メタデータ

研究機関情報のレジストリから集約したデータの曖昧さに対処するOpenAIREの新ツール“OpenOrgs”(記事紹介)

OpenAIREの2021年10月8日付け記事で、新たに開発を進めているツール“OpenOrgs”が紹介されています。

同一研究機関の情報であっても、データソースによって名称表記、機関識別に用いているPIDスキーマ(ROR、ISNIなど)、その他メタデータが異なる場合があります。このような曖昧さは各データソースからのデータ集約時に大きな影響をもたらすことになります。

研究機関情報のレジストリから“OpenAIRE Research Graph”へのデータ集約においてもこの問題が発生するとし、その対処のためにOpenOrgsが開発されました。OpenOrgsは、アルゴリズムによってメタデータに類似性がある機関を重複分としてグループ化した後、キュレーターの確認によって同一機関かどうか判定するという二つのステップで機能します。また、アルゴリズムでは検出できなかった重複分の手動追加や、メタデータの追記等も可能とあります。

なお、2021年9月のOpen Science FAIRでOpenOrgsとその機能に関するデモセッションが開催されており、YouTube上で記録動画が公開されています。

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、「学術コミュニケーションセミナー(月刊JPCOAR)」を開催

2021年9月27日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)が、学術コミュニケーションセミナー(月刊JPCOAR)の第1回から第3回の申込受付を開始したことを発表しました。

同セミナーは、2020年に開催された連続オンライン講座「学術コミュニケーション技術セミナー(JPCOAR Monday)」の後継セミナーであり、月1回程度開催される予定です。

開催時期およびテーマは以下の通りです。

・第1回:学術情報流通の情報収集に役立つサイト紹介(10月19日)
・第2回:チャプターレベルのメタデータ流通(11月17日)
・第3回:研究データ管理・利活用とNII研究データ基盤(NII Research Data Cloud)(12月7日)
・第4回:学術情報流通周辺話題(2022年1月)
・第5回:学術情報流通のオープン化をめぐる諸問題(2022年2月)
・第6回:デジタルアーカイブとメタデータ流通(2022年4月)
・第7回:事例報告1(2022年5月)
・第8回:電子ジャーナル契約とオープンアクセス(2022年6月)
・第9回:事例報告2(2022年7月)

OCLC、各国の出版社等とコンテンツのメタデータ提供に関する新たな契約を締結

2021年9月28日、OCLCは、各国の出版社・コンテンツプロバイダーとコンテンツのメタデータ提供に関する新たな契約を締結したことを紹介しています。最近の契約締結先として、米・Springer Publishing CompanyやOpenStax、英・UCL Pressなど18社を挙げています。

契約により、図書(紙・電子)、学術誌、データベース、その他の学習教材に関するメタデータがOCLCのデータベース“WorldCat Discovery”に提供され、検索可能になる旨が述べられています。

OCLC signs new agreements with publishers and other content providers worldwide(OCLC, 2021/9/28)
https://www.oclc.org/en/news/releases/2021/20210928-new-publisher-agreement.html/

米・セント・ジョンズ大学Hill Museum & Manuscript Library、写本の典拠データを提供するデータベースを公開

2021年10月4日、米国のセント・ジョンズ大学のHill Museum & Manuscript Library(HMML)が、写本の典拠データを提供するデータベース“HMML Authority File”(HAF)を公開したと発表しました。

“HMML Authority File”では、同館の写本のデジタルアーカイブ“HMML Reading Room”と芸術作品や写真のデジタルアーカイブ“HMML Museum”で提供されている資料に関する、人名・地名・組織名・家族名等についての典拠データが提供されています。発表時点では1万件以上のデータが公開されており、今後、5万件以上となることが見込まれています。メタデータは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスCC BYのもと利用可能です。

また、“HMML Authority File”に登録された典拠データは、米国議会図書館(LC)が主導する名称典拠ファイルの共同作成プログラム“National Authority Cooperative Program(NACO)”にも追加されていると述べています。

World Wide Web Consortium(W3C)、アクセシビリティメタデータの提供に関するガイド“User Experience Guide for Displaying Accessibility Metadata 1.0”を公開

2021年9月27日付で、World Wide Web Consortium(W3C)内のグループ“Publishing Community Group”が、アクセシビリティメタデータの提供に関するガイド“User Experience Guide for Displaying Accessibility Metadata 1.0”を公開しました。

同ガイドは、出版物のアクセシビリティに関するメタデータをユーザフレンドリーな形で提供するための共通フレームワークを示すものです。アクセシブルなコンテンツの発見やユーザインターフェース(UI)技術についての他、推奨されるアクセシビリティメタデータの表示順等がまとめられています。

