メタデータ

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、リポジトリの資源タイプに関する統制語彙(Version 3.0)を公開

2021年7月20日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)がオープンアクセスリポジトリにおける資源タイプ(Resource Type)に関する統制語彙(Version 3.0)の公開を発表しました。

Version 3.0では、30の新しい概念が取り入れられており、より粒度を細かく記述できるよう「データセット(dataset)」に13の新しい下位概念が拡張されているほか、「特許(patent)」においても、知的財産に関してより詳細に定義できるようになっています。また、「デザイン(design)」には、工業デザイン(industrial design)・レイアウト設計(layout design)の下位概念が含まれるようになってます。「レビュー(review)」に関しても、COARの「次世代リポジトリプロジェクト」「Notifyプロジェクト」に合わせて拡張され、書評(book review)・論評(commentary)・査読(peer review)の3つの下位概念を含むようになっています。

Digital Science社、オープンな組織IDとしてのGRIDの役割をRORに引き継ぐと発表

2021年7月12日、Digital Science社は、同社が運営する世界の研究機関情報のデータベースGRIDが果たしているオープンな組織IDとしての役割を、同じく研究機関情報のレジストリであるRORに引き継ぐと発表しました。GRIDの更新に関するリリースは2021年第4四半期が最後となり、GRIDをパブリック・スペースから「引退」(retire)させるとしています。

発表では、DigitalScience 社とRORが、GRIDとRORの同期維持のため多大な努力を行ってきたことに触れ、RORは今後GRIDからの分岐が可能になると述べています。両者は、GRIDのユーザーがRORへの切り替えを望む場合、スムーズな移行を実現できるよう取り組むとしています。

Digital Science社は、今回の発表に関するFAQも公開しています。FAQによれば、同社は引き続きGRIDを維持し、RORを介して提供される変更情報を統合していくものの、その使用範囲は同社のプロジェクト・製品に関連する同社内部のユースケースとなる旨を述べています。

Software Preservation Network、ソフトウェアのメタデータ記述に関するガイドラインのドラフト版を公開:フィードバックを募集中

ソフトウェアへの長期アクセスのための団体Software Preservation Network(SPN)は、2021年7月6日付けのTwitterにおいて、SPNのメタデータワーキンググループが“Software Metadata Recommended Format Guide”(SMRF)を公開したことを発表しています。Googleドキュメント上でドラフト版が公開されており、2021年8月6日までフィードバックを募集しています。

ドラフト版の記載によれば、SMRFはソフトウェアのメタデータ記述に関するガイドラインであり、SPNが推奨するメタデータ項目の要約・定義等を行っています。図書館・博物館・アーカイブ・リポジトリといった異なるコンテクストやシステムでも利用できるよう、適応性の高い(adaptable)内容とすることが意識されています。

@SoftPresNetwork(Twitter, 2021/7/6)
https://twitter.com/SoftPresNetwork/status/1412422194190245909

英国の永続的識別子コンソーシアムについての費用便益分析に関する報告書が公開

2021年6月21日、MoreBrains Cooperative のJosh Brown氏らによって執筆された報告書“UK PID Consortium: Cost-Benefit Analysis”が公開されました。この報告書は、オープンリサーチへの移行における摩擦を減少させるために永続的識別子(PID)をどのように使用できるか調査する複数年プログラムの一環として、2021年初頭に英・Jiscにより委託されたものです。

この報告書では、PIDの採用と使用の現在のレベル、それらがもたらした可能性のある利点、および実現されていない潜在的な利点に関する調査結果を示しています。コスト削減に関する計算の大部分については、広く使用されているPIDであるORCID IDとDOIに焦点を当てています。

報告書のエクゼクティブサマリとして、以下を含めた事項が挙げられています。

・現在の論文と人へのPID付与のレベルに基づくと、国のPIDコンソーシアムを設立することには、5年間で567万ポンドと推定されるコスト削減を含めた大きなメリットがある。これは、3年目までに67%、5年目までに85%というPID付与の目標を達成できた場合である。

米・OurResearch、Microsoft Academic Graph(MAG)の後継版についての計画を発表

2021年6月13日、米国の非営利団体OurResearchは、Microsoft Academic Graph(MAG)の後継版についての計画をブログ記事で明らかにしました。MAGは、2021年末をもって更新が終了することが発表されています。

まず、MAGの後継版のプロジェクトの名称はOpenAlexです。この名称は、Openとアレクサンドリア図書館に由来します。OpenAlexの開発には、Arcadia Fundからの3年間の助成を利用します。

データの提供方法として、データダンプとAPIを挙げています。データダンプは2週間ごとに更新する予定です。APIについては、Microsoft Academic Knowledge APIやMicrosoft Academic Knowledge Exploration Service(MAKES)はサポートせず、誰でも利用できるオープンなREST APIを提供する予定です。

