メタデータ

プレプリントの出版者版へのリンクを発見する手法の開発(文献紹介)

2021年4月18日付で、Springer Nature社が刊行する科学計量学分野の査読誌“Scientometrics”に、フランスのトゥールーズ大学のGuillaume Cabanac氏らによる共著論文“Day-to-day discovery of preprint–publication links”がオープンアクセスで掲載されています。

プレプリントが査読後にジャーナル等で出版された際には、最新版を読者に提供するためにもプレプリントに出版者版のリンクを付与することが重要であると指摘しています。しかし、主要なプレプリントサーバは、プレプリントと出版者版の全てのリンクを特定できていないと述べています。

『メタデータ評論』が創刊

2021年5月1日付で『メタデータ評論』の第1号が刊行されました。

「創刊の辞」によると、同誌は、「著者と読者を仲立ちする目録・分類・索引・メタデータをめぐる議論と情報交換の場」と銘打ち、図書館分野に限らず、類縁機関(文書館・博物館・美術館等)、出版社、書店、デジタルアーカイブなどの情報も含めた広範囲の情報資源組織化(目録・分類・索引・メタデータ)を対象範囲とする「総合雑誌」と位置付けられています。

メタデータ評論 第1号(創刊号)
http://techser.info/

参考:
『資料組織化研究-e』が終刊
Posted 2019年11月12日
https://current.ndl.go.jp/node/39495

英国物理学会出版局(IOP Publishing)、著者名等の表記変更に関する新方針を発表:著者の求めに応じて発表済文献の表記を更新可能に

2021年4月21日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)は、著者名等の表記変更に関する新方針について発表しています。オープン・協力的・包摂的な研究環境の実現に向けた同社の取組の一環として、研究コミュニティとの協議を経て策定されたものです。

新方針では、著者の求めに応じて、発表済文献における著者名、代名詞、著者の写真、電子メールのアドレス(アドレスが著者名を反映している場合)の変更が可能となります。雑誌論文、プロシーディング、電子書籍を含め、同社が出版した全コンテンツに適用されます。

また、プライバシーに関する著者の権利を尊重するため、著者名の変更を公示(public notice)なしに行うことが可能となっています。さらに、変更の申請に当たり、申請理由を示す必要や、氏名の変更を証明する書類を提出する必要もないと述べています。

DataCite、データ管理計画(DMP)のための永続的識別子“DMP-IDs”を開始

DataCiteは、2021年4月7日付けのブログ記事において、データ管理計画(DMP)のための永続的識別子(PID)である“DMP-IDs”の開始を発表しています。同日から、DataCiteのメンバーは、DataCite のDOI作成・メタデータ登録サービスである“Metadata Store(MDS)API”及び“Fabrica”を用いてDMPに“DMP-IDs”を割り当てることが可能になった、としています。

米国科学財団(NSF)から助成を受けたプロジェクト“DMP Roadmap: Making Data Management Plans Actionable”の一部として、DataCiteは、米・カリフォルニア電子図書館(CDL)のカリフォルニア大学キュレーションセンター(UC3)及びUC3のサービスである“DMPTool”と共に“DMP-IDs”の検討を進めていました。

メタデータの拡充によりオープンアクセス出版の機能強化を図るOPTIMETA(文献紹介)

2021年4月14日、Research Ideas and Outcomes誌に“OPTIMETA – Strengthening the Open Access publishing system through open citations and spatiotemporal metadata”と題された文献の初稿が公開されました。著者はドイツ国立科学技術図書館(TIB)のChristian Hauschke氏ら4人です。文献では、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)から助成されているオープンアクセス(OA)ジャーナルのメタデータ拡充等を目的としたプロジェクトOPTIMETA(Stärkung des Open-Access-Publikationssystems durch offene Zitationen und raumzeitliche Metadaten)について述べられています。

米国情報標準化機構(NISO)、学術出版物のレコードに含まれる著者名の変更に関する推奨事項を策定へ:ワーキンググループの設立を発表

2021年4月6日、米国情報標準化機構(NISO)は、新たなワーキンググループの設立がNISO内で承認されたことを発表しました。このワーキンググループでは、学術出版物のレコードに含まれる著者名について、著者のアイデンティティ変更に伴い出版後に更新する必要がある場合の推奨事項策定のための検討が行われます。

