障害者

フランス国立図書館(BnF)、2021年から2023年にかけてのアクセシビリティに関する方針等を示した計画を公開

2021年7月12日、フランス国立図書館(BnF)が、2021年から2023年にかけてのデジタル環境におけるアクセシビリティに関する方針等を示した計画“Schéma pluriannuel d'accessibilité numérique 2021 – 2023”の公開を発表しました。

発表によると、フランスにおいて、オンラインの公衆向けの通信サービスにおけるアクセシビリティに関する2019年7月24日のデクレ(行政命令)や、2005年2月11日に制定された障害者の権利と機会の平等、参加と市民権のための法律等で定められた法的義務に基づき作成されました。

同計画の中では、主に以下の内容についてまとめられています。

・アクセシビリティ方針
・アクセシビリティに関する人的・財政的リソース
・アクセシビリティに配慮するための組織体制
・管理、検証のプロセス
・技術、機能関係
・各年の計画

また、複数年を対象とした同計画の他に2021年の計画も策定されています。

【イベント】講演会「デジタル社会に必要な情報アクセシビリティ」(7/30・オンライン)

2021年7月30日、日本DAISYコンソーシアムと日本電子出版協会(JEPA)の共催により、講演会「デジタル社会に必要な情報アクセシビリティ」がオンラインで開催されます。

電子書籍のアクセシビリティについて、当事者の報告を基にどのような電子書籍が必要かを考え、EPUBアクセシビリティ仕様が電子書籍の作成・流通にもたらしている国際的な影響や日本でなすべきことについて検討が行われます。

参加費は無料であり、事前の申し込みが必要です。参加方法は、YouTube Live(定員なし)とZoom(定員100人)の2つがあります。

当日の主な内容は以下の通りです。

・基調講演:すべての人のためのアクセシブルな電子書籍とは
石川准氏(静岡県立大学 国際関係学部教授)

・当事者の立場からディスレクシアとは
神山忠氏(日本DAISYコンソーシアム個人会員、ディスレクシア当事者)
小澤彩果氏(支援技術開発機構研究員、ディスレクシア当事者)

・EPUBアクセシビリティのJIS規格化について
村田真氏(慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授)

・JDC技術委員会のEPUBに関する取り組み
工藤智行氏(サイパック取締役社長)

経済産業省、「読書バリアフリー環境に向けた電子書籍市場の拡大等に関する調査」に関する報告書を公表

2021年5月21日、経済産業省が、「読書バリアフリー環境に向けた電子書籍市場の拡大等に関する調査」の報告書を公表しました。

経済産業省の令和2年度委託事業として、「視覚障害者等の読者環境の整備の推進に関する法律」で求められている、視覚障害者等が利用しやすい電子書籍等の製作および販売等の促進、出版者からのテキストデータ提供の促進について、出版者に対するアンケート調査・ヒアリング調査と海外事例の調査が行われました。

同報告書には、調査結果や、調査結果を踏まえた出版者・有識者等による検討会での意見、課題整理、課題解決に向けた「ロードマップ」と「アクションプラン」等がまとめられています。

「読書バリアフリー環境に向けた電子書籍市場の拡大等に関する調査」に関する報告書を公表しました(経済産業省, 2021/5/21)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/2021dokubarireport.html

Accessible Books Consortium(ABC)、プリントディスアビリティがある人のためのアプリの提供を開始:アクセシブルな電子書籍の直接ダウンロードが可能

2021年4月12日、世界知的所有権機関(WIPO)の下に設立されたAccessible Books Consortium(ABC)が、プリントディスアビリティがある人のためのアプリの提供を開始したことを発表しました。

同アプリでは、アクセシブルな電子書籍の検索、直接のダウンロードが可能です。ABCの参加図書館に提供され、各館はアプリの利用者がプリントディスアビリティのある人に該当するかを確認する必要があると述べられています。

発表によると、第一段階として、プリントディスアビリティのあるカナダ、フランス、スイスの人を対象に、ケベック州立図書館・文書館(Bibliothèque et Archives nationales du Québec)をはじめとした5機関が提供する約6万3,000件のテキストが提供されます。

フランスの高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)、高等教育機関の図書館と公共図書館における障害者に関する取組のレポートを公開

2021年3月26日、フランスの高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)が、高等教育機関の図書館と公共図書館における障害者に関する取組についてのレポートを公開したと発表しました。

2020年4月から11月にかけて実施された調査の結果をまとめたものです。調査に当たっては、300以上の図書館にアンケートを送付し、そのうち、高等教育機関の図書館からは105館中50館ほど、公共図書館は120館中40館弱から回答がありました。発表の中では、図書館において障害者への対応を向上させる取組が数多く進行中・計画中であるものの、図書館ごとに状況が異なり、不平等であることが指摘されています。

レポートでは、博士課程の学生にアクセシブルな電子版論文の公開を促すこと、図書館やITサービス、コミュニケーションサービスにおいて、アクセシビリティに関する研修を実施すること等の推奨事項27個が示されています。同推奨事項は、優良事例の体系を踏まえたものであり、アクセシブルな出版物、図書館員のトレーニング、組織・定形化、国の支援の4つに分類されています。