なお、出版物の流通に関係する、図書館およびベンダーに対しては、アクセシビリティメタデータを解釈し資料の発見を支援できる検索ツールやフィルタリングツールを作成することが推奨されています。

韓国文化体育観光部、図書の生産・流通・販売までの標準化された情報を提供する「出版流通統合ネットワーク」の正式公開を発表

2021年9月29日、韓国文化体育観光部が、韓国出版産業振興院と共同で出版流通統合ネットワークを正式公開したと発表しています。

図書の流通において重要な情報である詳細情報(メタデータ)がこれまで標準化されておらず、出版流通システムが流通経路別に分かれていたために出版流通情報が非常に非効率な方法で共有されていたことから、政府が2018年から官民共同体「出版流通情報化委員会」を設置して開発してきたものです。

これにより、出版社が刊行した図書の標準化されたメタデータを同ネットワークに入力することで、当該情報がネットワークと連携している取次会社・書店に共有され、取次会社・書店は、より迅速・正確に刊行された図書の標準化された情報を入手することができるようになるとしています。

また、出版社は入力されたメタ―データを活用して、資料やデジタル図書案内(カタログ)を自動的に作成して、ジャーナリスト・読者・司書等に広報をすることができると説明されています。その他、年内に統合される刊行物再定価公表システムを通して図書の定価変更管理も可能なほか、2022年からは出版社・取次・書店間で図書の注文ができるオンライン受・発注サービスの提供も予定されています。

記録資料記述における差別表現等の検査(記事紹介)

2021年8月26日、米国のデューク大学図書館のブログに、同大学3年生のMiriam Shams-Rainey氏による、記録資料記述における不適切な言葉の検査に関するプロジェクトについての記事が掲載されました。

Miriam氏は、同大学のDavid M. Rubenstein Rare Book & Manuscript Libraryのコレクションの記述の中に、人種差別・性差別・同性愛嫌悪・植民地主義的な表現等、時代遅れ・不適切な言葉がないか検査するツールの開発に協力しました。

同ツールでは、検査を行いたい単語のリスト(CSV形式)を基に、Encoded Archival Description(EAD)やMARCXML形式の記録資料記述の中に一致する文言がないか検査し、ユーザが手動で分析や対応の検討を行うためのレポートが作成されます。記事の中では、レポートを踏まえて、言葉を用いている主体、文脈、当該の言葉の影響という観点で、対応を検討することが提案されています。

作成されたツールや単語のリスト等は、同館のGitHub上で公開されています。

韓国国立中央図書館(NLK)、ISSUE PAPER『ニューメディア時代の視聴覚資料デジタル保存戦略』を発刊

2021年8月30日、韓国国立中央図書館(NLK)が、ISSUE PAPERの第5号として『ニューメディア時代の視聴覚資料デジタル保存戦略(뉴미디어 시대의 시청각 자료 디지털 보존 전략)』を発刊しました。急速に変化するデジタル環境下において、視聴覚資料の長期保存方法とその方向性について調べることを目的としたものです。

同館では、1950年代のLPからデジタルファイルまでの約84万点の視聴覚資料を所蔵していますが、再生機器の製造中止や媒体の物理的劣化により、資料が事実上消失する危機に直面していることから、多様な視聴覚資料の長期保存と将来的な活用のため、継続的にデジタル化変換作業を行っています。

現在、デジタル化視聴覚資料の技術メタデータの自動抽出の実証研究を行って、これを業務プロセスに適用する方法を研究しており、今回のISSUE PAPERでは、視聴覚資料のデジタル化と技術メタデータの自動抽出過程を紹介するとともに、視聴覚資料のデジタル化過程の詳細や考慮すべき点についても提示しています。また、デジタル化された視聴覚資料の技術メタデータを自動的に抽出し、これをコンテンツのファイルと一緒に保存する長期保存戦略も説明されています。

米国情報標準化機構(NISO)、論文へのアクセス権や再利用条件に係るメタデータ要素に関する推奨指針の改訂版草案へのパブリックコメントを実施中

2021年8月19日、米国情報標準化機構(NISO)が、論文へのアクセス権や再利用条件に係るメタデータ要素を定める推奨指針“Access and License Indicators”の改訂版の草案(NISO RP-22-202X)を公開しました。今回の変更・追加点に絞って、9月18日までパブリックコメントを受け付けています。

今回の改訂により、利用者が記事の特定のバージョン等を共同研究者と共有できるか等を、プラットフォームが判定できるようになるとしています。

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