発表では、出版物の著者として正しく識別されることの重要性を指摘し、改名・結婚・離婚・再婚・性別変更・筆名などの様々な理由により著者名の変更が生じうること、出版後の著作物に関しても、その情報を著者の状況と同期させる必要があることに言及しています。

DataCiteメタデータスキーマver.4.4が公開:データセット以外のリソースにも対応

2021年3月31日、研究データの共有と活用の向上にむけて活動を行っている国際コンソーシアムDataCiteが、DataCiteメタデータスキーマver.4.4を公開しました。

新しいスキーマでは、DataCiteのDOIを付与されたリソースの種類に関する統計から、データセット以外のリソースの記述にスキーマが使われている傾向があることがわかったことから、そのような記述が容易になるように改訂されました。

DataCiteの説明によると、新しいバージョンでは、リソースの識別においてテキストベースの成果により対応できるように、プロパティ(Property)の“resourceTypeGeneral”が拡張されており、値(Value)には、新たに生まれた“ComputationalNotebook”といったものも含まれるとしています。また、テキストベースの学術成果を詳細に記述できるようにもなっており、登録されているリソースに関する情報(論文・会議報告・書籍など)の含め方に関して、新しくプロパティ“relatedItem”やサブプロパティが設定されており、引用の記述や構造化された方法でタイトル・巻号・頁といった情報を追加することが可能となった等と説明されています。

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、報告書「機関リポジトリにおける識別子・ライセンスの付与状況」を公開

2021年4月2日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、報告書「機関リポジトリにおける識別子・ライセンスの付与状況」の公開を発表しました。著者は京都大学附属図書館の西岡千文氏です。

JPCOARでは、「JPCOARオープンアクセスリポジトリ戦略2019~2021年度」に基づき、2020年度に機関リポジトリにおける識別子・ライセンスの付与状況についての調査を行いました。同報告書はその成果の一つです。

同報告書では、2020 年 7 月 2 日時点で学術機関リポジトリデータベース(IRDB)に登録されている全レコード315万4,770件(ファイルがあるものは253万4,934 件)が調査対象となっています。冒頭では主な調査結果として、DOIの付与率、ライセンスの記載状況など11点が示されています。

また、Crossref REST APIを使用し、DOI が付与されているにも関わらず、メタデータにDOI が適切に入力されていないレコードの調査も試行されました。調査対象とした3万2,587 件のレコードのうち、そのようなレコードは推定 1万2,632件存在するとしています。

組織IDに関するイニシアティブROR、2020年の年次報告書を公開:RORが作成した初めての年次報告書

組織IDに関するイニシアティブRORは、2021年3月23日付で公開したブログ記事の中で、2020年の活動に関する年次報告書を作成したことを発表しました。RORによる年次報告書の作成は今回が初めてとなります。

RORはブログ記事の中で、自身の取組みの大きな特徴として、オープンリサーチの基盤となる他のイニシアティブ等との協調的な性質を挙げ、目標を達成するためには他の組織・イニシアティブと共通の性質・基準の下で運営していることを示す必要があることを指摘しています。RORはそのような背景に基づいて、研究コミュニティを支援するオープンな学術インフラの責任ある運営・維持に関するガイドライン“Principles of Open Scholarly Infrastructure”(POSI)へ2020年12月に署名するとともに、自身の活動内容を紹介する年次報告書の作成を行いました。

E2368 - 「次世代のメタデータへの移行」に関する報告書

2020年9月,OCLC Researchは,次世代のメタデータへの移行に関する報告書,“Transitioning to the Next Generation of Metadata” を公開した。本報告は,メタデータ・マネジメントに関する意見交換等の活動を行う“OCLC Research Library Partners Metadata Managers Focus Group” による,2015年から2020年にかけての議論や次世代のメタデータに関わる予測の集大成であり,近年のメタデータの展開の概観と,次世代のメタデータへの移行が図書館サービスに与える影響の検討を行っている。

ページ