNIACE(National Institute of Adult Continuing Education)と、英国の博物館・図書館・文書館国家評議会(MLA)が、2つの報告書を公開しました。1つ目は、“How museums, libraries and archives contribute to lifelong learning”です。これは、2009年9月にNAICEが発行した“Learning Through Life”(有料)の補遺にあたるもので、地域コミュニティでの人々の学びにどのように博物館・図書館・文書館が関わるのかを検証したものとのことです。2つ目は、その“Learning Through Life”のフォローアップ調査をまとめた、“Co-locating colleges and public libraries”です。この報告書では、継続教育を行う大学と公共図書館との連携について検証したもので、地域での学習のあり方にさらなる可能性を広げるものであるとのことです。
How museums, libraries and archives contribute to lifelong learning