ライセンス契約

フィンランドの「公共図書館におけるデジタルメディアのサービスコンセプト」に係るプロジェクト:電子サービスを調整する単一の運営体の設置を推奨(記事紹介)

オンラインサービスへのアクセスを図書館ネットワークとして提供するフィンランドのLibraries.fiが、2021年4月28日付の記事において、フィンランドの教育文化省からの助成を受けて行っている「公共図書館におけるデジタルメディアのサービスコンセプト」に係るプロジェクトの紹介を行っています。

同プロジェクトは、現在の図書館の電子資料の利用可能性は自治体によって異なっており、利用者にとっても職員にとっても利用が難しいという課題認識のもと行われています。

広告会社WPPのコンサルティング部門Kantar TNSが、2021年1月22日から2月4日にかけて実施した調査では、図書館の電子サービスにおいて利用者が重視するのは「質」や「使いやすさ」であるものの、回答者の56%が図書館のオンラインサービスに全く、もしくは、あまり関心がないと回答する等、図書館の提供している電子サービスが時代に追い付いていないとし、第1段階まで終了した同プロジェクトでは、より幅広い資料にアクセスできるよう、全ての関係者(出版社、フィンランド出版協会、作家団体)と協力し、電子サービスを調整する単一の運営体を設置することを推奨しています。

E2381 - Elsevier社からのOA出版割引を含めた契約の提案について

   大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE;E1189参照)は,2020年8月24日にElsevier社からのオープンアクセス(OA)出版割引を含めた契約の提案に合意した。本稿では,この合意に至るまでの経緯とその提案内容について紹介する。

Springer Nature社、スペイン大学学長会議(CRUE)及びスペイン国立研究協議会(CSIC)と転換契約を締結

2021年5月5日、Springer Nature社は、スペイン大学学長会議(CRUE)及びスペイン国立研究協議会(CSIC)と転換契約を締結したことを発表しました。契約期間は2024年12月までです。

CRUE及びCSICの参加大学58校は、Springer Nature社の2,300以上のタイトル(同社傘下のAdis社のタイトルを含む)でオープンアクセス(OA)出版が可能になります。この契約を通じ、スペインの研究者による論文が年間2,200本以上OA出版される見込みとあります。また、CRUE及びCSICの参加機関に所属する研究者は、Springer社及びAdis社の全購読誌へのアクセスも可能となります。

発表では、CRUE及びCSICの参加機関が、スペインにおける科学研究の成果産出においてその9割以上を担っていることにも言及しています。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、米国の129機関と“Read & Publish”契約を締結

2021年4月6日、英国のケンブリッジ大学出版局(CUP)は、新たに米国の129機関と“Read & Publish”契約を締結したことを発表しました。

“Read & Publish”契約を締結している米国の機関は、2020年は13機関でしたが、2021年には140機関以上となると述べています。このことによって、CUPおよびCUPグループのジャーナルで発表される米国の研究の25%が、追加費用なくOAで出版できるようになりました。

CUPは2025年までにジャーナル出版を完全なOAに移行することを約束しており、この契約はこの戦略の重要な要素であるとしています。今後も、米国でこの契約モデルを拡大させていきたいとしています。

英・JiscとTaylor & Francisグループ、3年間の転換契約を締結

2020年3月2日、英・JiscとTaylor & Francisグループは、3年間の転換契約を締結したことを発表しました。契約への参加メンバーには、3年経過後にさらに2年の延長を可能とするオプションも提供されます。

発表によれば、契約には以下の内容が含まれています。

・英国の著者へのOA出版。Taylor & Francisグループの“Open Select journals”において、合意された上限まで、先着順で著者の費用負担なしにOA出版できる。
・現在の蔵書数に応じた購読コンテンツへの読み取りアクセス。
・参加メンバーが自館のOA成果物をモニターできる“Taylor & Francis Research Dashboard”を含む、OAインフラの提供。

Taylor & Francisグループは英国における全研究の9%を出版する最大の人文・社会科学系出版社とあり、そのため今回の契約締結は、科学・技術・医学(STM)分野の研究者ほどの資金を得られていない人文・社会科学分野の研究者向けのOAルートとして特に重要なもの、と述べています。

米国における電子書籍貸出の最新動向:米・メリーランド州の法案等(記事紹介)

国際図書館連盟(IFLA)著作権等法的問題委員会(CLM)のページに、2021年4月6日付けでIFLAが行ったインタビュー記事“Promise, progress... and persistent problems: catching up on the situation for eLending in the United States”が掲載されています。米国における電子書籍貸出(eLending)の最新動向について、米国図書館協会(ALA)のSari Feldman氏、Alan Inouye氏に尋ねています。