徳島県、「徳島県読書バリアフリー推進計画(骨子案)」に対するパブリックコメントを実施中:読書バリアフリー法第8条第1項に基づく計画策定

徳島県が2021年3月10日から4月9日まで、「徳島県読書バリアフリー推進計画(骨子案)」に対するパブリックコメントを実施しています。

2021年1月、徳島県は、視覚障がい者等の読書環境を整備・充実させることにより、全ての県民が等しく文字・活字文化の恵沢を享受できる社会の実現を図るため、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」第8条第2項に基づいて学識経験者・福祉関係者・障がい者団体等関係者・教育関係者・ICT関係者・図書館関係者・ボランティア関係者で構成する「徳島県読書バリアフリー推進協議会」を設置しました。徳島県教育委員会は、同協議会の協議・提言等を取り入れながら、同法第8条第1項に基づく徳島県における読書バリアフリー推進計画の策定を進めています。

公開された同計画の骨子案は、計画の概要・視覚障がい者等の読書に係る現状・計画の基本方針・施策の方向性などを示しています。

米国の非営利団体“Fight for the Future”、デジタル出版時代のアクセシビリティ・利用可能性の不平等を可視化するウェブサイト“Who Can Get Your Book?”を公開

2021年2月24日、デジタル時代の権利擁護を目的として活動する米国の非営利団体“Fight for the Future”は、デジタル出版の展開に伴う書籍のアクセシビリティ・利用可能性の不平等の存在を可視化するツールとして、ウェブサイト“Who Can Get Your Book?”を公開したことを発表しました。

“Fight for the Future”は、高額なライセンス契約・Amazonの流通独占等のため、電子書籍やオーディオブックのようなデジタルフォーマットによる出版が、公共図書館・公教育機関・独立系書店等の提供を妨げ、結果として視覚障害者や低所得者の情報アクセスを制限し、アクセシビリティ・利用可能性に関する不平等を拡大していることを指摘しています。

公開された“Who Can Get Your Book?”では、紙書籍・電子書籍・オーディオブックそれぞれの出版方法について、著者・出版社を想定したクイズを提供しています。クイズの回答内容により、公共図書館・公教育機関・独立系書店に対するアクセシビリティ・利用可能性の評価、及び総合評価が与えられます。

鳥取県、「鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画」を策定:読書バリアフリー法第8条第1項に基づく計画策定

2021年3月5日、鳥取県が、「鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画」を策定したことを発表しました。

「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)」第8条第1項の規定に基づいて、同県における視覚障害者等の読書環境の整備を推進することを目的に策定されました。計画の期間は2021年から2025年までであり、基本的な方針、施策の方向性、指標等が示され、計画策定後は定期的に進捗状況の把握・評価を行うとされています。

策定に際し、2021年1月にパブリックコメントが実施されていました。

「鳥取県視覚障がい者等の読書環境の整備の推進に関する計画」を策定しました(鳥取県, 2021/3/5)
http://db.pref.tottori.jp/pressrelease.nsf/webview/FD1F651D96907D8B4925868E003BCDFA

Accessible Books Consortium(ABC)、アクセシブルな書籍作成に関するオンライン研修を実施

2021年2月9日、世界知的所有権機関(WIPO)の下に設立されたAccessible Books Consortium(ABC)は、新型コロナウイルス感染症の流行期間中も研修プログラムを継続するため、アクセシブルな書籍作成に関するオンライン研修を実施していることを発表しました。

ABCのオンライン研修プログラムは、開発途上国・後発開発途上国でプリントディスアビリティのある人々にサービスを提供する連携機関を対象に、点字・音声・電子テキスト・大活字などのアクセシブルな形式の書籍作成に関する最新技術を提供する目的で行われています。コロナ禍による移動制限等を背景に、WIPOはDAISYコンソーシアムと共同してオンライン研修プログラムを開発しました。研修モジュールは、英語・フランス語・スペイン語で作成され、2021年第1四半期までに連携機関から95人以上が受講することを予定しています。

研修受講者の多数が視覚その他に障害を持っていることを踏まえて、ABCのオンライン研修プログラムは、ナビゲーション機能付の教材・アクセシブルな演習コンテンツ・画像に対する内容記述・キャプション付の動画など、インクルーシブデザインでプラットフォームを構築しています。

【イベント】AHEAD JAPAN一般公開シンポジウム2021「読書バリアフリー法によって大学図書館と障害学生支援室のコラボレーションはどう変わるか ~機関リポジトリを活用したアクセシブルなデジタルデータ共有~」(3/5・オンライン)

2021年3月5日、一般社団法人全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)が、ウェブ会議サービスZoom Webinarにより、一般公開シンポジウム「読書バリアフリー法によって大学図書館と障害学生支援室のコラボレーションはどう変わるか ~機関リポジトリを活用したアクセシブルなデジタルデータ共有~」をオンライン開催で実施します。

同シンポジウムでは、読書バリアフリー法の概要とねらい、大学等で製作された視覚障害者等用データの所在等を共有する仕組みの構築に向けた取組、高等教育機関における障害学生支援部局と大学図書館等の連携への期待等の紹介や、障害学生支援室と大学図書館が連携してアクセシブルな書籍を提供している先進事例の紹介、大学図書館と障害学生支援室のコラボレーションの在り方に関する議論などが行われます。

参加には事前の申込が必要です。主なプログラムは次のとおりです。

●開会挨拶
 白澤麻弓氏(筑波技術大学)

●趣旨説明
 中野泰志氏(慶應義塾大学)

●話題提供1「読書バリアフリー法の概要・ねらい(仮題)」
 小林美保氏(文部科学省男女共同参画共生社会学習・安全課)

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