新しい知識・情報の創造という図書館・ライブラリーが果たす役割を実現していることや,古文書を読める世代を失いつつある結果,それらを死蔵しかねない状況の図書館にとって存在意義が大きいとしてLibrary of the Year 2020 の大賞を受賞した『みんなで翻刻』は,インターネットを通じて誰もが参加できる歴史資料の翻刻プラットフォームである。「翻刻」とは歴史学の用語で,古文書や古典籍など歴史文献資料に書かれた文字を活字に起こし,史料集として刊行したり,データベース化してオンライン公開したりする作業のことを指す。日本には江戸時代以前から伝来する大量の文献資料が保存されており,近年はこれら資料のデジタル化も急速に進められている。しかしテキスト化された歴史資料は全体のごく一部に過ぎないため,全文検索が適用できないなど効果的な利活用が困難な状況にある。『みんなで翻刻』は,多数の参加者の協力を募ることでこれら文献資料の大規模なテキスト化を実現し,歴史資料の利活用促進につなげることを目的としたプロジェクトである。翻刻されたテキストはCC BY-SAライセンスで公開され,出典を明示すれば自由に利用できる。
2021年1月21日付で、アイルランド演劇界の女性の地位向上を求めるキャンペーン活動である “#WakingTheFeminists”は、アイルランド国立図書館(NLI)とアイルランド国立博物館(National Museum Of Ireland)によって自身の活動の記録がアーカイブ化されることを発表しました。
2021年2月1日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、アフリカ系米国人の歴史・文化を紹介する博物館への助成プログラム“Museum Grants for African American History and Culture Program”について、15年間の取り組みを総括した報告書を公開しました。