MAGに収録されているデータのうち、更新が行われないものとして、引用のコンテキスト、DOIが付与されていないオブジェクト等を挙げています。また、追加するデータとして、各論文のオープンアクセス状況、各ジャーナルのISSNやISSN-L、著者のORCID、機関のGRIDやRORを挙げています。

DOAJとCrossref、覚書を締結:技術的・戦略的要件の調整など様々な面で協力

2021年6月21日、 Crossrefは、DOAJ(Directory of Open Access Journals)と覚書(Memorandum of Understanding:MoU)を締結したことを発表しました。双方のパートナーシップを強化し、新興の出版コミュニティを包摂した、開かれた学術コミュニケーションのエコシステムの実現を目指すとしています。

今回の覚書締結により、DOAJに収録された学術誌のコンテンツは、Crossrefのメタデータの使用を通じ、より容易に識別できるようになると述べています。また、覚書がカバーするDOAJ・Crossref間の協力内容として、様々なサービスや情報の交換、技術的・戦略的要件の調整、アウトリーチや研修教材の開発、サービス・機能の開発における調整、各自がカバーする学術誌・メタデータの重複やギャップを探るための調査研究等を挙げています。

発表には、CrossrefのDirector of Member & Community OutreachであるGinny Hendricks氏のコメントも掲載されています。同氏は、世界中の新興出版社にとっての障壁を下げるために、DOAJとのパートナーシップにより戦略・データ・資源の共有が可能になると述べています。

Crossref、プレプリントのメタデータ改善のためのアドバイザリー・グループを設置

Crossref による2021年6月9日付けのブログ記事で、Crossrefによる、プレプリントのメタデータ改善のためのアドバイザリー・グループ“Preprint advisory group”の設置が紹介されています。

Crossrefでは2016年から、コンテンツタイプ“posted content”の下で、プレプリントのメタデータ登録をサポートしています。プレプリントの普及や様々な慣行が生まれる中、メタデータのスキーマ等を再検討するためにコミュニティから意見を得るべく、今回の設置が行われました。その他に検討の優先度が高いトピックとして、プレプリントの取り下げ・削除時の通知の改善、バージョンの正確な記録、プレプリントサーバー名の表示の改善を挙げています。

An Advisory Group for Preprints(Crossref, 2021/6/9)
https://www.crossref.org/blog/an-advisory-group-for-preprints/

国際図書館連盟(IFLA)書誌分科会・目録分科会・主題分析及びアクセス分科会共催のウェビナー“New horizons: emerging metadata standards and practices in the 21st century”の資料および動画が公開

2021年5月28日、国際図書館連盟(IFLA)の書誌分科会・目録分科会・主題分析及びアクセス分科会の共催により開催されたウェビナー“New horizons: emerging metadata standards and practices in the 21st century”のスライドおよび動画が公開されています。

同ウェビナーは、5月27日に、メタデータの標準や実務について幅広く議論し、IFLAのメタデータ関連の分科会や標準化グループの最新動向を把握してもらうことを目的に開催されました。

BCM Review Group、ISBD Review Group、Linked Data技術小委員会(LIDATEC), Permanent UNIMARC Committeeによるライトニングトーク、パネルディスカッション、ライトニングトークやパネルディスカッション等への質疑応答などが行われています。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、「ROR-NISTEP大学・公的機関名辞書対応テーブル」を公開

2021年5月28日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、「ROR-NISTEP大学・公的機関名辞書対応テーブル」の公開を発表しました。

「ROR-NISTEP大学・公的機関名辞書対応テーブル」には、機関IDに関するイニシアチブResearch Organization Registry(ROR)のレジストリに登録された日本所在機関のデータを、NISTEP大学・公的機関名辞書ver.2020.1の収録機関と対応づけした結果が示されています。なお、同テーブルには、対応づけられた機関、対応づけられなかった機関両方のデータが収録されています。

ROR-NISTEP大学・公的機関名辞書対応テーブルの公表について(NISTEP, 2021/5/28)
https://www.nistep.go.jp/archives/47410
※同テーブル及び同テーブルの利用説明書へのリンクが掲載されています。

地元の著者の作品を蔵書の対象とし利用者にとって発見しやすくするための課題:カナダの公共図書館を対象とした調査(文献紹介)

2021年5月4日付で刊行された、“Pathfinder: A Canadian Journal for Information Science Students and Early Career Professionals”2巻2号に、カナダ・アルバータ大学図書館情報学大学院のRynnelle Wiebe氏による論文“Inclusion and Identification of Locally-Authored Items in Library Collections”が掲載されています。

本文献では、地元の著者(作家)の支援の一環として、公共図書館が、そのような著者の作品を、蔵書に含めているか/利用者に発見しやすくするようにしているか、を把握するため、ブリティッシュコロンビア州・アルバータ州・サスカチュワン州の12館を対象に、蔵書構築方針とメタデータの分析を行ったものです。

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