2011年10月21日付けで、米国ハーバード大学バークマンセンターを中心に設立に向けた検討が進められている「米国デジタル公共図書館」(Digital Public Library of America:DPLA)が、欧州のデジタル文化資源ポータルEuropeanaと協力関係を構築することでEuropeana側と合意したと発表しています。DPLAのシステムやデータを、Europeanaとの相互運用可能性の高いものとすることなどが合意されたようです。また、これにあわせて、両者の協力により、欧州から米国への移民に関するバーチャル展示を行う予定とのことです。
米国のノースカロライナ大学図書館情報学部(School of Information and Library Science)は、メリーランド大学の人文学テクノロジー研究所(Maryland Institute for Technology in the Humanities)とともに、ボーンデジタルコンテンツの収集と保存を行う図書館・博物館・文書館においてデジタルフォレンジックの方法を活用するためのシステム開発等を行うプロジェクト“BitCurator”を開始したようです。
米国OCLCの研究部門OCLC Researchが、“Social Metadata for Libraries, Archives and Museums Part 1: Site Reviews”と題したレポートを発表しました。この一連のレポートは、図書館・博物館・文書館などのウェブサイトにおいて、タギングやコメントといったソーシャル機能によってユーザが作成したメタデータ(social metadata)の活用をテーマとしているようです。このプロジェクトでは2009年から2010年にかけて全76点のウェブサイト(p.71の表5に一覧あり)について調査しており、今回発表されたPart 1ではそのうち24つのサイトについての分析結果が述べられているようです。今後、Part 2とPart 3が刊行される予定とのことです。
NYU Libraries and Partners Developing Next-Generation Archives Management System with Grant from The Andrew W. Mellon Foundation (New York University 2011/7/22付けニュース)
バチカンの秘密文書館が、2012年2月に同館の開設400周年を記念して行う展示会“Lux in Arcana: The Vatican Secret Archives Revealed”において、これまで非公開としていた文書約100点を展示すると発表したようです。公開される資料には、16世紀のヘンリー8世とキャサリン・オブ・アラゴンとの結婚無効についてのクレメンス7世宛の書簡や、17世紀のガリレオの異端審問記録等が含まれているようです。