2020年4月にも、IFLAは同じテーマでSari Feldman氏にインタビューを行っていました。今回のインタビューでは、前回インタビュー以降の11か月間における主要な進展を扱っており、新型コロナウイルス感染症流行下における出版社の対応や、Amazon刊行の電子書籍が図書館向けに販売されていない問題等に言及しています。

韓国教育学術情報院(KERIS)、学術研究情報サービス(RISS)を通じて大学所属の研究者等に無料で提供する電子資料が39種類になったと発表:2022年度には48種類に拡大予定

2021年3月30日、韓国教育学術情報院(KERIS)は、学術研究情報サービス(RISS)を通じて大学所属の研究者等に無料で提供する電子資料が39種類になったと発表しています。

教育部と共同で行っている学術電子資料利用権支援事業において、Wiley Online Library等11種類のパッケージを追加で導入したもので、コロナ禍における大学における非対面での研究を支援することを目的としています。

これにより、国内の大学に所属する学生と研究者は、RISSを通じて、4万3,000種類の学術誌を含む、学術データベース、電子ジャーナル、電子書籍等を無料で利用できるようになります。

KERISでは、今後9種類のパッケージを新規導入し、2022年度には48種類までに拡大する予定です。

Elsevier社との新たな購読契約により支出を大幅に削減:米・Virginia Research Libraries(VRL)の事例(記事紹介)

米・SPARCは、2021年4月2日付けの記事で、米・Virginia Research Libraries(VRL)がElsevier社との新たな購読契約により支出を大幅に削減したことを紹介しています。

VRLは、米・ヴァージニア工科大学など7大学の図書館により構成されるコンソーシアムであり、Elsevier社の学術誌へのオンラインアクセスに関するビッグディールについて交渉するため、2001年に設立されました。

記事では、VRLのうち6大学が、各機関で最も利用されている学術誌を含むように構成されたコレクションを利用できるという契約内容で、Elsevier社と2021年の1年間を対象とした契約を締結したと述べています。この契約に関する情報はSPARCの“Big Deal Cancellation Tracker”に掲載されており、2021年にビッグディールをキャンセルした図書館の総数は12に達したとしています。

また、記事にはヴァージニア工科大学のLeslie O’Brien氏によるコメントも掲載されています。同氏は、多くのキャンパスにとって、ダッシュボード・サービス“Unsub”から提供されるデータと各キャンパスからのレポートが、ビッグディールのキャンセルによる潜在的な影響と対応計画を示す上で不可欠であったと述べています。

英・Jisc、英国の大学における学術誌購読契約の評価のためにダッシュボード・サービス“Unsub”を使用することを発表

2021年3月30日、英・Jiscは、英国の大学における学術誌購読契約の評価のために、ダッシュボード・サービス“Unsub”を使用することを発表しました。

“Unsub”は、非営利のソフトウェア企業Our Research社が2019年に作成しました。“Unsub”は様々な学術誌購読シナリオの予測を生成でき、これによりJiscは各大学やコンソーシアム全体での購読パッケージのコストとメリットに関する洞察を得ることが可能となる、とあります。

発表によれば、Unsubは現在、世界中の400以上の研究図書館のほか、米・LYRASISやカナダ研究知識ネットワーク(CRKN)等のコンソーシアムでも利用されています。Jiscは、今回のUnsubの利用開始により、Unsubによるデータに基づいた洞察を英国の高等教育セクター全体に拡大できるとしています。

cOAlition S、北米研究図書館協会(ARL)が示した5つの目標への賛意を表明

2021年3月29日、cOAlition Sは、北米研究図書館協会(ARL)が示した5つの目標について、Plan Sの原則に完全に一致しているとして賛意を表明しています。

これらの目標は、ARLが米・カリフォルニア大学とElsevier社との転換契約締結に際し3月16日付けで発表した声明中で示されました。ARLは、研究図書館と学術出版社との交渉の背景にある目標として、次の5つを例示しています。

(1)著者による出版費用(APC)の負担を軽減し、代わりにこれらの費用負担を組織として約束すること
(2)当該機関で生産された研究へのアクセスを拡大すること
(3)学術コミュニケーションのエコシステムをより公平にすること
(4)権利保持や学術成果への機械的アクセスといった研究者の研究ニーズを支援すること
(5)コストを抑制・削減すること

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